ベン・トーの二次創作ですが、どちらかというと否定的な内容です。

世界最強の暗殺者編

スーパーマーケットの半額弁当売り場には、一人の美少女が立っていた。年の頃は、おそらく１６～１８だろうがその美しさは大人の女性にも劣らない。
野性味を感じさせる彼女の名は、槍水仙という。しかし、彼女がこれからやろうとしているのはまともなことではない。

半額弁当売り場には、一人の男が入っていく。スーツを着た長身の男だ。それを確
認した彼女は、半額弁当を奪う狼としての行動を達成すべく周囲に店員や人がいないかを確認しながら売り場へと入っていく。

この界隈のスーパーマーケットでは、半額弁当争奪戦という全国でもおそらくここでしか起きていない行為が行われている。半額弁当に対し本来ありえないような執着心を備えている人間による半額弁当をめぐる争いが起きている。
その男も運悪く半額弁当争奪戦の餌食になるはずだったのだが―

槍水仙は、足を大きく広げ相手の後頭部へと向けてけりを放つ。一応彼女格闘技的な物を学んでおり、靴底は厚くまず間違いなくけりが当たれば気絶するはずだ。
気絶するどころか後頭部が人体構造上における急所であることを考えれば、そのまま永眠しておかしくない。
そのまま仙の蹴りは、相手の後頭部目がけてヒットしなかった。直前に相手が素早く後ろを振り向きながら足をもの凄い力で握ってきたのだ。

確かに槍水仙は強いが、基本的に体格的に男性に対して女性は劣っている。勿論絶対的なものではない。が、その男は時速数百キロにプロなら達するボクサーのなかで名うてのものと連戦して勝ち抜いたほどの剛、その男の格闘技技術も一流だ。
格闘家と違い、相手を殺すための技術なのだから。


普通であるなら相手が多少格闘技を営んでいようと、この状態でも反撃するはずだった。
だが、男の目は冷たい。人を殺すことを何とも思わない目ではないかと思わせる。

「何故、俺をけろうとした。」

「それは、半額弁当を強奪しようとしたからで・・・・・」

「嘘じゃないようだな、貴様の趣味にどうこういうつもりはない。だが、俺に対しこれ以上やるというならそれ相応のことはとらせてもらおう。」

そういいながら、その男は去っていく。後日、この町で市長がM-16アサルトライフルによる狙撃で殺されたのだが男の仕業だと仙は判断したという。

日本一の問題警官編


「わしにむかって何をしたんだ、ええ。怒ったらわしは誰よりも怖いんだぞ。
とりあえず、公務執行妨害で逮捕させてもらう。」

西区最強の狼である金城優は、動けなかった。ウィザードと呼ばれ恐れられている戦闘能力の持ち主だが、それは一般人レベルの話。
本職の軍人である爆竜という大佐からも恐れられたり、各国の特殊部隊経験者も参加する戦車を引くというむちゃな競技さえある体力測定大会に参加し、優勝したりとそれ以外にも、警官や軍人というプロからも信じられないレベルの体力を発揮する両津勘吉の前では意味がないのだ。

金城優が不運なのは、昼休みの食事に半額弁当を買いに来た両津勘吉を殴りつけたことから始まる。そしてどうせコスプレをした男だろうと思い、警官の姿をした男を殴りつけたことから始まる。
しかし、勘違いだったとはいえその男が本職の警官で本来ありえない身体能力の持ち主であるなど誰が想定しただろう。
プロであってもいきなり腹部を殴りつけたら気絶するはずだが、その男が腹部を殴りつけられても気絶はしなかった。

慌てて再度距離をとり、攻撃を相手がとんでもない形相をし攻撃の構えを見せたため体勢をとろうとしたのだが、無抵抗の男にその男は発砲した。
両津勘吉は近年では収まっているが、本来は気に入らないことがあるとすぐに発砲するという過激な行為を行っていた時期があり、それと同じことをおこなうほどいらついていたのだ。
流石に本物の銃を持ち発砲することを辞さない相手には、金城優と言えども大人しく投降するしかない。

両津が躊躇なく、手錠をかけたところにそこへ上司らしいちょび髭の男が両津と同じかそれ以上の形相の男がやってくる。

「両津、店で発砲音がしたからあわててきてみればやっぱりお前か。貴様、何考えてるんだ。」

「いや、部長。私は、ですね半額弁当を買いに来たところを殴ってきた男を現行犯で逮捕しただけです。

「なんだと、まさか最近通報の多い半額弁当を買いに来たところを殴られた事件の加害者か。よくやったといいたいが、発砲するとは何事だ。馬鹿も～ん！」

「やっぱり、こうなるのか。」


それからしばらくして、この界隈の高校生が少年院に入れられたり罰金を払うことが起きるのだった。