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No.35119の一覧
[0] ゲートはとんでもない世界に開いてしまったようです [ブライス](2012/09/14 17:39)
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[35119] ゲートはとんでもない世界に開いてしまったようです 
Name: ブライス◆5a46917a ID:409a627f
Date: 2012/09/14 17:39
帝国と呼ばれる国家が有する軍は、アルヌスの丘という別に戦略的にも戦術的にも重要でない地区に大軍勢を集中させていた。アルヌスの丘に集まっているのは、その丘の上にある門が原因だ。
非常に巨大で奥行きも高さも相当のものがあるが、ただの石づくりの門ではない。
実は、それは帝国の技術ではオーバーテクノロジーである空間を利用した空間転移装置とでもいうべきものなのだ。
そしてアルヌスの丘に集まった帝国軍の人間は、今か今かと門の先にある異世界への侵攻を待ち望んでいた。
それが破滅になるとも知らずに。

東京都の銀座には、この日本来ならあり得ないような面子が集中していた。ある意味ではそのままでは戦闘になりうると不運な事態を催すかねなかったが、それが幸運だったのかもしれない。
単体で数百、数千人以上とも渡り合える化け物達がいるのなら帝国軍が来れば待っているのは蹂躙劇でしかないのだから。

その銀座に集中している超人たちの中で比較的戦闘能力が弱い3人組から紹介していこう。

「ふう、たまには仕事と関係なくこういった大都会でのんびりと過ごしたいねえ~とっつあんなんかに追われたりテロリストどもに追われることなくさ。」

サル顔で赤ジャケットを纏っている男は、自分の友人である二人の男にゆったりと話しかけた。実は、この男ICPO国際指名手配犯のあの怪盗アルセーヌ・ルパンの孫であるルパン三世。
ただの泥棒ではなく、最新の電子セキュリティーを掻い潜り限界こそあるものの正規軍相手や武装テロリスト、マフィアなどに拳銃一丁でサブマシンガンを有する大軍勢と渡り合える化け物だ。

「ああ、玉にゃ悪くない。泥棒じゃなく日本に来たのは、休暇だからな。でもなルパン。」

「拙者らにとって鬼門である銭形警部が入国したそうだぞ。警視庁のSATやら通常の警官を動員して逮捕を狙ってるそうだ。」

繋げて文を作るという仲の良さを見せたのは、黒い帽子をかぶっている次元大介とあの石川五右衛門の9代目の子孫9代目石川五右衛門である。
次元大介も傭兵経験があり、基本的に銃を得意とするが格闘戦も専門的ではないがそれなりで銃ならば小数点以下の速度で放てる。
石川五右衛門は、斬鉄剣というなんでも切れる剣を持った化け物でミサイルを見切ったり銃弾を見切って切れるという超音速度の物体を見切れる人間を超えた実力者だ。

「幾らでもとっつあんでもこんな大都会で見つけるのは至難の業でしょ、一応監視カメラは避けてるし。ってなんじゃありゃああああ。」

ルパン三世は、思わず叫んでいた。銀座の一角、人の集まる真っただ中に何といきなり巨大な門らしきものが突然現れていた。
その奥から続々と進んでくるのは、鎧をまとった豚顔の人間らしくない体躯を備えた存在と馬に乗った騎兵や鎧兜を纏った騎士たち。
流石にルパン三世や次元大介、石川五右衛門と常識を超えたクローンによって一万年の時を経た男やナノマシンによる攻撃的なセキュリティーシステムといった常識ではありえない物を見てきたルパン達でさえ絶句するものだった。
とはいえ彼らも戦闘のプロフェッショナル、幾分か落ち着きを取り戻した彼らは帝国軍にとって悪夢といえる大蹂躙の先影となるのだった。

鬨の声を上げながら、騎兵や騎士たちは猛然と槍や刀を上げながら接近してくる。民間市民がいるというのに虐殺を起こす気が多分にあるようだった。
しかし、そうはならない。帝国兵が効いたことのないズドンという音ともに戦闘を務めた騎士が落馬した。
本来は人を守るはずの鎧兜と言えどその役目を果たさず頭部から血と脳漿を吹き出しながら死んでいた。それもそのはず、鎧兜などヨーロッパ式と日本式では違うが旧式の火縄銃でさえ貫通できるものだ。
ポケットピストルと言えど超音速を超える銃弾に耐えられるものではない。

「やれやれ、せっかくの休暇が台無しだ。次元、五右衛門奴らが何なのかは知らねえが黙って罪のない人間が死んでいくのが見てられるか応戦するぞ。」

煙を上げるワルサ―P38を構えながら次元大介と五右衛門の二人にルパンは交戦の意思を問う。勿論、次元も五右衛門も今までがそうだったようにコンバットマグナムと斬鉄剣という各々の獲物をとり交戦の意思を露わにしていた。

ここに帝国軍対ルパン一味という異色の戦端が開いた。圧倒的な勢いと見慣れぬ武器を使うものの敵と認識した帝国軍は、三人目がけて圧倒的な数を盾にしながら突っ込んでくる。
がやられるのはルパン一味ではなく帝国兵だ。

ズドン、ズドンという甲高い音を当てながら銃弾が発射されていくたびに一度に数十名もの帝国兵が放たれていく。次元大介とルパン三世が超人的なまでの発射速度をいかんなく発揮し、相手からの攻撃を素早く回避しながら銃弾を放っているのだ。
おまけに基本的に大組織と少人数で渡り合うことを前提にしているため、銃弾の数は数十・数百ダースにも達する。それだけの量があるから倍以上の敵を相手取れるのだ。

「でやああああ!」

石川五右衛門が叫びをあげながら斬鉄剣を構えながら幾人かの帝国の騎士に向けて突っ込んでいく。そして帝国兵と交差した瞬間、数名もいた帝国兵たちは絶命していた。
それも鎧兜を完全にはがされ全裸を晒すという本来ありえない事態だった。現代の特殊合金や戦車の正面装甲さえ切り裂く斬鉄剣と秒間数十にわたる五右衛門の剣速だからなしえる技だ。

とはいえルパン達が優れていようとも限界はある。元々帝国兵たちは数が多いのだ。そしてルパン達はただ戦術上の障害に過ぎない。
戦略目標である主要都市の確保という目的を果たすためルパン達の足止めに兵を残しながら、銀座各地に兵を分けながら侵攻を果たしていく。

「くそ、ルパン奴ら俺たちの無視していくつもりだぞ。」

次元大介が発砲しながら、どなるようにいう。

「あいつらをこのままいかせたら、まずいことになるぞ。」

あいつらがどういった存在なのか分からない。しかし、相手が軍事組織でありその上出現時の対応を見る限り一方的に民間人でさえ殺すという態度を持っているのは明らかだ。



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