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No.35001の一覧
[0] ランサー「何者だてめえ?」 ポルナレフ「我が名はJPポルナレフ」 [ポルナレフは強い](2012/09/06 14:17)
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[35001] ランサー「何者だてめえ?」 ポルナレフ「我が名はJPポルナレフ」
Name: ポルナレフは強い◆87191836 ID:d4d7c0c0
Date: 2012/09/06 14:17
衛宮士郎は逃げ帰るように自宅へと急いだ。学校で見た戦い。その後自身の心臓は確かに槍で貫かれたハズだった。にもかかわらず自身は生きていた。混乱する頭で考えることが無数にあったのだ。
自宅に帰ったとき彼を迎えたのは藤ねえの声でもなく、桜の声でも無い。箒のような頭をしたフランス人と厳つい学ランを着た不良であった。
ポルナレフ「遅かったな。日本の学生は勤勉だから勉強か? それより聞いてくれよ藤ねえ……」
そこまで言ってポルナレフは士郎の様子がただ事じゃないことに気づいた。
ポルナレフ「どうした? 何かあったのならこの色男に相談してみな」
そう言うとおどけてみせたポルナレフに士郎は言葉をうまく返せなかった。今日見たこと、あったことをどう説明すればいいのかわからなかったからだ。
この外人ポルナレフは一週間ほど前から切嗣を頼って衛宮邸に来た。切嗣を頼って来た以上無碍にもできず、彼はしばらく居候することとなった。ポルナレフは陽気なフランス人で藤ねえとの会話はそれはそれは賑やかで衛宮邸は一層明るくなった。
士郎「悪いポルナレフ。どう説明すればいいか分からない」
それだけを言うのがやっとだった。
承太郎「何があったかわからねえが、とにかく休みな」
承太郎は先日彼のクラスに転校してきた転校生であった。彼は一成の寺に下宿しているがポルナレフが彼の家に下宿しているのを聞いてから度々遊びに来ていた。友人だったようだ。見た目は古臭い不良で人当たりも悪いが、その心は思慮深く士郎は兄に対する憧れのようなものを抱いていた。
承太郎とポルナレフには断りをいれて早々に士郎は自室で休むことにした。電気を消したその直後屋敷に展開された結界が反応する。
慌てて庭に出た士郎が見たものは月下の中士郎の心臓を突き刺した人間と対峙するポルナレフと承太郎の姿だった。

ランサー「あの小僧の用心棒ってところか、場数を潜っているみたいだがやめときな、死ぬぜ」
ランサーは対峙した二人に声をかけるが、二人はその声を意に返さずそれぞれのスタンドを呼ぶ。
ランサーにも士郎にもその影ははっきりと見えた。
ポルナレフ「シルバーチャリオッツ」
承太郎「スタープラチナ」
その人型と二人を見たランサーは不敵に笑った。
ランサー「お前ら何者だ? おもしれえ二人できやがれ」
 ランサーの魔槍は剣を持ったチャリオッツを向いていた。
チャリオッツとランサーの戦いは熾烈を極めた。ランサーも英雄である。百戦錬磨の英雄である。そのランサーがポルナレフには防戦に回る。
ランサー(速え……それに正確だ。この距離はやべえ)
ランサーが距離を取ろうとするがポルナレフはそれを許さない。自身のチャリオッツの最適距離で最速の剣擊を放ち続ける。
J・P・ポルナレフの功績はクーフーリンには劣るだろう。彼は国を治めることはない、歴史の教科書にも載らないだろう。しかし戦歴はどうか。妹の仇を取るためポルナレフが歩んだ道は決して平坦ではなかった。
スタンド使いの戦いは自身の不利から始まる。正統派の近距離パワー型のチャリオッツが生き抜いていくのは並大抵の苦労ではなかった。まさに修羅の道である。その戦いを彼は命掛けで何十戦と生き抜き、遂に仇を討ち、巨悪を討った。彼もまた英雄である。
ランサー「ぶっ殺す」
ポルナレフ「イタリアのギャングの世界では……そのセリフは殺してから使うんだぜ」
ポルナレフはあくまで余裕を崩さず、チャリオッツの剣を振るっていく。彼の狙っている勝機まで詰将棋のように追い詰めていくだけだ。チャリオッツが強いのではない、ポルナレフという男が強いのだ。そのことをランサーも感じ始めていた。
ランサー(この変な人型はなんだ? こいつふざけた髪型をてるくせに強え)
ランサー(いくら速くてもそもそも剣だ。真っ向勝負で槍が押されるはずがねえ。なのに)
ランサー(力は俺の方が上、場数も俺の方が上、なのに)
ポルナレフの剣には凄みがある。それは英霊として人より優れた力を持ったもの、死の恐怖がなくなったものには出せない力である。英霊との差をポルナレフが持つ凄みが凌駕しているのだ。
承太郎「スタープラチナザ・ワールド」
 ポルナレフのラッシュはランサーに承太郎の存在を忘れさせ、承太郎の射程距離まで追い込んでいた。勝機である。
承太郎「やれやれこんな知恵があったとはな。それじゃあ思いっきり行くとするか」
 承太郎は停止しているランサーへ渾身のラッシュを叩き込む。
承太郎「そして時は動き始める」
 時が動き始めた時ランサーは何が起きているのかわからなかった。自身が衛宮邸の壁に叩きつけられていること。そして口を開こうとして自身の身体に殴打による途方もないダメージがあることに気づいた。そして今まで自身がいた場所にたっていた男に目を向ける。
ランサー「てめえか!」
承太郎「あんたの言うとおり二対一でやらせてもらったぜ。さていくつか質問に答えてもらおうか。マスターは誰だ?」
ランサー「ふざげんじゃねえ!」
 強がってみたがランサーのダメージは深刻である。そして、頭の中は疑問符が詰まっている。
ランサー(なぜ?何が?魔術?この男たちはなにもの?俺は何をされた?どうする?ダメージは?霊呪?)
追撃をいつ受けてもおかしくはない。ランサーの不幸はスタンドを知らなかったこと。
そして空条承太郎、J・P・ポルナレフという当代きってのスタンド使い二人の全盛期と
相対したことである。
ランサー「クソてめぇらは何者だ?」
承太郎「質問はこっちがしてるんだぜ」
倒れているランサーも頬が爆ぜた。普段なら躱せなくても防ぐ位はできる拳の攻撃をランサーは受けるしかなかった。時間稼ぎなどこの承太郎を前に出来ようはずが無い。しかしランサーに残された道は時間稼ぎしかないのだ。
ランサー(帽子やろうには何をされたかわからねえが…剣士の野郎ならもう一度戦えば必ず勝てる)
言い聞かせるようにランサーは思った。
英霊でも、英雄でもない人間に真っ向勝負で押されたのだ。その事がダメージそのものより、ランサーのプライドを著しく傷つけていた。

しかし承太郎達にも誤算があった。それは彼らあまりに無知であったこと。ランサーが初めてだったように彼らもまた英霊と戦うのは初めてだったのだ。
特に霊呪については「命令をくだせるもの」という単純な認識しかなった。それがランサーを取り逃がすことになる。
ランサーのマスターはサーバントの敗北を悟り、すぐさま霊呪を使用した。
ランサー「霊呪か。今だけは助かったぜ。今日のところは退く。ポルナレフといったかてめえは俺が殺す!」
承太郎とポルナレフはランサーの異変を察知しすぐさま攻撃を叩きこんだ。がその攻撃がランサーに当たることはなかった。
承太郎「やれやれだぜ」
承太郎達の誤算はまだあった。ランサーを取り逃がしたこと。そして、今宵の戦いを見ていたのが衛宮士郎だけではなかったこと。




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