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No.34774の一覧
[0] 平賀才人の独白 ゼロの使い魔の真実[平賀才人](2012/08/23 19:33)
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[34774] 平賀才人の独白 ゼロの使い魔の真実
Name: 平賀才人◆09a9308b ID:14f617a0
Date: 2012/08/23 19:33
prologue


俺の名前は平賀才人。
ついこの間までは何処にでもいる高校生だった。

でも、秋葉原へ修理の終わったパソコンを取りに行った帰り道。
目の前に現れた鏡が俺の全てを狂わせた。

鏡は俺をその中に引きずり込むと、秋葉原から一瞬で違う世界に連れて行った。
突然変な所に現れ、訳も分からず困惑していた俺に、ピンク色の髪の女が近寄ってくる。
と、突然口にキスをしてきた。
当然、ファーストキスだ。
ファーストキスをこんな訳も分からず奪われるなんて、とショックを受けるや否や左手が熱を帯びる。
次の瞬間、死んだ方がマシだと思うような激痛が走った。

「ぐあああああああ!!」

苦しむ俺を、ピンク色の髪の女が嬉しそうに見つめていた。

やがて、痛みが収まると、左手には入れ墨のようなものが彫られていた。

「…おいっ!これは一体?」
「平民が勝手に喋るな!」

ピンク色の髪の女はさっきと一転して鬼女のような顔つきになると、俺の顔を乗馬用の鞭で打つ。

「痛っ!!」

頬の皮膚が裂け、血が噴き出し、やがてじんじんと痛んでくる。
何故急に殴られたのか分からない。
怒りよりも困惑で頭がいっぱいになる。

「あんた、今日から私の使い魔よ」

ピンク色の髪の女が言った。
何て憎たらしい面構えだ。
女が相手でも思わず殴ってしまいそうになる。

ピンク色の髪の女は、ルイズと名乗った。
フルネームはもっと長かったが、もう覚えてはいない。

その日から、俺はまるで奴隷のような日々を送ることになる。

まず食事はろくなものが与えられなかった。
小さく、噛み切れない程堅いパンと味のしない少量のスープ。
これが一日に一回しか与えられない。
当然、腹なぞ満たされるわけもなく、毎日食べない方がマシなくらいの空腹に苛まれた。

そんな状態の俺にルイズは大量の雑用を押し付けてくる。
断ろうものなら、全身を鞭で打たれてしまう。
仕事が雑になっても同様に鞭で打たれるため、立つのもしんどいこの体で必死にやるのだが、ルイズはことあるごとに難癖をつけた。
今、俺の体は鞭で打たれていない箇所などない。

更に、ルイズは毎日のように俺へ罵詈雑言を浴びせかけた。
犬だの、人間の尊厳を踏みにじられるような言葉の嵐に俺は辟易する。

日々、肉体的にも精神的にも追い詰められた俺はもう死んだ方がマシだと、本気で自殺を考えていた。
俺は今まで幸いにもイジメというのを受けたことはない。
だが、イジメを受けた人間はこんな気持ちなのだろうと、ふと思った。
いや、これはイジメという域は超えている。
まさに奴隷の生活なのだ。

「そこで何をしているんですか?」

窓から外をぼんやりと見ていた俺に誰かが声を掛けてきた。
振り返ると、そこには純朴そうなメイド姿の少女が立っていた。

この彼女との出会いが、俺に希望と、そして絶望を与えることになるとは、この時の俺には想像もつかなかった。


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