「で、何の用よ?」
私と八雲紫が博麗の巫女の真正面に座っている。
私は人間が怖いので、八雲紫にくっついている。
だって、人間が怖いもん。
八雲紫は妖怪だから安心?
「で、紫に抱きついている子は?」
「ひぅ! ・・・やっぱり無理」
「この子拾ってきたのよ」
「へ~、で?」
八雲紫が硬直したのがよくわかる。
冷や汗が少し流れているような気がする。
「この子を育ててあげてくれないかしら?」
「何で私が」
巫女の目が冷たいし怖いよ。
何とかしてくれ。
「うぅ、私ここにいちゃダメ?」
「うっ!・・・」
巫女に苦難の表情が現れる。
紫でいいや。
紫はクスクス笑っているし。
「もう、わかったわよ」
「じゃぁね~」
紫はスキマに消えていった。
と、いうことは巫女と二人っきり?
怖いな。
我慢だ。
「ル、ルナっていう。よろしく」
「私は、博麗霊夢。よろしく」
わぁ、きちんと挨拶返してくれた。
少し、笑顔になる。
「その笑顔は可愛いけど風呂に入りなさい洗ってあげるから」
あ、髪の毛とかその他もろもろ真っ赤だった。
「お願いします」
「わかったわ(この子可愛いわね。紫に任されてよかった)」
お風呂場へ。
お風呂場が、別の意味で真っ赤になったのは霊夢のせい。
「さてもう寝るわよ」
「え?夜だったのか」
全く気づかなっかた。
「しまった、布団がない」
「別に布団がなくても寝れる」
そんなに慌てることなのだろうか?
今までだって地下牢の硬い床の上で寝ていたし。
「一緒に寝ましょう」
「霊夢、鼻息が荒い。ちょっと怖い」
そのまま、布団で寝た。
次の日の朝・・・
「霊夢、朝ごはん食べたい」
「わかったわ。今作るわ」
霊夢のご飯どんな味かな?
楽しみだな。
「あああぁぁぁぁぁあああああぁぁあああああ!!!」
台所から霊夢の悲鳴が上がる。
「どうしたの!?」
「食べ物がない」
「え?」
紫との会話記憶・・・
博麗の巫女一人暮らしで貧乏人とか行っていたような。
「霊夢?」
「紫の家には行きたくないし。慧音の家なら」
「慧音って誰?」
「半獣よ。人里で先生と守護をしているわ」
「人里・・・」
人・・・
あの時の嫌な光景がフラッシュバックする。
「霊夢、ごめん行きたくない」
「そう。もしかして人間嫌い?」
黙って頷く。
「慧音に来てもらうのは?」
「大丈夫」
「じゃぁ、呼んでくるわ」