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No.34561の一覧
[0] (IS)インフィニット・イクサス 狂人が夢見た漆黒の無限[九束](2012/10/21 21:40)
[1] 1.混ざる[九束](2012/08/13 01:06)
[2] 2.侵食[九束](2012/08/18 20:54)
[3] 3.残業[九束](2012/08/13 01:04)
[4] 4.ブリュンヒルデとドイツの冷氷[九束](2012/09/10 22:42)
[5] 5.敵意と[九束](2012/08/15 13:56)
[6] 6.困惑と[九束](2012/08/19 12:38)
[7] 7.そして好意[九束](2012/08/19 12:46)
[8] 8.グスコーブドリ[九束](2012/08/25 21:18)
[9] 9.勧誘[九束](2012/09/09 12:54)
[10] 10.門戸と襲撃[九束](2012/09/22 19:42)
[11] 11.入獄または入学[九束](2012/10/12 22:07)
[12] 12.デュノア時々たらし後シャルル[九束](2012/10/21 14:18)
[13] 13.シャルロット・デユノアという女[九束](2012/10/21 21:51)
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[34561] 12.デュノア時々たらし後シャルル
Name: 九束◆a9ba9ff2 ID:fe08207f 前を表示する / 次を表示する
Date: 2012/10/21 14:18
久しぶりに会った親友がいいかんじにあの人が好みそうな宇宙狂いになっててとても嬉しい元気な一夏君in教室@HR直後です。
ギリギリまでHRぶっちしようか迷ったけどそんなことをしたら沈されるとラウラが必死に説得してくるので思いとどまった。
あの部隊でどういう訓練してたんだ千冬姉。
ハートマン軍曹式か?
相変わらず四方から熱視線が飛んでくるっていうか廊下にまで人だかりができているがもう慣れた。
というかよく考えたら学会での論文発表のほうがよっぽど視線きつかったわ。
真剣勝負だし。
比べるものが出来ると割と楽になるもんだ。
後でシャルルにも教えてやろう。
ちなみにシャルルは二組だった。何故分けたし。
あれか?実技とかで「はーい二人組を作ってー」とかやるときに俺をぼっちにさせる陰謀か?
うん、きっとあの襲撃者とかの陰謀に違いない。
なんかやっぱり入学していた箒に助けを求めたら無視されたのもその直後俺の代わりにラウラが自己紹介を始めて「一夏は私の嫁だ」宣言して大騒ぎになったのも陰謀だ。
くそ、襲撃者め絶対特定してじわじわとなぶり殺しにしてやる!
どうでもいい決意を固めながらディスプレイをいじる。
そこには調査結果のメールやらWeb経由の最新の報告やらがずらり。
が。
「やっぱりないかー」
欲しい情報はない。
欲しいのはシャルル・デュノアの情報。
弱みを握るにしろ仲良くするにしろ、最低限の情報は欲しかったんだが。。。
ほぼシャルル・デュノアに関する情報は出てこなかった。
出てきたのはパパラッチによるデュノア社社長目的の写真に写った僅かなピンボケ写真のみ。
それも髪の色が同じということくらいしか判別ができない。
『お披露目』前ということだろうか。
不思議なことではない。
一国の命運を左右する兵器、IS。
その兵器を開発する企業の重役には本人はもちろん、家族にさえ危険が伴う。
国策企業や一族が経営に関与していない企業の場合は重役に問題が発生したら首をすげ替えればそれで済む。
しかし、デュノアのように経営と資本が一体化している企業の場合はそうはいかない。
一族の命運と企業の命運が一蓮托生なのだ。
…デュノア社はフランスの軍需企業では稀なWW2で自由フランスについた軍需企業だ。
それでいてナチスドイツ占領期の北部フランス・ヴィシーフランスではイタリアの名門貴族であるベリーニ伯爵家を味方につけデュノア・ベリーニ社としてその拠点を維持していたほどのバランス感覚を持っている。
長い歴史を誇るだけに、そのへんの機微は知っているのだろう。
その証拠に、デュノアが伸びるのは、戦争後だ。
一度目はパリ開放による自由フランス政府復帰に伴い親ナチス諸企業群を吸収したとき。
どさくさに紛れて当時信託統治領になっていた旧南西ドイツのIGファルベン社やラインメタル社等のドイツ大手企業群の工場をほぼ完全に併合したのはデュノア社だ。
工場は徐々に西ドイツに返還した。膨大な見返りを得て。
そんな乱世の奸雄の如き家がその御曹司を送り込んできた。
意味が無いわけがない。
が、見方を変えてみればデュノア社そのものはそれだけ追い詰められている可能性はないか?
「ちょっといいか?」
IS開発は国家存亡レベルの重要事項だ。ISという国家への売り上がる故にフランスという先進国においてデュノア社は優遇を受けている。
「おい、一夏」
しかし、肝心の第三世代の開発が難航している。それに伴い、国家からの優遇が消えつつ有るのだとしたら…。
「無視するんじゃない!!!」
ドンッ!
「うお!?な、なん…箒?」
いきなり机を叩かれてびっくりして顔を上げると、何やら不機嫌な幼馴染様が仁王立ち。
「…ちょっといいか?」




数年ぶりに幼馴染に話しかけられたと思ったら屋上に連行された一夏君@休憩時間です。
俗にいう「屋上へ行こうぜ…ひさしぶりに…キレちまったよ」状態だ。
まあ確かに久しぶりだけれども…俺そんなにキレられることしたか?
あれか?あの時チラ見したのがよっぽど気に入らなかったのか?
え?俺、6年間でそんなに嫌われてたん!?
…マジか~。
「凹む…」
「何がた!?」
俺の言葉に激しく反応する箒?
あ、処刑タイムですか。
…そういえばコイツ、 去年剣道の全国大会で優勝してたな。
「…」
箒を見る。
「な、なんだ…?」
「腕一本で勘弁して下さい…」
「何を言っているんだお前は…」
なんとか被害を最小限にしようと妥協案を出すと、何故かすげえ呆れた声を返された。
「え?」
「え?」
そういやさっき屋上に来てから殺気的なものはないな。
もしかして、久しぶりにキレちまったよの方じゃない?
まじで?
箒を見る。
「…」
ちらちらとコチラの様子をうかがっている。
殺意は無さそうだ。
だが安心するな一夏。教室では殺気バリバリだったじゃないか。
次の言葉如何では即死フラグがたつかもしれないぞ!
こと箒にかんしちゃ束さんは役にたたん。中身に彼があったとしても大部分束さんっぽいし。
俺の護衛のはずのラウラは嫁発言で千冬姉に職員室へ連行されている。
つまり助けはない。
だが今的外れな発言をしただけにナニカですぐ上書きをしなければ。
なにか、ナニカ絶対コイツを怒らせないだろう言葉を選んで話しかけなければ。
「久し、ぶりだな、箒…」
「…あぁ」
ヤバイ!反応薄い!
「き」
「き?」
「綺麗になったな箒、髪型違ったらすぐには分からなかったぞ」
「な、なななにを!?」
俺の言葉に激しく同様する箒。
やっべ!っていうか俺なにいってんの!
言ってから気づいたけど口説き文句みたいなセリフじゃねえか。
箒ってたしかかなり生真面目な性格だったよな。
あれ?俺選択肢間違った?
生真面目な奴が怒りが有頂天の時に口説かれたらどうなる?考えるまでもねえじゃん。
あ、俺死んだ?
恐る恐る箒を見る。
「綺麗か…私が…そうか、そうか…」
真っ赤になって頬に手を当ててブツブツ呟いてらっしゃる。
なんか正解の選択肢みたいだよ一夏君。
まじかー。
予想外だわ。
よし
「箒」
ぶつぶつとまだなんか言っている箒に声をかける。
「な、なんだ一夏?」
明らかに殺気より機嫌が良い声で箒が返してきた。
とりあえず褒め殺して懐柔しよう。
そして昔のような仲に戻って箒を盾代わりにして学園生活を過ごせば俺は割と平穏をとりもどして研究に全力投球が出来るだろう。
今の環境とてもじゃないが雑音多すぎて効率悪い。
もともと学園に放り込まれて拘束時間短くなってるのに耐えられん。
というわけで箒を懐柔しようそうしよう。
「…」
と、言っても。
「な、何だ一夏、そんなに私をじっと見て…」
「…」
何を言えばいいのかわからん。
っていうか女の子口説いたことなんて一度もないんだけど俺。
記憶探っても全くないんだけど。
そもそも女の子にモテた記憶が無い。
あぁ、思い出してみると男としては灰色の人生だな、記憶含めて。
「そ、そんなに見つめられると、その…」
「…」
…どうしよう。
とりあえず箒の目を見たまま何か言おうとするが言葉が出ない。
なにか、ナニカ言わないと不自然だ。
えーと、『胸、大きくなったな』とかか?
…いや、それじゃあセクハラじゃねえか!好感度が一気に千秋楽になるぞ!
「…」
「…」
しかしこいつ、黙ってうつむいているとなんというか…大和撫子!ってかんじだな。
コイツを嫁にもらえる奴は幸せ者だな。
…それだ!
さっきのセリフに付け足せばかなりいいんじゃないか?
「本当に綺麗になった。お前を嫁にできるやつは幸せ者だと思うぜ」
うん。いいんじゃないか?
「~~~~~~~っ!!!!」
あれ?なんか目の前の箒がゆでダコみたいになってるぞ?

Q.声に出てた?
A.でてた

「oh...」
あぶねえ。その前の脳内思考までだだ漏れしてたらヤバかった。
「一夏!」
急に箒が大きな声を出す。
「うぉっ!?何だ箒?」
「お、お前が望むなら私は…そういう関係に…その…なっても…」 キーンコーン
箒がナニカをいう声にチャイムの音がかぶる。
「すまん、チャイムで聞こえなかった。もっかい言ってくれるか?」
「~~~~っ!」
箒、ダッシュ。
「え?」
なんか顔を真赤にしたまんま全力疾走で走り去っていった。
え?なにこれ?







「さて」
思ったんだけど、IS学園ってかなりの濃度で俺にとって死亡フラグ満載じゃないか?
そう思いながらマイルームにウェイク中の一夏君in学生寮@夜の始まり。
…このネタ飽きた。別のネタ考えよう。
というか俺の後ろにカルガモの子供みたいについてきてる奴らどうしよう。
多分全員白っぽい服だけに白い巨塔の総回診風景みたいになってるんじゃないだろうか?
あぁ、マジラウラが隣にいた時の安心感が懐かしい。
1日前は当たり前だったのに。
きっとアイツがいたらこいつら普通に排除してただろうし。
まあいいや、さっさと今日は部屋に戻って寝よう。
明日から考えて徐々に俺にいいように立ち回ろう。このまま研究遅れたら亡国機業とかに亡命するぞ俺は。
多分あそこだったら学園よりは研究進められるだろうし。
まあ、本命叶えられなくなるから本当に逃げるとしたら束さんラボに引きこもりだろうけど。

そんなことを考えながらマイルーム。
あぁいとしのマイルーム。
一度も入ったことがないけどなんか愛着があるぞ。
多分後ろの女の子立ちの熱視線のせいだと思う。
これに比べれば廃神社だって桃源郷だよ。
知ってる?美少女たくさんの熱視線って想像以上に怖いんだよ?
ライオンはイケメンだけどライオンがたくさん居るところに放り込まれたら怖いじゃん?
彼女たちの視線を極力無視して部屋のドアを開けてそのまま部屋に入る。
素早く扉を閉めてカギをかける。
排除完了。
彼女たちが騒乱国の暴徒みたいに扉を破壊しにきたなら話は別だが、そうでなければもう安全だ。
というかそんなことをしたら束さんのラボにマッハで逃げる。
ラウラに頼んで。
俺、今ISとかもってないから音速で逃げるとか無理だし。
赤椿?調査名目で没収されましたしおすし。
戻ってくるの来週じゃないかな。
…。
えーと、相部屋はシャルルだよな。
二人しかいいない男子だしな。
もう戻ってきてるか?
そう思って部屋を見渡す。
その時。
ガチャリと。扉の開く音がした。
「あ、一夏。ようやく来たんだ」
そしてそれと同じくシャルルの声。
あ、風呂に入ってたのか。
そう思って彼を見た途端、俺は固まった。
理由は驚きでだ。
なぜ?
銃をつきつけられていたから。
驚きの7割はそれ。
「ねえ、一夏」
シャルルが口を開く。
そのコリ3割は…。
「僕と一緒に、死んでくれないかな?」
静かに言うシャルル。
ヒタヒタと髪からしずくが落ちる。
その幾つかが『盛り上がった』胸に落ちる。
一糸まとわぬ姿、下には何も『ついてない』。
そう、残り3割は…。
シャルルが、女の姿をしていたこと。


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