<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

SS投稿掲示板


[広告]


No.34451の一覧
[0] あの日、爆発が彼女から奪ったもの[西平緑](2012/08/08 09:50)
[1] 第一話 痛みが教えた彼女の現実[西平緑](2012/08/08 22:15)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[34451] あの日、爆発が彼女から奪ったもの
Name: 西平緑◆d20f23fa ID:11a58429 次を表示する
Date: 2012/08/08 09:50
プロローグ



ハルケギニア大陸。

そこにトリステイン魔法学院という学び舎がある。

そこでは、貴族の子たちが貴族について、
そしてメイジについて、教育を受けている。

ここには、トリステインに住む貴族の子どもたちは元より、
他国からの留学生も多く受け入れており、
様々な者が勉学の日々に勤しんでいるのだ。

そして今日、学院では1年生が2年生へと進級する為に試験が執り行われていた。
試験内容は“使い魔を召喚し、契約する”というもの。
メイジにとって使い魔とは一生を共にするパートナーである故、
試験としても適切なのである。
また、使い魔を見ればそのメイジの実力が分かる…とも言われている。
その為、生徒たちは他の者よりも優秀な使い魔を召喚しようと、
この日の為に努力を重ねるのである。

「……我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
五つの力を司るペンタゴン!我の運命に従いし、“使い魔”を召喚せよ!」

一人の少女がそう呪文を唱えた。
この呪文は使い魔を召喚する為のもの。
彼女はまさに今、試験の為に召喚を行っているのだ。

少女の目の前に強い力が集まってくる。
と、次の瞬間、目の前が突然爆発した。

「キャッ!」

強い閃光に包まれた彼女の体は大きく吹っ飛び、
まるでゴム鞠のように地面をバウンドして転がっていく。

「ミス・ヴァリエール!」

現場を取り仕切っていた教師と思わしき中年男が、
吹っ飛ばされた少女の元へ駆け寄って行った。

「ミス・ヴァリエ……うっ!?」

男は少女を見て、思わず顔をしかめる。
少女の手足はバラバラに吹っ飛んでおり、
辛うじて左腕だけが取れかけでくっついているだけであった。
全身は重度の火傷で、かすかに息をしているのが奇跡であった。

「早く!早く彼女を!!」

男は少女の体を抱きかかえながら、そう周りへと叫ぶ。
彼の声に呼応するように何人かが飛んできて、
急いで彼女を医務室へと運んでいった。

その様子を見ながら男は呟いた。

「ブリミルよ……これがあなたの思し召しなのでしょうか?これが……」

男は怒りとも、悔しさとも言えぬ表情で空を見上げた。


次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.024300813674927