『悪運悲運の大信仰』
満月 新月 Shingethu Michizuki
職業 不明
能力 信仰を増やす程度の能力
住んでいる所 人里
人里の一角にある7重の扉と壁を持つ『マトリョーシカの館』で暮らす青年。
服装は暗色を基調とした洋服姿。年齢は外見から察するに二十歳前後だが、本人の生活環境の所為か時間感覚が他人と比較してずれており、正確な年齢は不明。
館の外に出る事はまず無く、その為人里で暮らしているにも拘らず人間との交流は非常に薄い。
しかし彼を訪ねる妖怪などもそれなりに存在し、偏りはあれど独自の交友関係を構築している。
いわゆる閉鎖的な人物であるが、思いの外性格は明るく気さく。他者を拒絶している訳では無く、訪ねれば茶と菓子を添えて歓迎してくれるだろう。
が、彼を訪ねる者の中には危険な妖怪も多く、運悪く鉢合わせしないよう注意すべきである。
また、彼に対して特別な感情を抱いている妖怪もいる為、下手にちょっかいを出すのは非常に危険だ。(※1)
『能力』
自身の持つ信仰の力を、極端に増幅することが出来る。本人を強化する要素は欠片も無いが、彼が信仰する神は絶大な力を得る事が出来るだろう。
彼が本気で盲信したならば、ただの石ころでさえもその瞬間神へと変わる。それ故に幻想郷に住まう神、若しくは神へと成り変わらんとする妖怪は彼の信仰を欲しており、しばしば訪ねている。
だが彼は現在とある神を心酔、崇拝しており、他の神など眼中にない様子。彼にとって信仰するに値する神とは『自分を救ってくれる者』であり、ある意味最も分かり易く、最も困難な条件であるとも言える。
この能力は、扱いを間違えれば幻想郷に多大な危機をもたらす為、かの妖怪の賢者はそれを警戒し、彼を館の中に閉じ込めたとの噂もあるが、1度でも彼に会えば眉唾以前の話だと確信できるだろう。
ちなみに彼は意外と敬虔な信者であり、毎日夜明けと日没時に1時間ずつ、計2時間神への祈りを捧げているらしい。
それを妨げることは、彼にとっての数少ない逆鱗のひとつでもある為、決して邪魔してはならない。
もし彼を本気で怒らせれば、彼の信仰により絶大な力を得た神を敵に回すことになるのだから。
『ひきこもり』
彼を表すのに、最も適切な言葉である。
理由は不明であるが彼は外に出ることを何より拒んでおり、決して館の外へと出ることが無い。
が、かつてアリス・マーガトロイドと魔法の森に同居していた時期があり、行動範囲の広い彼女と共に幻想郷全域を回っていたらしい。(※2)
ちなみにこの時のことは彼もあまり話したがらず(※3)、かと言ってアリス・マーガトロイドに尋ねることも決してお勧めできない。彼に対して多大な好意を抱いている彼女に同居時代のことを聞くのは、盛大な惚気以外の何物でもないからである。
そのような過去があったからか、引きこもりとして生活している彼を訪ねる者は多く、多岐に及ぶ。紅魔館のメイド長、冥界を統制する亡霊、旧地獄の面々など、挙げれば挙げるほどその統一性のなさに驚くだろう。
本人はひきこもりであることに一種の誇りさえ持っており、今のところ外出する予定は全くないとのこと。
また、同じひきこもりとはとても相性がいいらしい。(※4)
『悪運』
現在は厄神の尽力により解消されているが、彼は本来とても運が悪い。
最早災いを招くとさえ言えるそのあまりな悪運の為、同じ場所に3日も留まればその地は崩壊の一途を辿るだろう。
雷雨の中に居れば必ず頭上に雷が落ち、風が吹けば絶対に大木や建物が飛んでくる。
この呪いの如き悪運の原因は良く分かっていない。あくまで憶測ではあるが、何かの因果に巻き込まれているのではないかと言われている。
その為過去に災厄の化身とまで呼ばれており、特に人間からは怖れ遠ざけられていた。
人里に住んでいながら人間との交流が薄いのは、この辺りに理由があるものと思われる。
『外来人?』
アリス・マーガトロイドと共に幻想郷を練り歩いていた頃以前の彼を知る者は一切居ない。
そして彼の服装は外の世界に存在するものと酷似しており、噂では香霖堂にある未知の道具を容易く使いこなせるらしい。
以上の理由から、彼は外来人ではないかと言われている。しかしながら、それを本人に尋ねてもはっきりとした答えが得られず、真相は不明である。
たまに「マジKYなんですけど」「それくらいググれカス、あーいやここだとググれねーわ」等々、良く分からない発言をする。(※5)
※1 少なくとも3、4人はいるらしい
※2 人間には苦難の道だったと思う
※3 この頃は悪運の被害も多かったため
※4 ひきこもり同士でどうやって交流するのだろうか?
※5 取り合えず馬鹿にしていることだけは分かる