「お次はなにを?」
「んー……ロンドンポーター」
「スコッチ。グレンファークラスを」
注文を聞いたマスターが、酒瓶の並んだ棚に向き直った。
パブ『Albion』。ラテン語の『白い国』を語源とする、ブリテン島の古名だ。
このパブは魔術の存在を知っている、数少ない魔術師御用達のパブである。原則として魔術の話を大っぴらにするのは遠慮するという暗黙の了解がなりたってはいるが、もし酒に酔って魔術の話をしてしまっても、マスターに暗示をかける手間が省ける。
店内にはビル・エヴァンスの静かなピアノが流れている。マスターの趣味らしい。ちなみに昨晩はジョン・テイラーだった。二週間前はハンク・モブレーの陽気なメロディ。趣味の幅が広いんだか狭いんだか。
僕はというと、静かなジャズ音楽は嫌いじゃない。ロックなんかはどうも肌に合わない。あとなぜかビートルズは気に食わない。知り合いの魔術師連中にもビートルズファンは多いのだが、僕はなんとなく好きになれないのだ。アビーロードも通ったことがあるだけで、特に思い入れはない。
その点、ビル・エヴァンスは素晴らしい。最近のお気に入りだ。ポップスやらロックやら聞く連中は、物が分からなくて困る。
「『Walts for Debby』は名曲ですねえ」
「同感だ。これは『Autumn leaves』だがな」
「……」
前言撤回。僕も分かっちゃいないようだ。
甘みのあるエールを胃の底へと流し込み、一息ついて話を元に戻す。
「で、新入り……でしたか。この時期に?」
「おう。珍しいことではあるが、確かな話だ」
スコッチが並々と注がれたグラスを傾けながら、導師は不快げに鼻を鳴らした。
導師というのは、ルーン科の主任講師、アルバート・キャクストンのことだ。枯れかけの立ち木みたいに貧相な体の割に、中身は怒りっぽく、自分の理念から曲がったことが大嫌い。遠慮なく言うならば――自己中心的で頑固極まりないご老体だ。
おまけに無類の酒好き。今も、もう60歳を超えているというのに、酩酊寸前まで飲んでふらついている。
ただ、腕前は確かであり、しかも実力による叩き上げで主任講師まで上り詰めただけあって、僕のことをきちんと認め、また評価してくれる数少ない人物である。
ケインと知り合う前からの、時計塔における最初にして最後の師――かけがえのない恩師だ。
「極東の成金、|薄汚い黄色猿(イエローモンキー)風情めが。尊き魔術の秘奥を、よりにもよって時計塔で学ぼうなどと……思い上がりおって」
「由緒正しきイギリス紳士が、そんな汚い言葉を使うのもどうかと思いますけど」
「ハン! かつての栄光もどこへやら……大戦が終わってから、吐き気がするような人権論とやらをどいつもこいつも唱える……生温いことだ」
「ま、周りのことも、ちょっとは気にかけてくださいよ……」
「やかましい! 他人の耳が怖くて、戦争ができるかッ!」
導師はグラスの酒を一気に飲み干し、新たに注ぐ。
もうボトル1本、自分だけで開けてしまっている。まったくもって恐ろしい爺さんだ。
とはいえ、言葉が色んな意味で危なっかしくなってきてはいるが。
まあ、この人の暴言は人種差別というより、戦争アレルギーというか、戦争のトラウマというか、そういった精神的な要素が大きい。だから、周囲の人間も、僕も、困った顔で注意するくらいに留めるのだ。
導師は若い頃――というか、今も――愛国心旺盛な根っからの愛国主義者であり、第二次世界大戦に兵士として赴き、生きて帰ってきた人だ。
世界大戦が巻き起こった時、何名かの魔術師が自分の国を守り、あるいは敵国を打ち破るために兵士として参加することがあった。
そんな魔術師を駆逐するために、魔術協会も苦心していたらしい。なにせ祖国を守るためという大義名分でもって、敵兵を魔術で燃やしたり、氷漬けにしたり、あるいは魔術毒を巻いたりと、秘匿を鼻で笑うような行為を平気でやる馬鹿が大勢いたのだから。そしてそういう魔術師は――いやさ、魔術使いと呼ぶべきか――なまじ数が多いだけに、完全に秘匿することは不可能に近い。
導師の仕事は、そんな馬鹿を秘密裏に処理し、尚且つロンドンの時計塔に被害が出ないよう、こっそり連合側に協力することだった。
ただし、導師は元から熱心な愛国主義者である。魔術協会に所属している手前、戦争に繰り出すようなことはしていなかったが、この任務は渡りに船だったというわけだ。そして熱心にやり遂げた。
それから導師には、ドイツ人や日本人、イタリア人を色眼鏡で見る癖がある。初めて出会った5年前からも、ずっと変わっていない。
ドイツ人を見てはナチ呼ばわりし、日本人を見ては手先の猿扱いし、イタリア人を見てはファシストだと決め付ける。
ここだけの話、戦争のストレスで頭をやられてしまったのかもしれないという意見が、時計塔はルーン科学部の中では有力視されているくらいだ。
それを補って余りあるほどに優秀だから、扱いにも困り果てているらしいのだが。
昔、現役バリバリの頃は、封印指定の執行者やら死徒狩りやら、戦争の陰で暗躍する魔術師の駆逐やら、嬉々としてやっていたという話だし。
拠点防衛に特化していた僕が、曲がりなりにも屋外戦闘をこなせるようになったのも、この人の御蔭だ。
フラガ家の男女(おとこおんな)もびっくりなレベルで屋外戦闘をこなす還暦越えの老人――なにそれこわい。
「こんなことで、時計塔を、我らが大英帝国を守れるものか……ナチの味方をした連中だぞ……ファシストの手先……ブリテンの土を、踏ませるな……」
段々とふらつき始めている。案の定、飲みすぎだ。
どれだけ酔っても暴れはしないのが、この人の美点だ。これで酒癖も悪かったら、流石の僕でも縁を切っていたかもしれない。
――そもそも、飲みすぎて暴言を吐く時点で美点もクソもないといえば、そうだけれども。
「飲みすぎですよ」
「誰が……この程度で」
そう言ったっきり、導師は黙り込んだ。
機嫌を損ねないように黙って飲んでいると、数分後には規則正しい呼吸音が。これが寝息であることは疑いようもなく明らかだ。
やれやれ。この老体を担いで帰るのが、誰の仕事だと思ってるんだか。おまけに折角の酒も飲みかけだ。まあ、これも弟子の務めではあるから仕方ない。
導師を背負うと、見かけは細く小さい割りに、そこそこ人体の重みを感じる。頭脳労働の専門家には辛い労働である。
「マスター。金、ここに置いとくよ。おやすみ」
「ええ、おやすみなさい」
導師の暴言を聞かなかったことにしてくれるのも、ここくらいだ。まったく、頭が上がらない。
マスターに別れを告げ、机の上に紙幣を置き、背中の重みに唸りながら扉を開けた。
冷たい風が、酒で火照った頬をぴしゃりと叩く。
もう春だというのに、この小さい島は寒さが消えない。
個人的には、導師のいう“ちっぽけな猿の国”の方が気温的な意味で住みやすそうだと思うこともある。
前世の故郷もあのあたりだ。いつか行ってみてもいいかもしれない。
特大の厄介事が無事に終了すれば、の話だが。
しかし、やはり重い。何度でも愚痴りたくなるくらい、重い。
枯れ木のような老人とはいえ、肉体労働とは無縁な魔術師には重荷だ。
強化の魔術を使えないわけではないが、満足な肉体の強化ができるほどには熟達していない。筋力を必要なだけ強化するなんて、僕には無理な芸当だ。
かといって、ゲルマンルーンに肉体強化を可能とするものは存在しない。
移動のルーンなら存在するが、そんなものを使えば一般人に見られた時の言い訳がきかない。
結局、汗かいて運ばなければならないのである。
「……むぅ」
導師が唸る。
寒風の刺激で少しは酔いが覚めてくれたのか、頭を緩やかに振りながら、やたらと瞬きをしている。
まだ自分だけで歩くことはできないだろうから、背負ったままであることには変わりないが。
「導師。家までお送りしますから、ちゃんと開けてくださいね」
「……ああぁー……アンナ?」
だめだこの導師、早くなんとかしないと。
「奥方と弟子を間違えるようじゃあ、主任は務まりませんよ。そろそろ引退を考えたほうがいいのでは?」
「やかましい……猿が喚くな」
今度は猿ときた。なんて憎たらしいジイさんだろう。
早いとこおさらばしたい。導師の家はそろそろか――
「――サカ、たかだか5代の小童め……」
「は?」
なんだ。
今、導師はなんと言った。
とんでもない名前が飛び出したような気がする。
我が耳を疑いつつ、素早く脳裏で計算を始めた。
いまは聖杯戦争の七年前で、原作時の推定年齢は二十代後半。となれば二十代前半か。
遠坂の四代目当主が逝去、引退したという話は聞いていないから、息子はまだ自由に動けるだろう。
そして、全ての魔術師にとって魔術協会との綿密なつながりは必要不可欠なものだ。次期当主が単身、はるばる英国は時計塔まで留学に来てもおかしくはない。
――つまり、ありうる。十分にありうる。
その結論が脳内で叩き出された瞬間、僕の額を一筋の汗が伝う。
「導師。今、なんと?」
心臓が大きく跳ねるのを努めて落ち着かせ、できる限り平坦な、なんでもないと思っているかのような口調で、問うた。
冷や汗をかいていることまでは流石に隠しきれなかったが、泥酔している導師には気付かれなかったらしく、それどころか問いの意味を理解する余裕すらないのか、頭をひねっている。
「む……あ?」
「導師。しっかりしてください。大事なことです。日本からやってくる新入りの名前は、なんというのですか?」
先よりも少し強い語気で問い直す。
所詮は酔っ払いの言葉、明日にでも聞き直せばいいし、別の知人に聞いてもいい。だが、この場でどうしても確かめておきたい事柄だった。
それだけの重要事項なのだ。
もしも件の新入りとやらが、僕のよく知る人物であるならば。
僕は、事と次第によると――殺人という罪を犯さねばならないのだから。
「あぁー……ああ、新入り?」
導師は苦しそうに頭を振りながら、先程よりもはっきりとした声で、こう言った。
「トーサァカとかいう、山猿のことか」
予想通りの答えに、自分でも分かるほど明確に、血の気が引いた。
導師を家まで送り届け、僕は工房に戻った。
固く閉ざされた扉の前で、鍵を呟く。
「Seneca」
扉が青く発光し、魔術錠と結界の全てが解除される。
入ると、見慣れた部屋が僕を出迎えた。
アンティークの木製家具。
柔らかな白熱灯。
机の上では黒猫、キケローが丸まって眠り、玄関から少し進んだところにある止まり木で、忠実な使い魔である鷹、セネカが僕の帰りを待っていた。
僕のためだけに作られたかのような空間。しかし、それに酔い痴れる暇はない。
鉱石学科の人間は既に眠っている。というより、そもそも知り合いが二人しかいない。その二人とも、いまは国外だ。遠坂についての真偽を確かめるのは翌朝に持ち越すしかない。
ならば、いま可能な最善の行動はわかりきっている。
なにかというと、占いである。
時計塔、鉱石学科の受付は既に営業時間外。
しかし叩き起して聞くには動機が薄い。僕が遠坂との接触を目論んでいるといった類の話が流布すれば、アーチボルトが遠坂を自陣営に吸収しようとしている、そう取られかねない。
机の引き出しを開け、中から袋を取り出す。袋を持ち上げると、大量の小さな石が擦れ合う音が聞こえた。
カードを使ってタロット占いのような形式にしてもいいが、あれは準備に手間がかかる。それに、僕のルーン魔術とは方向性が微妙に違う。あまり効果は得られないだろう。
少し前の解説には、語弊があった。
僕の起源『観測』は、占いが当たりやすくなるわけではない。
占いの解釈を、絶対といっていいくらいに間違わなくなる。それだけだ。
机の上に袋を置き、袖をまくって深呼吸する。
「新たに時計塔へとやってくる遠坂の魔術師について……彼の者を取り巻く運命、この手で見定めたい」
自分で宣言し、目標を明確にする。魔術的な効果があるわけではないが、自己暗示みたいなものだ。
そして精神を集中し――袋の中に手を突っ込んだ。
硬く、冷たい石の感覚が指先に触れる。
まさぐり続けて数秒後、指先に電流のようなものを感じた瞬間、その石を掴んで袋から取り出した。
刻まれた文字は、ない。
空白――すなわち、ウィアド。
運命のルーン。白紙の分岐点。流れの読めない大波。
具体的な内容はさっぱり分からないが、とにかく大きな運命の分岐路が近づいていることだけは分かる――要するに、とびっきり面倒なことが起きそうだ、ということだ。
ウィアドの石を袋の中に戻し、石をかき混ぜた後、もう一度ピンとくる石を探す。
「運命の渦の中には、なにがある?」
真摯な問い。
それと共に引き当てた石は、ある意味で予想通りのものだった。
松明の炎、なにかの始まりなどを意味するルーン、カノ。
この石は正位置と逆位置も定めてある自作品だ。そして、今のカノは正位置で引き当てた。
これが正位置で出たということは、僕の努力次第で計画は進み、道は開けるということ。
もしくは、ただ単に遠坂の末裔が全ての始まりとなるということ。
この場合は、どちらにも取れるし、どちらの意味も含んでいるだろう。
「どうすれば、道は開ける? ケインを生かせる?」
呟いて、再び石を直感に任せて掴み、取り出す。
裏向きの石を表にすると、そこには――
「……なんてこったい」
石を中に戻し、袋の口を縛って引き出しに放り込む。
これまた予想通り。ただし、当たって欲しくはなかった予想だ。
引き当てたルーンは、テイワズ。
公正なる戦いの神、ティール神の象徴。
普通の占いでテイワズを引いたなら、自ら積極的に問題解決に勤しむことで解決できるということを暗示している。
あるいは、公正さに焦点を当てて解釈するなら、正々堂々と立ち向かう方が良いということを示す。
この場合、解釈として最もふさわしいのは“決闘”だ。
それは、なにかというと――遠坂の末裔を殺すに、最適な手段である。
それはそうだ。もしもやってくるのが真っ当な魔術師なら、そしてあの遠坂時臣なら、決闘を断るはずもない。
決闘から逃げるなど、貴族の生き残りとまで称される彼が取りうる選択肢ではないのだから。
おそらく、暗殺や襲撃は上手くいかない可能性が高いのだろう。
占いは決して未来予知ではない。外れることだってあるし、盲信するのは愚かなことだ。
しかし、不確定だからといって無視するのも馬鹿の所業だ。
つまりは、僕が遠坂とタイマン張って殺すなり、ボコって魔術が使えなくなるくらいまで追い詰めるなり、しなければいけないわけだ。
まあ、ギルガメッシュの触媒を冬木の地に届けること自体が論外なので、間違いなく殺すことになるだろうが。
遠坂が欠けたからといって、聖杯戦争の開幕に支障が出るわけではない。
令呪は滞りなく配布され、マスターはつつがなく用意される。
そこには、おそらくケインもいる。
ただし、ここで遠坂が欠けているということには、もっと大きな意味がある。
すなわち――英雄王ギルガメッシュの不参加。
それに伴う、言峰綺礼の覚醒フラグ折り。
もちろんケインの参戦そのものを避けたいが、避けられなかった場合のことを考えると、これは大きい。
言峰綺礼は自分の戦う意味を見いだせずに惑い、最強の主従は既に舞台から姿を消している。
そんなわけで、万全を期すならば、遠坂には消えてもらったほうが好都合である。ケインを戦争に行かせないのが前提とはいえ、できるだけの備えをしておくにこしたことはない。
おそらく、その時のマスターはこんな感じだ。
アインツベルンの衛宮切嗣。
遠坂、あるいは外様としての言峰綺礼。
間桐からは間桐雁夜。ただ、遠坂時臣が戦争に参加しないという仮定の上ならば、ここは不確定。
そして、外様の三人か四人。
その内の二人は、間違いなくケインと僕だ。
ウェイバーは聖遺物をネコババするイベントが起きなければ時計塔で燻ったままでいてくれるはずだし、雨竜龍之介のほうは数合わせ。僕が参加の意思を示したなら、聖杯は間違いなく僕を優先的に選ぶ。
そこに、アーチボルト派の凄腕魔術師をもう一人、もしくは二人伴えば――三人のマスターが同じ陣営に属し、共闘するという状況が可能になる。
そうなれば、衛宮切嗣といえど手も足も出ないはず。こっちは防御をしっかり固めて、地に足を付けて戦っているだけでいいのだから。
サーヴァント三体、四体での連合とか、最早チートだ。これは最悪の想定ではあるが、言峰のサーヴァントとしてギルガメッシュが出てきたとしても負ける気がしない。
ただし、アインツベルンのマスターが二人になる可能性もあるので、どう動くかは聖杯戦争を詳しく調査してからになる。
それ以前に、遠坂時臣に勝てる保証はどこにもない。あえて火中の栗を拾うような真似は慎むべきか。
さらに。それだけのために、もしかしたらという保険のために――人を殺しても良いものか。
やってくるのは間違いなく遠坂時臣だ。彼も魔術師である以上、死の覚悟はしているだろう。
しかし、残された家族はどうなるのか。
彼の娘は二人いたはずだが、妹の遠坂桜が原作の時点で5歳か6歳ほど。おそらく、今はまだ生まれていないか、胎内で育っている途中だろう。
原作によると、二人ともかなりの逸材。遠坂桜の方は、架空元素・虚数の持ち主だ。この時計塔でもまだ発見例が稀な、天然記念物よりも貴重な存在。その体を使えば、世にも貴重で強力無比な礼装を作ることだって可能だろう。魔術師として育てても大成することは間違いない。
そして、姉の遠坂凛は、五大元素全てを扱える逸材、アベレージ・ワン。架空元素と比べれば見劣りはするが、あくまで希少性ゆえだ。魔術の威力、応用性、可能性だけで考えるならば、むしろこちらのほうが伸び代は大きい。こちらもまた、貴重にして有用な存在だ。
また、二人の母親である遠坂葵は、交配相手の特性を最大限に引き出した子供を産むという特異体質の持ち主。魔術師からすれば垂涎の体である。
もし、この状況で当主の時臣が死ねば――三人が三人、例外なく幸せな人生を放棄することになるだろう。
僕が黙っていれば誰も気づかないかもしれない、などという甘い期待は、間桐臓硯があの街にいる時点で放棄するのが賢明だろう。
遠坂家の窮状に付け込み、幼子とその母になにをするのか、具体的には思いつかないが――あまり愉快なことにはならないだろう。
遠坂時臣を殺すことが、その事態に直結する。
「……どうするかな」
いまは迂闊に動かない方がいい。理性はそう囁く。
いまここを逃す手はない。運命はそう叫ぶ。
実益の点でも、良心の点でも、選択を迫られる。
最善解と正答の二つ、どうも一朝一夕では出そうになかった。
こんにちは、作者です。感想ありがとうございます。
ここは指摘に対するレスに使います。感想欄に書くつもりだったのですが、なぜか無理だったのでご容赦を。
>陽炎さま
今回は微妙。自覚してます。でも勘弁してください。このままやると日常編が永遠に続きそうなんです。そこからシフトするのは流石に長すぎて自分でもイライラするんです。
それと誤字の指摘、ありがとうございます。修正いたしました。
>とおりすがりさま
主人公はギルガメッシュの実力を測りきれていないのと、常識に縛られているのと、二つの理由から楽観しています。
常識的に考えてエアのような大技を何度も連発できるわけはありませんし、サーヴァントは7種類。数が増えるということは、それだけ戦術の幅が広がるということでもあります。
さらに、ギルガメッシュは煽り耐性0ということも承知していますので、そのあたりを利用すれば勝てると思っています。
いざとなればマスターぬっ殺し、あとは隠れ潜みながらの消耗戦を挑むだけで無問題!
まあ所詮は思っているだけです。実際にどう転ぶかはわかりません。
>万力さま
誤字修正しました。ご指摘、感謝です。
>くいさま
BLのつもりは全くないのに、にじファン時代も夢小説っぽいとか言われて戸惑っている深海魚です。
>タロウさま
意見を参考に、あらすじは削除しました。
こんな感じですね。
どうかこれからもよろしくお願いします。