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No.33886の一覧
[0] 【ゼロ魔×封神演義】雪風と風の旅人[サイ・ナミカタ](2018/06/17 01:43)
[1] 【召喚事故、発生】~プロローグ~ 風の旅人、雪風と出会う事[サイ・ナミカタ](2013/06/13 02:00)
[2] 【歴史の分岐点】第1話 雪風、使い魔を得るの事[サイ・ナミカタ](2012/09/30 14:52)
[3]    第2話 軍師、新たなる伝説と邂逅す[サイ・ナミカタ](2014/06/30 22:50)
[4]    第3話 軍師、異界の修行を見るの事[サイ・ナミカタ](2014/07/01 00:53)
[5]    第4話 動き出す歴史[サイ・ナミカタ](2014/07/01 00:54)
[6]    第5話 軍師、零と伝説に策を授けるの事[サイ・ナミカタ](2012/09/30 14:55)
[7] 【つかの間の平和】第6話 軍師の平和な学院生活[サイ・ナミカタ](2014/03/08 00:00)
[8]    第7話 伝説、嵐を巻き起こすの事[サイ・ナミカタ](2012/09/30 14:57)
[9] 【始まりの終わり】第8話 土くれ、学舎にて強襲す[サイ・ナミカタ](2012/09/30 14:58)
[10]    第9話 軍師、座して機を待つの事[サイ・ナミカタ](2012/07/15 21:07)
[11]    第10話 伝説と零、己の一端を知るの事[サイ・ナミカタ](2012/09/30 14:59)
[12]    第11話 黒幕達、地下と地上にて暗躍す[サイ・ナミカタ](2012/07/15 21:09)
[13] 【風の分岐】第12話 雪風は霧中を征き、軍師は炎を視る[サイ・ナミカタ](2012/07/15 21:09)
[14]    第13話 軍師、北花壇の主と相対す[サイ・ナミカタ](2012/09/30 15:03)
[15]    第14話 老戦士に幕は降り[サイ・ナミカタ](2013/03/24 19:47)
[16] 【導なき道より来たる者】第15話 閉じられた輪、その中で[サイ・ナミカタ](2012/09/30 15:05)
[17]    第16話 軍師、異界の始祖に誓う事[サイ・ナミカタ](2012/07/15 21:13)
[18]    第17話 巡る糸と、廻る光[サイ・ナミカタ](2012/07/15 21:13)
[19]    第18話 偶然と事故、その先で生まれし風[サイ・ナミカタ](2012/08/07 22:08)
[20] 【交わりし道が生んだ奇跡】第19話 伝説、新たな名を授かるの事[サイ・ナミカタ](2012/08/12 20:13)
[21]    第20話 最高 対 最強[サイ・ナミカタ](2012/09/30 15:06)
[22]    第21話 雪風、軍師へと挑むの事[サイ・ナミカタ](2012/09/30 15:07)
[23] 【宮中孤軍】第22話 鏡の国の姫君と掛け違いし者たち[サイ・ナミカタ](2012/08/02 23:25)
[24]    第23話 女王たるべき者への目覚め[サイ・ナミカタ](2012/08/12 20:16)
[25]    第24話 六芒星の風の顕現、そして伝説へ[サイ・ナミカタ](2012/08/12 20:17)
[26]    第25話 放置による代償、その果てに[サイ・ナミカタ](2012/10/06 15:34)
[27] 【過去視による弁済法】第26話 雪風、始まりの夢を見るの事[サイ・ナミカタ](2012/08/04 00:44)
[28]    第27話 雪風、幻夢の中に探すの事[サイ・ナミカタ](2012/08/12 20:18)
[29] 【継がれし血脈の絆】第28話 風と炎の前夜祭[サイ・ナミカタ](2012/08/12 20:19)
[30]    第29話 勇者と魔王の誕生祭[サイ・ナミカタ](2012/08/12 20:20)
[31]    第30話 研究者たちの晩餐会[サイ・ナミカタ](2012/08/12 20:20)
[32]    第31話 参加者たちの後夜祭[サイ・ナミカタ](2014/03/08 00:00)
[33] 【水精霊への誓い】第32話 仲間達、水精霊として集うの事[サイ・ナミカタ](2012/08/14 21:33)
[34]    第33話 伝説、剣を掲げ誓うの事[サイ・ナミカタ](2012/08/18 00:02)
[35]    第34話 水精霊団、暗号名を検討するの事[サイ・ナミカタ](2012/08/18 00:03)
[36] 【狂王、世界盤を造る】第35話 交差する歴史の大いなる胎動[サイ・ナミカタ](2012/08/18 00:05)
[37]    第36話 軍師と雪風、鎖にて囚われるの事[サイ・ナミカタ](2012/11/04 22:01)
[38] 【最初の冒険】第37話 団長は葛藤し、軍師は教導す[サイ・ナミカタ](2012/08/19 11:29)
[39]    第38話 水精霊団、廃村にて奮闘するの事[サイ・ナミカタ](2012/10/08 19:31)
[40]    第39話 雪風と軍師と時をかける妖精[サイ・ナミカタ](2013/04/20 22:17)
[41] 【現在重なる過去】第40話 伝説、大空のサムライに誓う事[サイ・ナミカタ](2013/04/20 22:18)
[42]    第41話 軍師、はじまりを語るの事[サイ・ナミカタ](2012/08/25 22:04)
[43]    第42話 最初の五人、夢に集いて語るの事[サイ・ナミカタ](2012/10/08 19:38)
[44]    第43話 微熱は取り纏め、炎蛇は分析す[サイ・ナミカタ](2014/06/29 14:41)
[45]    第44話 伝説、大空を飛ぶの事[サイ・ナミカタ](2012/10/08 19:43)
[46] 【限界大戦】第45話 輪の内に集いし者たち[サイ・ナミカタ](2012/10/08 19:47)
[47]    第46話 祝賀と再会と狂乱の宴[サイ・ナミカタ](2012/10/08 19:47)
[48]    第47話 炎の勇者と閃光が巻き起こす風[サイ・ナミカタ](2012/09/12 01:23)
[49]    第48話 ふたつの風と越えるべき壁[サイ・ナミカタ](2012/09/16 22:04)
[50]    第49話 烈風と軍師の邂逅、その序曲[サイ・ナミカタ](2014/03/08 00:00)
[51] 【伝説と神話の戦い】第50話 軍師 対 烈風 -INTO THE TORNADO-[サイ・ナミカタ](2014/03/08 00:01)
[52]    第51話 軍師 対 烈風 -INTERMISSION-[サイ・ナミカタ](2012/10/08 19:54)
[53]    第52話 軍師 対 烈風 -BATTLE OVER-[サイ・ナミカタ](2012/09/22 22:20)
[54]    第53話 歴史の重圧 -REVOLUTION START-[サイ・ナミカタ](2014/03/08 00:01)
[55] 【それぞれの選択】第54話 学者達、新たな道を見出すの事[サイ・ナミカタ](2012/10/08 20:01)
[56]    第55話 時の流れの中を歩む者たち[サイ・ナミカタ](2012/10/08 20:04)
[57]    第56話 雪風と人形、夢幻の中で邂逅するの事[サイ・ナミカタ](2012/10/28 13:29)
[58]    第57話 雪風、物語の外に見出すの事[サイ・ナミカタ](2017/10/08 07:40)
[59]    第58話 雪風、古き道を知り立ちすくむ事[サイ・ナミカタ](2014/03/08 00:02)
[60] 【指輪易姓革命START】第59話 理解不理解、盤上の世界[サイ・ナミカタ](2012/10/20 02:37)
[61]    第60話 成り終えし者と始まる者[サイ・ナミカタ](2012/10/20 00:08)
[62]    第61話 新たな伝説枢軸の始まり[サイ・ナミカタ](2012/10/20 13:54)
[63]    第62話 空の王権の滑落と水の王権の継承[サイ・ナミカタ](2012/10/25 23:26)
[64] 【新たなる風の予兆】第63話 軍師、未来を見据え動くの事[サイ・ナミカタ](2012/10/28 21:05)
[65]    第64話 若人の悩みと先達の思惑[サイ・ナミカタ](2012/10/28 20:01)
[66]    第65話 雪風と軍師と騎士団長[サイ・ナミカタ](2012/10/28 20:58)
[67]    第66話 古兵と鏡姫と暗殺者[サイ・ナミカタ](2013/03/24 20:00)
[68]    第67話 策謀家、過去を顧みて鎮めるの事[サイ・ナミカタ](2012/11/18 12:08)
[69] 【火炎と大地の狂想曲】第68話 微熱、燃え上がる炎を纏うの事[サイ・ナミカタ](2014/03/08 00:02)
[70]    第69話 雪風、その資質を示すの事[サイ・ナミカタ](2013/01/26 21:14)
[71]    第70話 軍師は外へと誘い、雪風は内へ誓う事[サイ・ナミカタ](2013/01/26 21:10)
[72]    第71話 女史、輪の内に思いを馳せるの事[サイ・ナミカタ](2013/01/26 21:11)
[73] 【異界に立てられし道標】第72話 灰を被るは激流、泥埋もれしは鳥の骨[サイ・ナミカタ](2013/01/27 23:01)
[74]    第73話 険しき旅路と、その先に在る光[サイ・ナミカタ](2013/01/27 23:01)
[75]    第74話 水精霊団、竜に乗り南征するの事[サイ・ナミカタ](2013/02/17 23:48)
[76]    第75話 教師たち、空の星を見て思う事[サイ・ナミカタ](2014/03/08 00:03)
[77] 【今此所に在る理由】第76話 伝説と零、月明かりの下で惑う事[サイ・ナミカタ](2013/04/13 23:29)
[78]    第77話 水精霊団、黒船と邂逅するの事[サイ・ナミカタ](2013/03/17 20:06)
[79]    第78話 軍師と王子と大陸に吹く風[サイ・ナミカタ](2013/03/13 00:53)
[80]    第79話 王子と伝説と仕掛けられた罠[サイ・ナミカタ](2013/03/23 20:15)
[81]    第80話 其処に顕在せし罪と罰[サイ・ナミカタ](2013/03/24 19:49)
[82] 【それぞれの現在・過去・未来】第81話 帰還、ひとつの終わりと新たなる始まり[サイ・ナミカタ](2014/03/08 00:03)
[83]    第82話 眠りし炎、新たな道を切り開くの事[サイ・ナミカタ](2013/04/20 22:19)
[84]    第83話 偉大なる魔道士、異界の技に触れるの事[サイ・ナミカタ](2013/06/13 01:55)
[85]    第84話 伝説、交差せし扉を開くの事[サイ・ナミカタ](2013/06/13 01:54)
[86]    第85話 そして伝説は始まった(改)[サイ・ナミカタ](2018/06/17 01:42)
[87] 【風吹く夜に、水の誓いを】第86話 伝説、星の海で叫ぶの事[サイ・ナミカタ](2013/06/13 02:12)
[88]    第87話 避けえぬ戦争の烽火[サイ・ナミカタ](2013/06/13 01:58)
[89]    第88話 白百合の開花と背負うべき者の覚悟[サイ・ナミカタ](2013/07/07 20:59)
[90]    第89話 ユグドラシル戦役 ―イントロダクション―[サイ・ナミカタ](2013/09/22 01:01)
[91]    第90話 ユグドラシル戦役 ―閃光・爆音・そして―[サイ・ナミカタ](2014/03/08 00:04)
[92]    第91話 ユグドラシル戦役 ―終結―[サイ・ナミカタ](2014/05/11 23:56)
[93] 【ガリア王家の家庭の事情】第92話 雪風、潮風により導かれるの事[サイ・ナミカタ](2014/03/08 20:19)
[94]    第93話 鏡の国の姫君、踊る人形を欲するの事[サイ・ナミカタ](2014/06/13 23:44)
[95]    第94話 賭博場の攻防 ―神経衰弱―[サイ・ナミカタ](2014/07/01 09:39)
[96]    第95話 鏡姫、闇の中へ続く道を見出すの事[サイ・ナミカタ](2015/07/12 23:00)
[97]    第96話 嵐と共に……[サイ・ナミカタ](2015/07/20 23:54)
[98]    第97話 交差する杖に垂れし毒 - BRAIN CONTROL -[サイ・ナミカタ](2016/09/25 21:09)
[99]    第98話 虚無の証明 - BLACK BOX -[サイ・ナミカタ](2017/10/08 07:42)
[100] 【王女の選択】第99話 伝説、不死鳥と共に起つの事[サイ・ナミカタ](2017/01/08 02:09)
[101]    第100話 鏡と氷のゼルプスト[サイ・ナミカタ](2017/01/08 02:14)
[102]    第101話 最初の人[サイ・ナミカタ](2017/01/08 17:42)
[103]    第102話 始祖と雪風と鏡姫[サイ・ナミカタ](2017/01/22 23:14)
[104]    第103話 六千年の妄執-悪魔の因子-[サイ・ナミカタ](2017/02/16 23:00)
[105] 【王政府攻略】第104話 王族たちの憂鬱[サイ・ナミカタ](2017/03/06 22:52)
[106]    第105話 王女たちの懊悩[サイ・ナミカタ](2017/03/28 23:10)
[107]    第106話 聖職者たちの明暗[サイ・ナミカタ](2017/05/20 17:54)
[108] 【追憶の夢迷宮】第107話 伝説と零、異郷の地に惑うの事[サイ・ナミカタ](2017/10/08 07:46)
[109]    第108話 風の妖精と始まりの魔法使い[サイ・ナミカタ](2017/10/08 07:47)
[110]    第109話 始祖と零と約束の大地[サイ・ナミカタ](2017/06/09 00:54)
[111]    第110話 崩れ去る虚飾、進み始めた時代[サイ・ナミカタ](2017/10/28 06:35)
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[33886] 【水精霊への誓い】第32話 仲間達、水精霊として集うの事
Name: サイ・ナミカタ◆e661ea84 ID:d8504b8d 前を表示する / 次を表示する
Date: 2012/08/14 21:33
 太公望に連れられて中庭へやってきた少年は、レイナールと名乗った。彼は、タバサたちの隣のクラスに所属している2年生だという。

「ずっと前から、君たちのことが気になっていたんだ」

 そう言ってにっこりと笑った少年は、ここに至った経緯を語り始めた。

 ――レイナールは、ここ1ヶ月ほど前から中庭で行われていた『あること』が気になっていた。最初のうちは、他のクラスメートたちも同じように思っていたようだが、彼らはたったの数日で、あっさりと興味をなくした。何故なら、そこに平民が混ざっていたからだ。

「平民と貴族がなれ合うだなんて、どうせロクなことじゃない」

 そう言って、笑いながら去って行った彼らについてはどうでもいいと思っていた。

「けど、あれは一体どういうことなんだ?」

 日を追うごとに動きが良くなっていくゴーレムの集団と。それらをなんと剣1本でなぎ倒し、あるいは蹴りによって地面に叩き伏せていく平民の少年の、なんと力強いことか。

 レイナールは『ライン』クラスのメイジで、学院内での成績は、そこそこ上位に入っている。特に<刃(ブレイド)>の魔法を用いての接近戦は、クラスで一番の腕前だ。しかし、正直あの平民には勝てる気がしなかった。

 それだけではない。この1年間『ゼロ』と笑われていた少女が、箒に乗るという、常識では考えられない方法を採ってはいるものの、通常の<フライ>よりもずっと速く、軽快に空を舞う姿も、レイナールの興味を引いた。

 他にも、同じ<フレイム・ボール>を唱えているはずなのに、何故か毎回違う大きさで発動するそれや、異国風のマントを纏った――これもたぶん自分と同世代のメイジと共に、何かに祈るような姿勢で芝生に座り込む眼鏡の少女たちにも好奇心がそそられた。

 そして、ついに昨日――彼は見てしまったのだ、決定的なモノを。

 『見えない壁』。そこに次々と投げかけられる魔法。だが、それはまるで『盾』のように全てをはじき飛ばした。とはいえ、書物で学んだエルフの<反射>とは異なっている。

「あんな魔法、ハルケギニアには存在していないはずだ! と、そういえば……」

 そこでようやくレイナールは気がついた。あの、異国風の装いをしているメイジ――名前はタイ……なんとかというらしい彼は、隣のクラスの『雪風』が『召喚事故』によって呼び出してしまったという、東方ロバ・アル・カリイエのメイジではなかったか!?

「もしかすると……彼らはみんな、東方の魔法を教えてもらっているのか!?」

 レイナールは、胸の高鳴りを抑えることができなかった。それも当然だろう、そもそも東方諸国とのやりとりをしている商人自体がごくごくわずか。かの地に関する情報は、はっきり言って無いといっても過言ではない。

「杖をふるって使えているということは……使い方については、ハルケギニアとだいたい同じなのかな。それが東方流にアレンジされているのか、それとも東方独自の魔法が存在するんだろうか? くうッ、彼らと直接話ができればなあ!」

 レイナールは悔しかった。あの場にいる貴族たちのほとんどが、トリステインでも有数の大貴族ばかり。かたやレイナールの実家はというと、お世辞にも良い家柄とは言えない。あきらかに家格が上の者たちに声をかけるのは、大変な勇気がいることだった。

 トリステイン魔法学院には『学院内において、生徒を地位や家柄、爵位にとらわれることなく平等に扱う』という教育方針がある。そうでなければ、共に机を並べて学ぶことができないからだ。とはいうものの、それはあくまで建前であり、いざ生徒同士が交流を――となれば、それなりのきっかけが必要だ。レイナールが彼らと同じクラスであれば、

「ぼくも仲間に入れて欲しい」

 そう声をかけるだけで良かったのだ。実際に入れるかどうかはともかくとして。しかし、不幸にも彼は別のクラスに所属していた。

「ここは勇気を出して、前進すべきだろうか。いやしかし……」

 そんなふうに迷っていたレイナールだったが、意外や意外。なんとその翌日に、思わぬ機会がやってきたのだ。

 普段と変わらず、アルヴィーズの食堂で昼食を摂っていると――いつの間にか、テーブルの中央付近にひとだかりができていた。いったい何事だろう? そう思って席を立ち、奥を除いたレイナールは驚いた。正確には、そこで繰り広げられていたやりとりに。

 一見すると、よくある男女の駆け引きのように思えた会話が、実は相手の興味を引きつけるための『技』なのだという。

「なるほど。相手の興味を引く、か」

 レイナールが思考の淵へ沈み込もうとした矢先、ふいにその発言が聞こえてきた。

「あのな……おぬしらは貴族であろう? ひとから何か聞きたいのなら、せめて気を利かせるべきではないかのう?」

 気を利かせる。つまり、ここで彼の興味を引くような何かができれば――もしかすると、声をかけるための良い機会になるのではないだろうか。そう考えたレイナールは、周囲を観察し始めた。

 催促されドタバタと走り出した、自分以外の者たち。そして問題の彼の前に積み上がってゆくデザート。彼らと同じことをしても、歓心を得られないだろう。と――レイナールは、あることに気が付いた。

「もしかすると、これなら――!」

 ――それから約20分後。レイナールの前に『彼』が立っていた。

「わしの名は太公望。さきほどの心遣い、感謝する」

 レイナールは、内心でぐっと拳を握り締めていた。「やった! 予想通り、ぼくに興味を持ってもらえた」その思いを一切表へは出さずに、彼は生真面目な表情で答えた。

「こちらこそ。ぼくはレイナールだ。あの話、すごく興味深かったよ」

「ふむ、レイナールというのか。おぬし……時折、こちらを見てはいなかったか?」

 言われて、レイナールはどきりとした。どうやら気付かれていたようだ――しかし相手の口調は、見ていたことに対して責めるようなものではない。なら、正直に答えたほうがいいだろう。そう判断した彼は、返すべき言葉を選び、そして繰り出した。

「さっきの件では、ないよね?」

 この返しに、どうやら相手は満足したようだ。笑みを浮かべ、レイナールにこう言った。

「のう、おぬし『こちら側』へ来る気はないか?」

「これから授業が始まるから、放課後からでいいかな? その……いつもの場所で」

 目の前の男――太公望はニヤリと笑い、そして頷いた。

 ――そして今。念願の『仲間入り』を果たしたレイナールは、彼らが集うテーブルの一角に並んだ椅子に座り、太公望の話を聞いていた。

「実はな、さっきの話をしている途中、ひとだかりができたであろう?」

「ええ。それがどうかしたのかしら?」

 太公望の言葉に、首をひねって疑問を呈すモンモランシー。

「そのとき、わしは『ひとの話が聞きたいなら、気を利かせろ』と言った」

「覚えている」

「あ、俺も」

「デザートたっくさん集まってたものね」

 口々に、そのときの様子を語る少年少女。彼らが静まるのを待って、太公望は続けた。

「そこでな……たったひとりだけ、他人と違う行動をした者がいたのだよ」

 そう言って、レイナールへ顔を向ける。当然のことながら、全員の視線が彼へと集まる。レイナールはなんだか照れくさくなって、頭を掻いた。

「他の者たちが、周りと同じようにデザートや果物を持ってくる中で……彼だけが、食堂のメイドたちが集っていたところへわざわざ歩いて行ってな、そこにいたシエスタに声をかけて、新しい茶をわしを含む『仲間』全員に出すよう命じていたのだ」

「えっと、言いたいことがよくわからないのだが」

 ギーシュの疑問に、太公望はそれならば――と、詳しく解説を始めた。

「まずはだ……彼は、わしが飲んでいた茶が、無くなりかけていることに気がついた。しかも時間の経過で、冷めていることにも目が行った。まだわしの話は続く、しかも長くなりそうで、さらには食べ物はたくさんあるのに飲み物がない。そのことに気付けたのは、彼だけだったのだよ」

 そして、太公望はレイナールに言を向けた。

「どうだ、わしの推測は当たっておるかのう?」

「うん、その通りだ」

「だからあたしが頼む前に、新しいティーセットが届いたのね。気が利くわね、あなた」

 キュルケの称賛に、うっすらと頬を赤く染めたレイナール。彼女ほどの美人に褒められたら、男ならば誰だって悪い気はしないであろう。

「では、次だ。レイナールよ、おぬしに聞きたい。あそこでわざわざ立ち上がって、しかもシエスタに茶の用意を依頼したのは何故だ?」

「それは……側に使用人の子がいなかったということもあるけど、あの黒髪のメイドは、そこにいる彼……ええと、あとで名前を教えてもらえるかな?」

 そう言って、レイナールは才人に視線を合わせ、軽く右手を挙げる。才人は、そんな彼と同じように手を挙げた後、笑顔で頷く。

「彼と、食堂でよく話をしていたよね? だから彼女に頼めば、ぼくが自分でお茶の種類を選んで頼むよりも、ずっと君たちが好むものを出してもらえる、そう考えたんだよ。でも、それが確実とは限らないから、念のため本人のところへ確認をしに行ったんだ」

 おおーっ! と、声を上げる一同。ニヤッと笑い、レイナールの肩の上にぽんっと手を置いた太公望は、どうだ! と、言わんばかりに周囲を見渡した。

「素晴らしいであろう? 他の者たちがただ周りを真似するだけであった中、彼……レイナールだけがここまで考えて行動していたのだよ。しかも、よりよい結果が得られるように。こんな人材に声をかけないで、どうするというのだ!」

 確かに彼が好みそうな人材ではある。タバサは納得顔でレイナールを見た。しかし太公望が次に放った言葉で、思わずその場に崩れ落ちそうになった。

「こういう有能な人材が多く集まれば、わしも堂々と怠けられるというものだ!」

 才人が盛大にツッコんだ。

「お前がサボるために勧誘したんかよ!」

「というかだね、ミスタは『畑』に関わっていないだろう?」

「他に何かしてたっけ?」

「覚えがないわ……」

「失礼な連中だのう! 畑の前準備も、この後に控えた冒険に関する交渉や手続きも、全部わしがやっておるではないか!!」

「ああ、そういえばそうだったわね」

「忘れていた」

「タバサよ、おぬしまでそんなことを言うのか……」

 このやりとりで、才人はふいにあることを思い出した。そこで彼は、挙手の上で発言を行った。

「あのさ。俺たちの国じゃなくて、昔同盟を組んでた国の、偉い軍人さんの話があるんだけど……ここで話してもいいか?」

「ほう? それはどんなものだ?」

「えっと『軍人は、4つのタイプに分けられる。有能な怠け者と、有能な働き者。そして無能な怠け者に、無能な働き者だ』っていう格言」

「面白そうだな」

「確かに」

「それは聞いてみたい」

「ぼくも是非」

「わしもだ」

 一同の催促に気をよくした才人は「それじゃあ……」と、言葉の意味を解説する。

「えっと、ひとつめの『有能な怠け者』は指揮官向き。怠け者だから、どうすれば自分が楽に勝利できるかを考えて、しかも有能だからそれを確実に行える。部下が持つ能力を見抜いた上で、いちばん良い位置に配置し、存分に力を発揮させることができる……と」

 その場にいたほとんどの者の視線が、太公望に向けられる。

「なるほど」

「理解できる」

「すっごくわかりやすいわ」

「本当ね」

「ああ、納得できる話だね」

「ギーシュ、おぬしがそれを言うか! おぬし、どう見ても指揮官タイプであろうが!!」

「確かに」

 ……と、納得したのはタバサ。ギーシュ本人はというと、目を白黒させている。

「……続けていいか?」

「ああ、もちろん」

「それじゃあ……」

 こほんとひとつ咳払いをして、才人は続けた。

「ふたつめが『有能な働き者』。これは参謀や後方支援に向いている。働き者だから、全部自分でやろうと無理をして、そのままでは潰れてしまう。だから部下を率いるよりも、参謀として司令官を補佐させたほうが、本人を極端に疲れさせずに有効活用することができる。あと、裏方仕事の大切さがわかってるから、補給とかを絶対に軽視しないので、後方支援に回すと頼りになるタイプ。だったかな」

 これを聞いて全員が盛り上がる。

「ああ、タバサとかヴァリエールがそうかしら?」

 このキュルケの発言に、名指しされたふたりが反応を見せた。

「え、え、わたし!? わたしが、有能で、参謀に向いてる!?」

「わたしが有能な働き者……」

「うむ。わしから言わせてもらうと、ルイズは参謀。タバサは指揮官・参謀共にこなせるだろうが、ふたりとも後方支援にはあまり向いていないと思われる。もちろん、やること自体は可能だとは思うが、特にルイズは真面目にやり過ぎて、潰れてしまいそうだから正直任せられんわ」

 と……そこに、ギーシュが自分なりの意見を述べる。

「後者は、どちらかというとレイナールやモンモランシーに該当するんじゃないかね?」

「うむ、ギーシュの言う通りだ。ただ、補足するとレイナールとキュルケは両方こなせると思う。モンモランシーは、例の畑への取り組み方などを見ていると、やはり後方支援型であろう。ついでに言うと、才人もこのタイプに該当するかもしれぬな。ただし参謀限定だが。一度剣を置いて、そっちを試してみても面白そうだ」

「それ、ほんとうかい!? ぼくが両方こなせるタイプ……」

「マジ!? 俺参謀タイプだったのかよ! 兵士とかそっち系だと思ってたのに」

「もちろん、兵士としての適正についてはピカイチだ。わしが言っておるのは、あくまでおぬしが出した例に当てはめた場合のことだぞ? とはいえ才人は、カッとすると周りが見えなくなるのがどうにもな……それさえなければ、指揮官としてもやっていけそうなのだが。よって、才人は剣を置いているなら参謀という判断をしたのだ。指揮権がないからのう」

「あたしも!? ミスタはそんなふうに見てくれていたのね!」

「おぬしはもともと気が利くし、頭も悪くない。参謀は問題なくこなせるであろうし、それ以上に後方支援を任せるにはうってつけだ。ただ、おぬしの場合はその火力が貴重であるため、実際にはまた違った配置になりそうではあるが」

 わいわいと、テーブルを囲んで会話をする面々。そして早くもレイナールが溶け込み始めた。だが、彼にはまだわからないことがあった。それは、どうして彼らがここまで会話に軍関係の内容をからめてくるのかだ。よって、彼は素直に聞いてみることにした。

「きみたちは、どうしてそこまで軍関係の話に詳しいんだい?」

 その質問に、才人が答えた。

「俺は、もともとそういうのが好きなだけだよ。閣下は元本職だけど」

「閣下?」

 訳が分からないといった顔をするレイナールと、目を剥く太公望。

「この集まりが内緒だって話、もうしてあるんだろ?」

「もちろんだ」

「なら、先に言っといたほうがいいんじゃないか? モンモンにもまだ説明してないし」

「だから、モンモンはやめてちょうだいって言ってるでしょう!」


 ――只今才人による説明中です。しばらくお待ち下さい――


「か、彼が東方軍の、た、退役中将!?」

 口をあんぐりと開けているレイナールに、才人が追い打ちをかける。

「冗談みたいな話だろ。おまけに、この顔で27歳だぜ?」

「やっぱりそれ、嘘じゃない、の……よね?」

 顔を引き攣らせてるモンモランシーを見て、太公望はため息をついた。

「わし、この1ヶ月でもう何度同じ答えを返したんだろうか。<フェイス・チェンジ>なんぞは一切使ってないからな? もちろん<マジック・アイテム>もだ。ついでだから言ってしまうが、軍では参謀を務めていた。師団指揮の経験もある」

「ええええええええ!!」

 この言葉を聞いても、まだ信じられないといった風情のレイナール。そして、同じくここで初めて太公望が元軍人であることを知ったモンモランシーは、揃って半信半疑といった表情を浮かべていた。それに、苦笑でもって答える太公望。

「まあ、それが普通の反応であろうな。いきなり納得されるほうがある意味怖いわ」

 眼鏡の位置を直しながら、レイナールは言った。

「あなたが『本物』なのかどうかは、これから見極めさせてもらうとして……ヒリガル」

「平賀(ヒラガ)だ。あと、できれば名字じゃなくて名前――才人って呼んでくれ」

「わかった。サイト、話の腰を折ってしまって済まない。続きをお願いできるかな?」

「オッケー! じゃあ次な」

 腕を組み、胸を反らして得意げな表情で語り始めた才人。

「みっつめは『無能な怠け者』。これは単なるお飾りの総司令官とか、連絡将校、下級兵士タイプ。自分で何も考えない上に怠け者だから、上官の言うことを素直に聞くし、トップにいた場合も余計な指示を出さないから、下の人間が自力でなんとかするしかない。これにより、意外と軍はうまく廻る」

 この発言に、鼻で笑ったのは太公望である。

「ハッ! そんな者を、このわしが『仲間』としてスカウトするわけなかろう!? もちろん、軍の編成時に部下として雇うということなら話は別だ。そもそも、連絡将校を含む兵士たちがいてくれなければ、軍隊というものは成り立たないからのう」

 そう語る太公望に、ギーシュが賛同した。

「そりゃそうだね」

「そういう意味では、あたしたちって『選ばれた者』ってことかしら」

「あまり調子に乗るでないぞキュルケ。一歩間違えたら、おぬしはこのタイプに分類される危険性があるのだからな」

「え~」

「確かに」

「それはあるかもね」

「ちょっとひどいわよあなたたち!」

 ぎゃんぎゃんと騒ぐ女性陣をとりあえず無視し、才人は残るタイプを説明する。

「で……最後は『無能な働き者』。無能なのに無駄に働くから、間違いに気がつかないで、事態をどんどん悪い方向に持って行く可能性が高いタイプ。だから、こういう軍人は処刑するしかない……っていう」

 これを聞いた全員の顔が、どんよりと曇ったのはいうまでもない。

「極論だが、間違ってはおらぬな。軍では特にいてほしくないタイプだのう……」

「確かに、それは嫌だ……」

「うん。だけど、どこにでもいるんだよね、そういうひと……」

 まるでお通夜のような雰囲気を回復したのは、ネタ元の才人であった。

「と、まあこんなところかな」

「なかなか面白い理論であった。聞かせてくれて感謝する」

 太公望の言葉と共に、聴衆がいっせいに拍手した。思わぬ反応に照れまくる才人。

「ところで、ここにいる全員に提案があるのだが。実は、そろそろこの『仲間』について、チーム名を決めたいと思うのだが、どうであろう?」

「賛成!」

「いいわね」

「たしかに『仲間』は言いづらかった」

 異議なし! とばかりに拍手する面々に、満面の笑みでもって太公望は話しかけた。

「ちょうど全体の編成も、ほどよく揃ってきたしのう。何か良い案はないか、みんなで話し合ってみるのだ」

 そう太公望が促すと、全員が一斉に案を出し始めた。

「トリステイン守備隊!」

「留学生もいるんだけど?」

「マンティコア隊とか」

「いや、それ実在するから」

「赤い彗星騎士団」

「ルイズの親衛隊作るわけじゃないのよ」

「アンリエッタ姫ファンクラブ」

「これ、そういう集まりじゃないから」

 喧々囂々の論争を続けるメンバー。いつまでたってもまとまりそうになかったため、ついつい口を出してしまう太公望。

「なかなかまとまらんのう。どうしても決まらないなら、わしが昔臨時で組んだ、敵本拠地潜入用・特殊チームの名前をつけてしまうぞ?」

「え、それどういう名前?」

 『敵地潜入用』『特殊チーム』という響きに興味を持った一同であったが――。

「ドドメ・チーム!」

 ――この太公望の言葉で、参加者全員が一斉に脱力した。

「却下」

「てかなんでドドメ」

「意味わかんないんだけど」

 彼らの疑問はもっともである。沈痛な表情で、太公望はチーム名の由来を告げた。

「いや、くじ引きでチーム分けしたら、わしのところでドドメ色の玉が出てきてな」

「特殊潜入チームをくじ引きなんかで決めるなよ!」

「組み分けの段階で、明らかにモメそうな状況だったから、仕方がなかったのだ!」

「ずいぶんとフリーダムだな、お前の国の軍隊」

 このぐだぐだな雰囲気を、なんとか元の流れに戻してくれたのはモンモランシーだった。

「ねえ……ちょっと思ったんだけど、トリステインは<水>の国よね。だから……『水精霊団(オンディーヌ)』とか、どうかしら?」

「あら、それいいじゃない」

「素敵」

「うん、悪くないね」

「覚えやすい」

 ……こうして。後に『水精霊騎士団』と呼ばれ……トリステインの歴史上において、王国近衛部隊の伝説となる、その原型となったチームがここに誕生した――。


○●○●○●○●

 ――その夜。

 太公望とタバサ、そしてキュルケは寮塔5階にあるタバサの部屋に集まり、小声で話し合っていた――もちろん、厳重な<ロック>と<サイレント>をかけて。

「タバサ、そしてキュルケよ。すでにわかっていると思うが」

 ふたりは、太公望の目を見て頷いた。

「母さまとペルスランの救出を決行する日程について」

「うむ。キュルケのお父上から連絡が届き次第、行動を開始する。こちらは、既に逃亡用の風竜の手配準備及び、航路地図を入手済みだ」

「早ければ明日の朝、遅くとも明後日昼にはあたし宛てに届くと思うわ。来たら、こっそりミスタへ渡すわね」

「ありがたい。しかし、ヴァリエール家からの招待は思わぬ僥倖だ。ついでにゲルマニア見学へ行くとでもすれば、言い訳が立ちやすい。そのあたりは、まずはこのメンバーで詳細を詰めていこう」

「了解。ところでタイコーボー」

「む、他に何かあるのか?」

「友人に招かれてヴァリエール家とツェルプストー家に出かけるという報告と、実際に出かけている日時をガリア王家に手紙で報せるつもりだけど、問題はない?」

「そうだのう、下手に誤魔化すよりはそのほうがよかろう。念のため、推敲だけはさせてくれ」

「わかった」

「ところでミスタ、まずはこのメンバーで、って言ってたけど、誰か増やすの?」

「その通りだ。3名追加を検討している。もちろん、全員顔見知りだ。今はまだ明かさないでおく」

「了解」

「そのほうがいいわね」

 ――静かに、だが確実に歴史は動いていた。

 いっぽうそのころ。ガリア王国の首都リュティス、プチ・トロワを拠点とする王女イザベラと、彼女の『パートナー』たる王天君は何をしていたのかというと。

「イザベラよぉ……もうわかってるたぁ思うが」

「ええ、大丈夫。しっかりと掴んだわ」

「自信持っていいぜ。オメーならやれる」

 王天君の声に強く頷いたイザベラは、目の前に用意された『窓』と、そこに映し出された光景ををしっかりと見据え――そして、いっきに『仕事』にかかる。

「ああ――ッ! ここに置いておいた、クッキーの皿がないッ!!」

 直後『窓』の外から響き渡った大声に、ふたりはゲラゲラと大声を上げた。

「やったわ! 見事にクッキー皿入手成功よ!!」

「ククク……やっぱりオメーはセンスあるぜぇ」

 ――王天君が開いた『窓』を利用し、厨房から直接食料をつまみ食いするという、とんでもなくしょうもない技能を習得していた。


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