人は物事を想像することで未来を切り開いてきた。
どんな些細なことでも誰かの想像から生まれてきたのだ。
だが時に想像力は神様さえも何のマス目が出るかもわからないサイコロになることがある。
想像力が形になる場所。
そう、ここはナイトスプリングス。
今日のお話は「想像力」。
ジャック青年は夢を見ていた。ガールフレンドが自分に尽くしてくれる素晴らしい夢だ。
次の日、ガールフレンドが家にやってきた。
「まあジャック!」
言うなり彼女は夢であった通りのことをしてくれた。
とても素晴らしい時間だった。
ジャック青年は夢が操れることを知った。
夢の中で意識を保ったまま望むと、現実でも同じことが起こるのだ。
ジャック青年は嬉しくなり毎日のように夢を操っては現実を変え続けた。
「ありがとう神様! ああ、こんな夢のようなことがあるなんて!」
その夜、彼は夢を見た。
夢から覚めようとすると、見えざる手によって眠りにつかされてしまうという夢だ。
これではいつまで経ってもも夢から覚めることができない。目覚まし時計をセットしておいても鳴る一歩手前で止まってしまう。誰かに目を覚ますように頼んでおいてもなぜか忘れてしまう。
夢も現実もそれほど変わらない。
それがナイトスプリングス。