【HEROESについて】 今を遡ること一昨年の11月頃だったでしょうか。当時インフィニット・ストラトスという作品を知っていて、当時「坊ちゃん」を読んでいて。私はアニメから入ったのですが、原作を読んでこう言う硬い文章で書いたらどうなるだろうか、それから全て始まりました。 やっぱり男一人だと話が単調になるよな、オリジナルの人物を登場させよう。同等の設定にして、ルパンと次元、レッグスとマータフ、スパイクとジェット、みたいな感じで行こう。 いざ始めてみると私の書く一夏が一夏じゃない。3人称なら良いのですが、1人称で納得のいくLvで再現出来ませんでした。仕方ない、オリジナル主人公の方をメインにしよう。一夏が脳天気だからな、本質的には逆の暗い性格で……こんな流れで蒼月真が作られました。 当初は一人称をベースに外伝で3人称で書く、予定だったのですがキャラクター性が高い作品の2次作では無理があると悟り、真逆で終わりました。途中から人称に振り回され気味になり、読みにくいという指摘も受けて試行錯誤の連続。本当にお騒がせしました。いやもう大変だったと、視線も遠くなります。【キャラ紹介】■先輩ズ 当初のプロットでは先輩陣との絡みもあったのですが、1年ガールズのボリュームがあまりにも大きくなり泣く泣く断念。楯無は無人機戦のあと登場、この予定もあったのですが、無くなりました。私のキャパシティ的には結果オーライだったのですが、極一部の方の期待に添えず申し訳ない限りです。■相川清香 実は当初。静寐、本音、清香の3人娘の予定でした。清香が物語開始早々、セリフ付で登場しているのはその名残です。当時の私では鈴との書き分けが難しかった為デリート。清香すまん。 更に当初。静寐、本音、癒子、ナギ、清香の5人組を予定していました。原作の一夏ガールズに対し真ガールズ、そんな感じ。ただこれをやると箒らが影に隠れてしまいますのでこれまた没に。どこかの劇中で“ベルベット・ガーデン”という名称がありましたが、これら5人チームの名称でした。えぇ、没ですけれど。■小林千代実 山田真耶の同期で同級生設定。モブ中のモブ。今だから記すここだけの設定。ヴィジュアルは20歳の如月千早がイメージです。ぺったんぺったん、ちよぺったん。■セシリア 脱ちょろいんを、性格改変を、意図的に“目指した”唯一のキャラ。高飛車設定は残し、下げて上げるを狙ったのですが……あまり良くない印象を持たれた方が多かったようで反省です。改版では登場を直しました。性格強調は諸刃の剣ですね。初期からセシリアと真はつかず離れずを意識していました。■鈴 真を2組にすると言うのは最初から決まっていました。クラス対抗戦でガチらせる為です。それで鈴は当初、真のお相手を予定していました。単に2組だからと言う理由だったのですが……皆様もご存じの結果に。鈴は苦労しました、本当に苦労しました。 他ガールズと違って全くストーリーが思いつかず“中国嫁日記”のパロディにしてしまおう、そこまで追い詰められました。土壇場で何とかなりましたけれど。お陰で、鈴かわいいよ鈴……私はセカン党です。手間の掛る娘程可愛い、そんな感じです。一夏と真に挟まれ、ある意味一番不憫な子でしょう。■シャルロット 文字で表現するのも、キャラクターを再現するのもこなれてきたのが鈴編が終わった頃でした。本格的に、原作乖離に手を付けた最初のキャラがこのシャルでした。 当初渡仏予定はなかったのです。彼女の目的と一夏と真の立ち位置を考えて渡仏というイベントが生じました。割とスイスイ書けたのは何故だろう、未だ疑問です。■ラウラ 設定自体は当初から変わっていない数少ないキャラ。ナノマシン絡みも当初から在りました。もっとも、トーナメント戦では一夏を優勝させる、この方針が発生したため予定より出番が遅くなりましたけれど。何だかんだでラウラのボリュームも膨れあがりました。 因みに、トーナメント戦で真とガチる予定でしたが、没。■箒 最初に登場する原作ガールで、真とクラスも違う、静寐本音を介さないと接点がない、どうにかしたいなーと思っていたキャラ。 真に好意を寄せる展開は、クラス対抗戦で少女たちが実戦にショックを受ける、これを考えたとき発生しました。私自身、あれ? 良いのかこの展開、そう何度も考え直した記憶があります。HEROESの箒は良い、と感想を頂けたので結果オーライ。■束 真の持つ“機械親和性”と言うのは元々、ISを動かせる理由の為だけに作りました。話が進むにつれて、その質が非常に強力で無かった事にしようかとも思ったのですが、これが無いと後半破綻するので泣く泣く継続。要するに、束フラグに必要だった訳です。 原作でもそれっぽい暗躍者。相応な理由もあるのですが、それはまたいずれ。妹大好きお姉ちゃん。■エマニュエル・ブルゴワン 当初の案ではオータムでした。原作キャラを殺すのは色々な意味で不味いかなーとおもってオリジナルに。死んだけれども真の奥底に潜む、ガールズたちにとってラスボス。■本音当初ヒロインだったのですが……博愛的な優しい彼女を血で濡らすことは出来ませんでした。箒と静寐のバックアップという重要な立ち回りになったのですが。全編にわたって出番があるのは私の意地です。■静寐静寐の動機は一重に“私を選ばなかったこと後悔させる”という意地です。彼女をこの様に振る舞わせ様としたとき、相当悩みました。なにせ私に15歳の少女の気持ちは分かりませんから。ただ彼女の立場に立てば理解は出来るのではないかな、と思います。実は当初。私自身、静寐と本音、セシリアのハーレムを考えていました。ところが優秀なだけな普通の少女、静寐にとって血なまぐさい真とは幸せになる要素が見つかりませんでした。如何に心が強くとも、実力的に並、専用機を持たない静寐は待つことしか出来ません。原作ガールズ中、実力トップのラウラでやっとです。只じっと待ち、いつの間にか怪我をして自分以外の少女に、真を託すしか無い。15歳の女の子には少々酷でしょう。劇中で静寐が待てなかったと発言していますがこの辺りのことです。真は静寐の成長を待てなかった。何かを犠牲にし、強さを持っている娘でないと難しいです。劇中でMが特殊な女の子で無いと相手は務まらないと言っていますね。なら何故初期ヒロインに置いたのかと言う事ですが、私もこの展開は予想していませんでした(汗 初期設定をおいて頭の中でシミュレートしていたらこうなった……いやもうびっくりです。セシリアに負けた静寐、真に一度負けた一夏。シンパシーも2人を後押ししたのでしょう。■ディアナ 一夏に対する真。これと同じように千冬に対する同格の存在が居た方が面白いよね、と創ったのがこのキャラです。真面目な千冬に対し、奔放気味なディアナ。愛情深くて嫉妬深い。そんな人です。むらっ気のある性格以外は男にとって都合の良い女性。 真の死、それが必要であれば受け入れられる人です。 因みに。ディアナが劇中で真の首を落としかけたのは嫉妬です。「私を忘れたことだけでも許しがたいのに、私より小娘の味方をしたから」だそうですよ。■千冬 超人的な能力を持つ、準英雄。加えて世界渡航者の異能持ち。転移ではなく転生者。悩んだり苦悩したりします。15歳の時に前の自分を思い出し、相当あれた模様。 15歳転移のディアナ、真と異なりゼロ歳転移(Zero Walker)。束が千冬をWalkerと呼ばなかったのはこれが理由です。 当初はただの幼なじみ設定でしたが、夫婦にしました。青崎だろうと蒼月だろうと真の本質は変わっていません。想像してみて下さい。セシリアとエマをあそこまで引っ張った真が、幼なじみであり妻である千冬と死に別れたら……想像してみて下さい。■一夏と真 映画でもよくあるルーキーとベテラン、若者と中年、子供と老人の関係。この人達は劇中で苦楽を共にし絆を深めますが、対等にはなりません。そこには時間、年齢という壁が在るからです。 この2人の関係はこれが出発点。膨大な戦闘経験と人生経験を積んだ35歳の真が普通に学園に居ては、一夏と対等にはなり得ません。どうやっても無理です。そこで登場するのがお約束の若返りと記憶喪失。 この2つを混ぜたのがこのHEROESです。技能だけを持ち、己を否定することによって真は一夏と肩を並べることが出来ました。 ですから、劇中でセシリアとディアナが真を立ち直らせたときは、もうアレです。正しく“なんつーことをしてくれやがりましたか”と私は思いました。当初立ち直らずそのまま最後まで続き、最後の最後で一夏に説教くらい立ち直るというプランだったのですけれど……まぁ結果オーライ。こればっかりですね。 さて。なんか終わりっぽくないかと持った貴方。半分正解です。真に申し訳ありませんが、一度ここで区切りにしたいと思います。 理由は2つ。・2期はほぼオリジナルになる予定で、今の私では手に余りそうです。その為に準備期間を設けたいこと。・絶望視されていた8巻を待ちたいこと。幾つか気になることがある事。 そう言う訳でごめんなさい。もちろんこれでいきなり終わりではなく、外伝と後日談を2つ3つ考えていますのでお待ち下さい。 合間に別の作品を創るかも知れません。1次か2次かは未定です。なろうの残りアカウントもしくは、こちらで告知しますので時たま覗いてみて下さい。束VSディアナでやった超人戦闘が面白かったのです。 それでは皆様、ここで一度お別れです。飽きっぽい私が1年以上続けられたのは皆様の応援のお陰です。本当にありがとうございました。それでは。