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No.31751の一覧
[0] Planet reconstruction Company Online 第4部 【VRMMO運営側+惑星改造企業再建】[タカセ](2017/08/07 23:29)
[1] 白くて黒い運営会社[タカセ](2012/10/26 08:30)
[2] 二人のGM[タカセ](2017/06/06 01:16)
[3] ゲームは一日5時間まで[タカセ](2017/06/06 01:21)
[4] ゲームは一日2時間まで[タカセ](2017/06/06 01:27)
[5] 穏やかなお茶会[タカセ](2012/05/26 20:18)
[6] ようこそ新世界へ[タカセ](2012/07/06 01:34)
[7] 地球の所有権売りますか?[タカセ](2012/07/06 01:43)
[8] 修羅場 地球の場合[タカセ](2012/05/30 00:05)
[9] 正しいVRの使い方[タカセ](2012/07/06 01:44)
[10] 新米GMの資質[タカセ](2012/08/23 22:58)
[11] VRMMO同窓会 開戦[タカセ](2012/10/21 01:03)
[12] 思い出を探そう[タカセ](2012/06/06 22:59)
[13] VRの可能性[タカセ](2012/10/21 01:13)
[14] 蓋をしたら三分お待ちください[タカセ](2012/07/06 01:52)
[15] 所変われば常識変わる[タカセ](2012/05/29 23:41)
[16] 相棒とパートナー[タカセ](2012/06/06 23:34)
[17] 野菜炒めと太陽系の秘密[タカセ](2012/07/06 02:03)
[18] 社長の資質[タカセ](2012/07/06 22:24)
[19] 宇宙船は点を跳ぶ[タカセ](2012/07/13 01:44)
[20] 信頼する理由[タカセ](2012/08/03 01:15)
[21] 7人の重役[タカセ](2012/08/03 23:37)
[22] チームワークの良い職場です (三人称になっています)[タカセ](2012/10/21 01:27)
[23] ゲームを作ろう[タカセ](2013/06/15 03:40)
[24] 救世主のシカク[タカセ](2012/08/23 23:19)
[25] 子供の頃の夢はなんですか?[タカセ](2012/10/24 20:29)
[26] 龍は天へと至り日はまた昇る[タカセ](2012/10/21 02:18)
[27] 変わらぬモノ[タカセ](2012/10/25 00:59)
[28] VR世界のナンパ師[タカセ](2012/11/15 16:43)
[29] 楽しめてこそゲーム。それが宇宙の真理[タカセ](2013/01/19 15:33)
[30] 注意)追い詰めないでください。喜びます[タカセ](2013/01/19 15:37)
[31] 扇動から始まる戦略戦[タカセ](2013/01/24 03:46)
[32] 思惑入り乱れる戦術ステージ[タカセ](2013/03/14 15:11)
[33] 買い物は戦闘です[タカセ](2013/03/26 02:49)
[34] 左手のやることを右手が知らないときが良いときもある。[タカセ](2013/03/27 00:23)
[35] 友情破壊ゲーこそ面白い[タカセ](2013/04/12 06:37)
[36] とりあえず殴れ。そうすれば相手の力が判る。これが威力偵察[タカセ](2013/04/21 21:49)
[37] 神々の戦い(廃レベル)[タカセ](2013/05/15 05:40)
[38] ドライバーとゴマ (スキル使用について加筆修正いたしました)[タカセ](2013/06/18 09:26)
[39] 生き物を飼う時は、先に死ぬ事を子供に理解させましょう……出来たら苦労しませんが[タカセ ](2013/07/20 03:41)
[40] 世界に終わりはありますか?[タカセ ](2013/08/22 09:25)
[41] 廃神プレイヤーvs外道GM  前哨戦[タカセ](2013/10/03 04:32)
[42] 廃神プレイヤーvs外道GM  本戦①[タカセ](2013/10/16 05:14)
[43] 廃神プレイヤーvs外道GM  本戦②[タカセ](2013/11/08 02:55)
[44] 廃神プレイヤーvs外道GM  戦闘終了[タカセ](2014/01/10 00:44)
[45] 学生時代の力関係とコネは永遠です[タカセ](2017/02/14 01:32)
[46] ヘイト管理が出来ないタンクに『カチ』は無し[タカセ](2014/02/20 00:31)
[47] 求ギルメン(世界侵略に興味ある人および企業[タカセ](2014/04/09 00:55)
[48] ご利用は計画的に(友情的な意味で)[タカセ](2014/04/21 01:32)
[49] 世界構築をささやく詐欺師[タカセ](2014/05/12 01:53)
[50] 大きな葛籠箱には何が詰まっている?[タカセ](2014/06/17 03:18)
[51] 冒険者は酷く赤面した[タカセ](2014/06/25 02:23)
[52] 外道善人[タカセ](2014/07/04 01:48)
[53] ライドノースの悪夢[タカセ](2014/07/14 16:03)
[54] 鋼鉄のパンツをはかされた男[タカセ](2014/07/25 02:52)
[55] 我に敵無し[タカセ](2014/08/07 02:29)
[56] 転章 老いらくの恋 上[タカセ](2014/08/15 23:08)
[57] 老いらくの恋 下[タカセ](2014/08/20 20:44)
[58] 第二部 エピローグ ソフト&ハードなコンビ[タカセ](2014/08/27 00:38)
[59] A面 その花は百合にあらず、ライラックなり[タカセ](2017/02/14 01:31)
[60] A面 悪魔は微笑みと共に忍び寄る[タカセ](2016/01/12 02:21)
[61] A面 マニュアルはよく読み、指示には従いましょう[タカセ](2016/01/12 02:21)
[62] A面 表舞台は楽しげに[タカセ](2015/01/03 00:27)
[63] A面 ここが宇宙のフロンティア[タカセ](2015/02/19 00:00)
[64] A面 希望=都合の良い推測?[タカセ](2015/06/25 09:06)
[65] A面 謎は解決せず、ただ増えるのみ[タカセ](2015/06/24 21:15)
[67] A面 夢現は皮一枚[タカセ](2015/10/29 02:00)
[68] A面 月と太陽は支え合う[タカセ](2015/10/30 13:32)
[69] A面 根回しは社会人の基本[タカセ](2015/11/01 00:24)
[70] A面 新世紀の就活はこれだ[タカセ](2015/11/14 22:16)
[71] A面 集う強者達[タカセ](2015/11/22 02:06)
[72] A・B両面 オープニング[タカセ](2015/11/23 03:21)
[73] B面 プロローグ[タカセ](2016/01/12 02:14)
[74] B面 プロローグ②[タカセ](2016/01/12 02:20)
[75] B面 プロローグ③[タカセ](2016/01/15 23:09)
[76] B面 プロローグ④[タカセ](2016/01/21 02:16)
[77] B面 プロローグ⑤[タカセ](2016/01/26 21:12)
[78] B面 裏舞台は華やかに[タカセ](2016/04/08 22:58)
[79] B面 地球を売る男[タカセ](2015/11/25 13:33)
[80] 第三部 キャラメイク[タカセ](2016/04/08 23:07)
[81] 必勝法の無いゲーム[タカセ](2015/12/13 23:44)
[82] 生まれた世界[タカセ](2016/02/07 01:47)
[83] B面 偽物と本物[タカセ](2017/08/08 21:06)
[84] B面 出陣[タカセ](2016/04/08 22:35)
[85] A面 日常の中の非日常[タカセ](2017/02/19 01:04)
[86] B面 宇宙の事情と家庭の事情[タカセ](2017/02/21 02:27)
[87] A・B両面 エリス襲来①[タカセ](2016/06/13 20:48)
[88] A・B両面 エリス襲来②[タカセ](2016/06/17 01:12)
[89] A・B両面 エリス襲来③[タカセ](2016/06/30 01:43)
[90] A・B両面 ゲーム中のおとーさんはちょっと違う[タカセ](2016/07/08 19:31)
[91] A・B両面 エリクサーはインベントリーの肥やしじゃない[タカセ](2016/08/10 01:13)
[92] A・B両面 ゲームスタート[タカセ](2017/02/19 01:11)
[93] A面 地球本社その名は【蒼天】[タカセ](2016/08/31 02:04)
[94] A・B両面 アリス参戦[タカセ](2016/09/04 21:23)
[95] B面 準備は万端[タカセ](2016/09/14 23:44)
[96] A面 暗黒星雲調査計画[タカセ](2016/11/12 00:53)
[97] プレイガイド[タカセ](2016/11/15 02:25)
[98] A・B両面 裏世界への招待状[タカセ](2016/11/19 13:33)
[99] A面 天気晴朗ナレドモ波高シ[タカセ](2017/01/03 19:57)
[100] A面 知らざるを知らずと為す是知るなり[タカセ](2017/01/09 18:53)
[101] A面 火蓋は切られた[タカセ](2017/01/22 23:10)
[102] A面 派手な表舞台の裏に黒子あり[タカセ](2017/01/28 00:11)
[103] A・B両面 水槽の中と外[タカセ](2017/02/14 21:10)
[104] A・B両面 ラスボスは案外忙しい[タカセ](2017/02/18 22:02)
[105] A面 マスターの帰還[タカセ](2017/02/21 20:54)
[106] B面 花火の元の決意(加糖版)[タカセ](2017/03/11 00:00)
[107] A面 花火の下の決意(無糖版)前編[タカセ](2017/06/18 01:39)
[108] A面 花火の下の決意(無糖版)後編[タカセ](2017/06/06 01:44)
[109] インターミッション 情報共有[タカセ](2017/06/08 01:57)
[110] 地球の現在位置及び旧太陽系の活用計画[タカセ](2017/07/10 16:04)
[111] AI使用規制下における星間運搬船運用及び対策と、会議中にばれないいちゃつき方[タカセ](2017/08/01 00:38)
[112] 新規協力企業との業務提携及び、新受注システム概要[タカセ](2017/08/05 00:31)
[113] 4部 A面 夏休みの過ごし方(廃人入門編) [タカセ](2017/08/08 00:56)
[114] A・B両面 好調と不調は板子一枚[タカセ](2017/09/04 15:47)
[115] B面 娘で遊ぶのが好きな父親の朝[タカセ](2017/09/08 22:13)
[116] B面 サラリーマン火星に立つ!![タカセ](2017/09/13 02:41)
[117] B面 姉妹[タカセ](2017/12/04 01:18)
[118] B面 忠誠値100の敵[タカセ](2017/12/19 01:39)
[119] B面 詫び石は誠意の気持ちを込めて顔面に投げつけるべし[タカセ](2018/01/20 20:51)
[120] A面 心を折るつもりなら巻き戻り緊急メンテナンスでも連れてこい[タカセ](2018/03/24 01:52)
[121] A面 趣味の世界にリアルは関係なし[タカセ](2018/03/27 00:38)
[122] A面 それぞれのゲーム攻略 サクラ編[タカセ](2018/04/17 02:11)
[123] A面 それぞれのゲーム攻略 美月&麻紀編[タカセ](2018/04/26 01:41)
[124] B面 悪巧みはコツコツと[タカセ](2018/05/02 02:40)
[125] B面 席の埋まった椅子取りゲーム[タカセ](2018/07/05 06:20)
[126] A面 目に悪いと判っていても暗さは最高の臨場感を生む舞台装置[タカセ](2018/07/10 03:22)
[127] A面 レアスキルは突然に[タカセ](2018/07/11 02:30)
[128] A面 中身は一体誰でしょう?[タカセ](2018/07/13 09:58)
[129] A面 注意 あまり追い込まないでください……[タカセ](2018/07/27 05:51)
[130] A面 覚醒します[タカセ](2018/08/18 03:28)
[131] A面 高山美月はスキル経験値100を獲得した[タカセ](2018/08/22 00:38)
[132] A面 成功は段取り八分で仕事二分[タカセ](2018/09/25 00:40)
[133] A面 現実は段取り二分で仕事八分[タカセ](2018/09/25 02:54)
[134] A面 Game enthusiast[タカセ](2018/09/28 03:04)
[135] AA面 船墓場に尾花は揺れる[タカセ](2018/09/30 18:49)
[136] AA面 なろうと願えば新たな道は開ける[タカセ](2018/10/05 22:40)
[137] AA面 猟師は引き金を引く[タカセ](2018/12/20 01:36)
[138] AA面 常道を外れ、外道を進め[タカセ](2019/01/22 00:44)
[139] AN面 The Ghost[タカセ](2019/01/21 23:46)
[140] AN面 理想を求めれば新たな道が開ける[タカセ](2019/01/21 23:47)
[141] A N面 猟犬は高らかに吠える [タカセ](2019/01/22 00:01)
[142] AN面 月下桜吹雪で兎と狼は踊る[タカセ](2019/01/22 02:04)
[143] A面 高山美月は外道LVが2に上がった[タカセ](2019/01/29 01:01)
[144] A面 毒手[タカセ](2019/02/06 21:16)
[145] Ab両面 ゲーム盤は変化する[タカセ](2019/02/11 23:36)
[146] B面 地球を救うお値段は110916円也[タカセ](2019/02/20 22:56)
[147] B面 GMは己のためには賽を二度振らない[タカセ](2019/02/28 00:46)
[148] B面 頑張ろうと思いましたが無理でした[タカセ](2019/03/01 23:24)
[149] B面 夫婦間でも譲れない物はある[タカセ](2019/05/04 06:04)
[150] B面 ラスボスは存外忙しい[タカセ](2019/05/25 02:06)
[151] B面 ようこそ火星上空周遊ホテル【オリンポス】へ[タカセ](2019/06/08 06:34)
[152] B面 これが世界の秘密だ!(ミサキシンタの半分は嘘と虚構で出来ています)[タカセ](2019/06/09 01:12)
[153] B面 黒ウサギ娘とABC[タカセ](2019/06/10 23:42)
[154] C面 ミサキシンタラスボス計画発動[タカセ](2019/06/24 02:21)
[155] C面 ウィルスチェックは忘れずに[タカセ](2019/07/08 19:31)
[156] C面 第1374回夫婦間抗争[タカセ](2019/08/17 01:20)
[157] C面 口先1つで世界は廻る[タカセ](2019/09/15 22:54)
[158] C面 企みはこつこつと[タカセ](2019/09/28 02:33)
[159] C面 幼年期の終わり[タカセ](2019/10/08 03:10)
[160] C面 私の父は外道です [タカセ](2019/11/30 21:11)
[161] C面 銀河の歴史がまた1ページ[タカセ](2019/12/19 01:36)
[162] C面 初心者プレイヤー。三日会わざれば三次職[タカセ](2019/12/28 16:20)
[163] C面 必勝のためのルーティン[タカセ](2020/01/18 19:25)
[164] C面 GM三崎伸太[タカセ](2020/02/08 06:08)
[165] C面 300等分の嫁[タカセ](2020/03/13 23:18)
[166] C面 トラウマと向き合う方法[タカセ](2020/03/19 20:50)
[167] 0話 コルト山岳炭鉱ダンジョンボス討伐 上 SF編[タカセ](2020/03/20 17:17)
[168] 0話 コルト山岳炭鉱ダンジョンボス討伐 中 ゲーム編[タカセ](2020/03/23 01:03)
[169] 0話 コルト山岳炭鉱ダンジョンボス討伐 下① 準備編[タカセ](2020/04/04 01:10)
[170] 0話 コルト山岳炭鉱ダンジョンボス討伐 下② 出会い編[タカセ](2020/04/09 01:21)
[171] C面 真ラスボス降臨[タカセ](2020/05/21 01:19)
[172] C面 ドット絵で描く宇宙航路[タカセ](2020/05/24 21:30)
[173] C面 見えない地雷原に踏み出す勇気[タカセ](2020/05/30 00:21)
[174] C面 ボス戦前にはよくある個別イベント[タカセ](2020/06/18 20:04)
[175] C面 お出迎えは適材適所[タカセ](2020/07/18 23:33)
[176] 弱小惑星改造企業vs運送業界最大手 [タカセ](2020/09/18 23:18)
[177] C面 宇宙忍者屋敷に光を見た[タカセ](2020/09/25 11:22)
[178] C面 お茶会にはお茶菓子を[タカセ](2021/01/09 23:14)
[179] C面 強敵こそ笑顔でお出迎え[タカセ](2021/03/13 23:48)
[180] C面 銀河のラスボスLV1[タカセ](2021/04/24 22:37)
[181] C面 最重要任務[タカセ](2021/04/29 06:17)
[182] C面 強襲はいつだって不意に来る[タカセ](2021/04/30 23:19)
[183] C面 ペテン師に嘘はいらない[タカセ](2021/06/19 22:50)
[184] C面 今少し時間と予算をいただければ、どうにかする一族[タカセ](2022/01/21 23:25)
[185] C面 弁解は罪悪と知る男[タカセ](2022/02/06 00:17)
[186] C面 ハクスラゲーとは修行とみたり[タカセ](2022/06/09 02:36)
[187] C面 ランチタイムは整備の後で[タカセ](2022/07/16 18:50)
[188] C面 娘様は意地っ張り[タカセ](2023/03/10 22:57)
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[31751] 野菜炒めと太陽系の秘密
Name: タカセ◆f2fe8e53 ID:702835aa 前を表示する / 次を表示する
Date: 2012/07/06 02:03
 冷蔵庫の扉をあけて中を確認。中途半端に減った調味料とビールとは名ばかりの発泡酒がほぼメイン。

 腹がふくれそうな物といったら、食材と呼べるか微妙なラインを漂っているもやしなどの野菜類がちょこちょこあるだけか。
 

「うわ……シンタ。食生活が貧しすぎない? しかもこのカラフルな缶ってアルコールでしょ。玄関にあった缶も山積みだし飲み過ぎじゃない」


 一人暮らし用の小型冷蔵庫の上には、最後に使ったのがいつだったのか曖昧なラップやら、何となく捨てられない近所の出前をやっている店やらのクーポンなどが乱雑に積み置きされている。

 それらをすり抜けて冷蔵庫の上に着地し正座気味に腰掛けた半透明なアリスは体を前に倒して冷蔵庫の中身をのぞき込み、若干引き気味な声で我が家の食料貯蔵庫に対し率直な感想を漏らす。

 すぐに戻ってくると言いつつも、二時間以上が経ってもローバーさんは戻ってこず、とりあえず今のうちにリアルに一時的に戻って食糧補給やら生理的欲求の解消をしようとしていたのだが、それになぜかアリスがついて来やがった。

 しかも地表にばらまいているというナノセルを結合して作った虫サイズの超小型立体映像投射機で構成したホログラムという無駄に凝っているというか、簡単に地球の科学技術を超えてくれやがるおまけ付きで。


「ほっとけ。ここの所まともに帰ってなかったから補充してないだけだっての。つーかアリス。人の家の冷蔵庫まじまじ見るのもアレだが、内容に触れるのはマナー違反だっての」  

 たまに生存確認に来た姉貴やらお袋とほぼ同じ台詞なあたり、地球と宇宙のメンタル的違いって少ないのかと、くだらない事を思いつつ、残っていたまだ食べられそうな野菜を全部取り出す。

 泊まり込みが続いていない時との違いなんぞ野菜の鮮度くらいだが、仕事が忙しいと言い訳をしつつ扉をパタンと閉めて、続いて下の冷凍庫を開ける。

 こっちに安売りの肉類やら炊いた米やらがまだ残っていたはずだ。材料を鍋に放り込んで、水とコンソメいれて醤油で味付け、お手軽かつ野菜類も取れる独身男御用達な雑炊でいいだろ。


「心配してあげてるのに。それに食品を原型で保存しているのってこっちだと珍しいんだもん。よっぽど物質構成が複雑な物じゃない限りは基本的に合成食品だから」


 心配より興味の方が強いだろ。

 俺の注意なんぞどこ吹く風。アリスはそのまま冷凍庫の中を物珍しげに見ている。


「合成ってあれか………乗員の肉体やら排泄物の再利用までするってやつか。出てくるのは緑色のクラッカーだけとかじゃねえだろうな」


 これから飯を作ろうって時に、何とも食欲がなくなりそうな映像が脳裏をはしる。

 古典SFな想像をしてゲンナリとする俺を見て、アリスはあきれ顔を浮かべた。


「公表的にはプランクトンってやつ? そんな悪趣味じゃないって。第一倫理的面で問題大あり。基本的な元素を種別で集めたタンクがあるからそれから作るの。カロリーコントロールやらアレルギー物質の除去とか簡単だから。そういう例えで来るならどっちかって言うと空中元素固定装置かな……あ、これ美味しそう。ねぇシンタこれにしようよ。どんなのかあたしも食べてみたいし」


 見ているだけでは我慢できなくなったのか。冷凍庫の中を俺の許可も無くがさがさと漁りながら答えるアリスは、チーズがとろっとあふれ出たウィンナーがパッケージに印刷された袋をつまみ上げた。


「…………」  


「ん? シンタどうかしたの。唖然とした顔して」


 立体映像のくせに物に触れるのかよやら、食べるってどうやってだよとやら、手間とかコストじゃなく問題は倫理面だけかよと、気になる部分が多々あるのだが、それ以上にアリスの発言には気になった突っ込み所がある。
 
 1世紀近く昔のSF映画作品の小ネタに素で即応できる宇宙人を見て、呆然とするなっていうのは一種のイジメだろ。

 っていうか空中元素固定装置ってなんだ。言葉の意味的には何となく判るが作品が判らない。

 ハリウッドか。それとも国内……映像化していない小説って線もあるのか……ダメだ思い当たる作品がない。

 だが俺がイメージしやすいって事は地球の作品であるはず。こうなったらキーワードで検索を掛けるか……いや。それは負けだ。地球産のSF作品のことで宇宙人のアリスにやり込められたままってのは気にくわない。

 こうなりゃ宇宙人から見りゃ失笑物なコメディーで攻める。


「シンタ。なんかバカなこと考えてない? そんな事より早くご飯を作って戻ってきてよ。こっちじゃ動きにくいんだから」


 SF好きとしての沽券に関わる問題に悩む俺に対して、アリスは実に馬鹿馬鹿しいとばかりのため息をはき出しつつ、言葉とは裏腹に軽やかに冷蔵庫の上から離れると低い天井すれすれでクルリと回って俺の横に着地して、俺の手の中にチーズ入りウィンナー(特売一袋100円)を押しつけた。


「…………アリス。実は社長でなくてドジな二等技術士だったりするかお前」


「誰がドジよ。シンタさっきも思ったけど古いよ。あとその配置だとあたしはシンタのことゴキブリ呼ばわりするよ」 
     

 即答でネタ返しやがったよこいつ。っていうかなんで知ってんだよお前は。

 知り合ってから6年。よく見知っているはずだった相棒の底知れ無さに俺は戦慄する羽目になった。










「シンタ次。その白いやつ。根っこみたいの。もやしだっけ?」


 簡単に一緒くたに煮込もうとしたんだが、アリスの要望でウィンナー野菜炒めに、インスタント味噌汁、さらにバター醤油味チャーハンインツナ缶と別々に作らされた。

 作る手間はそう変わらないんだが、洗う器具やら食器が増えるのが地味に面倒だ。


「へいへい。もやしだな。ったく調理法所かなんで食べる順番までお前に指図されないといけないんだよ」 


 飯ぐらい自由に食いたいと思う反面、家で人と食卓を挟みながら食べるってのが久しぶりで少し楽しいってのもある。

 なんやかんやで文句を言いつつもアリスの要望に添って、テーブルの上の野菜炒めカレー風味からもやしだけをつまんで口の中に放り込む。

 調理前は少しへたって臭いが気になったが、スパイシーなカレー粉の風味が打ち消してくれているのでまぁまぁ美味い。

 ただちょっと薄めすぎたか。もう少し塩、胡椒くわえても良かったかもしれない。


「ん。あんまり味ないねこれ。色的にもっとお砂糖みたいな甘いの想像していたんだけど」


 今現在俺の味覚はアリスによって強制的に共有されている。
 
 アリスの食べるとは俺の味覚を通して、味を楽しむことだったらしい。

 さすがに立体映像で食事可能となるほど非常識ではなかった事に安心しているが、冷静に考えれば、脳内ナノシステムの反応拾って人様の味覚を共有してくるのも十分非常識なんだが、どうにも今日だけでもアリス達の技術差によって相当に感覚が麻痺しているようだ。
 
 地球の食べ物と呼ぶには些か……かなりおざなりでアレな出来だが、それなりにアリスは楽しんでいるようだ。好奇心旺盛なのは相変わらずのようだ。


「んな気持ち悪い食いたくねぇよ。次ビール飲むぞ。感覚共有切っとけ」


「シンタさっきから一口食べちゃ飲んでばかり。地球人のアルコール耐性ってよくわかんないけど飲み過ぎじゃない?」

 
「この程度水だ水。脂っこい野菜炒めと合うだろうが。それにウィンナーにチーズときたら相手はビールしかないだろ」


 一応断ってから二本目の缶ビールを開けて、胃へと流し込む。暖かめの暖房をつけた部屋で冷えたビールを飲む。貧乏サラリーマンとしちゃささやかだが十二分な贅沢。

 しかしこのゴールデンコンビをどうもアリスは苦手なようだ。

 一口目でずいぶんと顔をしかめてすぐに感覚を切ったくらいだ。アルコール系というかビールのほろ苦さがお気に召さないようだ。お子様舌め。


「んで……ローバーさん……からいつくらいに……連絡が来ると思うよ?」


 俺一人ならとっとと栄養補給メインの飯をかっくらって戻っていた所だが、アリスが楽しんでいるので、何時もよりかなりペースを落としながら食事をしつつ、打ち合わせを続ける。


「たぶん今夜中には決めてくると思う。ローバー専務のことだから、単純で一筋縄じゃいかない考えないといけない課題だと思う。あ、シンタ次ご飯と一緒にお野菜。でお味噌汁ね」


 野菜炒めを適当にチャーハンと一緒に食べてから味噌汁とアリスの指示通りに口に運ぶと、アリスは満足げな顔を浮かべている。

 時間がもったい無い気もするが、結構リラックスできているようだから、まぁアリか。とりあえず現状の味方はアリスとリルさんくらいだと思っておいた方がいいだろう。ご機嫌取りに専念しよう。   


「……考えろね…………どういう人だよあの人? ずっ……つーか人なのかあの人。リルさんみたいなAIとかか?」


 ともかく情報。どんな条件を出されるか判らないのだから、まずはその性格やらを少しでもほしい。

 こういうときに相手をよく知っているのが、信頼する相棒ってのは心強い限りだ。


「近からず遠からずって所かな。シンタやあたし達が炭素系生命だけど、ローバー専務は別系統。ほらケイ素生命体って地球でも存在の可能性を議論してたでしょ? ローバー専務はその種族の出身で、種族特徴的として論理的な思考を好むって感じがあるかな」


 まぁこれもお馴染みだな。しかしケイ素生命体って発生確率が相当に低かったよな。しかも意思疎通が出来るような……というかそれを言ったら、アリスと食卓挟んで語り合っている状況ってのもかなり無茶苦茶な状況なんだが。


「論理的ね……それって物事を順序立てて考える思考パターンって事でいいのか? ハグ……地球と宇宙じゃ言葉の意味が違うって可能性もありそうだし、まず精神構造そのものが異質すぎるって事もあるんだろ」

 
 適当に食べつつアリスとの話を進める。

 ちと行儀は悪いが、今更そんな事を気遣うような関係でもない。

 年下の妹といった感じか……アリスの方が何倍、下手すりゃ何十倍も年上の可能性が極めて高いが、精神年齢的には俺の方が上だと信じたい。


「う~ん。違いはそう無いかな……基本的に極一部な特殊な種族を除いて、知的文明創造レベルの種族ならちゃんと翻訳さえ出来れば意思疎通は可能だと思って間違いないよ。現にあたしとシンタの会話ってリルがリアルタイムで翻訳してくれているけど、齟齬は感じないでしょ」


 リルさんが翻訳してるのかよ。

 アリスとの会話ってのは三年前までは日常生活の当たり前の1シーンだったから、気にもしていなかったんだが、言われてみりゃそりゃそうだ。日本語を喋る宇宙人なんぞいるわきゃない。

 見た目的にはアリスは頭のウサミミだけを除きゃ西洋人といった外見だが、腐っても異星人。発声器官が異なる可能性だってあるんだろうし。 

 しかしそうなると気になるのが、なんで同じような思考系をしてるかだ。

 間にリルさんが入って翻訳しているにしても、なんというかアリスとはフィーリングが合いすぎる。

 それ以外にも味覚やら外見やらも似かよりすぎだ。現にアリスは俺が適当に作った食事とはいえ地球産の材料、味付けに満足している。

 アリスが地球の所有者ってことは、こいつが地球人類の生みの親って可能性もあるのか?

 自分たちの種族と同様の生命体に成長するように、古代から宇宙人が人類の進化や文明に関わってきたとかってのはちょくちょくある話だ。

 ……まぁ古典SFに詳しいウサミミ創造神少女ってのは、日本国内なら白い目で見られるくらいだろうが、世界で見りゃ全宗教家から異端審問に掛けられても文句は言えない巫山戯た妄想だな。


「なぁアリス。実はお前が猿の頃に干渉して地球人になったとかあんの? ほれ思考形態とか肉体的進化の共通点が多すぎなんだけど」


 そこらを気になってアリスへと尋ねてみると実に剣呑な視線が返ってきた。

訂正。異星人から見てもずいぶんと巫山戯た話だったようだ。


「……そんなわけないでしょ。地球人類の分岐ってホモサピエンスでしょ。その発生の頃なんてあたしのひいお爺ちゃんのお爺ちゃんくらい前。あたしの事いくつだとおもってんのシンタは」


 再訂正。巫山戯ているのはお前らだ。 

 アリスが不満ありありといった顔を浮かべて年寄り扱いするなと憤慨するが、思った以上に近いな当時の血縁者。

 人類の派生って確か30万年かそこらくらい前だろ。それが7代前って世代交代遅すぎるだろ宇宙人共。
 
  
「第一法律で禁止されてるから。自然発生種族への監視……調査以上の介入は原則禁止って……あの世代の人たちって悪戯好きだけど……そこの辺の重要規則は守ってるはず……だと思う……一応今度あったら確認するけど」


 腕を組んで悩む素振りを見せるアリスのウサミミはたれている。どうにも自信なさげだ。

 
「いやそこまでしなくていいけど、つーか生きてるのかよ。30万年前に活動してた連中が」

 
 前の説明で肉体の再生や精神体の移植も自由自在で不老不死みたいな状態になっているとは聞いていたが、こうやって具体例を挙げられても時間単位が長大すぎて荒唐無稽なお伽噺のようにしか聞こえない。

  
「生きているっても一応だけど。たいていの人達は1万年単位くらいで今の人生に飽き覚えて、それまでの記憶をほとんど封印して別の人生を歩むの。シンタに分かり易く言っちゃえばゲームを新しく始めるみたいな感じかな。スキルと財産だけ残して強くてニューゲーム状態とか、全部リセットしてニューゲームは人それぞれだけど」 


「分かり易すぎるぞおまえの例え……不死を得て人生そのものがゲーム感覚って事か。羨ましいんだか、どうなんだか」

 
 ゲームをやって金をもらえるという感覚で今の仕事を選んだ俺が言えた義理じゃないが、アリスの説明はなんだかしっくりとこない。

 ゲームのキャラならともかく、自分の人生に飽きるって感覚を理解できない所為だろうか。

 100年生きるのすら大変な地球人の感覚で、その長大な時間を想像しろってのは土台無理な話だ。 


「あたしはあんまり好きじゃないかな……血が繋がっていても、リセットしたら全くの他人みたいな関係にしちゃう人も多いから。親子とかでも……あたしの場合は、当時開発した惑星の事とか業務上の関連でたまに確認することあるから、他の人達より繋がりあるけど」


 少し寂しげな顔を浮かべたアリスがウサミミを丸める。その表情と耳にこの辺りに地雷が埋まっていそうな予感を覚える。

 あまり触れてほしくない話題かもしれない。  


「んじゃ……はむ……結局、俺とお前らの相似性って単なる偶然って事か?」 


 アリスの仕草には気づかないふりをして飯をかき込みながら、話の方向を少し変える。

  
「え、あー……あたし達にも正直、判ってないの。いくつかパターンはあっても収斂進化で片付けるには似すぎているってのは昔から言われてるし。それこそ神様の仕業やら、記録も遺跡もない先史文明があったんじゃないかとか、異世界からの来訪者があったとか、いろいろな可能性を真面目に研究しているけど、結論はまだ出てないよ」


「神様。謎の古代文明。異世界ね……ホントによく似てるな」


 アリス達の文明レベルでも判らない事や電波的な与太議論があるのか。なんかそれを聞いて少しだけ安心する。

 安心と言ってもつけいる隙がありそうだと思う辺りはアレだと思うが。


「シンタは巫山戯た推測って感じるかもだけど、あたし個人としてはそういったのもあるかなって思うよ。誰かがなんかしたんじゃないかなって。文明種族が自然発生した星域って惑星の配置とか資源の埋没分布とか出来過ぎなんだよね。太陽系を見ていると特にそう思う」


「ん? そりゃどういうことだ」


「太陽系の場合だと核融合炉に使えるヘリウム3が衛星の月から採取可能で、現に今採掘実験やってるはずでしょ」


「あぁルナプラントって奴か。そういえばやってるな」


 月の開発は各国のしがらみやら利害関係で大もめに揉めていたが、10年前に紆余曲折の果てに国連主導各国共同で月面に恒久実験施設を作る形で落ち着いた。

 当時のニュースじゃ、すぐに民生用核融合炉発電が可能になって電気代が半分以下になると騒いでいたもんだが、思うように採掘できずいまだに電気代は高いまま。

 明るい未来とやらは、まだまだ先の話となりそうだがやっていることは間違いない。


「核融合炉ってあたし達から見れば化石みたいに古い技術になっているけど、でもコストとか整備の面で優れてるから今でも星系内専用航行船に使われてるの。今の地球の技術レベルなら核融合炉が安定供給可能になれば、火星とか小惑星帯の開発もすぐに出来るようになると思うよ」


「無理矢理火星に飛ばしたりして事故ってからタブーになってんだけど、技術革新が起きればアメリカやら中国辺りがやりそうだな。それにヘリウム3の分配でなんかまた揉めるんじゃねぇかな。そうそう上手くいくか?」


 どっちが主導権を取るかでかなり無茶をしそうな未来図が容易く想像できる。

 核融合炉の平和利用は遠い気がするんだが。


「それはそうかもだけど、それも含めて怪しいんだよね。木星圏にいけば、高出力な縮退炉用マイクロブラックホール生成に使える未発見粒子が採れるし、地球でオールトの曇って呼んでる外縁部衛星群には、超空間跳躍用の空間崩壊誘導レアメタルを含んだ衛星も存在してるの……段階的に外に外に行ける。でも争いに利用すれば一気に全滅しかねない危険性がある技術が開発可能だったりするんだよ」


「……………マジか?」


 一気に近未来から超未来へ飛んだアリスの話に、若干ついて行けない俺は返す言葉を無くす。

 アリスの話が真実なら実によく出来た、出来すぎた環境だ。

 
「星間文明に到達した、あるいはその途上で滅んだとしても到達する可能性があった生命体が発生した恒星系の物質分布って、距離とか埋没量の違いはあっても、この徐々に遠くにってパターンだけなんだよね。偶然っていう名の必然だって言う人もいるけど、なんか意図的だと思わない?」
 

「なんつーか古き良きRPGを思い出す話だな」 


 勇者パーティは次の街や地域へ行けば新しい装備等が手に入り一気に戦闘能力も上がる反面、敵モンスターも同時にレベルアップし全滅のリスクも高まる。

 
「言いたい事は何となく判るけど……シンタってとことんゲーマー脳だよね」


 自分の中でかみ砕いた上で理解して出した結論だったんだが、ゲームに例えた事にアリスはあきれ顔だ。さっき自分もやった癖に。


「理解できる宇宙人にだけは言われたくねぇよ」


 どうにも理不尽なアリスの評価に俺は憮然としながらビールをあおる。 

 ローバーさんについての情報収集を進めようとしつつも、脱線しまくった雑談になるあたり、フィーリングが合うというのはこういう時は厄介だ。

 結局の所、ローバーさんが出してくる条件が判らない事には対処も方針も考えられないと言い訳じみた結論を出して食事を終えた俺とアリスは、再び創天のVR空間へと戻ることになった。  


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