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No.31660の一覧
[0] 厨二病の兄と本物の妹[さくま](2013/06/21 20:27)
[1] 厨二病の兄と同性愛者の親友[さくま](2012/03/23 22:33)
[2] 厨二病の兄と天使の転校生[さくま](2012/06/08 23:30)
[3] 厨二病の兄と歪な三角関係 【前編】[さくま](2012/04/11 21:01)
[4] 厨二病の兄と歪な三角関係 【後編】[さくま](2012/04/16 17:00)
[5] 厨二病の兄と王道の主人公[さくま](2012/04/24 22:53)
[7] 厨二病の兄と邪神の後継者[さくま](2013/06/21 20:30)
[8] 厨二病の兄と偽者の始まり[さくま](2013/07/27 17:35)
[9] 厨二病の兄と設定集【ネタバレ有り】【超短編も含む】[さくま](2012/06/08 23:17)
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[31660] 厨二病の兄と設定集【ネタバレ有り】【超短編も含む】
Name: さくま◆0390c55b ID:78025d0f 前を表示する
Date: 2012/06/08 23:17
八千塚 宇宙(はっせんづか そら)

主人公で高校2年生の16歳。二つ名は魔を操る者。誕生日は1月1日。2年1組に所属。顔はイケメン設定だが厨二病で童貞。クラスの自己紹介で邪気眼を披露しちゃうレベル。そのあまりの痛さゆえにクラス内ではアンタッチャブルな存在として認識されている。妹を溺愛している。(妹に恋愛感情は皆無。ただ、妹に彼氏が出来たら殴ってしまうかも)12歳まではまともだったが、妹を1人にしないため厨二病に目覚める。自らの珍しい苗字と名前が、そして双子で正月に生まれたこともあり、自分は特別な人間だと思い込み5年間。【本物の妹】編で若干まともになるが、未だに厨二病が治る気配はない。ちなみに戦闘能力は一般高校生より弱めです。コンセプトは厨二病、やるときはやる男。成績は学年で30位以内と結構高め。ただし、それを知るのは妹以外に存在しない。(クラスではバカだと思われている)彼の設定では右腕には"封印されし魔神の右腕"が、左腕には"全てを破壊する闘神の左腕"がそれぞれ装備されている。その他の能力は宇宙の気分により変わる。携帯電話のアドレス帳には4件登録(父・母・妹・花子)。今後は増えるかも?ファーストキスは男です!



八千塚 世界(はっせんづか せかい)

宇宙の双子の妹。誕生日は1月1日。宇宙と同じ高校で2年1組。Dカップの黒髪ロング。成績は学年1位。空手部所属で次期部長が決定してるとか。才色兼備、文武両道を地でいく人物で基本的にハイスペック。クラスでは学級委員長をしている。ファンクラブとまではいかないが、そこらのアイドルよりはよっぽど可愛い。ラブレター&ラブメールは最低でも一週間に10通以上はくる(噂によるとその中の1割は女の子とか)。しかし、本人に彼氏をつくるつもりはない。基本的にブラコンかな(宇宙に恋愛感情はない。ただ、宇宙に彼女が出来たらちょっと不機嫌になるかも)。実は前世の記憶があり魔法を使える。本物の魔法少女。宇宙が厨二病に目覚めるきっかけを作った人物。得意魔法は記憶操作。最近は深夜に家を抜け出し魔法の練習をするのがマイブーム。宇宙のことを世界で一番信頼&尊敬している。コンセプトは何でも出来る妹ちゃん。



中条 優(なかじょう ゆう)

男…いや、男だよね?スネ毛や腋毛?もちろん生えませんとも。見た目はショートカットの美少女。全寮制の男子高である貝原高等学校に通う17歳。世界の親友で一人称は僕。宇宙さんには敬語です。誕生日は5月24日(ホモの日?)同性愛者で中学の時から宇宙一筋(世界は同性愛者ってことは知っているが宇宙を好きなことは知らない)。そこらの女の子よりよっぽど可愛い。性格はおしとやかで謙虚、好きな人の言う事にはなんだかんだいいながら言う通りにする男の理想を実現したような人間。でも、男の子。高校では無自覚ハーレム(中には芸能人もいるとか)を作っている。男も女もゲイもレズも全員惑わす魔性の男。彼が貝原高等学校に行ったのは宇宙への思いを忘れるため。でも、結局忘れられず、宇宙への想いは強くなった。ファーストキスは好きな人。次に宇宙に会ったら告白するかも?イメージアニマルはチワワ。コンセプトは男の理想、曖昧な性。現在の目標は宇宙のアドレスを手に入れること。いじらしい…



山田 花子(やまだ はなこ)&ソフィア・クロスベル

6月に2年1組に転校してきた女の子。生粋の日本人。社長令嬢。美少女で貧乳(AAカップ。ブラジャーの必要ってあるかな?)、童顔、低身長、見た目は小学生そのもの。小学6年生の時にアメリカに行く。元いじめられっこ。アメリカで出来た友人は3名、スーザン・マリアンヌ・ジョアンナ(全員Fカップ以上)アメリカではその見た目と日本人の童顔ゆえに、5歳児以上に見られたことがないとか。アメリカにいるときに年齢を勘違いされて、天才3歳児として特集を組まれた経験がある。日本でも同様でバスや電車は基本的に子供料金です(本人は大人料金を払いたいのだが、駅員達に高校生だとしんじてもらえない)。英語はペラペラ。学力は宇宙以上世界未満。国語が若干苦手かな?天使キャラでキャラを作っていたが、宇宙さんの活躍でやめる(詳しくは天使の転校生で)。宇宙のことは最も信頼できる友達だと思っている(恋愛相手としてはありかな。仮に宇宙から告白を受けたとしたら1週間悩んだ末にOKをする程度には宇宙のことが好き。ただ、現在では愛情より友情の方が大きい)。コンセプトは役者、ネガティブ。参考人物は小倉○子。祖父のことが大好きです!


白戸幸恵(しらとさちえ)

2年3組所属で、宇宙達と同じ学校。通称、さっちゃん。辛うじて美少女。ただ、平均に限りなく近い容姿。文化系で野暮ったいおかっぱの女の子。宇宙のことが大好きなヤンデレでキチガイな女の子。欲しいものを手に入れるのに手段を選ばない。好きな人の全てを手に入れなければ気がすまない性格。実は戦闘能力はかなり高め。現在は幼馴染2人と想い人の記憶を忘れて一般生徒として過ごしている。最近(本編終了後)の悩みは体重が一気に10kg増えた事。美形な顔が大好きで、男を宝石と同程度の価値と思っている。裏設定として、彼女の両親は娘の異常性に怯えて海外に逃げたということになっている。演技力は高めで近所の人に優しい女の子として大変好評。過去に黒部修吾をストーカーしていた。灰川瑠美をひきもりにした張本人。その方法は大変えげつなく、チンピラを雇って灰川瑠美を襲わせる、無言電話を24時間かけ続ける、常に誰かに見張らせるなど様々なことをした。*詳しく書くと18禁になるので一部抜粋。コンセプトはヤンデレ・したたかな女の子、真正のキチガイ。参考は作者の別作品の某ヤンデレ僧侶さん。


楠木 誠(くすのきまこと)

高校1年生の空手部所属。ギャルゲーの主人公体質で容姿・能力共に秀でたところはないが何故か美少女限定でモテる。男と女が争っている現場に遭遇したら、たとえ女の子が100%悪い状況であっても絶対に女の子の味方をする。何故かよくラッキースケベに遭遇する。コンセプトはギャルゲーの主人公。どんな行動でも彼の行動は美少女達には好意的に写る。戦闘能力は女の子がいるとき限定で強い。(普段は通常の高校生並) 特徴は鈍感、特技は美少女を惚れさせること(美少女限定)。日本で唯一ハーレムが許される人。


馬場園 麗香(ばばぞのれいか)=REIKA=馬仮面

夏にデビューした新人アイドル。スタイル抜群の美少女。ファーストシングルはミリオン達成の快挙。これからバンバンテレビに出る予定。テレビではおしとやかで清楚&謙虚の大和撫子キャラで売っているが、実際は毒舌・シモネタ大好きな女の子。世界のマブダチで2年5組に所属(1組とは校舎が違うので宇宙と面識はない)。基本的に他人のことを○○さんのようにさん付けで呼ぶ。仕事用とプライベート用の二つの携帯を持っている。プライベート用の番号は家族以外には極少数の人しかしらない。馬グッズが大好きで、ぬいぐるみ・写真・マスクなどありとあらゆる馬に関するグッズを所有している。実家は金持ち。別荘を所有しています。出会い推進委員会に所属していてカップル誕生の手助けをしている。宇宙に興味を持ち友達になった。

加藤 加奈(かとう かな)

23歳の新人教師。2年1組の担任で現国が担当。気が弱い。髪型はセミロング。現在彼氏なし(大学生時代には彼氏がいたが浮気をされて別れました)。世界のことはクラスで一番信頼しているが、その兄である宇宙のことは怖がっている。もしかして、男運が悪いかも?話が思いついたら彼女の活躍もあるかもしれない。


黒部修吾(くろべしゅうご)

爽やか系イケメン。宇宙達とは違う学校に通う男子高校生。幼い時から灰川瑠美一筋の純情少年。中学3年の時に念願かなって付き合うことになったが、白戸幸恵の妨害によりその恋はわずか1ヶ月で終わる。かなり善良な人間で、たまたま寄った公園で白戸幸恵と宇宙が一緒にいるのをみかけて宇宙に忠告するために宇宙が1人になるチャンスを伺っていた。過去に白戸幸恵に1週間監禁されたことがある。でも、灰川瑠美を殺すと脅されて誰にも言えなかった。世界に白戸幸恵の記憶を消された後、改めて灰川瑠美に告白をした。



灰川瑠美(はいかわるみ)

ポニーテールの元気溌剌系美少女。中学の時までは学校の人気者で大変モテていた。中学3年生の時にずっと好きだった黒部修吾に告白されて付き合うことに。しかし、付き合ってから身の回りの様々な出来事が。
様々な嫌がらせで心身ともに狂いそうになった時、黒幕の要求により黒部修吾と別れることに。それからずっと部屋に引きこもっていた。最近、幼馴染の男の子の告白と説得により部屋からでることに。現在、彼氏とはラブラブです!


橋本 菫(はしもとすみれ)

誠のハーレム要員その①眼鏡の黒髪ロングで巨乳。お姉さんタイプ


坂下 蓮華(さかしたれんげ)

誠のハーレム要員その②ポニーテールの美少女。貧乳。同級生タイプ


渡辺 葵(わたなべあおい)

誠のハーレム要員その③金髪ツンデレロリ巨乳。ツインテール。幼馴染タイプ


柳田 光司(やなぎだこうじ)

誠の親友キャラ。エロイ。出番は特にない



山田 源蔵(やまだ げんぞう)

通称、セバスチャン。花子の祖父にして世界的大企業の会長。年収は10億を超えるとか。ただし、ネーミングセンスはない。孫大好き人間。孫のためなら自分からパシられるが、そのたびに秘書に怒られている。普段着?ステテコですとも



八王子 祐也(はちおうじ ゆうや)

イケメンだけど外道。とっても悪い人。仮面優等生。現在は警察につかまって裁判を待つ身。実名報道はされていないが、八王子に恨みを持つ奴がネットに個人情報を流出させてモロバレだとか。某掲示板で祭りがおきた。

DQN

名前がない可哀想な人。実は童貞でした。

母、父

登場するかどうかわからん。ただ、仕事は忙しい。


*とりあえずのキャラ設定はこんなところかと。今後増える可能性あり。




おまけの超短編。不定期で変わります。キャラのイメージが崩れる可能性があるので嫌な方は読まないで下さい。



※IFワールド~~会話文のみ。誰が誰かは当ててね。(今回はなし)


おまけ

『診断メーカー』というサイトで兄の名前で診断してみました。いくつか結果を載せます。


診断①:八千塚宇宙の彼女のプロフィール


『19才、148cm、44kg、金髪ロング・スト、清楚系、冷静、趣味はスポーツ観戦、Bカップ』

※リアルにありそうだわ


診断②:八千塚宇宙の正しい飼いかた

『1.散歩させる時は手を繋いで下さい。 2.構って欲しいとちょっかいを出してきます。 3.色々な刺激を与えることで立派なキモオタに成長します。』

※あれ?このサイトの作成者、兄のことを知っている?


診断③:八千塚宇宙は日本人の中でどれだけ異性に縁が無いか順位を調べた

『第6425409位 ※日本の人口は約1億2800万人』

※これはおおはずれ。多分、トップ30には入る。






昔書いた小説のプロローグ


仮題『劣等感』


僕には2人の幼馴染がいる。男と女とひとりずつ。僕の幼馴染達は異性にとてもモテる。 僕の幼馴染達は勉強も運動も魔法も何でも出来る。僕の幼馴染達は人望があっていつでどこでも人気者だ。

一方、僕はどうだろうか。容姿は並み、告白なんてしたこともされたこともない、勉強も運動も平均点、魔法の実力は落ちこぼれ、友達と呼べる人間は極少数。彼等を主人公とするなら僕はせいぜい村人Aってところだろう。

子供の頃までは良かったんだ。2人の幼馴染であることが嬉しくて、自慢したくて、誇りですらあった。でも、今では一緒にいることが苦痛になってきている。だってそうだろ?皆が僕と彼等を比べるんだ。親に見捨てられていることも知っている。クラスメイト達が僕のことを彼等の腰巾着と呼んでいるのも全部知っているんだ。彼等といると僕のプライドはズタボロにされて、どうしようもない劣等感に苛まれる。2人から距離を置こうとしたこともある。でも彼等は僕を放っておいてくれない。『幼馴染』の名の下に、僕がせっかく離した距離をいともたやすく詰めてくるんだ。勿論、これが贅沢なことはわかっている。彼等と仲良くしたい人間に殴られても仕方ないこともわかっているんだ。でも僕はもう限界なんだ。一緒にいることが苦痛で、彼等2人のことが憎くて、いつでも劣等感と嫉妬心を感じてしまう現状に疲れてしまった。でも、主人公に村人Aが逆らうことは出来ない。だから僕は『幼馴染』の仮面を被って彼等と一緒にいる。憎悪と嫉妬心と劣等感を仮面で覆い被して。それが八つ当たりだって自覚しながら。


×××


「ハル、待たせたな。エルザはまだ来ていないのか?」

「うん。今日は人数が多かったから少し時間がかかるって言ってたよ」

教室で本を読んでいる僕に話しかけてきたのは幼馴染のひとりであるトウヤ・シャイン。イケメンで運動も勉強も出来るパーフェクトボーイだ。中等部にして大人顔負けの魔法の実力を持っている。性格はリーダーシップに溢れ、正義感が強く、誰にでも優しい。短所を探す方が難しいと言われている。当然の如く異性にモテていて、学校の女子の2/3は彼のこと好きだと聞いたことがある。勇のことを考えていたら教室の扉を開ける音がした。

「おっ!噂をすれば来たみたいだな。今日は何人いたんだ?エルザ?」

「ハルちゃん、トウヤくんお待たせ~!!う~んとね、今日は20人いたかな。トウヤくんは何人ぐらいいたの?」

「俺は15人だったな」

今来た女の子はもう1人の幼馴染のエルザ・スノーだ。長くて腰まである黒髪は絹のように艶やかで肌は雪のように白い。形のいい目、鼻、口が奇跡的なバランスで配置されていて見る者全てを魅了する。性格の方はトウヤの女バージョンと言ったところか。彼らが話しているのは、彼らが放課後に告白された人数のことだ。トウヤは15人、エルザは20人に今日は告白されたってこと。今日は中等部の卒業式だからかなりの人数になるとは予想していたけど予想以上で驚いた。その間に僕は教室で彼らのことを待っていた。なんで1人で帰らなかったって?僕だって帰りたかったさ。でも彼らは言ったんだ。『一緒に帰りたいから教室で待っていてね』ってね。そう言われてしまったら、帰りたくても帰れない。だってそうだろ?僕が教室をでようとすると、周りの人間が咎めるような視線を向けてくるんだ。『なんであの2人の言う事を無視するんだ、お前ごときがあの2人に逆らっていいと思っているのか?』と。そんな彼らの視線を無視できるほど僕は勇敢ではない。だから、嫌々彼らのことを待っていたんだ。

「エルザもきたし帰ろう。中等部最後の日だしどっか行かないか?お祝いしようぜ!ハルはどこに行きたい?」

「う~ん。何処かに行くのは良いんだけど、今日は卒業式で疲れたから出来れば早く帰りたいかな。それに今お小遣いが厳しいんだ」

角が立たないように、もっともらしい理由をつけて誘いを断る。お前らとどこかに行く?冗談じゃない。僕は一秒たりともお前らと一緒にいたくないっていうのに。

「なんだ金欠かよ!だったら俺がおごってやるよ。親戚から卒業祝いをもらったばかりだから軍資金はたんまりあるぜ」

「そうよハルちゃん。私も出してあげるから一緒に行こう?」

「2人の気持ちは嬉しいけど遠慮しとくよ。友達同士とはいえ金銭の貸し借りはあまりしたくないんだ」

「俺たちはそんなの気にしないぜ?それに貸すんじゃなくておごるんだ」

2人のこういうところは本当にムカツク。子供の頃はこの気遣いがとても嬉しかったが今はウザイだけだ。本当に僕のことを思うならさっさと僕を家に帰してくれ。

「いや、やっぱりおごってもらうのは悪いよ。僕が懐に余裕がある時に改めてお祝いしようよ」

「そうか?ハルがそう言うならいいんだけどよ。じゃあ帰ろうか」

三人で並んで下校する。真ん中に僕、右にエルザ、左にトウヤ。幼い時から変わらない並び順。子供のころと違うのは、僕の左右には羨望と賛美の視線が、そして僕には嫉妬と蔑みの視線が向けられること。校門に向かって歩くと同級生、後輩、男女関係なく生徒達の憧れの声と蔑みの陰口が聞こえてくる。

『トウヤ先輩とエルザ先輩だ!!2人とも綺麗…美男美女のお似合いの2人ですよね。今日で卒業しちゃうなんて残念だな』

『ああ。俺もあの人達と一緒の学校になりたかった』

『…ところで、あそこで2人の邪魔をしている人って誰なんですか?可も無く不可もなくどこにでもいるような顔ですね。なんであんな人が先輩達と一緒にいるんですか?』

『あいつはあの2人の腰巾着だ。2人の優しさに漬け込んで付きまとっているんだよ。最低な奴だよ、あいつは。魔法高校まであいつはあの人達と一緒にしたんだぜ?どこまであの人達に寄生するつもりだよ。中等部にいる間にあいつをあの人達から引き剥がしてやりたかった』

この程度の陰口は馴れている。幼い時から常に言われ続けてきたから。でも、馴れているからといって何も感じないわけではない。僕がこいつらと同じ学校を望んで選んだ?選ばざるを得なかったんだ。僕だってこいつらから離れたかったさ。ただ、親が許してくれなかった。トウヤとエルザと同じ魔法高校に入れっていわれたんだ。シャイン家とスノー家の子供に負けるなってね。僕を引き剥がすって?どうぞやってくれよ。僕はこいつらから一秒でもはやく離れたいんだ。だからこいつらと一緒に帰るのは嫌なんだ。嫌でも陰口が耳に入ってくる。みんなは2人のようなスーパースターが僕みたいな一般人と一緒にいるのが気に入らないらしい。最も、のんきに2人で話している彼らはそんなこと気にしないんだろうけど。

「? ハルちゃんどうかしたの?なにか考え事をしているみたい」

「なんでもないよ。ちょっとボーっとしてただけだから」

「そう?あ、それでね…」

トウヤと楽しそうに話を続けるエルザ。そして愛想笑いを浮かべる僕。わかってる、わかっているんだよ。2人が僕のことを気にしてくれていることは。僕のことを幼馴染として大切にしてくれていることぐらいわかっているんだ。ただ、今の僕にはトウヤとエルザが楽しそうに喋っている光景を捻くれて見てしまうんだ。美男と美女がイチャついて僕に見せ付けているように感じてしまうんだ。彼らといると酷く劣等感を刺激されて、純粋に僕のことを心配してくれている幼馴染達に嫉妬心を抱いてしまう。憎悪を向けてしまう。だから彼らと一緒にいるのは嫌いなんだ。自分が酷く醜い人間だって思い知らされてしまうから。こうして僕はまた自分のことが嫌いになる。どんどん心が荒んでいくんだ。

「…ル、ハル?聞いてんのかよ?」

「え?あ、ごめん。えーと、何の話だっけ?」

「だから、同じ魔法高校に入れて良かったなって話。俺らは生まれてからからずっと一緒だもんな」

「そうだよね。今までずっと一緒だなんて普通ないよ?きっと私達3人は特別な絆で結ばれているんだよ」

「…そうだね」

そう。忌々しいことに僕は彼らとずっと一緒の学校で同じクラスなんだ。僕には神様に嫌われているとしか思えない。彼らは今までにどんな素晴らしい人間がクラスにいても僕と仲良くしようとする。僕を優先しようとする。結果、僕はクラスメイト達から嫉妬の視線しか向けられたことがない。そんな嫉妬の対象になっている人間が友達なんか作れる筈がない。だから幼馴染達以外、同じ学校に友達はいないんだ。

「魔法高校でも同じクラスになれるといいな。ま、違うクラスになっても俺達の友情は不滅だけどな!!」

「あはは。そうだね……」

高校では新しく人間関係を作りたいから僕に近付かないでくれと言えたらどれだけ楽だろうか。結局、僕は幼馴染達のことが嫌いだけど、嫌われたくはないんだ。ああ、なんて滑稽なんだ。


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