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No.31495の一覧
[0] 【習作】 chaos in HEAVEN[男鹿鰆](2012/02/08 23:59)
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[31495] 【習作】 chaos in HEAVEN
Name: 男鹿鰆◆0c7a0e0e ID:d810b14e
Date: 2012/02/08 23:59
 私「え、ここなに? カオス?」
彼女「いや、目ぇ覚めて一番の言葉それって……。まぁいいけど。いいけどさっ!」
私「いいんですか? それならまぁいいですが…。で、ところで貴女は誰でしょうか? 私、ここがどこなのかもわからないですし…」
彼女「てめぇ、男のクセにピーピー泣いてんじゃねーよ! まぁ、ここは、う~んと。…天国、かな? おう、天国でいいや。それとあたしは…。えっと。あたしは……。面倒臭っ! やっぱ教えねぇっと。いいな?」
 私「まあいいです。いや、ていうか、天国でいいやって…。どー見てもこれ、カオスですけど」
彼女「うるせー。あたしだってよくわかんねーの。気ぃ付いたら死んでここに居た訳」
 私「へぇー。そうなのかー。私知らなかったなぁー(全力で棒読み)。で、本当のところ、このカオスはどこなんです?」
彼女「だからよくしらねーって。つーかお前、死んだ云々に関してはノータッチかよ!?」
 私「えぇ、まぁ。だって貴女、心臓のところ抉れてますし。生きてはないでしょうjk」
彼女「…うん。いろいろ言いたいけれども……。jkって……。何だよ一体」
 私「ネットスラングですね。えぇ」
彼女「いや、知ってっけどよぉ……。ま、まぁいいや。それよりもさ、何つーの? ここって……こう、天国っぽいじゃん?」
 私「――いや、カオスっぽいですけれど」
彼女「――ごほんっ! て、天国っぽいけど、お前は死んだっぽい見た目してねーじゃん?」
 私「えぇ、心臓麻痺なのでね(ていうかこの人、ぽいが多いな…)」
彼女「あぁ、納得した。――って、話が逸れてら。天国っぽいのにさ、人があたしとお前しかいねーんだ」
 私「HAHAHA!! こいつは参ったぜぇ! この状況どーしろと!? え? マジ? 私、ヤバくないですか!!! (ていうか、話特に逸れてないですし……)」
彼女「どうした急に! 何がヤバいんだよっ! あたしかっ!?」
 私「えぇ、心臓が無い貴女と心臓麻痺で死んだ私…。ここって最近心臓の関係で微妙な死に方しちゃった人のコミュニティ?」
彼女「…いや、他にも人居んだろ、そしたら」
 私「いや、私の死因、デス○ートだし」
彼女「いやいやいやいやっ! てーか実在したのかよ、それ!?」
 私「現にそれで死んでますしね」
彼女「うん、お前の嘘という可能性も……」
 私「ねーですから。えぇ、全く」
彼女「まぁいーや。信じるっきゃねぇ。で、あたしはその場合どうなるんだ? どんな微妙な死に方をして――」
 私「――貴女は多分、電○文庫的な世界に巻き込まれた、とか?」
彼女「…。……。(コクリ)」
 私「まぁ、抉れてますしね!」
彼女「無駄に爽やかだっ! 何か今、めっちゃキラキラした背景だったよなぁ!?」
 私「あ、しまった!!」
彼女「あたしの突っ込み無視!? 大したもんじゃないからいいけどさ…。で、なんだよ? 何か失敗でもしたのか?」
 私「私、現世に死亡フラグ立て忘れました!」
彼女「くだらなっ! っつうか、死んだ後の後悔点そこかよ!?」
 私「ことの重大性が分かってないようですね」
彼女「……果たして死亡フラグの立て忘れがそんなにヤバい事なのか?」
 私「つまりですね……私は新しい死亡フラグを世の中に残してきちゃったんですよ!!」
彼女「……えぇー」
 私「こんな感じでした。『全く、こんな所に空き缶なんて投げ捨てないで欲しいですよねぇ――グッ! ワッアぁぁああ!?』」
彼女「どんな状況さっ! 不本意ながらすっげぇ気になるんだがっ!!」
 私「ジュースの空き缶がね…デスノー○の横に落ちていてですね……」
彼女「……それで?」
 私「触っちゃったんですよね。デ○ノートに」
彼女「……触った瞬間に死んじゃうことは無いだろ、デスノ○トは」
 私「違うんです。触った瞬間に見えるようになった死神に驚いて、心臓麻痺になっちゃいまして……」
彼女「……うわぁ、本っ当に微妙だなぁ……。いたたまれねぇなぁオイ」
 私「ね? いたたまれないでしょう? 胸が苦しくなるでしょう? 
……おっと、失礼しました。苦しくなる心臓(むね)も、ついでに胸も……見当たりませんでした」
彼女「胸は余計じゃないか? あ、こ、コラ、大きさを再確認するんじゃねぇぇええええええええええ!!」
 私「いやぁ、綺麗な地平線と言うべきか、俎板と言うべきか」
彼女「るせぇ! 誰が俎板か!」
 私「…………………」
彼女「無言であたしを見るな! うぅ…気にしてんだからなっ!」
 私「えぇ、ハイ。そうですか。ところでベニヤ板さん」
彼女「なぁ、コイツ、殴っていいか? いいよね殴っても? あたしは今からコイツを殴る。否(ノウ)、神様、殴らせていただきます!!」
 私「謹んで、お断りいたします」
彼女「お前に拒否権なんて無いっ!」
 私「わーい、とんだ横暴だぞー」
彼女「知るかっ! ……えぇい、お前が悪いんだからな? では……覚悟シロ!!」
 私「うわわわわわわっ!? な、何するんですかやめて下s――にゃぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?」

 ……暴力的なシーンが続いております。しばらく外国の素敵な風景を思い浮かべてお楽しみください。そして一言、「nice boat !」と呟いてから先を読むことをお勧めいたします。

彼女「……ふぅ、この位で許してやろう」
 私「あ、アハハハハハ…ありがとうマイハニー……」
彼女「あ、あれ!? キャラ変わっちゃった!? え、あたしまさか脳壊しちゃった!?」
 私「と、まぁ冗談はさておき、ベニヤ板改め鉄板」
彼女「……(ビキビキッ)」
 私「貴女はどのようにしてお亡くなりになったんですか?」
彼女「あぁ、あたしは……。……確かあれは二日程前か。目が覚めたらな? 目の前に血塗れのトマトみたいなものが転がっていてな。後で気付いたんだが、それ、あたしの心臓だったわ。
   で、そのまま意識が次第にフェイドアウトしていって……。気が付いたらこの状態ってわけだ」
 私「確かに小説っぽい死に方、かも知れませんね。電撃○庫では無さそうですが。どっちかと言うと富士○ミステリー文庫?」
彼女「知らねぇよ、んなこと! ……とにかく、それで死んだみたいだぜ?」
 私「そうですか……。それでそんなに哀れなことに」
彼女「うん、それは心臓のことか? それとも胸の方か? 返答次第じゃ打ん殴るぞ?」
 私「ハハハー。ナンノコトヤラサッパリデスナァ。ベツニアナタノムネガアワレダトハヒトコトモイッテイマセンヨー?」
彼女「えぇい、読者のことを考えろ! カタカナだらけで読みにく難い事この上ないだろうがっ! ――って! そうじゃなくて、お前、今すげぇ失礼なこと言っただろ! クソ、しばきあげたらぁ!!」
私「お、落ち着いて下さい!」
彼女「……ハッ! す、すまない、取り乱したようだ」
 私「うん、いいですけど。それにしても怖かった……(そして話を逸らすの成功してよかった……)」
彼女「いや、お前が俎板だのベニヤ板だの言うから怒ったんだからな?」
 私「じゃあ、お詫びに私の×××でも」
彼女「いやいやいやっ! ×××って何? そのまま発音されても、元の言葉が分かんないんだが?」
 私「死してなお続く愛。いいじゃないですか」
彼女「何て? あれか、これ、パソコンに打ち出す前には×××にちゃんと言葉が入っていたけど、作者の意向か社会の圧力で規制が入ったパターンか!? だったら、お前は元の文章のまま喋るなよ! 会話が繋がってないだろうが! ……にしても、×××って何だったんだろう。何か、元の言葉が知りたいような、知りたくないような…」
 私「……何を訳の分からないことを口走ってるんですか、貴女は。ほら、元の文章がここにありますから、ここから読んでください。いいですか、何事も無かったかのように読んでおけば、誰にもバレませんから」
彼女「いや、さすがにバレるだろっ!! だってこの会話も書かれてるしな! まぁいいや。さっさと元の文章を読むぞ、しょうがねーから……。
――って!? うわ、コレ×××はさすが流石に文章に打ち出せねえな! 
……っと、読むか」
 私「お願いしますよ?」
彼女「いやいやいやいやっ! 死ぬ前に愛し合ってねぇし! そもそもお前に会ってすらねぇし!」
私「そうそう、その調子です。で、いるんですか? ×××」
彼女「いや、誰がお前の●●●なんぞっ! そんなもん要らんわっ! だいたい、■■■がお前とか、すっげぇ嫌なんだがっ!」
 私「え? いや、●●●とか言ってないですよ? 私が言ったのは×××であって、●●●では無いです。×××というのは、単にそういう名前の植物が育つものですよ。っていうか、何自分が▲▲▲であることをアピールしてるんですか!?」
彼女「おい、お前、コレ読み返したら伏字ばっかりですごい文章になってるんだがどういうことだ!! あと、▲▲▲とか恥ずかしがらずにスッと言うなよ!」
 私「気にしないで下さい。内容なんてあってないような物ですから。内容だけに。すみません、私、そういう家の出身で」
彼女「教育方針が絶望的に間違った家だった!! そしてそんなに上手くねぇよ、今の!」
 私「そんなこと無いでしょう(二重の意味で)。……薄々感付いてはいると思いますが、私と貴女は文字通り『住む世界が違った』みたいですから。俗に言う、異世界、って奴でしょうね。だから、貴女の常識は私の世界では通じないのではないかと私は推測しています。例えば、そうだな……。貴女の住んでいた世界では、一年間って何ヶ月あって、何日でしたか?」
彼女「え? ……あたしの所は普通に一年は八ヶ月間で、257日だったが?」
 私「……そうですか。思った通りだ」
彼女「? 思った通り、だと?」
私「ええ。私の世界では、一年はほとんどの地域で十二ヶ月でした。そして、日数的には365日でした。ただ、一部では十三ヵ月ある地域があったり、四年に一度366日ある年があったりしましたが」
彼女「……。へぇ」
 私「で、私は日本という国に住んでいたのですが、そこは割とそういうネタがOKな国でした」
彼女「とんだ国だな、全く」
私「ええ、私もたった今、客観的に酷い国だったと認識しました。まぁいいですが。
で、そこではいわゆる所謂『オタク』と呼ばれる人々が主に読む『ライトノベル』というジャンルの本が…。いえ、○撃文庫が通じた時点で説明不要でしょう。
中には『エロコメ』と呼ばれて然るべき下ネタ満載のジャンルも存在しました。貴女のところではどうか知りませんが。そういう背景もあってか、下ネタに関しては割と寛容な国でした。いえ、世界がそういうものだったかも」
彼女「……だからそういう話を恥ずかしがるな、という教育方針の家があっても不思議ではない、と」
 私「そういうことです。まぁ、実際問題、男性が女性に向けて▲▲▲とか発言したら間違いなく国家権力のお世話になる可能性が高まりますが」
彼女「そこは意外と普通に捕まっちゃうんだ!? 何か安心した。……それで、だな。あたしの住んでいた所はハーランという国なんだが、そこでは、その、何だ、そういうネタはあまり好まれんな。本でも、そういうネタが一つ入ると七禁だ」
私「七禁!? 何それ? 十八禁とかではないんですか!?」
彼女「む、十八禁? それでは一生読めそうに無いではないか! まああたしは読みたくもないが……」
 私「……え? あぁ、成る程、理解しました。十八歳まで人が生きられないような世界なんですね……」
彼女「そう、だな。でも、お前の想像している様な事情とは少し違うと思うぞ?」
 私「? どういうことですか?」
彼女「あたしたちの世界では、三年で一歳年を取っていく計算なんだよ。ちなみにあたしは十八年とちょっと生きたから、六歳だな。で、十八歳ともなると、えっと……五四年間も生きないといけないのか。
   うちの世界では無理があるかもな」
 私「うちは一年間で一歳だったのに……でも、五四年って、普通に生きられるのでは?」
彼女「……若くして死んだお前にだけは言われたくない台詞だな、今のは」
 私「……た、確かに。私、十七年間しか生きてないですし」
彼女「あれ? つー事は、お前って年齢は勿論のこと、生きてた日数的にもあたしよりだいぶ年上?」
 私「えっと……貴女は十八年、つまり…四六三〇日から四八八〇日位生きてますね。で、私は十七年ですから、六二〇〇日から六五七〇日位になりますね。まぁ、数学苦手なんで、数値が正確かどうかは知りませんが。まあ、大体こんなものでしょう。
   ということは、私は貴女の世界で換算すると最低でも二四年位は生きていることになりますから、八歳ですねっ! やった、七禁が読めますよ!」
彼女「……そこはテンション上げる所なのか?」
 私「えぇ、上げますよ、テンション!」
彼女「……まぁ、死んでいるから読めんわけだがな」
 私「大前提が駄目だった!!」
彼女「まぁしゃーないだろ。あたしは、こういうときは諦めるに限ると思うぞ!」
 私「いいですよ、別に。だってどうせもう無理だし」
彼女「……何が無理なんだ?」
 私「……察して下さい(しょぼーん)」
彼女「聞いたあたしが間違ってた。そりゃそうだよな。こっちで言う八歳位だもんな。そういうお年頃だよな(妙に早口で)」
 私「そうです! そういう時期なんです! THE・発じょ――」
彼女「おっと、これ以上口にしたらまた伏字になるぜ? あと、キモい」
 私「……幻滅しましたか……?」
彼女「うん、減滅した」
 私「何か字が違う! 減った上で滅されていますよねぇ!?」
彼女「そういえば、何で電撃文○や、○スノートは通じたんだろうな?」
 私「唐突な話題変更ですね。さぁ……。実は、神様的な何かがその辺のサブカルチャーだけ各世界に同じものを流したとか?」
彼女「ずいぶん非現実的な考えだが……。まぁ、可能性がないわけでもないか。
   で、デ○ノートの作者は? こっちは同じ作品でも違う人かもしれないし、一応聞いてみよう」
 私「小○健さんと大場つ○みさんでしたね」
彼女「あたしの所では、ド○小西さんと○野智さんだったな……。やっぱ違うのか……」
 私「ええええええええぇええ!? 私の世界ではその人達、ファッション界の人と国民的アイドルですよ! しかも綺麗に『小』と『大』しか合ってないです!」
彼女「へぇ、そうだったのか! うちでは超人気の漫画家の先生達だぞ!」
 私「ドン○西さん……。あっちじゃ漫画家の先生だったんですか…」
彼女「あぁ。私がものべっこい尊敬している先生様なんだぞっ!」
 私「? ものべっこいって何ですか?」
彼女「とぼけんなよぅ。ものべっこいってのは、もにゃっこいのことだよ」
 私「そのもにゃっこいがよく分からな~い!」
彼女「変な奴だなぁ、お前。いーか? もにゃっこいってのは、超絶って意味だろーが。何で分かんねーの?」
 私「いや、私の世界には無かった言葉なんでね……。って事は、ものべっこいっていうのも同じ超ぜt――」
彼女「超絶倫だな」
 私「下ネタ―――――!! 七禁どうのこうの言ってたクセに、ものべっこいがすごく下ネタだった―――――!!」
彼女「なっ! 超絶倫のどこが下ネタなんだよっ! ないない!! 下ネタじゃなーい!!!」
 私「ふぇ? そうなんですか? 私の世界では、それは下ネタになりますよ?」
彼女「そ、そーなのか? うちでは超絶の一段階上の意味なんだが…」
 私「へぇそうなんだふぅん知らなかったなぁ(棒読み)」
彼女「すっげぇ棒読みだったよなぁ、今! あたしを本気で馬鹿にしただろう!!」
 私「えぇ、今、貴女をすごく……ものべっこい驫麤にしました」
彼女「何て? 今、何て?? 何て読むのそれ! 馬が三つに鹿が三つって…」
 私「『馬鹿』の三倍で『ばーか、ばーか、ば――か!』って読むんですよ」
彼女「分かんねーよ! ここ数十行で一番お前が分かんねーよ!!」
 私「ふう……。何だかんだ言いつつ、貴女、Mですよね? 私にいじ虐められるの楽しいでしょう?」
彼女「うん!!! もっと虐め―――って、違ぇよ! Mじゃねぇ!」
 私「ほう。『あたしはMじゃねぇ! ドが付くMだぜ!』ですか」
彼女「違ぇよ! 本っ当にそんなんじゃねぇから! あたしはノーマルだよっ!」
 私「……えぇ。変態って、酷くなると自覚が無くなるってよく聞きますよね……。コレが、その状態ですか」
彼女「その認識ちょっと待とうか。おかしいよなぁ。あぁ、確定的におかしいぞ?」
私「とまぁ、冗談はさておき」
彼女「ていっ!!!!」
 私「くぁwせdrftgyふじこlp;@:!?」
彼女「ふんっ! これで許してやろう!」
 私「しゅびばしぇんでひは(すみませんでした)」
彼女「うんうん、分かればよろしい」
 私「今後、私は貴女の奴隷でございます」
彼女「いや、何もそこまで望んじゃいねーんだが…」
 私「イェス! ユアハイネス!!」
彼女「キメェよ! 別にお前に奴隷という職業を斡旋した憶えはねーし、今後もその予定はねーよ!! あと、イェス、ユアハイネスは何か奴隷と違くねーか?」
 私「じゃあ奴隷辞めまーす。今までお世話になりましたー。ご主人、達者でー」
彼女「あ、あぁ…。お前こそ達者でな」
 私「ということで、そこのご主人、茶ぁくれや」
彼女「ハイただいま只今―――じゃねぇよ! 何でさっ! 何で立場逆転したのさっ!」
 私「奴隷の次は主人の主人だって思ったから、やっちゃった★ てへ★」
彼女「★を会話に使うなよっ! つーか黒星? 今、確実に星が黒かったよなぁ!?」
 私「え~? 気のせいじゃないですか? おかしな事を言いますねぇ貴女は」
彼女「え、今のはあたしがおかしかったの!?」
 私「あんまりおかしな事を言わないで下さいねぇー(パチリ、とウィンク)」
彼女「…あたしの中でお前の高感度がどんどん下がっていく…」
私「あぁ、大丈夫ですよ。どうせ私、貴女を攻略する気、皆無ですからっ(キリッ)」
彼女「何っ!? 世界で……この世界で確認し得る唯一の男女なのに、攻略対象外だとぅ!! ヒロインとしての面目が丸潰れだぞっ!!」
 私「私には心の嫁がいっぱい居ますからね」
彼女「『オタク』だっ! こういう人の事をオタクというんだとあたしは今認識したよっ!」
 私「ピ○グーは、俺の嫁!」
彼女「いや、確かに可愛いけどもっ! それは何か違くないか!?」
 私「ピン○ーの何が違うというんですかっ! ピング○を馬鹿にする奴は、たとえ神様だろうが蟻だろうが許しませんっ!」
彼女「いや、蟻は○ングー馬鹿にしねぇだろ…」
 私「あと、ドラ○もんとかいいですよね」
彼女「いや、ピング○についても突っ込みかけたが、オスじゃねーかよ! しかも今回に至っては動物ですらなくなったし! ロボット! 未来の世界のネコ型のロボットだよそいつ!! そんな物のどこに嫁になり得る要素が――」
 私「まず、病弱そうな青白い肌です。しかも、頭部の色的に、青髪ですよ? 更に、首輪付きですっ! まだまだありますよ、えぇ。ポケットから取り出す不思議な道具達。寸胴体型っ!! しかも、本人はそれを気にしているんですよ!」
彼女「あれ、何か○ラえもん擬人化されてねぇか?」
 私「しっぽも付いていて、しかもそのしっぽを触られると駄目なんですよっ! 更に、鼻炎か花粉症か何かのせいで、鼻が赤いんです!! 目もクリっとしていて大きいし、以前は猫耳が付いていたんですね! 更にあの、のび○君に対するツンデレ反応っ! 『全く、の○太君は…ぼくが居ないと何にも出来ないんだから』とか言っちゃったり、『今回だけだよー?』と言いつつ毎回○び太君を助けちゃうとかっ! ツンデレ(デレ多目)だぜぇ! しかも、ぼくっ娘ですからね!! 更に更に、元々ドジっ娘なのに加えて、ネズミが大嫌いで、見ると取り乱してドジっ娘度が更に増すんですよ! 何て魅力的!!!」
彼女「…ドラえも○、勝手に女体化されてたんだな……」
 私「主人であるの○太君とは、同じ部屋に寝泊りしています。って言うか、同棲中ですね。そして、彼女はものすごく寒がりです。冬には思わず毛布に包まっちゃうくらい。更に、登場シーンでは、主人の机の引き出しから急に出てきたんですよ。未来人だしっ! しかも、大好物が和菓子ですよ.甘党女子、最高っ!」
彼女「ああぁ、いいよもう。……お前の力説は完全にあたしの心を掴んだよ。あたしの国でも有名なアニメだからあたしは知ってたけど、ドラえ○ん知らない人がその説明だけ聞いたら、完全に萌えキャラな女の子だっただろうな。感心するよ。あの国民的なアニメを見るとき、歪んだ視点から見るとこうなるんだなー、と、初めて気付かされたよ」
 私「でしょう! ド○えもんは本当は萌えアニメだったんですよ! うちの嫁っ!」
彼女「でもあたしは、し○かちゃん派だな」
 私「○ずかちゃんはもう邪道ですよ。だって…ねぇ? あざと過ぎる! セクシーキャラのつもりですかあれは? 入浴シーンでは同世代と大きなお友達世代しか楽しめない仕様になってますよ? そんなにセクシーでもないし。つーか何ですかあのエセツインテールはっ!!」
彼女「(…おさげだと思うわけだが)」
 私「あの歳で色気とか出せるもんじゃないんですよね大体。脱げばいいってモンじゃないんですよ!! しかも、エセツインテール、あれ、短すぎるでしょう!」
彼女「まぁ、確かにあのアニメ、何であんなシーンがあっても七禁にならないんだばかー、と思ったことが無い訳じゃないな」
 私「ばかーって…。そういうのはツンデレキャラにのみ許された特権ですよっ! 貴女はそれ、言っちゃあ駄目な部類の人間ですよ」
彼女「…酷い言われ様だな……」
 私「ほらー。少しはツンデレやってみて下さいよー。ツボにはまったら正ヒロインとして認めてやらんこともないですよ?」
彼女「何で上から目線なのかすっげぇ気にはなるが…。しゃーない、面目の為に、やったらぁ!!」
 私「では、もしも彼女がツンデレだったら? どうぞ!」

彼女「べ、別にお前の為に血みどろになってシエリー採ってきた訳じゃないこともなきにしもあらざらんのだからなっ!」

 私「カオスっ! 何言ってんのかよく分からない! 結局どっちなんですかっ! 考えるのがたるくなるレベルなんですが!?」
彼女「か、勘違いすんなよ? 別にお前の事が嫌いな訳じゃあないんだからなっ!」
 私「ツンデレの言葉だからといって反対にとってみたら酷い追い討ちを喰らったパターンですね、分かります」
彼女「そのままの意味じゃツンデレじゃねーじゃねーか。ちゃんと逆で受け取れよ?」
 私「じゃあすごい酷いこと言われてるんじゃないでしょうか、私!? 泣きそうなんですがっ!」
彼女「お? 泣くかぁ?」
 私「いえ、まぁ泣きませんが…。って、また話がズレてますよ?」
彼女「いや、もう正直あたしにツンデレとか似合わねぇよ。たった今気付いたけど」
 私「気付くの遅っ! 貴女、それ気付いたの今だったの?」
彼女「うん。今気付いた。そしてドキッとした。これは酷いって気付いた」
 私「…ドキッとする心臓なんて無いでしょうが、貴女には。私にもありませんが。例えあったとしても、心停止してますからドキッとはしないでしょう……。そして、さり気無く自分が酷かったことも認めちゃうんですね」
彼女「うん、認めた。アレは酷い。最初の『べ、別にお前の為に血みどろになってシエリー採ってきた訳じゃないこともなきにしもあらざらんのだからなっ!』とか、すげぇカオスだった……」
 私「まず、シエリーが何なのかという疑問が浮かび上がってくるわけですが」
彼女「シエリーっつったら、うちの世界の果物だな。崖の上に生えていて、入手困難で有名だ」
 私「うわぁ、それは採るときに血みどろになることもあるかもですね…。」
彼女「そうそう、レノタス暦一二〇一年にもシエリー採りに行ったら崖から転落、死亡したっていう事故も――」
 私「分かんねーです! レノタスとか言われても知らねぇです。ワロスです!!」
彼女「いや、ここでワロスは変じゃねぇか…?」
 私「ワロスワロスwww」
彼女「……壊れたっ!」
 私「ワロスワロスワロスわろ、す、わ、ろ、す……?」
彼女「おおおお落ち着けよ! ワロスワロスって、今のお前の状態がいちばんワロスだよっ!」
 私「……ワロッシュ!」
彼女「お―――――い! 戻って来――――――――い!!」
 私「――ハッ!! な、何していたんでしょう、私は」
彼女「きっと、取り乱したんだよ」
 私「え、トリミダシティ?」
彼女「それは作者じゃないと元ネタに中々思い至らないからやめろよ…。ちなみに、トリノコシ○ィが元ネタだぞ」
 私「さっきから、読者とか、作者とか…。貴女、何言ってるんですか? 世界の意志とでも会話してるんですか?」
彼女「それも元ネタ分かり辛いだろうからやめぃ! ちなみに、元ネタは――」
 私「いちいち言わなくてもいいですよっ! ていうか元ネタ分かり辛いとか言っちゃ駄目です。怒りますよ? 私はかなりファンなんですから」
彼女「いや、世の中オタクと呼ばれている部類の人間ばかりだと思ったら大間違いだぞ…? 分かんない人もいっぱい居る筈だぜ?」
 私「そうですね。では、元ネタ紹介をば。世界の意志とは、富士見○房のフ○ンタジア文庫から刊行された、葵○きな先生著のライトノベル『マテリ○ルゴースト』で、各個人の無意識下の感情等から形成される、世界の共通意識の様な物で――」
彼女「あー、もういいよ、大体分かっただろうから(本当はもう飽きたから、とか、伏字の量がヤバいから、とか。言える訳がねぇな)」
 私「――であるからして世界の意思と世界の意志は違う物であり――」
彼女「もういいっつってんだろうがっ!」
 私「ふゃぁぁぁぁあああああああああああぁぁぁぁ!?」
彼女「…ふぅ、また今日もつまらぬものを斬ってしまった」
 私「…いや、さすがにもう死んで居るからとはいえ、本気で殺人級の必殺技をかけなくてもいいじゃないですか……」
彼女「いや、お前人じゃねぇから殺人には問われないだろうし」
 私「そもそも、殺そうとした所で既に死んでるわけですが」
彼女「そこ突っ込んじゃうと、地獄や天国の存在の概念がそもそも怪しいだろ」
 私「…まぁそうですが。――え? あ、そうか! そういうことか!!」
彼女「な、何だ!? どうしたお前!?」
 私「ずっと勘違いをしていたかもしれないんですよ、私達は!」
彼女「? どういうことだ…?」
 私「貴女、今、言いましたよね? 『地獄や天国の存在の概念がそもそも怪しいだろ』って! つまり、ここは貴女曰く、天国でもなければ地獄でもないんですよ!」
彼女「ど…どういうことだ?」
 私「つまり、ここは天国でもなければ地獄でもない。死後の世界では一応あるけれど…」
  ――――――ヒュンッ
 私「グアッ!」
彼女「お、おい! どうした! しっかりしろ!!」
 私「な…何かが…わた、しを…」
彼女「もういい、喋るんじゃねぇ! おま、血ぃ出てんじゃねーかよ!?」

黒重「――私達の秘密に近づくから。だから、こうなる」
由良「くろえ黒重、ちょっと君、やり過ぎじゃぁないかな?」
黒重「――流石に殺しては、いない。安心して、ゆら由良」
由良「いやいやいやっ!! 流血っ!! 血が出ちゃってるから」
黒重「――貴女の、大好物」
由良「そりゃあ、ボクは吸血鬼だからね。でも、流石に拙くないかな」
黒重「――あれは、演劇などで使用する、血糊」
由良「え、偽者? ――あっ、だからか」
黒重「――そう。本物だったら、まず貴女が反応するのは明白。そも、死んでいるのに血は出ない」
由良「確かに、言われてみればボクが反応しないなんておかしいね。だったら、何でこんな茶番を?」
黒重「――だって。暇、だったから」
由良「……暇って。えらく俗っぽい死神だね」
彼女「あ、あのー。話している所非常に悪いんだが」
黒重「――何?」
彼女「どちら様、だ?」
黒重「――黒重。死神」
由良「ごめん、紹介が遅れたね。ボクは由良。吸血鬼の由良だ。こっちは本人も言ってた通り、死神の黒重。無口だから無愛想に見えるけど、いい娘だから」
彼女「はぁ。そうなのか。…で、アイツは生きてるのか?」
黒重「――心配ない。死んでる」
彼女「あ。……そういえば、死んでるんだっけ。あたしたち」
私「痛たたた……。あれ? 私、さっき殺されたんじゃあ……?」
由良「いや、まぁ死んでたのは元々死んでたんじゃないかな?」
 私「な、何ですか? 貴女誰? ワタシ、アナタ、シラナイ!」
由良「急に片言っ!? どうしたんだい君?」
 私「いや、目が覚めたら、目の前に影の無い、まるで吸血鬼のような女性と、表情が無い、まるで死神のような女性が、知り合いの女性と話していたらそりゃびっくり吃驚ぎょうてん仰天するってもんですよ」
彼女「おま、すごい的確に状況を把握してんじゃねーか! むしろこっちが吃驚仰天したわ!」
 私「いや、だって起きてましたし」
彼女「じゃあこの人たちが誰かも分かってんじゃねーか!!」
 私「だって、ほら。貴女がすごく真剣に私を心配してるから。起きようにも起きられないといいますか……」
彼女「そりゃ、目の前で血ぃ流して知り合いの男がぶっ倒れりゃ、誰だって吃驚仰天するだろうが」
黒重「――ごめんなさい。貴方達が気になったから」
由良「ごめんね? ボク達はこの世界の最初の住人として、君達が気になっただけなんだよ」
 私「この世界の最初の住人? まさか、貴方たち、この世界の管理者!? って言うか、黒重さん。貴女もしかして…」
黒重「――あの時の事、謝らせて欲しい」
 私「いえ、気にしてませんから。でも、そうですか…。これで全ての謎が解けました。いや厭な事も、思い出してしまいましたが」
彼女「どういうことだ? あの時の事って…まさか……!?」
 私「そうです。この方――黒重さんが、私の死因となってしまった死神です」
由良「あれは、ボク達管理者の不手際だったよ。ごめんね、もがみ喪神たかこれ崇是君。本当はもっと後で……」
 私「…その名で呼ばないで下さい。私はもう、その名は捨てたんです。そしてそのことにも触れないで欲しい。後で私から彼女に話すまでは」
彼女「……」
 私「私は…。もとよりこの世界の住人だったようです。だからこの世界についておぼろげながら理解していたのでしょう。いいですか、貴女、いえ、エルリカさん――」
彼女「何故、あたしの名前を知って――いや、そういうことか」
 私「ええ。大体貴女がお察しの通りです。私は、この世界の住人ですからね。ねぇ、エルリカさん。私が最初に言ったこと、覚えてますか?」
彼女「……あぁ。『え、ここなに? カオス?』だったよな? 全く……、ふざけてやがったな」
 私「その通りです。ここの世界、本当にカオスだったんです。文字通り、『混沌』です。エルリカさん。神話はご存知ですね?」
彼女「へ? あ、あぁ。確か、ギリシア神話、とかいう神話があたしの世界にあって…」
 私「実は、私が元居た世界にもギリシア神話として存在するんです」
彼女「? ど、どういう……何、言ってるんだお前?」
 私「そのままの意味ですよ。私達の世界にも同じ名前で神話が在るんです。つまり、貴女の世界でも私の世界でも、共にギリシア神話が存在するということです。ここまでは分かりますね?」
彼女「まぁ、分かるけど……。それこそ、デス○ートみたいな感じで共通な事象の内の一つってだけじゃあ…?」
 私「いえ、これはちょっと特殊な事でして…。ここから先は」
黒重「――私達が。説明、する」
由良「はーい。お待たせいたしました! ここから先はボク達の出番です」
 私「……お願いします。黒重さん、由良さん」
黒重「――任せて。――ギリシア神話は。それ自体が、大きな影響力を持った、物語。その他にも。クトゥルー神話等、多量の神話が、物語が、存在する」
由良「この中には神話だけじゃなくて、伝説とかも含まれるんだ。無論、ボクの叔父の物語――ドラキュラ伯爵の物語も、含まれている」
黒重「――死神伝説も、含まれている」
由良「こういった影響力の強い物語は、或る時暴走を始めるんだ。そう、カオスに纏わる神話が暴走した状態が現状の原因だ。だけれど、たかだかカオスにこんなことは出来ない」
彼女「……は?」
黒重「――カオスには、世界を生み出す力はあっても、誰かを巻き込む力は、無い」
由良「ここで重要になってくるのが、ウロボロスとヨルムンガンドだ。彼等――いや、奴等は、実はカオスなんて低級な神よりもよっぽど強い。ただの怪物じゃない。それこそ神懸かった強さだ。カオスなんて、所詮創造主に過ぎない低俗な神なんて、あっという間に喰い殺せる様な、ね」
黒重「――怪物は。彼らは桁違いに、強い。カオスが作ったこの世界に、侵入した。らしい」
由良「ウロボロスは、自分を喰らってしまう位に、欲深い。欲望の固まり――いわばグリードに近しい所があるのかな。彼は、思ってしまったんだろうね。『世界を喰らいたい』……なんてね」
彼女「……そりゃ、ずいぶんとスケールのでかい欲望だことで」
由良「でも、それが出来てしまった。カオスが偶然にも作り上げていた新世界のうちの一つを、偶然にも見つけてしまったウロボロスが、カオスを食い殺して手に入れた世界。それが、この場所なんだ」
彼女「で、ウロボロスはいいとして……。ヨルムンガンドはどうなんだ?」
黒重「――彼女は、世界を囲んでしまうほどに。何かを巻き込むのが得意な怪物。恐らく、巻き込まれたのは死と重力と影を操るもの。私と由良の共通点は、そこだけ」
彼女「うん? 死神って影を操れたっけ?」
黒重「――私は、その者の影と実体を切り離すことで、存在の証明を無くす。死神界では、《えいとうき影踏鬼》と呼ばれている」
由良「ちなみに、黒重は重力を操作して鎌得物を使うから、一応、重力操作能力もあるって言ってたよ。ボクは、まぁ、吸血鬼だから、影が無かったり、影の中に居たり。重力操作で天井を走れたり。一応、人の死は操っているし、ボクは不死だからね。二人ともきれいに条件と一致するわけだ」
彼女「……」
私「まぁ、大体理解できたんじゃないですか、エルリカさん」
彼女「つまり……。この状況はカオスが造りだしたけど、ウロボロスとヨルムンガンドのせいで黒重さんと由良さんが巻き込まれてしまった、と。それから……あれ、何であたしは巻き込まれたんだ?」
黒重「――それは。単なる偶然かと」
彼女「は…? はいいいぃぃぃぃぃぃぃいいいい!?」
由良「うん、だからただの偶然。管理者側のミスだよ」
私「ごめんなさい、エルリカさん。私も本当ならもっと早くこの観察を終わらせたかったんですが…」
彼女「……観察?」
私「ええ、まあ。観察――実験ですね。世界を又にかけた実験です。世界といっても、異世界ですがね」
彼女「どういう実験なんだ?」
 私「それはちょっと…。巧く言語化出来ないと言いますか。まあ、死んだ人間は何処に逝くのか、というのが大筋の内容です」
彼女「結果、あたしはここに居る訳だが」
黒重「――申し訳、無い。でも、貴女以外の人間は天国と称される大型のレジャー施設に逝った」
彼女「今まであたしが築いてきた天国のイメージがっ!!」
由良「でも、君はここに来てしまった。理由は…。心臓を抉られたから、かな」
彼女「あれ、そういえば、何であたしはあんな変な死に方を?」
 私「私の……不手際、です」
彼女「……お前の?」
 私「言ったでしょう? 私は元はこのカオスな世界の住人なんです。そして――神、なんです」
彼女「何、言ってんだ?」
 私「如何にもちゅうに厨二おつ乙な感じですが。ゼウスをご存知ですか?」
彼女「まあ。知ってるけど。お前、まさかゼウスだったりするの、か?」
 私「馬鹿げた話ですが。そうです。私の名前は、もがみ喪神たかこれ崇是。こういう字を書きます。貴女の世界は全ての国が漢字圏ですから、分かりますよね? 嵩是、そのまま読むと『すうぜ』です。逆から読むと……」
彼女「……『ゼウス』、か」
 私「一応、心臓に宿ったつくもがみ九十九神、いえ、つく憑もがみ喪神でもありまして。だから、喪神崇是という偽名を持っています」
彼女「厨二、乙!」
 私「改めて他人に言われると、どうしてこうもショッキングなんでしょうか……」
彼女「客観認識怖いな、の法則だ」
 私「私は何より貴女が一番怖いです……」
黒重「――客観認識よりも貴方のミスの方が怖い」
 私「た、確かにそうだった!!」
彼女「で、どういうミスをしていただけたのですか、万能神ゼウス様?」
私「……たんです」
彼女「よく聞こえませんなぁ、ゼウス様?」
 私「心臓を抉っちゃったんです!」
彼女「めっちゃ笑顔!? 開き直られたよなぁ、今!?」
 私「いやぁ、丁度良い俎板を見つけて鯖を捌こうとしたら、こう、グリャ、っと」
彼女「理由が酷すぎるっ! 今あたしはコイツを裁く、もとい捌きたい気分だ!!」
 私「砂漠で捌いて下さいね?」
彼女「だまらっしゃい」

 私「ぎゃぁぁぁあああああああ!!!」

黒重「――いや、ちょ。やりす、ぎ……」
由良「まあ、僕は何も見てないから、大丈夫…だよ? た、多分」

 私「にゃぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああ!!!!」

黒重「――え、これ大丈夫、なの?」
由良「……だ、いじょうぶ、だよ」

全員『(絶対、大丈夫じゃねぇ……)』

グダグダなエンディング

私「結局、私はボロッボロになったわけですが」
彼女「自業自得、だな。お前があたしの心臓を抉るから…」
黒重「――全面的に、貴方が悪い」
由良「激しく同意するよ」
 私「ホント、ごめんなさいでした……」
彼女「てか、結局全部の謎は明かさないんだな」
 私「だって面倒くさ――ゴホンッ! そのほうがこちらとしてもつごうがいいんですよ(棒読み)」
彼女「うわぁ、なんて棒読み」
黒重「――正直、作者の力量的にこれ以上は」
由良「メタだっ! それは言っちゃだめだよ!」
彼女「な、なんかグダったけど、決して作者のせいじゃないぞ! 気にするなよ!」
 私「続きは無いんじゃないでしょうか。多分」
彼女「ねぇな、あぁ。こんなもん、続きを書かれたらこっちが困るんだからな?」
私「それじゃあ、幾ばくかの謎を残しつつも、終わりにしましょうか」
彼女「じゃあ、またな!」
 私「『またな!』!? もう会わないのにまたなと言いましたかエルリカさん!?」
黒重「――作者が暴走して、本当にごめんなさい」
由良「本当にごめんね? まぁ、さようなら」

全員『さようなら!!』

 私「……まぁ、実は少しこの話の続きとか書くつもりだったりするんですけどね」
彼女「書いちゃうんだ!? え、何で書いちゃうの?」
黒重「――貴女の発言のせい。貴女が『てか、結局全部の謎は明かさないんだな』と言ってしまうから」
彼女「あたしのせい!? え、それあたしが悪いの?」
由良「エルリカ、君、さっきからリアクションがワンパターンだけど大丈夫かい?」
彼女「大丈夫だからさっさと終ろうぜ! あたしもう疲れたんだが」
 私「では今度こそさようなら。また機会があればぜひ読んでやってください」
全員『さようなら、また今度!』

                  
                  しーゆー・あげいん


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