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No.31354の一覧
[0] 【ギャグ】逞しい桜さん (15禁) [みさりつ](2012/02/01 23:27)
[1] 2話上 姉と妹の関係 蛇足追加[みさりつ](2012/01/28 18:28)
[2] 2話下 兄と妹の関係[みさりつ](2012/01/28 18:30)
[3] 閑話 桜さんの趣味ていうかSAKURA[みさりつ](2012/01/29 20:38)
[4] 3話 幸も不幸も人それぞれなお話 しんじくんの日記[みさりつ](2012/01/29 20:57)
[5] 4話 ある聖夜の奇跡 上編[みさりつ](2012/01/30 00:10)
[6] 5話 ある聖夜の奇跡 下編[みさりつ](2012/01/31 00:13)
[7] 閑話2 運命がちょっと動きだす日 上[みさりつ](2012/02/01 00:09)
[9] 閑話2 運命がちょっと動きだす日 下[みさりつ](2012/02/01 00:28)
[10] 6話 ハイパーSAKURAさんタイム 上[みさりつ](2012/02/01 23:21)
[11] 6話番外 逆レイパーしんじくんジュゲム[みさりつ](2012/02/02 19:05)
[12] 6話 ハイパーSAKURAさんタイム 中[みさりつ](2012/02/03 21:31)
[13] 6話 ハイパーSAKURAさんタイム 下 [みさりつ](2012/02/03 21:36)
[14] 閑話3 あとかたづけ 桜さんの日記[みさりつ](2012/02/04 11:20)
[15] 7話 レーシック姉妹喧嘩 【第一部終了】[みさりつ](2012/02/05 20:14)
[16] 閑話 ダイジェスト旅行記 2月から4月の間[みさりつ](2012/02/05 20:10)
[17] 閑話 ダイジェスト旅行記 5月から帰国まで[みさりつ](2012/02/08 00:36)
[18] 聖杯戦争編 予告[みさりつ](2012/03/05 23:46)
[19] 第二部 プロローグ ピンクい魔女、帰郷[みさりつ](2012/03/05 23:42)
[20] 第二部 一話 彼女が出来ました。[みさりつ](2012/03/09 14:12)
[21] IF外伝 マセておしゃまで孕んだ幼女 上 悟[みさりつ](2012/03/09 21:23)
[22] IF外伝 マセておしゃまで孕んだ幼女 下 り[みさりつ](2012/03/09 22:17)
[23] IF外伝 天より他知るものなく[みさりつ](2012/03/13 22:25)
[24] IF外伝 桜さん家[みさりつ](2012/03/11 00:33)
[25] 二部 2話 上 桜さん準備中 SINJI覚醒(仮) IF 追加[みさりつ](2012/08/22 01:47)
[26] 二部 2話 下 なぁなぁな感じの桜さん準備中 [みさりつ](2012/09/22 00:50)
[27] しょうもない外伝3 ネタ注意 最低系桜さん[みさりつ](2012/09/23 02:09)
[28] 超短編 逞しいKARIYAさん 蛇足追加 若干diesクロス[みさりつ](2012/12/03 16:52)
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[31354] しょうもない外伝3 ネタ注意 最低系桜さん
Name: みさりつ◆32598cb4 ID:16a569a4 前を表示する / 次を表示する
Date: 2012/09/23 02:09
みさりつのしょうもない話



最低系を素でいく、ネタ。

なんか唐突に舞い降りた電波。







外伝3




「なんて脆弱な!馬鹿にしているのか!?ただ一合も交わせぬとは、御身は本当にセイバーなのか?」


倉庫街での戦闘は失敗に終わる。
切嗣としては彼女の戦闘能力を確認するための前哨戦だ。





彼女が過去に強者を鎧袖一触で打ち破ってきた様は圧倒的だった。
彼女の戦いはどこまでも、苛烈で静かなまるで、チェスのよう流動的なもので、思わず、憧れたほど。
彼女は己の目的を達成するために、己が殺し続けた中には普通の人間はいなかった。
どんなに絶望的な差がある者と戦う時でさえ、己の為に犠牲にはしない。
使う手は、どれもこれも、まともとは言えない。
邪悪にして外道に染まり、それでさえ、其処には誇りがあったとさえ、思える。
そこには運が悪い人間も居て死んでいった者もいたが、それでも、彼女はそれを人間として扱っていた。
ゴミの様に腐り、朽ち果てていく人間も、聖者のように美しく死んだ者。
平等に、どこまでも、死んだ人間として扱った。

最初こそ、彼女は一部の視点でみれば、悪の権現、外道の存在、と思った。
しかし、数々の過去を覗きみたところ、彼女はどこまでも誇り高く、多くの邪悪を打ち破った、正真正銘の英霊。

魔術師食い、悪食の魔女、マキリ。


それが邪悪な彼女の誇りなのか、と思い、彼女がたまたま一人で、星占いをするために夜空の下、独り微笑んでいた時に問うた。





「それで―――君は、己の中にある誇りを実現し続けたのか?」


「ん、ああ、アレですか、私はね、ソレが呪いでしたよ、一言で言うならば、効率が悪い無意味な行為でした。
何度も何度も私を魔法から遠ざけた原因なんですよね………三つ子の魂百までもとは言いませんが、人間、家畜に成り下がると、餌の一つの善し悪しで品質に影響が出るとかそんな感じです。


私の場合、最初に不味いの食べて、次に御馳走食べたんですよ。

ご想像のとおり、人間の脳みそですけど。

あれは凄く、涙が出るくらいの、御馳走でした。
思い出の味ですね。
その味は、酷く愚かしく、バカで、しょうもない味なんですよ、情けないし、無意味で何もできない、それ以上に悪くする味だったと言いましょうか。
それでも、それは――――私は思ったんですよ、もう一度、もう一度と。

最初は全然気づかなかったことだったんですけど、ある程度、経験を積んだとき、私はその無意味な無意識に気づきました

それを自覚した瞬間から私は絶望しました。
大切なことは気づかない方が良いかもしれません、それは縛るんです。


でも物事を決める、ある程度の指針になっていたことを認めましょう。

これは誇りではないのですよ、マスター。

そうするのが当たり前、何処で何をしていても人間は呼吸します。
呼吸をやめたとき、死ぬ。

それが人。

私は人を捨てたかった。

けれど、それでも――――そんなこと、どうでも良くなるくらいに大好きだったんですから。


そして意味もなく辿りついて此処にいるんですよ。

今の私なら「もう一度」が出来るかもしれませんけど、私は、多分、何もしないと思います。

それは私の物じゃないので。

うん、そうですね、精々、それは当事者になった別の誰かに頑張ってもらうことだと思いますよ、私は所詮、お化けですからね。
そいつは殺したくなるほど羨ましいヤツですけどね。
とか、こう、タラタラしそうになります。

今回は素直にあきらめましょう。

で。


貴女は正直いって私のブッコロリストに記載されるタイプの人間ですけど。




でもイリヤちゃんに約束しましたからね――――――ママとパパを守ると。






子供っていいですね、私に子供がいたらどんな風になるんでしょうかね?


ふふっちなみにイリヤちゃんはパパは狡いから嫌いだそうです。

そのとおり大当たりですよ!極悪ですよね?マスター?」





「ああ、君も僕も極悪だよ」


「ならば――マスター、私は聖杯の寄る辺に召喚されし者、剣騎士にして剣を持たず、夢幻の剣の使い手。
我が剣はどこまでも見えず、聞こえず、触れること叶わぬ虚空の剣、しかし、どのようにしても勝利する剣。
我が勝利は汝、我が呼び手に必ずや献上することを誓おう、そして我が真名は――――魔切、如何様にしてでも必ず魔を切る、そう謳われた邪剣である。
此処に誓約は成った―――――ふふ精々、楽しんでください、ちなみに誓った相手はあなたじゃなくて、イリヤちゃんにですからね?此処テストにでますから――OK?」


「OK」




この瞬間から最強最悪のマスターとサーヴァントが揃った。
百戦錬磨の正義の味方の手には百戦錬磨の剣がある。
どちらも折れず曲がらずの頑固物。
何度折れかかろうが、摩耗しようが、そんなコトは気にしない奴らである。
諦めの悪さでそこらへんはカバーする、大馬鹿二人のコンビである。

「知らないよ、僕は世界平和が欲しいんだ、だから邪魔だよ、死ねよ」

「イリヤちゃんの為に付き合ってんですから、貴方の理想とかどうでも良いんですけどー」








そして、一人の少女の父親に対する愛で救われるだろう。
願い叶わずとも。必ず、救いが残る話である。
此処にバッドエンドは無粋である。


「き、ききき聞いてないぞ!セイバーぁああああああああああああああ!」


「だから、イリヤちゃんの願い叶えるって最初に言ったじゃないですか、バカじゃないですか?
あらあら可愛い、可愛い、お嬢ちゃんですね?へぇ桜ちゃんっていうの?お友達欲しくない?
ペット飼ってるんだね――きゃんきゃん吠えて女々しくて情けないけど、うんお姉さんが桜ちゃんの代わりに可愛がってる間、新しい友達のところで遊んできてね。
―――――気にしないでくれて良いですよ?」




それはただ、それだけの話である。







SAKURAZERO ちょっとダイジェスト版。

意地悪に行く。









目の前で戦う少女のような艶やかな女性は砕けた剣を持って、苦しそうに立っている。
相手のサーヴァントはありえない、と驚愕し、そして怒る。


最初の交戦で、たった十秒もせず、夫のサーヴァントが砕けたのだ。







第四回目の聖杯戦争でセイバーとして此度召喚されたモノは三回目のアヴェンジャーに匹敵するほど、弱く、脆い。
アイリスフィールはまるで足元が宙に浮かぶような、ショックを隠しきれなかった。
いや、そもそもショックを受けることではない。
彼女は衛宮切嗣にも自分にも、こう言っていたではないか。

「私は長生きしただけのババアなので、あんまり荒事はちょっと、というかマジ弱いですから」








しかし、自分の夫は言っていた。



僕のセイバーは最強のサーヴァントだよ、心配はいらない。
だから、アイリはそんなことしなくてもいいんだよ。


いやいやアイリちゃんとデートしたいですから、ね?

いやいや、お前は何、人の嫁になついてんだよ死ねよ。

とかなんかセイバーと争ってたが。




だから信じてみよう、アイリスフィールはそう思い、彼女を見続ける。



そして立ち上がるセイバー。
そして言うのだ。

「ふむ、貴方がそう言うならばそうなんでしょう。
――――で、それがどうかしましたか?
いちいち気障な台詞ばっかりで飽き飽きしちゃいますよ?
そんなので女にモテるとか思ってんですかねぇ、顔はいいですけど、まぁモテるでしょうけどね。
モテモテ地獄修羅地獄行きな英霊オディナさん?
それにサーヴァントなら奴隷らしく、忠義やらなんやらワンワン吠えないで、このまま追撃して即殺すればいいじゃないですか?
そっちの方が飼い主も嬉しいですよ、多分」




「ふっその程度の腕前で我が忠義を侮辱するか―――此処で果てるかセイバー?」

「そっちこそ、舐めてんじゃねぇよ――――若造」


「口だけは達者だな、脆弱なセイバーよ。口だけ、だがな。
このまま我が魔槍にて果てて出直せ、それが相応しいだろう」

ランサーは己の目論見、目的を最初から躓かせた、セイバーに怒りが沸き、言葉も辛辣になる。




そして


「はん、手前は槍じゃなくて、どっかのメス犬と腰でも振って孕ませとけ―――ああそういえば、あなた主から女寝取って、孕ませてましたね」


爆弾を投下した。


「は―――」


セイバーの突然の話題の変換に虚を突かれるランサー。


「ホント駄犬ですよね、そういうの?
どの口で忠義とかほざいてんの?
流されてんじゃん、ふらふらじゃん?
子供まで作ってんじゃん?

主の女に惚れられた?その瞬間――――切腹しろよ、責任とって。

一回許されて、そのあと助けてー、死にたくないーでしょ?


輝いて死ねばいいと思いますよ。ピカーンってね、ついでにハゲれば?

もっと輝きますよ、あとその汚い黒子、レーザー治療してあげましょうか?

ピカピカに黒一点なので、邪魔ですよね?」




「せっセイバー!?」

アイリスフィールも思わず止めるほど汚い口調の唐突な罵り。



そして続く罵り。

「駄犬駄犬駄犬、忠義とか口だけでホントは他人の寝取るの好きなんでしょ?」


それにはさすがのランサーは




「貴様ぁあああああああああああ!」






キレた。



「はいはい駄犬は血が登りやすいですねぇ、アソコもおったてるの早そうですね」



「死ねぇ!」


「やーだ」



挑発、挑発、挑発。

を繰り返す、桜さん。



フェ○とかなんてのはマキリは勿論大得意にして性技の達人である。
口癖の悪さだけは死んでも変わらぬである。
お口だけで、相手をイかせるなんて序の口である――――口だけに。
ちゅうかランサーイケメン、一晩一緒したい、感じであるとマキリは思った。
まぁイケメンだからね、一晩くらいは共にしても良いというぐらいなのだが。
かつてこれほどまで、小学生レベルの悪口をこのイケメンは言われたことがあるだろうか?
しょうもない悪口なのだが、あまりにもしょうもないので、ランサーは激しく、怒り絶頂である。

確かに、個人での戦闘能力はマキリは破格の弱さを誇る。

そのレベルは名刀持ってるくせに、こんにゃくも真っ直ぐに切れないぐらいである。



小学生にも完敗する切れた運動神経。

名刀井上真改は彼女にしてみれば、重くてしょうがない、鉄の棒だ。
傍から見るとヘタをすると自分を切ってしまうほど、持ち方が危なっかしいだろう。

一応、剣術の知識ぐらいは持ち合わせているが。




知識だけである。






それはセイバーになろうが変わらない。

しかしながら、彼女の固有スキルは魔法が溢れ落ちたものである。

そのスキル『自由』は伝説の名槍をただの名槍にする。

自由は全ての物事から自由になるスキル。

そのスキルに穴を開けるには同じ第六魔法でなければ届かない。


怒り心頭になったランサーの突き出す豪速の槍は容赦なくマキリに突き刺さる。




何度も何度もズタズタに穴を開けられるが、スキル『昔取った杵柄』の魔術により、再生する。


ただ、体に穴があいただけで、死ぬほどマキリは弱くはないのだ。

脳みそ、心臓に穴が開こうが、死にはしない。

何度も何度も刺突するランサーに辟易しながらも挑発はやめない。






マキリは確かに最強である。


でもそれは防御面であり。



「はいはい、痛い、痛い、ほれっと」


マキリはシングルアクションで簡単な攻性魔術を放つ。
それは圧倒的な魔術の錬磨による魔弾。






「そんなものっ!」


あっさりと魔槍にかき消される。


「あれま、効かない、効かない、駄犬強いです」


じゃあ次、と大きな水球を周囲に浮かべ発射する。
水の弾丸。




「ふざけるなああああああああ!」



あっさりとこれまた弾かれる。

弾けた弾丸は大きく周囲に飛び散り、まるで、空中に浮かぶ噴水のようだ。






このマキリ。




攻撃手段がランサーに対してZEROである。



お得意の魔術自体で自己再生することは出来るが、ランサーの魔槍により彼女の魔術は粉砕される。
『自由』のスキルは彼女の内界そのものに影響させることは可能だが、外界に及ぼすほど、反則ではないのだ。
キャスタークラスで召喚されていれば、その反則も可能だが。

ようするに、彼女がやってることと言えば。


ランサーに破壊される魔術をバンバン打つという花火での囮。
どれもこれも、Cランクに匹敵する。
そこらの人間なら粉々に出来る大盤振る舞いだが、それは布石。



(マスター、さっさとランサーのマスターを捕らえなさい)

(無茶を言うね、セイバー、殺すなら出来るが、捕えろとは……)

(今じゃなくてもいいんですからね、取り敢えず、弱らせるのが今回の目的です、このランサーの供給、二つの内一つ減らすんですよ?
それさえ出来れば、なんとかしてあげますから)


マスターにさえ隠している、マキリの謀略が蠢く。
元々御三家の当主、間桐桜だ、アイリスフィールのことも勿論ご存知だ。


切嗣とお母さんとずっと一緒に居たいな、だから、セイバー絶対に守って、絶対だよ?


それを叶えるのが、彼女の契約である。

目指す目的は、聖杯戦争の解体だ。

ふん、可愛い女の子の願いぐらい叶えてみせるのが魔法使い。

そんなことが出来ない程度で魔法使いは名乗らない。





なに、そんなに難しいことじゃない。




全てのマスターとサーヴァントを生かさず殺さず手に入れるなんて


軽い、軽い。

アフターケアも、ばっちり考えてある。




ついでに雁夜おじさんも助けてあげましょう。


とか考えているところが俗物的だが。



なに、余裕があるなら、とことん遊ぶのが、彼女の快楽主義だ。







ついには全身を幾度に貫かれ、何度も死ぬような苦痛を味わいながら、マキリは余裕の笑みさえも浮かべている。

何時もどおりに妖しく、厭らしく、くすくす、とニヤニヤと、意地悪な継母のように嗤い哂い嘲笑う。

ランサーという怪物を相手に、踊るように蝶のように舞い、何度も死んでいく。

そして何度も生き返る。



時には槍に突かれ、くるくると回り死ぬ。

まるで、針に糸を通すように簡単に体に大きな穴を開けて派手に血を撒き散らしながら

「ふふふあはははっ!」

哂う、哂う。

何処かしら美しく白い肌に咲かせていく紅い血はヴェールごとくエロチズム。

扇情的に艶やかに踊り、踊り、笑っている。

そして


死んで死んで死んで




何度も生き返る。


死ぬのも生きるのも『自由』だと言わんばかりに。




死と生を繰り返す、魔女の夜行演舞。





アイリスフィールはその姿を美しいと思った。



ランサーとそのマスターも影から伺う者達もその姿を―――悍ましく、美しいと感じた。


そして皆が想う。







なんだこの化け物は?


一方的に刺殺を繰り返す、ランサーはあまりの呆気なさとあまりにもな悍ましさに大きな傷を受けていた。

その傷とは焦燥だ。

己の武威を当たり前に受けて死ぬ。

わざわざ、誇りある魔槍で貫く必要もないほど―――脆いのだ、このサーヴァントは。

それがランサーに大きなダメージを与えている。



この化け物は言葉を言わずとも彼に言うのだ。

そこらへんの木の棒で力任せに殴られているのと一緒。



お前はただ、殺しているだけ。




くだらない。



その程度なの?



ま、所詮殺し合い。

全部一緒なんですよ、こんなもの。

石投げて殺すのも魔術も、槍も剣も斧も矢も全部一緒。


所詮手段だよ。


あんたの誇りある、魔槍による魔技もさ。

人殺しの道具。






と強引に洗脳するかのようにそういう光景を無理矢理創りだす。


そして











「弱いものいじめ楽しいですか?
ふふ、英霊さんなんだからもう少し寛容になってくださいよ。
哀れな哀れな私のような女の子を甚振るなんて本当に。
――――ほんと汚いですね、駄犬。」


イヤラシイ一言と共に。


ランサーは穢された。

これは誰がどう見ても弱いもの虐め。

弱いモノに貶され、いかれ狂った強者の弱いものに対する、執拗な攻撃。





無残にも、本来の誇りをそういうものとして穢されていく。



美しい技で振るわれる槍の軌跡が鈍る。

確かに、このような操り言葉に絆されるほど彼は弱くはない。

こうして弱いサーヴァントを何度も殺すことも悪くはないのだ。

彼は何も悪くない。

相手が意地汚く何度も生き返るだけで。

どのように優れた技を放っても、それが殺せないだけ。

それだけで。


何度も何度も槍を突いて突いて、刺して刺して殺し続けているだけなのだ。


でもそれは醜く見える。

まるで男が女を乱暴に包丁でグサグサと何度も刺し殺すような、死んでいるのに何度も刺すような荒れ果てた情景と錯覚させられてしまう。






「ぐ………う」


音を立てるようにぴきり、ぴきりとランサーを確実にとびきり胸糞悪くさせる。



ランサーを強引に汚す、穢す。



なんという邪悪。


それは精神のレイプだ。

そういう手法は彼女の基本的な技術。

ド外道を元気るんるんに往く彼女の悪戯である。

彼女にいきなり、真名なんて明かすからこうなるのだ。
かの騎士王なら、こうはならない。

高潔に威風堂々と名乗り上げた戦士。

対峙するのは女だてらの麗しい、剣騎士


美しい、誇りある、忠義の為の戦いの幕をあげるだろう。





相手はそうではない奴で、とことん意地悪なババアだ。

綺麗なほど、汚れやすい物事をよくわかっている。

静粛な厳正な儀式で粛々としているところで、空気を読まない言動を行うような行為である。

しかも確信犯。

例を上げるなら、成人式で偉い人が喋っているときに馬鹿が「イエーイ!」とクラッカーをぱんぱんと大音量で鳴らすような行為。


そんな行為が華々しい命懸けの戦いに混ざると、どうなるか。




最高に胸糞悪く腹立たしいものだ。

ぶっ殺してやりたくなるだろう。

そう思えばお分かりいただけるだろう。

そのぶっ殺したい相手を何度も何度も殺す。



その役をランサーを強制的に仕立て上げる。



そして、ランサーは疲弊し、思わず、膝をつく。


それを血まみれで眺めて。






汚れきった怪物であるマキリは嘲笑う。

いやぁ、私と相性の良い敵でよかった。

いきなり、あの英雄王だったら、どうしようかと、思ってました。


私ってSもMもイケル、ド変態ですよ。

変態さんに簡単に名前教えちゃダメでしょ?

夜道に痴漢されちゃいますよ。


ま、元々、知ってますけど。

私と同じく、聖杯戦争で暗躍してたヤツ食ってますし。

というか、あの虫、この時代生きてたね、ああ、忘れてた。





うん絶対、また食べようっと。




不味いけどクセになる味でしたし。
例えるなら500年漬けた味噌汁?


とか考えながら。


この戦闘を彼女らしく楽しんでいた。





(何が時間稼ぎだ……セイバー、君は外道だ、それに手加減してくれ、魔力が馬鹿にならない、供給やめるぞ僕は)

(いやぁ、私って弱いですからね、基本的に他力本願なので。
―――私が勝つんじゃなくて、相手に負けて貰う戦い方が基本戦法なので
あと、供給やめないでくださいね、マジで死にますから、折角、このまま、他の所をつついて精神汚染して何度も何度も汚して穢して、再起不能にするんですから)


(それにアイリに何みせてるんだ!?彼女は純粋なんだぞ!?)

(危ないポールダンスですよ、こんなもの)





「綺麗だわ、凄い、綺麗、セイバー、綺麗だわ……まるで」


純粋なアイリとやらには物凄く好評だったようだとマキリは微笑む。
もうノリノリでエロティックに死んだり生き返ったりしていたわけである。

なんという、技術の無駄使いとか、己でテンションを上げていく。


「わかってるじゃないですか、アイリちゃん、これは生と死の繰り返しのエロスです。私みたいな可愛い」


「手品みたい!」


「え――――てじあっ!ぐふ……あれ、あれれ、『自由』スキル……が……効果が!?」



「あとCGみたいね!」



「しーじーっ!?げほ、やべ、テンション下がった―――不味いっ!?」


悪意なき、純粋な言葉がマキリを抉る。
膝を突いて、マキリは大きく、吐息をぜぇぜぇとさせ始める。

元々肉体よりも精神に依存する魔法存在は味方からの忌憚のない発言により大きなダメージを受ける。
彼女は己のベストコンディションでしか、この『自由』スキルは使えない。



(どうしたんだっ!?)

(いやはや、とんだ伏兵がいたものです、過去そうでしたけど、ああいう天然モノに私って弱いんですよね、私は元々「流れ」を観測するのが好き――ようは、なんかノリとか
そういう系が大好きというタチで、それを乗りこなすタイプなんですけど、ああいう予測不能な純粋な善意での言葉が胸に来るというか――苦手なんです)


マキリは酷く赤面した。



そう、そういうタイプの人間との付き合い、ようは純粋天然な人との付き合いが全くもってなかったので苦手なのだ。
ああいう風にのほほんとした言葉を聞くような場所は汚れた私にはふさわしくないとか、拗ねていた少女時代もあったわけで。
そういう人をからかって騙すのは好きだが、突然、思わぬ反撃を喰らうと、少し、思考停止するのだ。

それが日夜にやにや物事を思考し続けるマグロのような思考の回遊がデフォルトのマキリにとって。


絶大的なダメージとなる。


(一時撤退です、一瞬の思考停止により、『自由』スキルが崩れ始めました、このスキル、「私」を保つことで発動するスキルなんですよ!)

(意味がわからないぞっ?あっアサシン!)

(っ!?)

(ピンチだ!助けてくれ!コイツ分身するぞっ!?)

(ちょっえ)








どうしよう。



マキリはちょっと不味いな、この展開と思う。




そして、からからと笑った。




―――面白すぎて。





あとがき







すいませんでした、オディナさん。



とか言いたくなるぐらい悪意100パーの意地悪桜さんでした。


外道麻婆神父、早くも愉悦の覚醒秒待ち、興奮しちゃってさらっとアサシン投入。


「なんかあれ見てて楽しいワロスww」
















ネタですから。




ちなみに




実は汚したくないなぁとか思っちゃう、そういう人が逞しい桜さんにとって好みのタイプ。


普通に生きてて、ひたむきな人で真面目で天然な人が好き。




某幸運EXのとか。

そこまでにしておけよ藤村の大河とかが本人も意図せず好み。


とか考えている。




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