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No.3125の一覧
[0] 凡才少女リリカル ナノハ[ちゃぺる](2008/05/27 20:28)
[2] 凡才少女リリカル ナノハ 第一話[ちゃぺる](2008/06/02 14:46)
[3] 凡才少女リリカル ナノハ 第二話[ちゃぺる](2008/06/21 02:31)
[4] 凡才少女リリカル ナノハ 第三話[ちゃぺる](2008/06/21 02:30)
[5] 凡才少女リリカル ナノハ 第四話[ちゃぺる](2011/02/28 13:04)
[6] 凡才少女リリカル ナノハ 第五話[ちゃぺる](2011/03/14 21:08)
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[3125] 凡才少女リリカル ナノハ
Name: ちゃぺる◆97a33e8a ID:59ad7172 次を表示する
Date: 2008/05/27 20:28








 私は自分の名前が嫌いです。



 多次元世界を管理する時空管理局のお膝元であるミッドチルダにおいて、五指に数えられる魔導師大家の系譜に生まれ、何の間違いかその大家の始祖ともいえる偉人の名前が付けられた。


 ちょっと本屋を覗けばその人を題材にした絵本や物語がごろごろ出てくるくらい有名で、魔導師の間じゃ伝説として語り継がれているレベルの偉人で、最低限の教育しか受けていないような人でもこの偉人の名前は知っているくらい。



 天才ではなく、秀才にもなれない、只の凡才でしかない私には重すぎる名前。



 相棒であるインテリジェントデバイスですら『似合わない』と断言するくらい私には合わない名前。






 “ナノハ”=T=フェルエンス









 私は自分の名前が大嫌いです。














 凡才少女リリカル ナノハ
 プロローグ  『ナノハ』













 見渡す限りのコンクリートジャングル。
 にょきにょきと無造作に生えているビル群はそのどれもがボロボロで、崩れ落ちていないものを探す方が困難なほどである。
 窓ガラスはほとんど残っておらず、道路はうち窪み普通の車やバイクでは走行すら難しいくらい惨憺たる有様になっており、人の息吹どころか、動植物の気配さえ感じられない。


 そんな廃墟の中、一人の少女が建物の蔭から陰へと隠れるように移動している。


 年のころ十二、三と言ったところ。
 くすんだブロンドは肩口で切りそろえられ、光の関係で紅く見える釣り目がちの瞳は強い意志を感じさせる。走るのに合わせてはためく真白いコートは、所々に蒼いラインがはしり、鈍く光る補強材がそこかしこに付けられている。正味な話、コートというよりサーコート、要は軍服のような形状で年端もいかない少女には不相応に見えた。
 しかし、そんな不似合いなサーコートよりもさらに不適切に見えるものを少女は抱えている。
 武骨に無骨を重ね掛けしたような、少女の身長と同程度の大きさを持つアサルトライフルのような物体。
 似合うとか似合わないとか、そう言った次元を超越して非現実的にしか見えないレベルである。

 少女は持ち上げているだけで驚愕に値するモノを抱えながらも、まるでその重量を感じていないかのごとく軽快に動きまわる。

「The target was supplemented.The state is shifted from the precaution to patrol. (目標を補足。状態を警戒より哨戒に移行。)」

 ふと、どこからか人間味臭い男性の合成音声が響いてきた。
 その声に少女はピクリと反応すると、口を三日月に歪める。

「小細工は不要。真っ正面から制圧するよ」
「…OK.It shifts to the attack mode, and it prepares it the cartridge loading. (了解。攻撃モードへ移行、カートリッジ装填準備)」
 少女が“無骨なアサルトライフル”に向かって話しかけると、ガコンと重い音を立ててアサルトライフルが鳴動し、その報告をするように合成音声がする。
「Even an effective range entered 300……200……100 post-…… target and effective range. (有効射程まで後300……200……100……目標、有効射程内に捕らえました」
 合成音声に満足そうに頷くと、少女はグッと身を沈め貯めた力で一気に上方へと飛びあがる。
「Flight action」
 その瞬間、物理常識では有り得ない現象が発露した。
 黄土色の光が瞬き少女の足もとに幾何学模様が満載の円形の陣が形成され、それを足場にしたかのように飛び上った少女が空高く舞い上がった。三メートル、四メートル、五メートル…ついには二十数メートルまで達し、上昇が止まった後も降下することなく空中に留まる。
「フェデロフ・アブトマート!カートリッジ・ロード!」
 空へと飛びあがった勢いもそのままにバカでかいアサルトライフルを振り回しガシリと構えると、少女は宣言するかのように声を上げる。それに応えたのかアサルトライフルの上部にあるチェンバーが二度爆発音を鳴らしてピストンし、空薬莢に見える金属筒を排出した。
「アサルト・シューター・フルバースト!」
 さらに続けて少女が叫びをあげると、少女の足元に先ほどより二回りは大きな陣が現れ、そして直径三センチ程の黄土色の球体がアサルトライフルの銃口付近の空間に染み出てくるように次々と出現しだす。わずか数秒でその数は百を越え、前面が覆い尽くされると少女は大きく息を吸い込み――
「シュートッ!!」
 咆哮した。


 轟音!!


 少女の掛け声で一斉に銃口の向いている先に射出された黄土色の光の弾は、なんとか崩壊せずにいたといった風のビル群に間断なく突き刺さる。狙いが甘いのか、もとより狙っていないのか、辺り一面に着弾しビルというビルを倒壊させ、破壊の限りをまき散らした。
 全弾着弾した後も余波でビル群が崩れ、覆い尽くさんばかりに舞い上がった砂埃を上空より臨みながら、少女はアサルトライフルを一振りし少し前と同じように抱えるように持ち直した。
「The suppression of the target is confirmed. Canhadam is this. (目標の制圧を確認。完膚無きとはこのことです。)」
「これ以上ないってくらい完璧だね」
「Yes.The other party doesn't realize and it suppresses it without approaching, useless questions and answers, and giving the chance of the counteroffensive. The terrorist with low level about there wants to learn it. (はい。相手に悟られることなく接近、問答無用で反撃の隙を与えることなく制圧。その辺の程度の低いテロリストに見習わせたいくらいです。)」
 流暢に話す合成音声に少女は気分よく微笑む。

「ああ、まったく君のデバイスの言う通りだ」

 合成ではない、ごく普通の男性の声が満足げな雰囲気を醸し出していた少女に割り込んだ。
「しかし、残念なことに君はテロリストでも戦争屋でもなく、管理局の局員であるということは理解しているかね?」
 突然どこからともなく聞こえてきた男性の声に少女は別段驚くようなことはなく、言われたことの意味がよく分らないと言った感じでキョトンとした表情をつくる。
「ふぇ?そんなの当たり前じゃないですか」
「……なるほど。それでは演習評価をするので第十二小会議室に集合すること」
「へ?え?は、はい!了解しました!」
 疑問符を大量に浮かべながらも、少女は姿勢を正し元気良く敬礼をするのであった。






「さて、ナノハ=T=フェルエンス君。今回の演習のシミュレーション状況と最善目標は覚えているかね?」
 一辺五メートルほどの狭い部屋の中、先程まで白いサーコートにでかいアサルトライフルを担いでいた少女が打って変って地味なこげ茶色の制服に身を包んで、同じ規格の制服を着込んだ初老の男性と向かい合っていた。
 どこかピリピリと張りつめた空気の中、初老の男性は開口一番少女――ナノハに設問した。
 ナノハは何かが気に食わなかったのかほんの一瞬だけ眉を顰めるが、すぐに表情を崩す。
「えっと…逃走した犯罪者が市街地に隠れたため、犯人に気付かれることなく捜索し、逮捕するでしょうか?」
 少し自信無さげに語ったナノハに初老の男性は大仰に頷く。
「その通り。では、何故君は降服勧告の一切を行わずに攻撃したのかね?犯人の罪状に関わらず、基本的人権の行使は管理局の常識だと思っていたのだがね」
「その、今回の想定状況によると犯人は魔導師でランクはB+、味方の応援は無く単独任務という状況でしたので、私の能力では厳しいと判断してふいを付くことにしました」
「なるほど。百歩、いや千歩譲ってその判断を認めるとして、何故周りの被害も考えずに攻撃したのかね?!シミュレーターが使えず、市街地演習場を使用したため分かりづらかったかもしれんが、想定上では一般的な市街地のはずだったのだがね!!」
 男性も意識してのことではないだろうが、しゃべっている内に頭に血が上ってしまったのか段々と声を荒げていく。ナノハは激昂する男性に委縮してしまっているのか身を縮こませ、上目遣いに覗き見るように男性を見つめ、もそもそと言い訳を始める。
「あれは、その場の勢いといいますか…私の家には『全力全開』っていう家訓がありまして」

 一応誤解が無きように言うと、ナノハとて目の前の男性が言っていることが正しいと言うことくらい分かってはいる。
 しかし、ナノハにはクロス、ショートレンジの魔力資質は皆無で、降服勧告のためとはいえランクが上の敵に近付くことは無謀以外のなにものでもなかったし、遠距離においても収束はそれなりだが慣性制御はかなり苦手で、兎に角下手な鉄砲数打ちゃ当たるの精神でばら撒くのがナノハの基本的な魔術行使であった。
 ナノハ本人からしてみれば、少々テンションが上がりすぎて勢い任せにやったところがあるものの、現状自分に出来る範囲で最善だと思った行動をとったと言える。
 まあ、結論から言ってしまえば、今回の想定そのものがナノハにはまったく合っていなかったと言える。

 とは言えナノハのまったく言い訳になっていない言い訳を聞いて、男性は溜息と共に頭を抱えた。
「はぁ…もう少しましな言い訳は考え付かなかったのかね?まったく、名前負けも甚だしいな…」
 男性の至言を聞いてナノハの表情が露骨に歪み、男性に聞こえないくらいの小さな声で「名前は関係ない」と呟いた。












 時空管理局地上本部付け古代遺物管理部機動六課。
 特定目的のために設置され数々の優秀な魔導師、伝説級の魔導師が集結していた部隊であり、また、前述したように特定目的、一般に知られているところのJS事件のためのみに設置された部隊で、その解決後、時をおかずに解散となった。
 しかし、その後一種の広報部隊として復活。実務内容はロストロギアの運搬で、警護、探索、調査等の危険度の高い任務は一課から五課が担当している。
 まあ、言ってしまえばお飾り部隊であり、今現在ナノハ=T=フェルエンスが所属している部隊でもある。

 その六課の無意味に広いオフィスの一角、自身の席でナノハは机につっぷして暗い雰囲気を垂れ流していた。
 理由はつい数時間前に行った演習である。

「フェフ…何がいけなかったのかな?」
 沈みきった声で、銃弾に酷似した形のトップを持つペンダントを弄びつつ、そのペンダントに話しかける。
「Now?It is judged that master did one's best. … If it dares to enumerate the difficult point, is it a character that gets excited as soon as it rushes into the combat region and becomes it in a warlike fashion?(さあ?マスターは全力を尽くしたと判断しています。…あえて難点を挙げるのなら、戦闘域に突入した途端、興奮し好戦的になる性格でしょうか。)」
 対して、ペンダント、フェフこと“フェデロフ・アブトマート”は銃弾型の各所から光を明滅させて合成音声で己が主人に応えた。

 フェデロフ・アブトマートは魔法式の記憶、瞬時展開等で魔導師をサポートする、デバイスの一種である、インテリジェントデバイスに一応は分類される。待機状態はペンダントであるが、基本形態は演習でも使われていた、ナノハと同程度の巨大さをほこるアサルトライフルのような形状となる。
 ナノハが受け取った時の説明によれば、元は大容量の便宜上サポートデバイスと呼ばれるものであったのだが、事情により戦闘能力が付加され無骨なアサルトライフルのような形状になり、さらにナノハに渡されるにしたがって高性能な思考能力が付与されたのだ言うことだった。
 高性能と言えば高性能なのだが、フェデロフ・アブトマート本人が言うには『容量が大きすぎるせいで処理速度が間に合わなくなる』と自身の欠点を指摘している。
 ちなみにフェフはナノハが呼びずらいと付けたあだ名である。

「そんなに変わるかな?ちょっとワーってなるくらいだと思うんだけど」
「To be surprised … in case of the first time(初めてなら驚くくらいには…)」
 自分のデバイスの優しさのないツッコミにナノハはさらに落ち込み深いため息を吐き、色々と溜め込んでいたナノハはフェフを弄るのもやめて、うじうじと何事かを呟き始める。

 ちなみ程度の話だが、ナノハのこの戦闘で興奮する性格は遺伝子に刻まれでもしていたのか、幼い時分からのもので、当時は始祖様も似たようなところがあったと持て囃されたものであったが、成長し魔力資質が想像したよりも劣っていたことが判明すると、矯正すべきものだと辛辣な言葉をぶつけられた。
 そのためか、ナノハはなんとかこの性格を修正しようとしているのだが、まあ演習結果を見れば分かる通り効果はほとんど無いのが現状である。

 はっきり言って、公共の場以外に行けよと言いたくなるくらいのうじうじっぷりで、事実他の六課職員の面々もちらちらと白い目を向けている。直接に一言言ってやれよとも思うが、あまりにも有名すぎる魔導師大家の子息に気軽に声を掛けるのは躊躇われるし、魔導師の端くれとして尊敬の念を抱いている人物の名前を持ち、大家の力でいくつかのルールを無視して管理局に入局したナノハに憤りに似た感情も持っていて、なるべくなら近づきたくないとも思われていた。
 そんな、どうにも嫌な空気の漂う中、一人の女性局員が動じた様子もなくナノハに近付くと、ぽんぽんと肩を叩く。
 のっそりと顔を上げたナノハは肩を叩いた女性を見て、落胆したような表情を浮かべる。
 なぜなら、六課内でナノハに声を掛ける人間は限られていて、さらにその会話の内容ともなるとほとんど単一。
「フェルエンスさん。部隊長がお呼びですよ」
 つまりは業務連絡だけであると言えた。


 同僚からの連絡で部隊長室へと向かいながらナノハは嫌な予感をひしひしと感じていた。
 言い方は悪いが、機動六課というお飾り部隊においてナノハは最高の客寄せパンダだと言え、何か一大発見となるロストロギアが発掘されると決まってナノハが運搬要員として派遣されるのだ。
 別に仕事を選り好みするつもりは無いが、まるで発掘に関わっていたかのようにマスコミに愛嬌を振りまくのはあまり気分のいい物では無かった。
 なんだか今日は泣きっ面に蜂だなぁ…などと胸の中で呟きながら、たどり着いてしまった部隊長室のインターフォンを押しこんだ。
「フェルエンス三等空士、出頭いたしました!」
 実際のところ、防音設備が充実した士官の執務室に対して声を張り上げたところで中にいる人物に聞こえるわけでも無いのだが、まるでその声に反応したかのようにドアが開いた。
 部隊長の執務室に入ると、部隊長はナノハの方へと視線を向ける。

「…さっそくだが、本題に入らしてもらう」
 六課の部隊長は二十代後半の男性で、お飾り部隊とは言えその若さで部隊長に抜擢されていることからも優秀な人物であることは間違いない。
「つい先日、とある次元世界でジュエルシードが見つかった」
「……ふぇ?」
 普段と変わらぬ様子で、なんでもないように言った部隊長の言葉にナノハは間抜けな声を上げた。
 ロストロギアについてそれほど詳しくはないナノハだが、ことジュエルシードに関しては話が別だった。ジェルシードの発掘からそれにより起きた事件まで、下手を踏めば目の前の部隊長よりも詳細を知っているかもしれないロストロギアなのである。そして、ナノハの知っている事実として総数二十一あるジェルシードは、十二個が厳重に管理局に管理され、残り九つは紛失したはずであった。
「君がそう言う反応をするのも当然だと思うが、これは冗談でも比喩的表現でもない。正真正銘のジェルシード、シリアルはⅩⅣ、失われたはずのジェルシードだ」
 部隊長は淡々と述べつつも、ナノハから視線をずらすことなく手元のパネルを操作し、ナノハとの中間辺りにフォログラムを表示をする。
 反射的にナノハがフォログラムを見やると、いくつかのデータや映像と共に間違うこと無きジュエルシードが映っていた。
「このようなモノの運搬だからな、それなりの人物でなければいけない。最適ということならばハラオウンの系譜かもしれないが、御あつらえ向きなことに我が起動六課には『なのは』の名を継ぐものがいる」
 フォログラムから視線を戻したナノハに対し、それ以上は言わずとも分かるな?と部隊長が目で語り掛けてくる。
 ハラオウンと言えば本局の重鎮的存在で、地上本部からしてみれば出来うる限りおいしいところを与えたくはないと言ったところだろうか。要は単純なネームバリューの行使としてではなく、政治的な駆け引きの上での任務。
 暗に任務拒否は絶対に認められないと言っているようなものだった。











「それでは、頼みます」
「はっ、承りました」
 見渡す限りの荒野の只中で、形式的な挨拶と共に無闇に頑丈そうなアタッシュケースがナノハの手に渡った。
 そして、それを待っていたかのように一定以上の距離をとって囲んでいたマスコミが、一斉にフラッシュをたいた。パシャパシャと言う音と溢れかえる光の奔流の中、ナノハはわざとアタッシュケースを周りから見えやすいように持ち、営業スマイルを浮かべる。
 多少予測はしていたが、思った以上に集まっているマスコミに辟易とした。
 確かに失われたはずのジュエルシード、それを受け取るのが『なのは』と言うのは何とも運命的な、ワイドショウとかで話題とするには最高の素材かも知れない。それは解らないでも無いが、なにも数多の次元を超えてまで取材に来るとは頭の下がる思いだ。
 指定された場所まで行き、発掘部隊の面々に敬礼をする。後は航行艦の方で転移魔法を発動させ回収してくれる手筈になっているので、ナノハはやっと終わったと緊張を解いた。

≪こちら次元航行艦フレイデ。原因不明の次元干渉により転移魔法が妨害されました。繰り返します…>>

 突然オープンチャンネルで発しられた念話にナノハ含め、管理局の局員達は我が耳を疑った。
 次元航行艦フレイデはジュエルシードを運搬するために派遣された最新型の艦であり、乗組員もベテラン揃いであるはずであった。微細な次元震すら見逃さず、素早く的確に対処することのできるフレイデが原因すら分からずに次元干渉を許すだなんて想像だにしていなかった。
 しかも、その報告がオープンチャンネルと言うことも大きな驚きである。普通に考えればスタッフのみに秘匿回線を使えばいいのに、なりふり構わずにオープン連絡してくると言うことは、まともに指向性を持たせられないほど見事に次元干渉されているということになる。

 フレイデからの報告から数秒して、ざわざわとマスコミが騒ぎだす。
 中には自分たちが利用してきた次元船との連絡がつかないと取り乱す者まででてきている。
 当然のことながらナノハもひどく動揺していた。マスコミ達のように騒ぎ立てるようなことは無かったが、何をどうすればいいのか分からずにおろおろと視線を彷徨わせる。
 だから、ソレがナノハの目に止まったのは純粋な偶然であった。

「…猫?」

 近所で見かけるものよりも一回りほど大きく、傍目からでも毛筋が固くツンツンしているのが分かるお世辞にも良いとは言えない毛並み、そしてしなやかさだけでなく野生の動物特有の躍動感を感じさせる肢体を持っている。ミッドチルダでは見かけることなど不可能なためナノハには思い浮かばなかったが、猫と言うよりは“山猫”と称した方がしっくりくる。

 山猫を見つめながら、ナノハはあれ?と頭を捻った。
 ナノハが事前に見たこの次元世界のデータでは、猫やそれに類する生物は発見されていなかったはずだし、何よりジュエルシードの受け渡しに際しこの辺一帯には特殊な結界が張られ、野生生物は侵入することすら出来ないはずである。
 上を下にのてんやわんやの状況で、山猫について警備責任者である局員に知らせるべきかと自分の横で状況把握に努める局員へと視線を移し声を掛けようとして、ナノハは視界の端に捉えていた山猫の顔がニィと不気味に歪んだのが見えた。

 背筋に強烈な寒気が奔る。

 脊髄反射的に山猫へと視線を戻すが、そこには山猫どころかそれらしきものすら見当たらず、何かの見間違いだったのかなと自分を納得させたのとほぼ同時に、横から突風が吹きナノハの頬を撫でる。

「がっあぁぁ!」

 ついで、肺から捻りだされたような呻き声。
 さらにナノハが反応する間もなく、後方で何かが地面にぶつかり滑っていくような音が聞こえた。

 先ほどまでのざわめきが嘘のようにシンと静まり返る。

 考えが纏まらないぐちゃぐちゃの思考で、ナノハは恐る恐る横へと視線を向ける。
 そこにいたのは先程まで居たはずの警備担当の局員ではなく、短く切りそろえられた灰褐色の髪とどこか法衣を思わせる落ち着いた色彩の服を纏った女性であった。
 ナノハの心臓が激しく脈打つ。確証があるわけでも、何か証拠があるわけでもなく、ナノハはこの女性はさっき見かけた山猫だと本能的な部分で悟った。
 山猫女は低く身を沈ませながらゆらりとナノハの方へと顔を上げる。
 理性も意志も感じられない暗い瞳を向けられ、ナノハは胸が掻き立てられた。

 ダンッ!

 前振りも事前動作も無く山猫女が弾かれるようにナノハの方へと跳ね、ぐるんと回転して右拳を突き出す。しかし、その拳の側面にナノハは手に持っていたアタッシュケースを当て、大きく弾かれた勢いを利用して山猫女から距離をとるように跳ぶ。
 日頃の訓練のおかげで勝手に体が動いただけだったため、着地することは出来ずに、地面へと倒れ伏しごろごろと転がる。
 転がった勢いをそのままに起き上がると、ナノハは即座に胸元からペンダントを引っぱり出した。
「っフェフ!」
「Consent. Setup.(了解。セットアップ)」
 ナノハの短い言葉で理解出来たとばかりにフェフが短く応えると、ペンダントの弾丸型のトップから黄土色の光が溢れ出し球体状にナノハを包みこむ。数秒して光が晴れると、ナノハはサーコート型のバリアジャケットに身を包み、基本形態へとなったフェフを構えていた。

 ことここに至ってようやく状況をのみ込めたのか、他の局員も次々と迎撃状態へと移行し、警備担当の武装局員以外も半狂乱になっているマスコミを力づくで誘導して始める。
 悲鳴と怒号をBGMに隊形を整えようと指示がとぶが、すでに手遅れで、山猫女は弾丸のように動きだしていた。幾人かの武装局員が、任務に忠実だったのか山猫女の前に躍り出るが、いとも簡単に吹き飛ばされてしまう。
 頭の中は未だにぐちゃぐちゃで、何で?どうして?という思いが渦巻いて纏まりそうにないと言うのに、感情とは別の頭の隅っこで『距離をとれ』と激しく鳴っている警鐘に従って、ナノハは地面を蹴った。
「Flight action」
 主人の無意識下の行動すらも察していたのか、フェフは飛行魔術式を展開する。
 上空へと舞い上がりながらも山猫女から目を離さずにいると、奇妙なことに山猫女は武装局員を攻撃するのを止め、きょろきょろと何かを探すように首を動かす。

 探しているものは何?
 状況からしてナノハ自身か、ナノハが持つジュエルシードであることは間違いない。そして、ナノハ自身が狙いなのだとしたら、始めにナノハの横にいた局員が狙われたことの説明がつかない。単純に狙いを違えたとも考えられなくもないが、ジュエルシード周辺の障害を取り除いたと考える方が辻褄が合う。
 とうとう察したのか山猫女がナノハを見上げる。

「…フェフ!全速離脱するよ!」
「Yes, master!(はい、マスター!)」
 山猫女の目的がジュエルシードでそれ以外がついでなら、ジュエルシードを持っているナノハの役割はとにかく逃げ回ることがベター。
 それに、少なくともナノハがこの場を離脱すればマスコミや局員にこれ以上の被害がでることはない。





 ナノハは高速機動が得意ではないため、制御に意識のほとんどを傾けて風を切る。
 どのくらい皆から離れられたのか、想像通り山猫女は後を着いてきているのか、時間に比例すように不安が心に積もっていく。
 ついに不安に駆られて、状況の確認のためだと自分に言い聞かせ、速度を落として後ろを振り返る。

 誰が山猫女は空を飛べないなんて言ったのか、誰が山猫女が追いつけない程の速度を出していたなんて言ったのか。ナノハはいかに自分が楽観主義な思考をしていたのか思い知らされた。

「っ!!」

 空を舞うナノハのすぐ後ろ、目と鼻の先には、ぎらつく爪を見せつけるかのように開いた右腕を大きく掲げている山猫女。
 避けるのは無理、迎撃なんてもっての外、そもそも反応が間に合わずナノハに出来るのは脊髄反射で身構えることのみ。

「Protection escutcheon」

 しかし、インテリジェントデバイスであるフェフは主人を守ると言う基本システムに従って、瞬時に光の盾を展開し、ほぼ同時に振り下ろされた山猫女の爪と盾がぶつかり魔力光を撒き散らす。
 飛び散る魔力光を見て、ナノハはやっぱりと眉根を寄せた。
 魔力素で構成されている盾とぶつかって魔力光が出ると言うことは、山猫女の攻撃には多少なりとも魔力が伴っているということになる。だいたい、山猫から人間の姿になった時点で魔導師か使い魔であろうことは固いのだから、攻撃に魔力が込められていても不思議はない。

「なんで…なんで、いきなり襲ってくるんですか?!」

 ついついそんなことが口をついて出てから、答えなんて返ってくるわけないよねーと心中で毒づく。


「…イトの…あの子の元に、行く」


「返ってきたぁ?!」

 状況を認識していないとしか言いようがないが、返事が返ってきたことに心底ビックリしたナノハは心情をそっくりそのまま口に出していた。

 当たり前のことだが自動防御で展開されたとは言え、術者が気を抜いてしまえば強度や精度は各段に下がる。そして、ナノハはものの見事に気を抜いた。
 ガリッと削り取られるような音を立てて山猫女の爪が盾を滑り、中心点から大きく外れた瞬間、ガラスが割れるように盾が砕ける。盾のおかげで軌道が大きくずれた爪を、ナノハはわたわたと慌てながらも避けようと身を捻る。

「っづ、ぁぁああ!」

 なんとか顔面や首を凶悪な爪で引き裂かれることは回避することは出来たが、右腕に食い込んだ爪は紙切れでも引き裂くように二層のバリアジャケットと肉を削ぎ落としてきた。
 右腕をそっくり千切られたんじゃないかと思うくらいの激痛に頭の中が真っ白になる。


 殺される。殺される。殺される。殺される。殺される。殺される。殺される。殺される。
 ナノハの頭なかに恐怖の感情とともに言葉が溢れる。歯ががちがちと打ち鳴らされ、震えで体がまったく言うこと効かず、見開いた瞳は助けを求めるようにきょろきょろと忙しなく動く。
 何で私が殺されなくちゃならないのか、何で私がこんなところにいるのか、何で私が襲われなくちゃならないのか、何で、何で、何で、何で、何で、何で、何で。
 ぐるぐると頭の中を回り始める疑問。分かり切っている答え。
 『ナノハ』が『なのは』でないから。
 『ナノハ』が『なのは』であれば、この程度で殺されることなんてことは無い。『ナノハ』が『なのは』であれば、政治取引の結果でこんなところにくることは無い。『ナノハ』が『なのは』であれば、襲撃なんて苦もせず鎮圧できていた。『ナノハ』が『なのは』であれば。
 生まれると同時に打ち込まれた頚木、巻きついた鎖。『ナノハ』が『なのは』にならない限り脱することの出来ない運命。
 死にたくないなら、生きたいなら、『なのは』にならなくちゃいけない。
 無理でも無茶でも無謀でも不可能でも、『なのは』にならなくちゃいけない。

 『なのは』ならどうする?


 朦朧とした意識で、ナノハは視線を這わせて山猫女を探す。
「It is the under. (下です。)」
 ナノハの意志を察したフェフが直ぐに山猫女の位置を知らせてくる。間髪置かずに下をのぞき込むと、山猫女が何かを追うように急降下している。
 何かなんて考える必要はなかった。
 なぜなら、そんなモノに関係なくナノハの行動は決まっている。

 そう、『なのは』なら『全力全開でお話を聞かせてもらう』のだから。




 天から大地へと走る、一筋の雷光。

「がぁぁっ!!」

 ナノハの手からこぼれ落ちた、ジュエルシードの入ったアタッシュケースを一心に追い掛けていた山猫女は、上空から突然襲ってきた衝撃に呻き声をあげる。
 管理局員の魔法に怯むことが無かった山猫女がその身を痙攣させるほどの一撃をお見舞いしたのは、魔法によるものでなく、高速で落下してきたナノハ自身であった。

 自己保身なんて一切考えてない、本来ならナノハには起動すら危うい超高速機動魔法による、自身を弾丸とした突貫。いや、正確には攻撃ではなく、ただ単純に山猫女に追い付くための強硬手段にして、ほんの少し制御をミスすれば山猫女をスルーして地面へとダイブしていてもおかしくなく、うまいこと山猫女に当たっても衝撃でむしろナノハの方が気を失いかねない無謀策。
 実際問題として最低限の防護魔術しか用意していなかったナノハの意識は半分飛びかけていて、自分自身がどういう状態なのか正確に認識できていなかった。
 しかし、だからこそ、山猫女には防御はおろか察することさえさせない痛烈な一撃となる。

 さらに、ナノハは止まらない。
 もともと突貫はあり得ないくらい荒っぽくても移動手段でしかなく、本命の攻撃はまた別なのだ。

「全力っ!全開っ!」

 それは純粋に己が魔力を収束し放射する、砲撃魔法の代名詞。
 ナノハの一族の魔力資質に直結する、根源魔法。

「Divine…」

 ナノハと山猫女の接地点から光が洩れる。
 一筋の光はどんどんと光量を増して行き、ナノハと山猫女を黄土色の光が照らす。

「…バスタァァァっ!!!」


 光が暴れまわる!



 ゼロ距離からの全力全開のディバインバスターは、山猫女をその先にあったアタッシュケースごと光の渦に巻き込み塗りつぶし、それでも勢いを減じることなく直進して地面へと突き刺さり爆音を響かせ、地面にぶつかったことで直進出来なくなった魔力は、乱流を生んで衝撃波のように周りへと破壊の爪痕を広げて行った。

 無理に無茶、ついでに無謀を重ねたナノハは大きく肩で息をしながら、なんとかかんとか意識を繋いでいた。
 魔力はすっからかんで、呼吸をするだけで全身に激痛が奔る。傷ついた右腕はまったく動かすことができず、それどころか痛覚さえ感じられない。奇跡的に飛行魔術が展開しているのはフェフの咄嗟の判断によるものである。
「It descends.(降下します。)」
 フェフから一応の確認が入り、フェフの制御の元、体に衝撃を与えないようゆっくりと高度が下がっていく。
 ナノハが十分な時間を掛けて着地する頃になると土煙りもだいぶ薄れてきていた。
 立っていることができずに、ナノハはがくりと膝をつく。さすがに魔力放出及び制御で無理をし過ぎたのか頭の中でハンマーを振り回されてるみたいにガンガンと頭痛がして、前を向いていることすら出来ず、ぼーっと地面を見つめる。

 ジャリ、ジャリ。
 砂が擦れる音が聞こえる。
 気力だけで顔を無理矢理上げたナノハは、それなりにボロボロになってはいるものの問題無く立っている山猫女を見て、自然と頬が緩んだ。

「…私が勝ったら、お話聞かせてくれるかな?」

 『なのは』として問いかける。
 ナノハ自身、訳解らないこと言ってるなぁと思いながらも、震える左手でフェフを構える。
 体は言うことを聞かない、魔力は雀の涙。こんな状態でできることなんてほとんど無いし、高が知れている。
 それでも、体内に魔力が残ってないなら周りからかき集めればいい。一族の長い歴史の中でも始祖以外その真価を発揮出来なかった究極の収束砲撃魔法、スターライトブレイカーがある。
 おそらく万全の状態で撃っても先程のディバインバスターの半分くらいの威力で、体がボロボロになる反動があると思われ、今の状態で撃ったら下手したら死ぬだろうし、運がよくてもリンカーコアが破損して魔導師生命は絶たれるだろう選択。
 例えそうだとしても、『なのは』は諦めない。ナノハは『なのは』として諦めるわけにはいかない。

「…集え、星の光」

 周辺の魔力素がゆっくりとフェフの先へと集められ収束していく。
 胸の奥、魔導師の心臓、リンカーコアが軋み悲鳴を上げる。



「Master. The generation of high-pressure magic including the dimension interference was confirmed. It proposes saving from this place at once. (マスター。次元干渉を含む高圧魔力の発生を確認しました。この場より即時退避を提案します。)」

「え?」

 突然のフェフの勧告にナノハは疑問符を浮かべる。
 次元干渉を含む高圧魔力?
 スターライトブレイカーは確かにすごいかも知れないが、次元干渉を起こすような術ではないし、目の前の山猫女も警戒しているのか特にこれと言った動きはしていない。
 一体何の事を言っているのかと自分のデバイスに問おうとして、スターライトブレイカーの為に集まっている魔力光とは別に、ちょうどその真下の地面が蒼白く発光していることにナノハは気が付いた。

 そうだ。今回のジュエルシード発見に伴って今一度見直した映像資料の中の一つ。魔力波によって、暴走ではなく純粋に力を解放したジュエルシードが放っていた光にそっくり。
 あれ?…ジュエルシード?

「あぁー!忘れてたよ!!」

 急速にナノハの頭が冷えて行く。
 なんで、ジュエルシードのこと忘れて山猫女と無茶苦茶なガチンコバトルをしてたのか?自分のことながらナノハは呆れかえった。もう恥ずかしすぎて、何か色々とやる気が失われていく。

「ああぁぁぁ!」
 そんな自分自身に呆れて脱力したナノハに隙を見出したのか、山猫女が雄叫びをあげながら襲いかかって来る。
「え?ちょ、ちょっと待って!」
 ナノハは身を守るため反射的にフェフを振り回して迎撃する。
 偶然か必然か振り回されたフェフの先に収束された魔力と、山猫女の攻撃が交差し、激しい魔力光を発しながら収束された魔力が拡散し魔力波が発生する。
 魔力波に押され、体勢を大きく崩したナノハが山猫女の追撃を予測して身構えた瞬間。

 今の魔力波とは比べ物にならない魔力波の衝撃と、何も見えなくなってしまう程の青白い光がナノハを襲った。
「Complete process cycle compulsion stop. The Jutssha protection is done in top priority. (全行程強制停止。術者保護を最優先にします。)」
 上も下も左も右も解らなくなる魔力の奔流の中、ナノハは微かなフェフの合成音声だけを耳にした。








 背中から何かにぶつかり肺の中の空気を吐き出し、そこにいたって異常な魔力波が収まっていることにナノハは気付いた。
「っづ」
 ボロボロって言葉さえ霞むくらいの満身創痍。頑丈さならアームドデバイスとためはれると自負しているフェフも、フレームがひしゃげ、歪み、所々剥がれてすらいる。もっとも、フェフのそのダメージの代わりに、ナノハ自身は魔力波によるダメージをほとんど受けずに済んだのではあるが。

 ちょっと気を抜いたらすぐにでもぶっ倒れてしまいそう肉体と精神にムチ打って、ナノハはジュエルシードと山猫女がどうなったのかを確かめるために目を見開いて……愕然とした。


 見渡すかぎり、周りは鬱蒼とした森。


 確かにジュエルシードが発見された次元世界だって森が無いわけじゃないが、少なくともジュエルシードの受け渡し場所付近は拓けた荒野だったはず。それに、こう言ってはなんだがナノハがいた周辺はナノハのディバインバスターで吹き飛ばしたはずだし、魔力波で吹き飛ばされたにしては見える限りの森にその痕跡が見当たらない。
「ここ…どこ?」

 ナノハの意識せずにぽろっとでた言葉に、ノイズ混じりの声で律儀にもフェフが応答する。

「The possibility that is the world outside the 97th management is high though there is no certainty because the discrepancy is intense, and the location information is not clear. (齟齬が激しく、位置情報がはっきりしないため確実性はありませんが、第97管理外世界である可能性が高いです。)」

 しかし、その言葉に、ナノハは完全に停止した。

「きゅ…97管理外世界?……え?えええええぇぇぇぇ!?」

 異常な魔力波の発生元は考えるまでもなくジュエルシード。そして、ジュエルシードは次元干渉型エネルギー結晶体。
 実証はされていないが、次元を超える現象も有り得なくはない。


 もう訳が解らず、ナノハの頭はしっちゃかめっちゃか状態で、色々と限界を超えていたためか、ナノハは体からの誘惑に逆らわずにパタリととうとう気絶した。






















   あとがき

 たぶん始めまして、ちゃぺるです。
 ちょっと触発されて勢いで書いてしまいました。
 オリキャラ、オリデバイス、独自解釈のオリ設定と好き放題やり過ぎたorz
 プロローグも本当はこの半分くらいのはずだったのに><
 自分の構成力の無さにびっくりです。

 勢いのみで書いたので、おかしな日本語とか矛盾とか盛り沢山だと思います。
 生暖かい目で見守りつつ、ご意見、ご指摘等を下されば幸いです。
 更新も牛歩と言うか鈍亀だと思いますが
 よろしくお願いしますm(__)m


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