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No.30271の一覧
[0] 【東方紅魔館】 悪魔のような吸血鬼[豆腐](2011/10/25 15:30)
[1] 01-1[豆腐](2011/10/26 14:01)
[2] 01-2[豆腐](2011/10/28 13:24)
[3] 01-5[豆腐](2012/03/09 11:18)
[4] 02[豆腐](2011/11/26 11:53)
[5] 02-1[豆腐](2011/11/26 11:54)
[6] 02-5[豆腐](2011/12/06 14:37)
[7] 03[豆腐](2012/01/18 11:29)
[8] 04[豆腐](2012/02/10 12:36)
[9] 04-1[豆腐](2012/02/10 12:37)
[10] 04-2[豆腐](2012/02/15 14:29)
[11] 05[豆腐](2012/03/09 11:23)
[12] 05-1[豆腐](2012/03/13 13:24)
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[30271] 02-5
Name: 豆腐◆4185b71f ID:e7b10c20 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/12/06 14:37
「「「「「「先生!!本日もご指導、ありがとう御座いました!!」」」」」」

 皆がそう言いながら私の前で深々と頭を下げている。これを合図として私達は日常へと戻るのだ。

「ご主人様、タオルをご用意しております」

「お、ありがとう咲夜」

 汗をかいているご主人様にタオルを差し出す咲夜さん。

「メェリーン!!遊ぼーー!!」

「こらフラン!!これからお姉様とお勉強でしょ!!」

 私に飛び付いて来ようとしたフラン様の襟元を、レミリア様がガッチリと抑えている。

「さぁ行くわよこあ。今日は110番から115番の棚の整理ね」

「はい!!」

 パチュリー様も出会った当初と比べれば、大分体力が付いて来ているようだ。

 私は今日は非番だ。久々に昼寝でもたっぷりしようか、等と考えながら廊下を歩いていると、突然目の前に妖精が一人立ち塞がった。誰だ?リボンの色を見るに、咲夜さんのメイド隊のようだが見ない顔だ。新人か?

「あ、あの!!何時も応援してます!!こ、これ、タオルです!!使って下さい!!」

 彼女はそう言うと、私にタオルを押し付けて全速力でその場を飛び去った。妖精が曲がって行った廊下の角の向こうでは「話しちゃった!!話しちゃった!!」と数人で騒いでいる声が聞こえて来る。見た事の無い顔だと思ったのだが……。もし何処かで会った事が有るのなら悪い事をしたな。そう思いつつも嫌な気分はしない。私はふわふわのタオルを首に掛けると、その場を後にした。

 歩きながら、ふと思う。昔はこんな事は無かったな、と。

 私は前当主に仕えていた時間の方が長いのだが、その時の記憶はほとんど無い。いや記憶自体は有る。ただその記憶の八割は襲い掛かって来る化け物どもを殺している記憶だ。内容が無かった。

 昔の紅魔館にはもっと沢山の吸血鬼が居た。三百は越えていただろう。だろうと言うのは、私はほとんど館の中に入らなかったからだ。むしろ入れなかったと言っても過言では無い。もし廊下で吸血鬼と擦れ違いでもしよう物なら、彼等は露骨に嫌な顔をした。彼等にとって私は妖怪で門番。それ以上でもそれ以下でも無かった。そんな下賎な者が吸血鬼の館を歩く、それだけで彼等は虫唾が走ったらしい。当主から出た命令は「館内を歩く際は吸血鬼が居ない道を通れ」だった。まぁ私の能力を使えば、それは造作も無い事だったのだが。

 当時の私は武者修行の真っ最中で、この館に勤めたのも給金がとても良かったからだ。更に仕事内容と私の目的の利害が一致しているのもデカかった。私はお金を稼ぎつつ、腕を磨く事が出来た。毎日飽きもせずに侵入しようとする刺客や暗殺者、討伐者等を殺し続けた。そんな生活を数百年続けていて、流石にもう飽きて後五十年もしたら他の場所へ移ろうかなと思っている時だった。彼と出会ったのは。

 初めて彼を見たのは仕事中だった。普段通りに仕事をしている私を影から見ている者が居た。それが彼だと私は直ぐに分かったが、彼は当主の息子だ。館内に居るのは別におかしい事では無い。私は特に何も注意せずにそのまま仕事を続けた。次の日も彼は覗き続けた。次の日もやって来た。その次の日も。そんな事が何日も続いて行く内に、彼は私の目の前にやって来た。

「初めまして美鈴さん。今日から俺が貴方の指揮を取る事になりました」

 彼の第一声はそれだった。私としては戦えさえすればそれで良かったので、正直どうでも良かった。

 彼はそれからも毎日来た。隠れて見る事は無くなったが、毎日来て適当に喋っては帰って行った。その頃の私は無口だったので、特に会話が盛り上がる事は無かったのだが、それでも彼は毎日来た。そんな事が数十年経った頃だろうか、彼は突然椅子を持ってやって来た。そして私に座れと言って来たのだ。意味が分からない私はそれを拒否したのだが、彼が言うには戦闘の時に足が疲れていては困るので座れ、と初めて隊長権限を使って命令して来た。仕方が無いので私は座った。

 それからも彼は毎日来た。また数十年経った頃だろうか、今度は彼が机と屋根を持ってやって来た。彼が言うにはご飯を食べる時に机が無いと不便。腹が減っては戦は出来ぬ、という事だった。意味が分からない私は断ろうとしたのだが、またしても彼が隊長権限をチラ付かせて来たので、仕方無く机でご飯を食べた。屋根は雨の日用らしい。

 それからも彼は毎日来た。また数十年経った頃だろうか、今度は彼が突然建物を作り始めた。聞けば警備小屋にするらしい。彼が言うには毎日の厳しい戦闘に勝ち残るには体力を温存しておかねばならぬ。その為に雨風や紫外線から守れる場所が必要との事だった。どうせ拒否しても無駄だと思った私は、それを受け入れた。椅子や机は中に放り込まれていた。

 それからも彼は毎日来た。また数十年経った頃だろうか、今度は彼が多数の妖精達を連れて来た。聞けば武闘派な妖精達を集めて来たので、これを使って門番隊を作るそうだ。その上で妖精達が働く日は私を非番にすると言って来た。戦う事が目的でここに居る私は「それは困る」と文句を言ったが、彼はもし妖精ではどうしようも無い程の化け物が来た場合には門番隊全員に支給している笛を吹かせるので、それを聞いてから門に駆け付けたら良いと言った。強い奴と戦えるのなら問題は無かったので私はそれを認めた。

 その後も彼は何かしら改革を行っていった。そして気が付けば私は変わっていた。毎日の食事が楽しみになり、休憩時間に昼寝を取る事が幸せとなった。雨の中で一人立ちながら固くなったパンを食べていた頃を思い出すと少しおかしくなってしまう。あの頃の私は確かに強くはなっていただろうが、代わりに人としての何かを失って行っていたのかもしれない。あのまま進んでいた私と今の私が戦えば、どちらが強いのかは分からないが、きっと昔のままの私なら機械のような物になっていた気がする。



―――――――――――――――――――――――――――



 俺は今作戦を決行していた。その名も「自分が駄目なら、他人に守って貰えば良いじゃない作戦」だ。この二百年で俺は努力しても駄目な物は有るのだと教えられた。そんな訳で俺はスカーレット家でも名の有る吸血鬼達に片っ端から声を掛けて行った。彼等は喜んで自分達の武勇伝を聞かせてくれたが、そのどれもが敵対組織と戦った時に自分がどれだけ活躍したかという内容だった。しかしそれは俺の望むべき物では無かった。彼等が強いのは理解したが、俺が今欲しいのは個人としての力だ。大規模戦の能力では無い。俺は兵士が欲しいのでは無く、ボディガードが欲しいのだ。しかし彼等に幾ら聞いても出て来るのは戦争時の話ばかり。何故彼等が一人で戦った事が無いのかを詳しく調べて行くと、その原因は直ぐに判明した。

 秘密が漏れないように極力人ごみを避けていた俺は知らなかったのだが、我がスカーレット家は攻め込んだ事しかないのだ。こちらから時間と隊列を決めて敵にブチ当たる作戦ばかりを、ここ数百年続けていて連戦連勝らしい。無論我がスカーレット家にも奇襲を掛けて来る愚か者達は居る。しかし紅魔館は完璧な防護陣に囲まれていて、通れる場所は正門ただ一つしかない。そしてその場所を突破された事はここ数百年で一度も無いそうだ。

 守っている門番の名前は紅美鈴。皆の話によるとただの妖怪で大した力も無いらしいのだが、今や個人戦を行っているのは彼女だけなので、俺はそれに縋(すが)るしかなかった。

 そして彼女の実力を知る為に、コッソリと覗いて俺は腰が抜けるかと思った。毎日毎日迫り来る敵をチギッては殺しチギッては殺しの繰り返しだった。何がただの妖怪だ。滅茶苦茶強いじゃねーか!!しかしそれも仕方の無い事。吸血鬼みたいな偏屈の塊にとって、相手が吸血鬼で無いというだけで侮蔑の対象になるだろうし、そもそも門が突破された事が無いのだから、普段彼女がどれ程の実力者を殺しているのかも知る由が無いのだ。

 数日間彼女を覗き続けて、その実力が本物であると確信した俺は、お父様に彼女を俺の直参にして貰えるよう頼みに行った。初めは意味が分からないという風だったお父様も、俺が組織運営の勉強の為と伝えると、しぶしぶながらそれを認めてくれた。

 それからは大変な日々だった。毎日毎日お茶菓子を持って彼女のご機嫌伺いをし、二十四時間立ちっ放しだったのでまずは椅子を贈呈。次に机と屋根をプレゼントし、雨の日でも大丈夫なようにする。ついでに壁も作って警備小屋にしました。というか二十四時間とか労働基準法的にヤバいじゃんという事で妖精達も導入。門番隊全員に笛を支給し、何かあった場合全員で笛を吹くという規律を作って、自分が居ない間でも安心という精神的ケア。ちなみに一気にすると露骨過ぎるかと思い、全部数十年単位で行いました。最初はボソボソとしか返事をしてくれなかった美鈴も、最後の方では笑顔を見せてくれるまでに気心を許してくれたのでお兄ちゃんとしても安心です。これはそろそろ次の作戦に移っても良いかもしれないな。



―――――――――――――――――――――――――――



「美鈴、俺に拳法を教えてくれないか」

 彼が突然そんな事を言い出したので、私は固まってしまった。何を言っているんだ?吸血鬼が拳法?確かに私は武術には少し自信が有るが、吸血鬼にそんな物は必要無いだろう。そんな小手先の技術など必要の無いくらいに吸血鬼とは絶対的な物なのだ。無論私も吸血鬼に勝てる自信は有る。吸血鬼の敵は吸血鬼という事も有るのだ。吸血鬼の一人や二人倒せないようでは門番は勤まらない。だがそれはそこら辺一般の吸血鬼という前振りが付く。彼の力はこの間見せて貰った。彼は余り自分の実力をひけらかさないが、あれを見た後では私では到底敵う相手であるとは思えなかった。

 その日、私は慢心していた。相手が弱者であると思い込み、迂闊にも攻めに転じてしまった。門番である私は基本的に門前から動かずのカウンターを主としている。彼等は弱者であったが、精神は強者であった。彼等はスカーレット家と敵対している妖怪達だった。どうせ滅ぼされるならと一矢を報いる為にやって来たのだ。背後の壁を失った私は即座に囲まれた。一対一ならば片腕でも勝てる相手。しかし彼等は元より勝つ気が無い。一矢を報いる為にやって来たのだ。ただスカーレット家を攻めたのだと、その事実を残して死ぬ為にやって来たのだ。直ぐに死体の山が築かれた。血が地面を泥濘(ぬか)るませ、肉が土を隠した。それでも彼等は退かなかった。ある者は私の足を掴み、ある者は目隠しとなる為に私の前で両手を広げた。私の居場所はどんどんと狭められて行った。私の背後に死が近付いて来るのが分かった。そんな時だ。私に飛び掛かろうとしていた者が巨大な岩によって挽き肉に変えられた。岩は更に数人を巻き込みながら遠くへと転がって行った。

「美鈴!!今、助太刀するぞ!!」

 彼の声だった。次の瞬間、巨木が飛んで来た。それはまた数人を巻き込みながら転がって行った。次から次へと巨木が飛んで来た。彼が投げているのだ。片手で抜いて投げている間に、反対の手で違う木を抜いていた。とんでもない力だ。私でも出来ない事は無いが、片手であれだけの数となると無理だ。一分も経たない内に私の周りにスペースが出来た。木は敵だけではなく、死体も巻き込んで転がって行っていたのだ。私の背後から近付こうとする者は彼によって殺された。彼に狙いを変えた者も至近距離から発射されるそれに反応出来ずに殺された。数分も持たずに彼等は死んだ。

 その彼が今私の目の前で頭を下げている。その事実が信じられなかった。あれだけの力を有しているのだ。その魔力も相当な物だろう。しかも彼はアレが終わった後でも息を切らしては居なかった。つまりアレが彼の本気では無いのだ。その彼が拳法を知りたいなどと……冗談でも笑えなかった。一体それに何の意味があるのか。私はそれが知りたくなった。

 彼は型では無く、実践的な組み手が知りたいとの事だったので、一度模擬戦をしてみる事にした。私が構えると彼も構える。……実に隙だらけの構え方だ。素人と言うのは本当なのか。彼が私に近付いて来て拳を振り上げる。腰こそ入っている物の大振り過ぎる。私は自分の頭を軌道上から少しだけズラして拳を躱(かわ)す事にした。

 ブォン!!

 私の耳元を彼の拳が通り過ぎた。……何だ今の音は。彼が拳を振り上げたと思ったら殴られていた。私が直ぐに躱したから良かったような物の、もしギリギリで避けようと思っていたら今頃私の頭は無くなっていた事だろう。拳を振り上げる速度と振り下げる速度が違い過ぎる。彼がまた拳を振り上げる。私は慌てて彼から距離を取った。

 私が居た場所に彼の拳が空を切る。彼の目的が今分かった。これは彼の訓練では無い。私の訓練だ。私は最初何を考えていた?彼が素人だと、労せずに倒せる相手だと油断していた。この間の事をもう忘れてしまったのか。彼は私の心を鍛えに来ている。

 それからの戦いは地獄だった。彼の攻撃は単調だったが、一度でもミスをすれば私は二度と戦いの場に身を置ける身体にはならないだろう。その異常な緊張感が私を疲労させた。柔よく剛を制す。これが私の戦い方だ。動作が大振りの彼は、私が一番得意とする相手の筈だった。いや違う。恐らく彼がワザとそうしてくれているのだ。彼が本気を出せば私など一瞬で殺せる。しかし彼は私を壊したいのでは無く、訓練をしてくれているのだ。私は強くなった。強くなったが、心が弱くなった。一目見て相手の実力が分かるようになり、そしてそれを間違えた事も無かった。自信を付けた私はますます弱くなった。その自分を、今殺さなければならない。思えばここまで真剣に戦った事が有っただろうか。相手の攻撃一つ避ける為にここまで全力を注いだ事が有っただろうか。それからの数日間は私にとって百年にも勝る日々だった。



―――――――――――――――――――――――――――



 美鈴に拳法を教えて貰える事になりました。魔力が全く無い俺では、もはや種族の力に頼るしかないのだ。この間も美鈴を助ける為に種族の力を使ったのだが、やはり美鈴も吸血鬼の門番という事なのか、俺の戦いを見て苦笑いしていた。もっと吸血鬼らしく瀟洒にならないと駄目か……。まぁ助けた事に関してはお礼を言われたので好感度はアップしているようだ。ていうかあの時の美鈴は凄かった。絶対勝てないわ。

 その後美鈴と模擬戦をしたのだが、結局俺のパンチが彼女に届く事は無かった。逆に彼女のパンチは俺の顔面に何度もクリーンヒットした。遊ばれてるんですね、分かります。ムキになって更に突撃すると今度は鼻に一発貰って俺は泣いた。

 数日後、突然美鈴に「ご指導ありがとう御座いました」とか言われて模擬戦は打ち切りとなった。え?どういう事?もう俺弱過ぎて見込み無いから諦めろって事なのかな?美鈴は凄い良い顔をして門番の仕事に戻ってしまったので、今更「え?どういう事なの?」とか無茶苦茶聞き辛いです。というか聞いて、俺の予想通りの言葉を言われてしまったら俺は立ち直れません。自分で想像するのと、実際に言われるのとでは重さが違うのです。俺は数分間彼女の横顔を眺めていたのだが、結局すごすごと自室へと帰って寝た。翌日目を覚ましてみると枕が少し濡れていました。



―――――――――――――――――――――――――――



「ほら咲夜さん。少し腰が浮いていますよ」

「はい!すみません先生!!」

 今日も私は皆に太極拳を教えている。初めはフラン様の精神修行の為にしていた事なのだが、偶然通り掛かったご主人様が参加されるようになり、レミリア様も参加され、パチュリー様もご主人様が健康に良さそうだからと連れて来て、気が付けば小悪魔さんや咲夜さんも参加する一大行事となっていた。

 私が皆の演舞を見ていると、ふと視線を感じた。その視線の先には、館の窓からこちらを見る妖精の姿が有った。あの子はこの間私にタオルを渡してくれた子だ。なる程、通りで会った記憶が無い訳だ。私は一方的に見られていただけなのだから。その子は私と目が合うと、ペコリとお辞儀をして仕事へとまた戻って行った。

 ……今、分かった。フラン様のお誘いが有ったとはいえ、何故ご主人様がこれに参加されるようになったのか未だに不明だったのだ。彼の精神は既に高みへと昇っている。こんな訓練に毎日参加して彼が得られる物は何も無い。

 本来門番などという一般的に閑職とされる私が、何故新人達の間でも一目置かれる存在になったのか。それは紅魔館の主要メンバーが、その当主すらもが私を先生と仰ぎ、頭を下げているからだろう。彼はたったそれだけの為に参加してくれているのだ。やはり私の目に狂いは無かった。彼は私とフラン様の為だけに、この訓練に参加してくれている。自分の時間を削ってまで。

 改めてここに忠誠を誓おう。そして感謝を。私と彼とを出会わせてくれた神とやらに。



―――――――――――――――――――――――――――



 ある日庭を歩いているとフランと美鈴が何か不思議な踊りをしています。聞くと何やら修行らしい。修行だと!?あの美鈴が教えていて、受けているのもあのフランだ。一見すると不思議な踊りだったが、これは常人には理解出来ない高度な鍛錬である事は直ぐに分かった。何とかして俺も受けれないだろうか……。そう思い、俺が何とか話を引き伸ばしているとフランが「お兄様も一緒にしない?」と言って来た。ナイス、フラーーン!!!美鈴の方を向くと、別にどっちでも良いですよ、みたいなスタンスだ。勝ちゲー来たコレ!!俺はさっそくその日から修行を共にさせて貰った。

 その後レミリアも参加し、俺がパチュリーの不健康さを気にして連れ出し、小悪魔や咲夜さんも参加する一大イベントとなった。しかし俺の何処が強くなったのか未だに分からん。だが教えているのはあの美鈴だ。だから俺は今日も必死に鍛錬する。何時か美鈴のように無双出来るその日を信じて!!


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