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No.29736の一覧
[0] Fate lunatic night~円環の舞台劇~[神野陰之](2011/09/14 15:08)
[1] 第一章サーヴァント紹介[神野陰之](2011/09/14 00:46)
[2] 第一章 第一話 始まり[神野陰之](2011/09/14 00:34)
[3] 第二話 アヴェンジャー[神野陰之](2011/09/13 08:04)
[4] 第三話 二人目のセイバー?[神野陰之](2011/09/13 08:06)
[5] 第四話 亡霊、地獄の番犬、洋館[神野陰之](2011/09/13 22:48)
[6] 第五話 魔女vs血染めの戦士[神野陰之](2011/09/13 08:08)
[7] 第六話 狂気の挑戦状 (グロ注意)[神野陰之](2011/09/13 22:37)
[8] 第七話 異常[神野陰之](2011/09/13 22:38)
[9] 第八話 狂気[神野陰之](2011/09/13 22:39)
[10] 第九話 正義[神野陰之](2011/09/13 22:40)
[11] 第十話 狂気の終わり[神野陰之](2011/09/13 22:41)
[12] 第十一話 ユメウツツ[神野陰之](2011/09/13 22:42)
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[29736] 第九話 正義
Name: 神野陰之◆7c017418 ID:58181f4f 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/09/13 22:40
第九話 正義

「てめぇ。そんな小さな子供を人質に取るなんて卑怯だぞ!!」
「ひゃはははっははははははははっははははははははっははははははははは。うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふうふふふふふふふふ。えへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ。おほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほ」
拓也の攻撃を人質を使って止めたエリザベートは高らかに哄笑する。
拓也には人質ごと攻撃するという選択肢はない。拓也は英雄ではなく、主人公なのだから。殺さなければならない敵を殺したことなど、それこそ狂気にとらわれた時のみ。そんな拓也に人質ごと攻撃するなんてのは、無理だ。
それを感じ取ったイリヤは後で恨まれるのを覚悟でタ拓也を狂化しようとする。イリヤも魔術師である以上、仕方のない犠牲者のことは切り捨てられる。
しかし
「あらぁぁぁ」
耳障りな哄笑を響かせていたエリザベートは突如入口の方を見、ニタぁぁぁりといやらしく顔を歪める。
「いらっしゃぁぁい。あんたたちに子供をぶっ潰せる正義の味方サンはいるかしらぁぁぁ?」
階段を上ってきた四人に向かって言う。
四人はすぐに状況を把握し、身構える。
「ちっ。皆、気を付けなさい。あいつ、狂ってるけど頭はいいわ」
「関係ないわ。倒すだけよ」
「あいつ、子供を人質になんて。許せない」
「……….倒す」
ブレンヒルトは大剣を、凛は宝石を、雪乃は息も絶え絶えといった様子ながらも気丈にカッターを構える。
エリザベートに隙はない。誘っているのだ。
「いひひひひひひひひひ。足でまといが二人も来たじゃねぇか。そんなんでこの!アタシをぉ!ぶち殺せるとでも思ってんのかぁぁぁぁ!?」
ぐちゃっ。
怖気を誘う水音が響いた。
「あらぁぁ、つい力をいれすぎちゃったわ。でも私は悪くないわ。ついあんたたちの挑発に乗って手に力を込めちゃった。けど、そこら中にうようよいる人間の一匹くらい潰したって別にいいわよねぇ。むしろ手が汚れたアタシは被害者よ」
そう言って、気持ちの悪いニヤニヤとした顔を六人に向ける。
六人は警戒心と憎しみのこもった視線をエリザベートに返す。
「ほらっ。来な、葛木。あんたの出番だよ」
「そうか」
後ろの方から幽鬼のように姿を現す。
六人の方から驚いたような雰囲気が出る。
「遠坂、衛宮。まさか貴様らと殺し合う羽目になるとはな。教師とは言え、因果なものだ」
「葛木先生。なんだってあんたがそんな奴のマスターなんか。あんたには慕ってくれている人たちもいるだろうが!」
「衛宮、私は知りたいのだよ。人を殺すという行為の果てに何があるのか。それを知りたいと思うことは抜け殻である私に残された、最後の人間性なのだ」
「人が、人が殺されるのを黙って見てられるほどそれが大切なのかよ!?」
「そうだ、衛宮。目的の前にはいくら屍を積み重ねようと、関係なかろう」
「何だと!?あんたがそういうのなら、俺はあんたを止めなくちゃならない」
「やってみせるがいい、衛宮」
「お前もだ!なぜお前は人を簡単に殺せる!?人の命を奪っておいて何故笑えるんだ!?」
「楽しいからさ。命乞いする奴を殺すのも!!絶望させて五体をバラバラにするのも!!希望を踏みにじり死体を嬲るのも!!楽しくて、楽しくてたまらないねぇぇ。ま、一番楽しいのはまだ生きていたいって言う顔が絶望に染まっていくのを見る時だけどねェェェ!?あはははっははははははははははははっはっはあははっははははははははははははははっははははははっははははははっはははははあっははははははははははははっはあっはははははははっはははははっはははははははっははははははははははははっはははははははっははははっははっははははは」
「お前は間違っている!!お前は…….倒されなくてはならない!!!」
「やってご覧なさい。まあ、あんたみたいな童貞坊やにできるとは思えないけどねぇ。それと、そこのヘタレ!出てきなさい」
ガサガサと音を立て、森からワカメが出てくる。
「ひいいっ」
「慎二!?なぜお前がここに?」
「え、衛宮。ぼ、ぼくは…….。くそっ、あの女の言うことを信用したのが間違いだったんだ!!くそっ、お前のせいだぞ。責任取れよっ!!」
そばにいるケルベロスのサーヴァントに吐き捨てて逃げていく慎二。ただ、サーヴァントの蔑んだ目を見れば、あの女とやらを信じたのも、ここに来たのも慎二の我侭だったことがバレバレである。
「うわああああっ。ひいいいぃぃぃぃぃ」
突如、慎二が元いた場所の空間が歪み、そこから慎二が出てくる。
尻もちをつき踵を返してまた逃げる。
「うひゃあああっ。うわおわぁっ。何なんだよ!?くそっ」
もはやこの場にいる誰もが慎二のことなど気にしていない。エリザベートの前ではそのようなことは気にしてられない。
実は、この場で隙を晒していたのは士郎だけだったりする。
「あははははははははははははは。うふふふふふふふふふふふふふふふふふ。えへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ。おほほほほほほほほほほほほほほほほほ。ねぇ、あんたたち気づいてる?」
「何がだ!?」
食ってかかる士郎。対して他は慎重に警戒している。
「あんたと無駄なおしゃべりをしている間にアタシの大規模魔術は完成してたのさ。空間の歪みに押しつぶされちまいな!!」
そこに居たものは葛木を除き皆焦る。
空間の歪みで覆われた空間を出るには並大抵の方法では無理だ。
しかし、これに気づかなかったのはエリザベートが魔術を隠しながら、もともとあった罠に連動させることで気配をうまくごまかしながら準備していたから、そして危険な状況でも空間転移を行わなかったためである。言うまでもないが、空間転移はとてつもなく高位の魔術だ。空間転移がなければこの場から逃げることはできない。
「くっ」
どうしたら良いのか全くわからない士郎。
「…….」
間に合わないのを分かっていながらも、のろのろとカッターを上げる雪乃。
「くっ」
考えを巡らせる凛。
「このっ」
結界を用意しようとするブレンヒルト。
「ちっ」「嘘!?」
イリヤの盾になろうとイリヤを伏せさせ、その上に覆いかぶさる拓也。
「ひぃっ」
みっともなく悲鳴を上げて這いずりまわるワカメ。
「……..」
何を考えているのかわからないケルベロス。
「…….」
恐怖も恨みも感じていないのか、ただ静かにしている葛木。
エリザベートが姿を消し、大規模魔術を発動させようとする。


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