貧窮院というなのニート牧場に新入りが入ってきた
「よお、おめえも職を奪われたくちかい?」
「ああ」
「ひどい世の中だよ、一生懸命働いてもプラントで食料や工業製品を安くて高品質に作るものだから 地上じゃみんな失業して職にありついているのはコーディネーターだけって寸法さ」
黒いベルトの沢山ついた拘束服にも見えるファッショナブルな若者はビクッとしたが、話を続ける名も無きニートは気がつかなかった
「まったくひどい話さ、独占禁止法で会社分割しようってなったらやっこさんたち自治権だの抜かしやがる。いつの間にやら戦争ってなわけだ、俺も基地建設の仕事とか軍事工廠の仕事に応募したんだけどコーディネーターのが優先して就職できちまう・・・。ここだってコーディネーターの寄付で運営されてるもんだから嫌になっちまうよ」
ニートは誰にも相手にされていなかったので新入りにえらそうに言っては見たものの、それは自分がやる気とか根性が足りないからとは思わなかった。
そういった精神的タフネスも遺伝子調整で強化されるのだから、あながち間違いではないが。
このオーブでもろくな求人の無い過疎っている貧窮院に居る時点で
現状を打開する努力が足りないとも言える。
「俺だってモビルスーツとか手に入れたら憎き勝ち組どもを粉砕するんだがなあ」
想像の中では自分はスーパーマンだと思っているらしい
ニートは求人票をネットでダウンロードし始めた
マルキオ導師が運営しているこの施設は以外にもハイテクなのである