幻想郷覚書 天晶の章・欄外壱「チルノ探険隊、幻想郷を行く! ~魔法の森の奥地に野獣ソーナノカーを見た!!~」フラン「ねぇねぇ親分さん、それでどうやってそのルーミアさんを見つけるの?」チルノ「良いしつもんよ、ふらんっ! そんなアンタに昔の人のことばを送ってあげるわ――えーっと、あきら!!」大妖精「人間さんならずっと前からいなかったよ? と言うかチルノちゃん、これって競争じゃ無かったの?」チルノ「競争に決まってるじゃない! これは、あたいれんごー軍とあきらのしんけんしょーぶなのよ!」大妖精「そうだったんだー」チルノ「あたい達のちからをけっしゅーして、あきらをボコボコにしてやるのよ!!」フラン「わーい、ぼこぼこー!」大妖精「え、そういう勝負だったっけ?」チルノ「そうよ!!」大妖精「そうなんだー。私、全然知らなかったよ」チルノ「大ちゃんはべんきょーぶそくね。うかうかしてるとふらんに追い抜かれるわよ」フラン「えへへ~、私も知らなかったけどねー」チルノ「ふらんもまだまだね。うかうかしてるとあきらに追い抜かれるわよ! ――そういえば、あきらはどうしたのかしら」フラン「お兄ちゃんなら、ずっと前からいなかったよ?」チルノ「まったく、しょーがないヤツねぇ。きょーちょーせいが無くていやになるわ」大妖精「あれ、チルノちゃん? これって競争じゃ無かったの?」チルノ「もちろんそうよ! これは、あたいれんごー軍とあきらのしんけんしょーぶなんだから!!」大妖精「そうなんだー」フラン「でも親分さん、どうやってそのルーミアさんを見つけるの?」チルノ「良いしつもんよふらん、昔の人はこういったわ。――にょーぼーとゲタは、履いてみるまでわからない。ってね!」大妖精「……昔の人って、奥さんを履いてたの?」チルノ「分かんないけどきっとそうよ!」フラン「そういえばお兄ちゃんが言ってた、昔の人の結婚は凄い大変だったんだって」チルノ「まちがいないわね! きっと昔のにょーぼーは、だんなの人にふまれまくってたのよ!!」大妖精「昔のお嫁さんって大変だったんだねー」フラン「ねー」チルノ「あたいは、なるならだんなの方が良いわね」大妖精「え、でも旦那さんって男の人がなるんだよね?」チルノ「んー……なら、あたいがおとこの格好をすれば問題無しねっ! あたいってば天才!!」フラン「女の人でも、男の人の格好をすれば旦那さんになれるの?」チルノ「なれるわっ!!」大妖精「なれるんだー……」フラン「じゃあ、私も男の人の格好しなきゃダメかなぁ」大妖精「フランちゃんも旦那さんになりたいの?」フラン「そうじゃないけど……お兄ちゃん、いつも女の人の格好してるし」大妖精「そういえばそうだね。こういう場合、人間さんはお嫁さんになるのかな?」チルノ「多分なるわっ!!」フラン「なるんだー……」大妖精「そういえば、人間さんって何でいつもあの格好してるんだろう」フラン「私は知らないよ。……ねぇ、前に鈴仙さんもそんな事言ってたけど、男の人が女の人の格好するのってそんなに変なの?」大妖精「変なんじゃ無いのかなぁ。フランちゃんだって、男の人の格好はしたくないんでしょ?」フラン「だって、ズボンって何だか変な感じがするんだもん。お兄ちゃんだってきっと着たくないんだよ」チルノ「つまりあきらは、スカートを履くのが大好きって事ね!」フラン「そうなの?」チルノ「そうよ!」大妖精「人間さんってスカートが好きなんだぁ……」フラン「じゃあ今度、お兄ちゃんにお揃いの可愛いスカートをプレゼントしようかな。皆とおんなじのを」大妖精「私達も?」フラン「そう、皆で同じスカート履くの。あ、どうせなら全員で同じ格好した方が良いかな」チルノ「悪くないわね! ナイスなあ……あ……」フラン「アイデンティティー?」大妖精「相槌?」チルノ「うーん、なんか違うわねぇ。こーいう時に、なんであきらがいないのかしら」フラン「お兄ちゃんは、ずっと前からいないよ?」チルノ「しょーがないヤツね。みんなで一丸となってるーみあを探さないといけないのに」大妖精「でも、これって競争なんだよね」チルノ「そうよ! あたいれんごー軍があきらを、ボッコボコにしてやるのよ!!」フラン「わーい、ぼっこぼこー」大妖精「あれ、そういう勝負だったっけ?」チルノ「当たり前じゃない! ししてしかばねひろうものなし、それがあたい軍団の掟なのよ!!」大妖精「死んじゃうのは嫌だなぁ……すっごくビックリするから」チルノ「えー、じゃあどうするのー?」フラン「お兄ちゃんは不死身だから、どれだけ死んでも平気だよ!」チルノ「なら、しんだあきらはひろわないこと! これがあたい軍団の新しいおきてよ!!」大妖精「は、はーい」フラン「……拾っちゃダメなの?」チルノ「なによ、拾いたいの? なら、しんだあきらはかならずひろえ。で――」大妖精「わ、私は良いよ。拾いたくない」チルノ「もー、何なのよぉ。……じゃあさ、あきらはすきにしていい。があたい軍団の掟でいい?」フラン「はーいっ!」大妖精「うん」チルノ「ならこれでけってーよ! で、そのあきらはどこに行ったの?」大妖精「人間さんなら、大分前からいなかったよ?」 続けられない文「今、突然氷精の子分になりたくなりました」幽香「……いきなり何を言い出してるのよ、貴女は」紫「――真逆、感覚だけで気が付いたと言うの? これが、鴉天狗の姉力(あねぢから)っ!」幽香「永遠亭に行ってきなさい、どっちも」