日常の裏書その14「夏だ! 海だ! ただし幻想郷に海は無い!!」 ※この番外編は、晶君達がただ駄弁るだけののんびりとした番外編です。 派手なバトルや驚愕の展開は一切無いので、期待せず見てください。 ちなみに、キャラのチョイスに深い意味はあんまり無いです。 時間軸は輝針異変の後ですが、具体的にどれくらい後なのかは考えていないので気にせずスルーしてください。早苗「晶君、泳ぎましょう!!」晶「泳ごう!!」早苗「決まりですね!」晶「――そういう事になった」三叉錠「いや、どーいう事だよ」鎧「………ヨク、ワカラナイ」神剣「お供します!!」文「即断な忠犬さんはさておいて。いきなりどういう事ですか?」早苗「何の捻りも無い泳ぎのお誘いですよ? 発案者は私ではなく、神奈子様と諏訪子様ですが」文「あの二柱発案って所が超怪しいです」幽香「そこは分かるわ」三叉錠「そうっすね」神剣「同意します」鎧「……アヤシイ」早苗「風評被害過ぎますよ! 酷いです!!」晶「ゴメン、僕も否定出来ない」早苗「晶君!?」晶「まぁ、それはともかく……泳ぐってどこで? 幻想郷には海無いよね?」早苗「…………諏訪湖です」晶「えっ、ワンスモア」早苗「………………諏訪湖で泳ぎます」晶「………………マジで?」早苗「…………マジです」文「いや、むしろ他のどこで泳ぐっていうんですか」晶「そこらへんの池とかで」文「そこまでして諏訪湖を避ける理由が分かりません」早苗「晶君……思い出してください、幻想郷での諏訪湖での姿を」晶「――あっ」早苗「そうなんですよ。泳げるんです、諏訪湖で!!」晶「マジでか。泳げるんですか、諏訪湖で」早苗「すでに神奈子様諏訪子様は泳いでます、ゴッドパワーは関係無しで」晶「ゴッドパワー無し……だと…………」文「……お二人は、何に驚愕しているのでしょうか?」幽香「さっぱり分からないわね」三叉錠「外の世界あるあるなネタなのは分かる」鎧「…………ミギニオナジ」神剣「うぉぉおおおおお! 目覚めろ!! 目覚めろ自分の魂!!!」三叉錠「お前は何だよ急に」神剣「覚醒すれば、晶様の想いに共感できるかと思いまして!!」三叉錠「そんな死ぬほど下らない能力に目覚めたいのかよ、お前は」神剣「例え全てを……主様に関係しない全てを失ったとしても…………っ」三叉錠「ソレ、お前にとってはゴミって言わないか?」神剣「はっはっは。己をあまり卑下するものじゃありませんよ、三叉錠殿」三叉錠「やっぱコイツどうにかした方が良いって」鎧「……シュクセイ?」晶「うん、後にしようね」早苗「それでどうしますか? 私としては、是非とも晶君の水着姿が見たいんですが」晶「僕も一緒に泳ぎたいけどね、諏訪湖にはやっぱ抵抗が――んあ?」三叉錠「おい、今さらっと凄い事言ったぞこの風祝」文「分かります」幽香「そうね、貴女なら分かるわよね」神剣「見たいです!!」鎧「…………ダンダン、カクサナクナッタ」三叉錠「元々隠せても居ないけどな」神剣「――はっ、自分は何を!?」三叉錠「え、今の無意識だったのか?」幽香「普段と言っている事が何一つ変わらなかったわね」晶「と言うか、なんでこんな望まれてるのさ。僕の水着姿」文「晶さんはアイドルですから!」晶「そのネタどんだけ引っ張るの!?」早苗「そんな……晶君が私のライバルだったなんて…………」晶「だから違うって! と言うか、いつの間に早苗ちゃんがアイドルカテゴリに?」早苗「風祝とか巫女って、アイドルの部類に入ると思うんですよ」晶「……どうしよう、あながち否定出来ないかも」早苗「では晶君、諏訪湖にて私と勝負です!」晶「今、すっごい勢いで行く気が失われ始めたんだけど」文「その分私が増しました! さぁ、諏訪湖に行きましょう!!」幽香「行く気満々なのは構わないけれど、貴女は行って大丈夫なの? これって守矢神社開催の催事みたいなモノでしょう?」文「おぐっ!?」三叉錠「大丈夫じゃないんすか? 天狗と守矢神社って仲悪く無いんっしょ?」晶「相互不可侵って感じだからねぇ。……天魔さんに黙って参加するのはマズいんじゃないかな」幽香「下手すると内通者扱いされるかもしれないわよ」文「あ、あががが……」神剣「残念でした、文殿!」文「いや、私の話術を用いれば何とか――と言うか、貴女は本人が嫌がっているのに止めようとしないのね」神剣「主殿の水着姿見たいです!!」文「…………」神剣「…………」文「…………」神剣「……あ、今のは意識して言いましたよ?」三叉錠「無意識じゃ無いのかよ!?」幽香「……貴女の精神構造がさっぱり分からないわ」文「くぅ……侮れません!」早苗「さすがです……」晶「今の戦慄するポイントかなぁ。いや、僕的には物凄く怖かったけど」鎧「…………ケッキョク、ドウスルノ?」晶「あーうーえー……まぁ、行きます」早苗「ひゃっほー!」神剣「ヒャッハー!」文「ガッデム!! くそっ、何をしても行きますよ!! 絶対に行きますよ!」晶「幽香さん、僕の親友と姉と神剣が変です。助けてください」幽香「私にどうにか出来るならもうやってるわ」 ~少年少女移動中~神剣「来ました! 諏訪湖です!!」早苗「湖面が輝いて見えますね!」鎧「…………ワーイ」神奈子「妙に嫌がってた早苗が、晶を誘って戻ってきたらすげぇテンション上がってた」諏訪子「まぁ、喜んでくれるのは良い事だよ。多分」三叉錠「つーか聞きたいんっすけど、なんでこんな水着充実してるんすか? いや、助かりますけどね?」諏訪子「香霖堂で仕入れたんだ。一般開放したらいい商売になるかなって」幽香「死ぬほど俗っぽいわね」諏訪子「いや、そもそも私ら節制とかそういうの興味無いから。そういうのは仏門系の専門だから」神奈子「……だとしても、諏訪湖開放はなぁ。一応ここ、私らにとっても大事な場所だろ?」諏訪子「そこはまぁ、神様の大サービスってヤツだよ。大丈夫大丈夫、変な事したらソイツ呪うからさ」三叉錠「リスキーな遊泳場っすね!?」諏訪子「よっぽどの事しない限りは咎めないって。岩陰とかで合体とかしやがったら容赦なくちょん切るけど」神奈子「おまっ! が、ががが、合体とか、ちょん切るとか!?」諏訪子「生娘の反応か! ――とにかく、そういうワケだから君達には生まれ変わった諏訪湖を試遊してもらう!!」幽香「生まれ変わったって……着替える為の掘っ立て小屋が出来ただけじゃない」諏訪子「そこらへんはおいおい整えていくつもりだからねー。ほら、あんま至れり尽くせりだと私らが奉仕する側になっちゃうじゃん」三叉錠「対外的には「開放してやるから好きに楽しめ」ってスタンスで行くって事っすか」諏訪子「そうそう。だから感想として聞きたいのは、諏訪湖の環境とレンタル水着の着心地くらいかな?」三叉錠「まぁ、そのくらいなら構わないっすけど……」幽香「強いて言うなら借りられる水着が派手過ぎるわね。意匠は嫌いでは無いけれど……湖で泳ぐのには向いてないわよ」三叉錠「確かに。幽香さんのトロピカルなパレオ付きビキニとか、リゾート感が凄くてメッチャ浮いてますね」諏訪子「私だってそれは思ったよ。けど、そもそも選定できるほど種類が売ってなくてなぁ……」早苗「良いじゃないですか! 可愛いは正義、ですよ!!」神剣「全くもって同意です!!」鎧「…………ウン」三叉錠「うぉっ、戻ってきたのかよ!?」幽香「おかえり。……つまり、貴方達の水着の選定理由は「可愛い」なのね?」早苗「そうですけど、何か問題が?」三叉錠「いやまぁ、アンタは問題ないよ。白いレースとスカート付きのビキニ可愛いぞ」早苗「ありがとうございます! 三叉錠さんの、赤と白の競泳水着も似合ってますよ!!」三叉錠「おう。……で、ワンピースタイプの神剣もまぁ良い」神剣「センスにはそこそこ自信があります!」三叉錠「普段問題児な癖に、変なとこマトモなんだよなぁ。それはともかく――なんで鎧はスリングショットなんだよ!!」鎧「…………ウゴキヤスイ、カワイイ!」三叉錠「お前のビジュアルで紐はどう足掻いても犯罪なんだよ!」幽香「エグいわ」諏訪子「だよねー。もうちょい外見相応の格好しようよ、私みたいに」神奈子「いや、お前もスク水……」諏訪子「ほぼ服と変わらん水着を選んだヘタレに発言権は無い」神奈子「こ、コレ以上の露出が出来るか! お前達ももう少し恥じらいを持て!!」諏訪子「だから生娘か! ったく、神奈子はしょうがな――」晶「お待たせー」早苗「っ!! 晶君!!!」神剣「待ってました! 待ってましたぁぁぁぁぁあああ!!」晶「えっ、何そのテンション」早苗「――――あれ」神剣「――――おぁ」三叉錠「……大将、遠泳でもする気なのかい?」諏訪子「ラッシュガードにフィットネス水着って……ガチガチに固めすぎだろう」鎧「…………ザンネン」早苗「晶君の……晶君の…………バカァ!!」神剣「裏切りましたね! 私の気持ちを裏切りましたね!!」晶「えっ、えっ……どういう事?」幽香「私に振らないで」神奈子「お前は知らんで良い事だ、うん」 とぅーびぃーこんてぃにゅーど文「離して! 離しなさい椛!! 私には行くべき所があるんです!」椛「諦めてください、文様! 無理なモノは無理ですって!!」にとり「集まれ、全員集まれ! 文を、文を止めろー!!」