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No.27813の一覧
[0] 魔王は愉快な方を召還したようです[日野一郎](2011/05/16 06:06)
[1] 第二話「告白の結末は?」[日野一郎](2011/05/17 21:39)
[2] 第三話「魔法を使うことは?」[日野一郎](2011/05/21 09:03)
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[27813] 魔王は愉快な方を召還したようです
Name: 日野一郎◆3696544b ID:b2d15382 次を表示する
Date: 2011/05/16 06:06
 平和な国の民であった所の日本人の俺が魔王を相手に口論するなんてことが、果たしてありえていいのだろうか。
 俺と目の前の少女の実力は圧倒的な差だ。
 実力というのは、言うまでもなくそのまんまの意味で力の差だ。
 パワーであり、エネルギーでもある。
 あくまで本人が「私が魔王である」と言っただけなので、魔王であることの証明としてはやや情報不足だ。それでも、力の差があることは身を持ってヒシヒシと伝わってくる。それはプレッシャーなのか、それとも存在感の差か、オーラなのかは分からないが、きっと魔王的に魔力の差とかかもしれない。

 ここまでの前提は置いといて、現代人であった俺がどうして魔王と一対一で会話をしなければならないんだ。内心では今までにないほどビクついているが、当社比という言葉と同じくらいあまり信憑性のないものなので、あまり上手くは伝わらないかもしれない。
 一言言うだけで声が震えるッ。腕で汗を拭う動作だけで非常に疲れるッ。相手の顔を直視することが出来ないッ。
 というような、格上を相手にしたときの末期症状は、生憎と現在のところは全く無いので、会話も恙無くできている。むしろ、妹としゃべる時と同じくらいリラックスしているような……いや、もしかしたらそれ以上かもしれない。

 プレッシャーを感じてはいるが、個人的に緊張は全くなかった。
 威圧感を感じているが、それをまともに受けて怖気付くほど柔じゃなかった。
 しかし、それでも困ったことではある。
 だって、目の前にいる魔王が、


「私を楽しませてくれ」


 なんて言う無理難題を俺に押し付けてくるからだ。
 一発芸でもやれっていうのか。全くやってられない。
 尻から魔法とか出せれば面白いのかもしれないけどなー。



※※※※



 広永浩司は逃げるか戦うという二つの選択肢があれば躊躇なく、降参するという奇っ怪な手を出すような男だった。媚びている訳ではない。単に、逃げるというのはあまりにも在り来たりすぎるし、戦うというのは面白味にかけると思っているからだ。
 ならばいっそのこと、白旗を上げ「参りましたー」と笑顔で相手に言ったほうが、よっぽど相手の驚いた顔を見ることが拝むことが出来る。そんな弄れた考えをする。
 そこに桜道があるなら、桜道のすぐ隣を平然と歩くような男である。
 予想外の第三の選択肢というのが大好きな男だ。とはいえ、いつでもそれが出来るかといえばそうではないこともある。

「進学か、就職か。なんだ、この普通の選択肢」

 つまらんと吐いて捨てた。
 浩司は今、二択を迫られている。それは高校卒業という現代社会に置いて、大抵の人間が必ずやってくる人生の転換期。節目である。
 迫り来る期日が書いてあるカレンダーを流し目に溜息をついた。

「兄さん、兄さんや。何を思い悩んでるのかな?」

 鬱々としていた時に忽然と現れたのは、存在だけでその場の雰囲気を支配するような圧倒的な美を放つ少女。一欠片の曇もない黒なのに透明感を感じさせ、身につけている黒い制服より黒い腰まである髪。子供のように愛嬌のあるがそれなのに凛々しく、所々大人を感じさせる端正な顔立ち。今しがた浩司に向けている笑顔は真夏の向日葵を彷彿させる。肌に病的なまでの白さは感じさせず、健康そのもの。

「進路の二択を迫られてるんだ。ニートかフリーターか」
「え、駄目じゃね?」
「だから第三の選択肢」
「出たぞ、兄さんの十八番!」
「進学」
「普通だったっ!」

 打てば響く妹との会話テンポが浩司にとっては心地良かった。
現在家にいるのは、この二人だけである。浩司は自分の部屋があるが、学校から帰ってきて寝る時以外はリビングで過ごしている。それはあまり家にいない両親の代わりに、二個下の妹の面倒をみるためという動機があったが、今ではそんな事はすっかり忘れてこれがデフォルトとなった。
 妹とは違い部活のやっていない浩司はいつもこの場所で妹の帰りを出迎えている。

「ふーん、で、冗談はこんなもんにしてどうするの?」
「どうするとは不思議なこと言うな。俺の妹ながらそれが分からないというのか」
「……兄さんの考えてることが分かる人がいるとは思えないなー?」

 小首を傾げて一瞬だけ考える素振りをしたが、すぐに首を横に振り冗談交じりに言った。

「そんなことはないぞ。たまにいるんだよ、これが」
「え、嘘、マジ?」

 信じられないといった表情で目が点になり、慌ててその発言の信憑性を確かめる。
 浩司はこの反応も当然だなと何故か理解を示しながらも、大袈裟気味に口を開く。

「マジ。大マジ」
「やばっ、そいつやばっ。兄さん、逃げたほうがいいって。あ、いや、私が兄さんを護ってあげるよ!」

 冗談と本気の両方が入り交じった声色で、だが真摯に浩司を見る。
 体を大の字にし、「身を呈して守るぞ」と意気込んでいる。
 浩司はやれやれと両手を挙げた。

(それは兄として嬉しいのやら悲しいのやら)

 一番親しい身内が己の身で、と言ってもらえるのが嬉しくはあるのだが、それが妹となると如何ともし難い場面であった。兄としては護られるより護りたい、護らなければならない立場であるからして、複雑である。
 どちらのほうが力が強いかは脇に置いといてだ。

(なんであんなに細いのに……)

 どこにそんな力があるというんだ。
 浩司がそう思う日は少なくはない。
 実際、妹は華奢と言えるほど細い。そこにか細さという弱さはないが、だからと言って力強さは感じさせない。それなのに、兄である浩司、まして異性である彼よりも、力・スピード・エネルギーの全てを上回っている。
 浩司が劣っているのではなく、妹が優秀なのだ。

「そんな場面があったら任せるよ」
「おー、任せてーや、兄さん」

 そう言って、にししと笑う姿が似合っていた。
 妹が、ところでと前置きして浩司に尋ねる。

「前々から気になってたけど、兄さんの思考回路ってどんなんなの?」
「んー、どうって言われてもな。本人に分かることなのか、それは」
「私が思うに、兄さんの頭を解析すればノーベル賞も簡単に取れると思うんだ」
「解析だとか解明した暁がノーベル賞に辿り着く、妹の頭の中に興味が湧いたよ」

 こんなに馬鹿だったっけ、と言葉を零した。
 妹にも聞こえていたが、むっとした表情を少し作るだけで、何も言わない。多少なりと、思い当たる節があるようだった。しかし、言葉に対して反応はしない。
 ここで反応を示すと浩司が話を逸らすことをよく理解しているからである。
 浩司も妹の手慣れたのを感じさせる、この一瞬の(妹の中の)やりとりを観察し、感心する。
 思ったよりも馬鹿になってなかったと安心もする。

「そうだな。じゃあ、例題にするか」
「ぬうっ! なんでもかかってきな!」
「例えばここにトイレに通じるドアと外に通じるドアがある」
「ほうほう」
「俺はどちらに行くでしょう?」
「分かるかーっ!」

 浩司の持っていた進路調査の紙を机に叩きつけて心から叫んだ。
 分かるわけがない、こんな兄の思考が分かる人類なんていない。
 妹はいよいよ自身の兄の正体が分からなくなってきた。

「答えは」

 玄関でもない、トイレでもない、全く別の扉を指さす。

「そこの異次元の扉を開けるでした」
「やっぱり分かるかーっ! それにそこは書室だっ!」

 今度は悲鳴めいた言葉を発しながら、激しく地団駄を踏み、キィーっと鋭く浩司を睨みつける。
 若干ながらヒステリックになっている妹を見て、フッと嫌味に笑って、妹を宥めながら先ほど叩きつけられた進路調査の髪を手につかむ。

「ほら、どうどう」
「牛じゃないやい!」
「赤いの見たら突っ込んでくるのか」
「もーっ!」

 妹の荒れ狂う姿を見て豪快に笑いながら、ポンっと肩を叩いて、先ほど指した扉へと歩く。パソコンで面白い職業を探すために書室のドアを開けて入る。
 その後すぐさま冷静を取り戻し、からかわれただけに気付いた妹が、浩司に続いて書室へと入る。

「兄……さん?」

 妹はタンスの中を確かめ、隠れられそうなあらゆる場所を探索した後に、今にも泣きそうな声でつぶやいた。
 書室に入って行ったはずの兄の姿がなかったのである。



 ドアを開けた先にあった光景は、いつもの書室ではなく、玉座の間というのに相応しい椅子があるただっ広い部屋。しかし、椅子以外の物が何もなく、また明るさもない暗くジメジメとした広い空間であった。面白味のかけた部屋というのを絵で表しているようだった。

(いや、本の中だけの存在だと思ってた玉座がある分、面白成分は十分か?)

 浩司はこの状況にいたっても混乱も起こさず、冷静に思考することができるのは、普段からも、どこか飛んだ考えをしている成果なのかもしれない。
 暗くてよ見えない部屋。しかし、その中でも目立つモノがあった。玉座、ではない。

「だ、誰だ!?」

 浩司の耳に小さく聞こえてきたのは、不安の色が感じ取れる声だった。
 声のした方向に目を凝らすと、小さなオブジェのように膝を抱いて、体育座りのように固まっている一人の少女がいた。
 浩司の立っている場所からでは顔の表情は読み取れない。

「ま、まさかこんな時間差で成功しているだなんて……」

 驚きを隠せないというのが浩司の立つ場所からでも十分に把握できるほど、声色が震えていた。
 浩司は完全な状況把握は出来てはいなかったが、少女の発言などから推測し、自身がここにいる理由が目の前の少女にあることを悟った。しかし、それ以上の把握は圧倒的に情報が足りないために補足出来ずにいた。

「我ながら恐ろしい」

 クックックと悪巧みが成功したときのような笑いをし、では早速と言葉にしてから、威厳に溢れた声で言った。「私が貴様を呼んだ魔王であるぞ」と告げた。その間も、コツコツと高そうな床を鳴らしながら、浩司へ向けて歩き、ようやく顔の表情が読み取れる場所まで来て続けて言った。

「私を楽しませてくれ」

 不敵な笑みを浮かべながら、相手を試すような目でそう言ったのだ。



※※※※


 浩司は若手芸人が受けそうな無茶振りを、振りに突っ込みをしながらも華麗にスルーする方向に方針を取ることにする。

「飛んだ無茶を言いやがるな。なんだ、お前は今までお城暮らしで、つまらなさ過ぎる日常に飽きたお嬢様かなんかかよ」
「な、何故分かった!?」
「魔王なんだから実力で城から飛び出してみろよ……」
「い、いや、だって外の世界は危険だって大公が」

 浩司の中の魔王のイメージとずれていて、反射的に笑いそうになったが自重する。一応相手は魔王なのだから油断はならない、油断はならないがすでに舐めきっている浩司。
 肩を窄めて呆れたと言った表情をだけは作る。思わずため息が出てしまいそうだった。
 しかし、と心のなかで呟き、浩司は相手の姿を凝視する。

(まあ、これならお嬢様と言っても差支えはないだろうけど)

 浩司の中でのお嬢様という元の世界ではあまり馴染みのない存在だが、小説などのイメージから推測すると、豪勢でこれでもかとお金がかかっていそうな華やかな衣装を着た人物を思い浮かべる。
 目の前の魔王はまさにその思い浮かべたお嬢様のイメージに相応しく、全身を黒に統一されたフリフリのある可愛さと美しさの両方を演出するような衣装だった。それでいて、大切な部分は強かに強調されているのだから侮れない。見た目の容姿からすれば、それは平均以上はあることが目に見て分かる。

(CかDか。個人的にはCがいいな)

 何事も程よくというのが浩司の至高──女性のある部分のみ──であるがため、大きすぎるのもよしとしない。重要なのは平均並か、平均よりやや上回る程度の手で揉んだ時のちょうどいいフィット感。これが堪らないんだと浩司は無駄に熟考する。
 だが、目の前にいるのは年端も行かない幼気な少女である。いくら魅惑ボディを持っていたとしても、簡単に手を出してしまうというのは男として、人間として問題ではあった。手を出すのは惜しまれる。ならばやはりキープというのが妥当な線か、と思考を張り巡らし一人怪しげに笑った。

「な、なんだその悍ましい笑みはッ!? 寒気がしたぞ!」
「ちょっと値踏みをしてただけさ。あと、数年で赤く実りそうだと」
「なッ! ぶ、無礼者ッ! 貴様、さては子供に手を出す特殊な性癖を持っておるのか!? け、けがわらしい」

 魔王は肩を震わせて、思わず数歩後ずさった。顔には嫌悪と恐怖と不安のトライアングルが混ぜ合わさったような顔。
 浩司はその初心な反応を見て軽くにやけながらも、はてと疑問を浮かべた。
 見た目が少女で幼いと言っても、あと五年もすれば十七・八歳と思われる容姿に到達するだろうという予測のもとの発言だったのに、その予測は裏切られ、少女は数年後も幼いままであると言った。戦々恐々といった表情で。
 男は蔑んだ視線を不本意ながらも受け流して無かった事にして、一つの憶測を立てる。

「となるとだな。年齢を聞くのは失礼だと思うが聞いておく。今、何歳?」
「ん、なんで失礼なんだ? 意味の分からんことを言う奴め。私は今年でちょうど120歳だ」
「なるほど。一桁ほど違うのか」

 あっけからんと答えた魔王の回答に、浩司は把握したとばかりに首を縦に振った。
 彼の年齢の予測はある意味大外れではあったが、ある意味では正しかった。その結果を知って、男は自分の値踏みが合っていたことに自信を取り戻す。
 魔王は男が何のことを言っているのか分からずにキョトンと呆けているが、数瞬ほど間が開くと大切な事を思い出したかのように「あ!」と大きな声を出し、男に向かって指を差した。

「貴様! よくもはぐらかしてくれたな! 早く楽しいことを──」
「こら、指を人に指しちゃいけないぞ」
「あ、そうのか? すまない」
「うん、分かればいいんだ」

 少女は男の忠告に素直に従い、慌てて指していた指を引っ込めた。
 浩司はその様子を見て満足気に頷いた。
 言葉にはなってなかったが、子供は素直が一番だと心の中だけで呟いた。

「って、違う! そんな話をしてたんじゃない! 話を逸らすな!」

 浩司の忠告で、肩を落とし少し沈んでいた少女だったが、話を逸らされていることに気付き、慌てて顔を上げ浩司を鋭い視線で睨みつけた。
 その視線には万物を反射的に平伏くさせてしまえそうなほどの凄みのあるものだったが、浩司はそれを何者でもないかのように右から左へと完全に受け流す。彼の中での魔王の立ち位置がもう決まったようなもんだった。顔は今度はなんだよと言いたげな、不満たっぷりなものである。

「今度はなんですか」

 もはや不満を言葉にするほど、魔王を舐めている。

「『今度は』じゃない! 私が言ってることは最初から変わらない。私を楽しませろと言っているのだ!」
「表現が曖昧すぎて分からん。もっと具体的に」
「貴様が私を楽しませろ」
「もっと!」
「貴様が私をこの忌まわしくつまらない日常から開放できるように楽しませろ」
「もう一声!」
「人間が魔王であるこの私を、この城に幽閉されて外に出ることも叶わず、毎日が退屈にまみれていているから、こんな日常をぶち壊すようなことをして楽しませろ」
「良く出来ました。そうやって具体的に言うことによって相手に自分の伝えたいことを伝えられるようになる。まして、俺と君は初対面。大切な意思疎通だぞ」
「あ、ありがとう。肝に銘じておく」

 よく褒めてよく叱るということを親にしっかりと教わっていた浩司は、それを実行したにすぎない。彼にとってそれらの動作は呼吸をするよりも容易く、自然な行為であった。
 魔王はあまり褒められることに慣れていないのか、頬を少し赤くして口を綻ばせた。純真無垢である証しのような笑みだった。
 魔王なのに無邪気に笑う目の前の少女に、浩司は癒されながらも、これはこれでいいかもなどと思案した。

(年齢の面では考えるなら全くもって問題ない。日本の法律なら確実にセーフだ。むしろ、ロリコンではなくて熟女の分類に入る)

 年齢だけでみるならば、と。
 もう一度、少女の容姿を嘗め回すようにチェックする。そのチェックは北朝鮮と韓国の間にある38度線よりも厳しい。
 男とは顔一つ分低い百五十センチほどの背丈。服装は先ほど上げたお嬢様風な物。黒一色で華やかな衣装をより強調させているのが長くしたたる金色の髪。日に当たれば雪のように反射してしまいそうな白い肌は、暗いこの屋敷では一層際立つ。全体的に幼い印象を持たせるがも典雅な顔立ち。しかし、瞳はルビーの様に爛々と光り、威厳と意志の強さを放っている。瞳が上に立つものであることを証明している。

(なるほど。俺の見た事ある女の子の中ではトップクラスだな)

 この世界で、もはや会うことの叶わないであろう妹を思い浮かべながら比較する。どちらかが上かを考えるとキリがない為、あまり深くは考えなかったが、どちらも次元を超えた美しさを持つ美少女であることは間違いなかった。
 実際に、目の前の少女を前にして、比較しても恥ずかしくない程の美を持っている男の妹は異世界クラスであった。

「では、やってもらおうじゃないか」

 三日月の様に綺麗な笑みを浮かべながら赤い瞳が男を射ぬく。
 人によってはその笑みだけで恐怖を感じてしまいそうな邪悪ともとれるようなものだったが、当たり前だが男は怯まない。それどころか、その笑みを真正面から貫かんばかりに見つめた。そして、今度は目線が上に向き、指で太ももをトントンと軽く叩きながら、悩む素振りをする。
 その男の様子に少女は訝しげな顔をした。そこで、ようやく男は手をポンと叩きとぼけた顔で一言。

「何の話だっけ?」
「き、貴様ぁぁぁあああ!」

 話は一向に進まない──

「嘘、嘘、冗談だよ」

 選択肢は相手の言う事をそのまま聞いて楽しませるか。
 それともスルーして、聞いてなかったことにするか。
 もしくは、第三の予想外な……

「いい加減に」

 魔王の言葉を遮って声高々に、目は真剣に魔王の瞳を貫かんばかりに射ぬいて宣言する。

「俺と付き合ってください」

 ──訳ではなかった。

「やっぱり自分が楽しまなくちゃね」

 浩司の本心と心からの行動だった。















各話タイトル入れるところを思いつかなかったのでここに。
第一話『魔王が召喚したのは?』

※この作品は小説家になろうにも投稿されております。
※加筆修正あり(5/15 1時頃)


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