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No.27655の一覧
[0] 【習作 IS 転生 チラ裏より】 へいお待ち!五反田食堂です![釜の鍋](2013/03/18 01:45)
[1] プロローグ[釜の鍋](2011/11/27 15:22)
[2] 第一話   妹一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/11/27 15:30)
[3] 第二話   友達二丁へいお待ち![釜の鍋](2011/11/27 15:37)
[4] 第三話   天災一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/11/27 15:43)
[5] 第四話   試験日一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/11/27 15:56)
[6] 第五話   入学一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/12/12 12:28)
[7] 第六話   金髪一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/11/27 16:30)
[8] 第七話   激突一丁へいお待ち![釜の鍋](2013/03/18 01:39)
[9] 第八話   日常一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/11/27 17:13)
[10] 第九話   友情一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/11/27 17:38)
[11] 第十話   決闘 【前編】 へいお待ち![釜の鍋](2011/11/27 17:54)
[12] 第十一話  決闘 【後編】 コースは以上へいお待ち![釜の鍋](2012/09/17 17:49)
[13] 第十二話  帰還一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/11/27 18:33)
[14] 第十三話  妹魂一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/11/27 19:08)
[15] 第十四話  チャイナ一丁へいお待ち![釜の鍋](2012/09/17 16:43)
[16] 第十五話  暗雲?一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/11/27 19:53)
[17] 第十六話  迷子一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/11/27 20:19)
[18] 第十七話  約束一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/11/27 20:43)
[19] 第十八話  始動一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/11/27 21:13)
[20] 第十九話  光明一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/11/27 21:56)
[21] 第二十話  幻影一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/11/28 01:59)
[22] 第二十一話 協定一丁へいお待ち![釜の鍋](2012/04/26 12:52)
[23] 第二十二話 氷解一丁へいお待ち![釜の鍋](2012/09/17 16:51)
[24] 第二十三話 思惑一丁へいお待ち![釜の鍋](2012/02/06 19:27)
[25] 第二十四話 開戦一丁へいお待ち![釜の鍋](2012/02/06 18:38)
[26] 第二十五話 乱入一丁へいお待ち![釜の鍋](2011/12/26 18:09)
[27] 第二十六話 優先一丁へいお待ち![釜の鍋](2012/09/17 16:46)
[28] 第二十七話 三位一体【前編】 へいお待ち![釜の鍋](2012/09/17 17:13)
[29] 第二十八話 三位一体【後編】コースは以上へいお待ち! [釜の鍋](2013/03/18 23:04)
[30] クリスマス特別編  クリスマス一丁へいお待ち?[釜の鍋](2011/12/25 22:00)
[31] 短編集一丁へいお待ち![釜の鍋](2012/04/23 23:29)
[32] 短編集二丁へいお待ち![釜の鍋](2012/09/17 17:24)
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[27655] 第十三話  妹魂一丁へいお待ち!
Name: 釜の鍋◆93e1e700 ID:6a99fb4e 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/11/27 19:08
ちわーっす。一組の影の支配者 五反田 弾です。


さて、前置きは置いといて。


「―――― 織斑くんクラス代表決定、同じく五反田くんの副代表任命おめでと~~~~!」
「「「「「おめでと~~~~~~~~!!!!!!」」」」」
「クラッカーあるよー? 持ってない人~?」
「だんだんこっち~。」
「ほいさ。(ドサドサ)」
「お前どっからそんなに出したんだ!?」


パァン! パンパァン!! ドッパ―――――ン(五発同時)!!!!! ダ――ン! ん? 呼んだ? 呼んでないよー。


時刻は夕食後の自由時間です。
只今、『織斑 一夏 クラス代表就任・五反田 弾 クラス副代表就任パーティ』が開かれています。

クラッカーが打ち出され、紙テープが宙を舞い。
『七代目五反田号』が、場を盛り上げる快調な音楽を流す。
さすが相棒、粋な心意気。

場所は、一年の食堂。話しの分かるマダム達の懐の広さには完敗っすよ。一組の淑女達全員で、一夏と俺のことを祝福してくれています。

なんて優しく慈愛に充ち溢れた心を持っているんだ! やっぱり女性は最高だ!

そんな淑女達が各々飲み物を片手に、やいのやいのと盛り上がっている桃源郷を視界に写しながら。


五反田 弾! 只今特別に簡易厨房をお借りして、調理中です!!

流石は最先端のIS学園。移動式の簡易キッチンがあるとは恐れ入るね。

いやー! 最近自分の部屋以外で修行ができなかったし、決闘だのあって忙しかったじゃん。

思いっきり腕を振るう機会がなんかないかねーと探していた所、パーティなんて聞いた日には俺が黙っているはずないだろう!?

次々と『特別親愛メニュー』を作り上げては持っていきます! じゃんじゃん作るぜ! カロリーは控えめだ! 安心してくれ淑女達!
『七代目五反田号』も、食材を切ったり、叩いたりと大活躍さ!


【簡易キッチン風情が、片腹痛いわっ!!】


…お前、そんなに簡易キッチンに対抗意識持たんでもよくね?


「へいお待ち! 『弾特製唐揚げ』『弾特製スペシャルミックスサンド』『弾特製シーフード?スパゲティ』『弾特製でもないサラダ』出来上がったぜ! カロリー控えめ! 一口サイズだから気軽に食ってくれい!」


わああああああああっ!!

歓声が上がり、机に置いた瞬間に料理に群がる淑女達の姿を愛でながら、簡易キッチンへ。
さぁ、今度は何を作ろうかね。


「よぉ、弾。生き生きしてんな。」
「全く。主賓の一人が、パーティーそっちのけで調理とはな。」
「くっ!? ま、まさか料理でも敗北を味わうなんてっ!?」
「やっほ~だんだんー♪」


そんな俺に近づいてくる、四人。

おーおー、一夏の野郎。女の子に囲まれて羨ましいね? 俺だって女の子とキャッキャウフフな時間を過ごしたいわ!

でも、今はそれより目の前の淑女達の笑顔が大事! 紳士だからさ!


「どんどん食えよ! まだまだ作るからなー?」
「お前は食わないのか? 作るばっかでいいのかよ。」
「なーに。俺も適当に摘まんでるぜ? 『七代目五反田号』も手伝ってくれるしな?」
「おー、偉いね。ごたんだご~♪」
【歴代とは違うのだよ。歴代とは(チラチラ)】
「文字表示なのに、小技も覚えたのかお前。」
「つくづくおかしいISだな。一体どういう目的の為に用意されたのだ?」
「出前。」
「お料理~♪」
「だから、ISをそのような事に使ってはいけないと言っているでしょう!? 五反田さん! 布仏さんも毒されてはいけませんわ!?」
「だって、それ以外よく知らんからねー? 出前先で出会って以来。学園に一時の間、調査のために預けたけど、なんも知らされとらんし?」
「ミステリアスだねー。」
「つまり良く分からないISってことか? お前そっくりじゃないかよ。」
「確かに俺自身、よく自分でも分からん事が多々あるしなぁ(しみじみ)」
「多々あるのか!? 自分をもっと理解せんか! 特にお前の場合は!」
「メンドイ。」
「ご自分の事でしょうっ!? 全く、今日の授業の時だってそうですわ! ISをクリーニングに出すなんて前代未聞なことをやってのけて!?」 
「だって、汚れが付いてたんだぞ? 淑女の前では綺麗にしていたいじゃないか。紳士としては。」
「ISには修復機能が備わっています! 汚れなんて自動的に消去するに決まっているでしょう!?」
「マジで!? 『七代目五反田号』、どういうことだ?」




【   あ。  】




「今思い出したのか? ははは、このうっかり屋さんめ♪」
「ちょっと待とうか?」
「ちょっと待て。」
「少し待ちましょうか。」
「おおー。これは予想外だー。」
「何がだ?」


「「「なんでIS自身が忘れてるんだ(のだ)ああああ(ですのおおおお)っ!!!!?」」」


一夏と箒ちゃんとセシリーちゃんの絶叫が響き渡る。
こらこら、そんなに大声出すなよ。ほら見ろ、他の淑女達が何事かと驚いてるじゃねぇか。

あ、のほほんちゃん。耳を押さえて「あう~~~」と唸ってる。
可愛いね~。相変わらず。

まぁ、それはそれとして。


「そりゃ誰だって忘れる事くらいあるだろ? そんなに責めんなよ。可哀そうだろ?」
「ごたんだごー。うっかりさんだねー?」
【説明書をください。】
「ISがISの説明書を読むのかっ!? おかしいだろうが!?」
「変だ! 持ち主同様ISも変だああああっ!?」
「ふ、ふふ、ふ、もう嫌ですわ…。この方に出会ってから私の世界が次々と崩壊していきますわああああああっ!?」
「ま、とりあえずこれ食って落ち着けよ。ほら。」
「あむ♪ うまうま。」
「「「お前(貴方)達が、落ち着き過ぎなんだよ(です)!?」」」


はー、全く騒がしいね。

パーティーだからってはしゃぎたい気持ちは分からんでもないが。あんまり騒ぐと周りに迷惑になるだろうに?
マナーは守らんといかんぞ? 一般常識だ。
のほほんちゃんを見習え。こんな癒しを放って可愛いじゃないか。

しかし、修復機能か。
まったく俺の相棒は案外うっかりしてるな。もう少しでクリーニング代が無駄になる所だったぜ。


何はともあれ。
五反田 弾。只今絶賛調理中。どんどん食えよ幼子達。



【本音SIDE】

「はいは~い、新聞部でーす。学園の超新星、織斑 一夏くんと、胃袋の死兆星、五反田 弾くんの二人に特別インタビューをしに来ました~!」
「ほほー。ギャラは?」
「意地汚ねぇぞ!? それと凄い渾名が付いてるなお前!?」


だんだん達と一緒に盛り上がっている中。
新聞部の副部長さんが、クラスのみんなの間をぬって近づいてきて、だんだん達にボイスレコーダーを向けて話しかけてきた。

わー。薫子先輩だ~。
楯無お嬢様と、仲良しさんなんだよねー♪


「あ、私は二年の黛 薫子。よろしくね。新聞部副部長やってまーす。はいこれ名刺。」
「ども。薫子さんですか、花の薫りの『薫』に、無垢な子供の『子』。素敵な名前ですな。」
「そう? ありがとう。」
「ここでKYな奴は。『画数が多くて、大変そうだな』なんて思うんだろうけど、そんな屑はうちにはいないですからね。なぁ一夏?」
「え? あ、あぁ! そ、そうだな! ははは!」
「「…一夏(さん)。」」
「マジそんな奴死ねって感じだよな。ゴミ屑同然だよな。なぁ一夏?」
「…お前分かってて言ってるだろう!?」
「は? 何がだ? ゴミ野郎。」
「張っ倒すぞ!? 仕方ねぇだろうが! 思いついちまったもんは!?」
「あはははは、噂通り面白い子達みたいだね? それじゃインタビュー始めさせてもらうね!」


和気あいあいとしながら会話が進んでいくのを見ながら。
私は、無意識にぷくっと頬をふくらましていた。

むー、だんだんが薫子先輩を誉めてる。

女の子には、優しいのは知ってるけど。

わ、私だって、かわいいって言われたもん~!

むーっと、だんだんを睨むと。だんだんが気付いて、「フグの真似? 負けんぞ!?」と、対抗して頬を膨らみ返してきた。

ちーがーうーのー! もぉーっ!

プイッとそっぽ向く。
その後すぐ「よっしゃ勝った!」って聞こえた声に、また、むーっと膨れる。

だんだんの馬鹿ぁー! 

…あれ? 何で私、だんだんにムッとしてるんだろー?

疑問を浮かべて「? ? ?」となっている私を置いてけぼりにして、だんだん達のインタビューが始まる。

あ~待って~。私も聞きたい~。


「ではでは、まずは織斑くん! クラス代表になった感想を、どうぞ!」
「えーっと…まぁ、なんというか、頑張ります。」
「えー、もっといいコメントちょうだいよー。俺に触るとヤケドするぜ、とか!」
「自分、不器用ですから。」
「うわ、前時代的!…じゃあまぁ、適当にねつ造しておくとして。次は五反田くん! 感想をどうぞ!」
「オツキミ山でピッピとしか遭遇しません。」
「「「「「凄っ!?」」」」」
「いや凄いけど!? クラス副代表になった感想はないの!?」
「俺に近付くと感染するぜ!!」
「何に!?」
「ランダムだから何とも言えんな。」
「ランダムなの!? 流石はIS学園の問題児!! コメントも一味違うわね!?」
「一夏は塩、俺は味噌だ。」
「味あったんだ!?」
「あ、CMいいすっか? 近所で評判『五反田食堂』。一度来てみてくれよな。」
「売り込み!? この場では意味なくないかな!?」
「じゃ、セシリーちゃん後よろしく。」
「他の人に投げたよ!?」
「この流れで私にどうコメントしろと!? 無理ですわああああ!?」


わー、だんだん節が絶好調だ~♪

だんだんのコメントから、テンヤワンヤの大騒ぎになっているインタビュー。
薫子先輩も、だんだんのコメントに表情がころころ変わっていて、おもしろいー。
あんな先輩は珍しいね~♪

ワイワイと賑やかに騒ぎながら、さらにインタビューは進んでいく。


「クラス代表戦は盛り上がったね! 五反田くんの心温まるエピソードに、女の子達の好感度アップだね。」


…むぅー。


「所々嘘だが。」
「「「「「自分で評価を下げる発言!?」」」」」
「お前やっぱり嘘か!? 何処から嘘だよ!?」
「う○棒食いたかったって所と、グスグスじゃなくワンワン。スーパーじゃなくて、デパートだ。」
「嘘をつく箇所の必要性が分らんぞ!?」
「そして自腹だ。あ、一夏ゲームサンキューな。面白かったぜ(返却)」
「責め立てる所のない美談になりましたわ!?」
「責めた俺一人が嫌な奴じゃねぇかよ!?」
「大丈夫。俺はお前がそんな奴だってこと知ってるからさ!(爽やかな笑顔)」
「喧しい! 最初から嘘吐くのも悪いわ!?」
「そして実は、もう一人登場人物がいる。長くなるから割愛した。聞く?」
「あ、あのー? またの機会でお願いできる? 写真撮りたいんだけどなー?」
「よし、一夏脱げ。」
「脱ぐかドアホ!?」
「俺だけ脱がせる気かお前!?」
「「「「「脱ぐ気だったんだ!?」」」」」


その後は、
服に手を掛け出した、だんだんをおりむー達が必死で止めて。
色々と大騒ぎしながらみんなで写真を撮った。

だんだんが、手招きして私を隣にしてくれたのは、ちょっと嬉しかったなー。
へへへー、後で焼き増し貰おー。


「それじゃ撮るよー。35×51÷24は~?」
「え? えっと…2?」
「ぶー、7「今計算中なんすから答え言わんでください!」そんなに真剣になること言った私!?」
「「「「「紙に書いてる!?(カシャ)―――ああ!?」」」」」


みんな、写真が上がった時どんな顔しているのかなー?




*   *   *




パーティーが終わったのは、十時過ぎになってからでした。

後始末を終えた後は、みんな解散してそれぞれの部屋に戻って行っちゃったー、

私も、今はだんだんと一緒に部屋に戻っている最中なんだよー。
といっても、歩くの遅い私をだんだんがおんぶしてくれているけど。

うーっ。この前までは、気にしなかったけど。

今はなんだか気恥ずかしいよー。(照)


「今日は楽しかったなー、存分に腕前を披露できたし淑女達のウケも良し。いうことなしですな。」
「んー。よかったねー…?」
「おろ? のほほんちゃんお眠かい?」
「むー! そんなにお子様じゃないもーん!」
「お腹一杯で、眠くなるなんておこひゃまいぎゃいにゃいって、こりゃー? ほっへをのはうなー。」
「えへへー、おしおきー。」
「【だが俺には効かん!】」
「おー、腹話術―♪」
「【今日は結構な量食べてたけど大丈夫なの。のほほんちゃん?】」
「むふー、ちょっと食べ過ぎたかもー。でも大丈夫だよー。」
「【嬉しいねー。美味そうに沢山食べてくれる女の子程、見ていて嬉しいモノは無い。好きだわーそういう子。】」
「っ!? う、うぅ~。(照)」
「ん? ほっぺ攻撃が終わって―――ってぬおおお!? おでこを背中に押し付けグリグリだとぉぉ!? なんだその萌え攻撃はああああ!?」
「う~、うぅ~。(グリグリ)」
「いかん!? このままでは萌え死する!! 駆けろ青春! 消えされ煩悩! 俺は紳士だああああああああ!」


そう言って、私を背負ったまま走りだすだんだん。
背中の私を、振り落とさないよう手に力を込めるだんだんの小さな気遣いに、また顔が熱くなった。

うぅ~。だ、だんだんが。だんだんが悪いんだよー。

そのまま廊下を激走するだんだん。
「なんだこれはなんだこれは―――――!? どこのイベントフラグだ――!? やべぇ! ギャラリー登録あるのかこれ!? 永久保存しときたいワンシーンだぞこれはああ!?」って、叫びながら走っている。

そして、突きあたりの廊下を曲った瞬間。


「―――っ!? この巨大なプレッシャーは何だ!?」


ギャリギャリと音をたてながら急停止して、走るのを止めてしまった。
んー? どうしたんだろー?

まだちょっと照れくさいけど、だんだんおの背中から表情を窺う。

だんだんが、とっても戦慄した表情で前方を見据えている顔が見えた。


「ど、どうしたの~? だんだん~?」
「とんでもないプレッシャーを感じる…! のほほんちゃん。悪いけどおろしても良いかな?」
「んー、アイアイさー。」


私の承諾を受け取った後、私が降りやすいようにしゃがんでくれた、だんだんの背中からゆっくりと降りる。

こういう小さな気配りが、だんだんの魅力なんだよねー。

立ち上がり、前方を見据えるだんだん。
一体どうしたんだろー?


「何というプレッシャーだ! 一体何者だ…!?」
「ぷれっしゃー?」
「ああ、こんなに強大な気配は。一夏や千冬さんに出会って以来だっ!」
「? なんのこと~?」
「――― そこにいるのは誰だ!?」


だんだんが叫んで、前方の薄暗い場所を指差す。

そして、カツカツと足音が鳴り響き―――――――



「こらこら。 廊下を走っちゃダ・メ・だ・ぞ★」



扇子を口元に当て、いたずらっぽい笑みを浮かべ姿を現したのは。

私とお姉ちゃんが、お仕えする家の現当主にして、IS学園生徒会長。


更識 楯無お嬢様でした。


わーい、楯無お嬢様だー♪ あれ? なんでお嬢様がここにいるんだろー?


「会長ー。こんばんはー♪」
「やっほー。本音ちゃん。んふふ、お邪魔だったかな?」
「え、えーと? 何がー?」
「んー? 別に何でもないわよー?」


うー、楯無お嬢様の視線が、面白がってる~。


「のほほんちゃんの知り合い? それにしても『怪鳥』だって!? なんと強そうな二つ名なんだ!?」
「怪鳥じゃなくて、会長よ。 私はこの学園の生徒会長をしている更識 楯無っていうの。よろしくね。」
「なんだ生徒会長かよ。」
「あれ!? 露骨にがっかりされちゃった!?」
「学園の謎のキャラっぽい人って、大抵が生徒会長だったり生徒会関係だし。まぁ、いいけどさぁあ?」
「うぐっ! な、なんだか妙な説得力があるわね…!?」
「のほほんちゃん。どういったお知り合い?」
「えーっとね。私の家が代々お仕えしている家のお嬢様でー。この学園の生徒会長さんなんだよー。実は私は生徒会で書記をしているのだー。」
「何だって!? のほほんちゃんが実はメイドさん!? その上生徒会書記!? ここにきて衝撃事実だ!?」
「あー! 何よー! 本音ちゃんだけリアクションが大きくてずるいじゃない!」
「ちなみに、IS学園の生徒会長っていうのはね~、学園で最強ってことなんだよー。」
「本音ちゃんナイス! どう? これで少しは驚いたでしょ。」
「そんなことはどうでもいい! のほほんちゃんてメイド服着るの!?」
「そんなことっ!? 私の存在は、本音ちゃんのメイド服に劣るというの!? 確かに可愛いけど!」
「写真は!?」
「手元に五枚! 一枚二千円!」
「買ったぁ!」
「売ったわ!」
「買っちゃ駄目えええええええー!?」


すると2人は示し合わせたかのように、廊下の隅に移動して。

『税込?』『もちろん』『他には?』『こっちは和風バージョン』『いくら?』『同じく二千円』『一夏トレードで、【五反田食堂アルバイトバージョン】』『嘘!? 激レアじゃない!?』
っていう会話を繰り広げる。

やーめーてー!!




*   *   *




「良い買い物だった。」
「儲けたわ♪」
「むーっ!」


ホクホク顔の二人をむーっと睨んでも。
二人は、「「かわいいなー」」って笑うだけで、全然反省してないー! もー! お姉ちゃんに言いつけてやるー!


「そんじゃ改めまして。初めまして、五反田 弾です。」
「うん♪ 噂は聞いてるわよ、五反田 弾くん。」
「弾でいいすっよ?」
「そう? なら、私も名前で呼んでくれて構わないわ。堅苦しいのは無しで行きましょう。」
「了解っす。しかし楯無さん。まさか、あれ程のプレッシャーを放てるとは恐れ入りました。マジで戦慄したっす。」
「プレッシャー? 何のこと?」
「んー? さっきからだんだんが言ってるんだよー。」
「ふむん? しかし妙だ。今でもプレッシャーは感じるが…楯無さん。ちょっといいですか?」
「やん。スリーサイズはヒ・ミ・ツ♪」
【測定終了】
「流石だ相棒。」
「こらこら? 勝手に測っちゃ駄目でしょう? もう仕方ないわね★」
「それで、楯無さん。ご兄弟っていますか?」
「え? あ、あーうん。まぁ、いる…わよ?」
「かんちゃんっていう妹さんがいるよー。私が専属でお仕えしてるんだー。」
「妹っ!? ということは俺と同じく妹魂を持っているのか!! ならばなおのこと解せん! この妙な気は一体何だ!?」
「あ、あの? 弾くん? な、なにを言っているのかお姉さん分からないな~?」


あ、楯無お嬢様が、触れてほしくない話題になって少し怯んだー。
んー、でも楯無お嬢様とかんちゃんは、すれ違ってるだけだと思うんだけどなー。


「『七代目五反田号』! 妹魂スカウターだ!! 楯無さんの妹魂力を調べろ!」
【スキャン開始】
「妹魂スカウター? な、なにそれ?」
「妹魂力を計測する代物です。これで相手の妹魂力が分かります。」
「へ、へぇ~…?」
「ごたんだご~って、本当に不思議だね~?」
【スキャン終了】
「よし! 楯無さんの妹魂は、どのくらいだ!?」
「っ。(ゴクッ)」

【妹魂力 180000】

「じ、18万だとおおおおおおおおおおお!? そ、そんな馬鹿なあっ!?」
「え? 高いの? それって高いのよね?」
「おー。楯無お嬢様すごいー。18万ってきっとすごいよー。」
「そ、そうよね? ふ、ふふふふ。 どうかしら、この私の妹魂力は?」


「馬鹿な!? 低すぎる!?」


「って、ちょっとおおおおおおおおおお!? どういうことなのそれはっ!?」
「18万なんざ、俺が幼稚園の時の数値じゃないか! 意味分からん!」
「よ、幼稚園児並み…!?」


カランと、お嬢様の手から扇子が滑り落ちた。
おあ~。やっぱり、楯無お嬢様にかんちゃん関係の話は鬼門だねー。


「この数値であれほどのプレッシャーを放つとは説明がつかないっ!! 一体どういう事だ!? 俺は標準で5千万を軽く超えているというのに!?」
「何よそれ!? ご、5千万!? 勝負にすらならないじゃない!?」
「原因が分らない。妹魂スカウターの故障か?」
「故障? そ、そうよ! うん、私もそう思うわ! きっとそうよ!」
【失敬な。原因は分かっています】
「なんだって? どういうことだ?」
「何が原因だっていうの。納得の行く説明をしてくれないかな?」


【おそらく、想いが一方通行で妹さんに届いていない事が原因かと】


「あ、成程(ポン)。嫌われてるのか。」
「【ドスッ!!】―――― かはぁっ!?」


だんだんの言葉に、楯無お嬢様がその場に崩れ落ちた。

だんだん~!? もっとオブラートに包んで~!?

胸を掴んで『痛い・・・!? 心が痛いよう・・・!』と呻く、楯無お嬢様に近づいてその背を撫でる。


「成程、想いが届いていなければ真のシスコンとは言えん。プレッシャーのわりに数値が低いのはそのせいか。」
「うぐぅっ!?(グサ)」
【敵、体勢を崩しました】
「そっかぁ。妹さんと不仲なのか。これは辛いよなぁ? 俺だったら耐えられんな! っていうか何してんの?」
「あぐぅ!?(ドシュ)」
【続けてどうぞ】
「きっと、妹さんのことほっといて『私TSUEEEEEEE!!』とか『私SUGEEEEEEE!!』とか言ってたんだろうなぁ。なんたって最強だしね?」
「ごほっ(ザクッ)!? ち、違うのよぅぅっ! わ、わたしは別に蔑にするつもりなんて、これっぽちも…!!」
「だんだんー! もう楯無お嬢様のライフはゼロだよー! もうやめてあげてー!」
「甘い! 妹魂を持つ者が出会った時、そこにあるのは殺るか殺られるかだ!! この時ばかりは紳士も淑女もないんだ!!」
「そうなのー!?」
「ふっ! ではトドメと逝こうか。」


そう言って、だんだんがポケットから携帯電話を取り出した。

な、何をするんだろー?

楯無お嬢様も、困惑の表情。


「―――― 今から俺は、妹に電話を掛ける。」
「な、な、んで、すって…!?」
「他の兄妹のごく普通で、かつ和気あいあいとした姿に、果たして耐えられるかなぁ? くっくっくっく。」
「な、何て奴なの!? こ、この外道!? 鬼ぃ!?」


楯無お嬢様が、今まで見た事のない戦慄の表情を浮かべてる―――!?
え、えーと、私はどうしたらいいのー!?

そんな私達を無視して、だんだんが携帯のボタンを押し耳に当てる。


「『七代目五反田号』、聞こえるように、俺の会話を周り流してくれ。」
【了解】
「さぁ、覚悟はいいかな? 生徒会長殿?」
「うぐっ…!?」

ピッ。

「あ、もしもし? 蘭か―――?」




【―――――お掛けになった電話番号は現在使われておりません。】




…え、えぇ~。


「…(ピッ)妙だな。」
「実は私の事を、とやかく言う程仲良くないでしょう!? ねぇ!?」
「あれー? おかしいなー? かからないなー?(カチカチカチカチカチ)」
「あ、あら? 不味いわ。ダークサイドに落ちかけているわね。」
「だんだんしっかりしてー。」
「きっと伝えるのを忘れちゃっているだけよ。 元気出して!」
「そ、そうだよな? うん、そうだよな。は、ははは。」
「きっとそうだよー。」
「うんうん。私なんて掛けても『…今、忙しい』って言わ、言われ…!(半泣き)」
「大丈夫だ! きっと本当に手が離せなかっただけさ! 時間が合わなかっただけだ楯無さん!」
「かんちゃんは、ああ見えて忙しいからー」
「そ、そうよね! きっとそうよね!」
「もちろんさ! きっと『今日は、掛かってこないのかな?』って思っているに違いないさ! 自信を持つんだ!」
「――――― っダーリン!!」
「ハニー!!」


ガッシィ!! と、手を握り合って見つめ合う二人。意気投合したようで何よりだけど。

むーっ! 二人とも近いー!


「楯無さん。お互い、上手くいくよう頑張ろう!」
「ええ、もちろんよ。お互い協力していきましょう。」
「俺も、妹さんとの仲が上手くいくよう、協力を惜しみません!」
「あ、ありがとうダーリン!」
「当然さハニー!」
「むー…。」
【二代目。送信者不明のメールです。】
「ん? メール? 表示してくれ。」
【了解】

ピッ。


【お兄へ。 携帯を新しく買い替えたから。新しいメルアド登録しといてね。電話番号もつけとくけど、調子に乗って掛けまくってきちゃ駄目だからね。それから、たまに家に連絡しろ。この馬鹿兄。】



「「……。」」
「おー。もしかして、だんだんの妹さんのメールみたいだねー?」
「…うん。まぁ、協力するからさ。」
「や、優しくしないでよおおおおおおおおおおっ!! う、羨ましくなんてないんだからあああああっ!!」


そう言って楯無お嬢様が、床に落ちたままの扇子をだんだんに向かって投擲。

サクッと、だんだんの額に突き刺さるも。だんだんは顔色を変えず気遣うような瞳を崩さない。
だんだんは、妹さんとすごく仲良しさんなんだねー。

そのまま楯無お嬢様はダダダダーっと、何処かへ駆けだしていってしまいました。

大丈夫だよー。かんちゃんは、楯無お嬢様のこと大好きだよー。

扇子を抜こうともせず、それを見送るだんだんと、私。
なんだか、変な空気になっちゃったねー。どうしようー?


「ふむ? 面白い人だな。」
「だんだんも十分面白いとおもうよー?」
「そうかね? ま、明日また会うことになるし。話しはまた明日ってことか。」
「んー? 会う約束なんていつしたのー?」
「うん? この扇子が招待状だろ?」


そう言って。額の扇子を指差すだんだん。
しょうたいじょー…おー、なるほどー。


「『この扇子を私の所まで返しに来てね♪』っていうメッセージだと思うんだけどね。どうだろうね?」
「んー。きっとそうだと思うよー?」
「やれやれ、分かりにくいことしてくれる人やねー。」
「返しに行くのー?」
「まぁね。朝にでも尋ねてみるかなー? のほほんちゃん。何処に楯無さんがいるか知ってる?」
「朝は、たぶん生徒会室だとおもうよー? 案内するー?」
「おう。それは願ってもない! そんじゃ、朝も早いしとっとと部屋に戻って寝るとしようか。」
「おー!」


そう会話を交わして、だんだんと一緒に部屋に戻る私。
むー、それにしても生徒会室に、だんだんを連れていくことになるなんて思いもしなかったよー。

あれ? 何か忘れているようなー?


「のほほんちゃーん? 置いてくよー?」
「あ~、待って~。」


先に行くだんだんの後を、パタパタと追いかける。
だんだん、とりあえず額の扇子は抜いたほうがよくないかなー?


こうして、今日の出来事は終了しましたー。



生徒会室。

そこにいるのは楯無お嬢様だけじゃないって事を忘れて。





【??? SIDE】


「うぅぅ~! く、悔しい~。悔しい妬ましい~っ!」
「はぁ…。一体どうされたのですか? お嬢様。」


朝も早くから、生徒会室にて仕事に専念する。
そんな私の横で、生徒会長であり。私がお仕えする家のお嬢様である。楯無お嬢様が机にかじりついて悔しがっていた。

今日あってから、ずっとこんな調子なので少々困惑を隠せない。

それでも、机の上の書類を次々と片付けていくのは流石としか言えませんね。


「お嬢様はやめてよー?」
「失礼しました。いつもの癖で。それで一体どうされたのですか? 会長?」
「…うぐぐ! ムキ―――――ッ!」
「ふぅ。」


理由を尋ねてもこんな調子。一体どうしたらいいのかしら?
こんなお嬢様の様子は珍しいから、何をしたら良いのか見当もつかないわ。


とりあえず、気を紛らわすために紅茶でも淹れようかしら。


そう思って立ちあがり、紅茶を淹れる準備を始める。

そんな私の行動を見たお嬢様が、『あっ』と小さな声を上げた。

? 何か要望でしょうか。

振り向く私の視界に映るのは、どこか楽しげなお嬢様の笑顔。


「虚ちゃーん。紅茶を入れるなら四つお願いねー♪」
「四つですか?」
「そ♪ 私でしょ、虚ちゃんでしょ、そして本音ちゃん。」
「本音の分もですか? まだ来ていませんが?」
「もうそろそろ来る頃だと思うからね。」
「それでは三つではないでしょうか?」
「ノンノン♪ もう一人とってもビックなお客様が見えるのよ。」
「お客様、ですか?」
「そ♪ んふふふふ。」


そう言って、意味ありげに微笑むお嬢様。

あの顔は、大抵がいたずらを企んでいる時のそれなので、内心溜息を吐く。

一体、今度は何をしでかす気なのでしょうか。

考えても答えは出ないので、言われた通り紅茶の準備を始める。
もちろん四人分で。

それにしても、一体お客様とは何方でしょうか?


そう思った矢先――――。


ダダダダダダダダダダダ!!!!!!!


「…足音?」
「あら♪ 来たわね。思っていたよりも早いわね。」
「はい?」


意味ありげに笑うお嬢様の言葉に、私が疑問の声を上げた瞬間。


バタ―――――ン!!


豪快な音をたて、生徒会室のドアが開け放たれた。

そして――――――。


「―待たせたなハニー!! 扇子を返しに只今参上! 五反田 弾です!! ついでに、のほほんちゃんもお届けだ!! 流石俺! サービス満点!!」
「あう~~~。まだ眠いよ~~~。」


――――――― え?


突如、扉の開け現れたのは、私に強烈な印象を与えた人。

私に、今まで抱いた事のない感情を植え付けた男の人。

な、なんで、この人が此処に!?


突然の事に感情が追いつかず、ボワっ!っと顔に熱がかかるのが自分でも分かる。
お、お客さまって―――― まさか!?


「来てくれたのねダーリン! 嬉しいわ♪!」
「当然さハニー! それで妹さんとはどんな感じ?」
「き、昨日の今日でどうにかなる訳ないでしょう? お姉さん今傷心中なのよー?」
「俺なんか、昨晩は実家に電話してさー。もう参っちゃった♪ 蘭の奴、何だかんだ言いながら、電話を切るのを先のばしにしてさー(でれでれ)」
「――――― っ憎しみで人が殺せたら…!?」
「はいよ、扇子。ご招待どうも。」
「あら? んふふ。意味に気付いてくれて嬉しいわ。歓迎するわ弾くん♪――ってちょっと待って!? 私の扇子がジュリアナトーキョーっぽくなってるんだけど!?」
「サービスだ!!」
「そ、そんなぁ・・お気に入りだったのにぃ!?」
「ほらー、忘れるからそんなことになるんだぞ?」
「ど、どうしようかな!? お、お姉さん。い、今本気でキレそうになっちゃったよっ!?」


会話を交わす、会長と彼―― 五反田 弾くん。
その横で、妹の本音が『うー…。眠いぃ~。』と席に着き、机に突っ伏す。

と、とりあえず深呼吸して気持ちを落ち着かせる。


だ、大丈夫。いつものように冷静に構えていれば問題ない筈よ。
そう思うものの、自分の身だしなみや、髪のセット具合が気になりだして落ち着かなくなってしまう。

か、髪は撥ねてないかしら? こ、紅茶はこれでいいかしら?
小さな事にも気になりだして、埒が明かなくなってしまう。

彼が来るって知っていれば、もっと色々準備していたのに―――――!?

お嬢様のあの笑みは、こういう事だったんですね!? あ、後でお話がありますので覚悟しておいてくださいっ!


そんな思いを込めて、お嬢様に視線を向けた時―――――。


「おろ?」
「―――――――――っ!?」

彼と視線が重なった。

心臓がバクバクと落ち着かない。
何か言おうとするものの、頭が真っ白になって何を話せばいいのか分らなくなっていまいました。

あ、あう、あ…!?

そんな私をマジマジと見ていた五反田さんはというと――――。


「――― あ。」
「どうしたの弾くん? あ、紹介がまだだったわね。この眼鏡の似合う子は―――。」


彼の視線の先に、私がいる事に気が付いたお嬢様が、楽しそうに紹介を始めようとした時―――。




「―――― 貴女はいつぞやの眼鏡美人さん!! お久しぶりですね!! お元気そうでなによりっす!!」




あの日と同じ、温かな笑顔を私に向けてそう言ってくれた。




「――――――― え? え!? どういうこと!? 二人とも知り合いなの!? こ、これは思わぬ展開だわっ!?」
「むにゅむにゅ…。」
「本音ちゃーん! 寝ている場合じゃないわよー!? とんでもない衝撃展開よー!」


お嬢様と本音の会話も頭を通り抜ける。

覚えていてくれた。

嬉しい。

先程まで混乱していた頭と心が、次第に落ち着きを取り戻していき。穏やかな気持ちになっていく。

話したい事は、山のようにあるけれど――――― まずは。


私は、五反田さんの瞳を見返して小さく笑みを作って言葉を発した。



「――――― お久しぶりです。また会えましたね。」





後書き

・・・・・長いですね。生徒会メンバーは大好きなので、どうしても色々かきたくなってしまいこのようなことに。そして実は姉の方と先に出会っていた弾。いったいこの先どうなっていくのか。やっとラヴコメっぽくなってきました。さて次回、チャイナっ娘が本格的に参入です。日曜出勤だけは勘弁してほしいです本当。




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