白の土台に、黒の墨。
白と黒とで描かれた、水墨画。これ以上ないほどに、単純明快な世界。
つまりは、生と死。
生と死で創られた世界で、呆気なく散る命。紅い色が。
一つの世界に華を添え、生きる彼らの糧と成る。
生きる者。死する者。されど世界は動き続ける。
あるいは未来。
あるいは過去。
此処ではない、何処か。何時かも解らぬ異境の世界で、生きる者。
道なき道を往く者達は剣を手に、魔物が巣食う秘境へと。
彼等を突き動かすものとは、何が。在るのか。
群青に染まる空の先。何が、見えるのか。
命を賭して、成し遂げる。何がそこに在るのか。
彼等が歩みを止めることなど無い。人が、人で在るが故に。
その先に在るものとは何なのか。
見てみたい。
此処ではない、何処かを。