それからあっという間に試験終了。
平均点とランクは多少下がったけど、まあ許容は出来る範囲。
今現在、順位表の前にて。
「なんとかなったか……」
「なんとかなったネ……」
この一週間の戦友、こなたと一息つく。
ちなみに送られてきた魚は、4日で全部消費した。
そんなに量が無かったのもあるけど、こなたも結構美味しそうに食べてただけについ力入れたし。
……余談だけど、ちょっとした仕返しにかがみにそれを教えた時、結構落ち込みました。
「あー……しばらく勉強なんてしたくねー」
「んー……しばらくネトゲ三昧と行きたいよ」
「つーかいっそ、ネトゲ休みなんてのが設定されたらなー」
「んー、そんなのあったら最高だネー」
「あんたらは……つーか、男が堂々とだらけた姿見せるな!」
この声……あー、柊さんとこのかがみんか。
ちなみにかがみは、いつも通りの成績上位をキープ。
体重のキープは全然できんのに、よく進学校の上位キープできるなと関心はする。
「あんた今失礼なこと考えなかった!?」
「考えてねえよ。つーか怒鳴るな」
「その様子じゃ全然懲りてないみたいね。全く、そんなだから……」
「なーこなたー、今度オフ会企画しようかと思うんだけど」
「あー、それ良いネ。折角だし、私のとこも声かけてみよっかな?」
「って聞いてんのあんた達は!!?」
あーもう、うっさいうっさい。
ここ最近勉強漬けで疲れてんだから、説教なんて聞きたくもない。
何より俺は、説教なんて大嫌いだし……するのは好きだけど。
まあ、それはそれとしても……
「いや、マジ勘弁してくれ。そうじろうさんから三時間以上の抗議があったばっかなんだから、説教なんて反吐が出る」
「こなたのとこの? ……うわっ……それならまあ良いわ、でも今度から気をつけなさいよ!」
「へーい」
「ほーい」
あー、かったりー……。
あの変態オヤジの説教のダメージもそうだけど、勉強疲れも中々に抜けない。
テスト明けだっつーのに、全然気が晴れない。
「おーっす?」
「こんにちは。桐島君、泉ちゃん。どうだった?」
日下部さんと峰岸さんも、順位を見に来たのか。
まあ、峰岸さんは成績良いから結構上位にランクインしてる。
もう片方は、言うまでもないだろう。
「ああ、まあなんとかだよ」
「俺も、何とかはなったな。順位そんなに下がらなかったし」
「ちぇっ、せっかくの上剋下のチャンスだったのによ」
「下剋上だ、下剋上。まあそれはそれとして、残念だったな」
間違いを指摘されて、不機嫌になる日下部さん。
うむっ、なんか余計にからかいたくなる。
かがみ曰く、ドS魂が偉く揺さぶられてしまう……いい加減自覚して来ちまったか
「でも次こそは汚名挽回してやるぜ!」
「汚名を挽回しちゃダメだろ。つーか挽回するのは名誉で、汚名は返上しないと」
「ヴぁっ!? ……うぅっ」
「っと、ここまでにしとくか。流石にやりすぎはいけないし」
「道は険しく、果てしなく遠い物よのう」
「なんだとちびっこ!?」
日下部さんとこなたがケンカしそうだったから、とりあえず黙らせた、
「でもそれはそれとしても、折角のテスト明けだからこうパーっと遊びたいよ」
「あっさり流したな……じゃあ放課後、こなたとつかさ、後日下部と一緒にケーキバイキング行くんだけど、一緒に来る?」
「甘い物苦手だから遠慮しとく」
「そう? まあ、無理に誘うのも悪いわね」
「ダメだぞーひーらぎー、ただでさえこの一週間ちびっこに先越されまくってんのに」
「うっさい!」
日下部さんに茶化されてるかがみは置いといて、さてどうするか?
みゆきさんは今日は家の用事があるらしいし、俺も東京の方まで行く気にはならん。
白石は確か、今度こそ主役を取ってやるって張り切ってたから……邪魔するのも悪いな。
……うん、全部つぶれた。
「あれ、そういや峰岸さんはどうして?」
「あっ、私はちょっとお買い物に行く予定があるから」
「へぇっ……彼氏さんと?」
「えっ!」
図星だったか。
そして放課後、繁華街にて。
「久しぶりに、1人でゲーセンとかに行くかな」
『程々にしなきゃだめよ? ただでさえ……』
「説教は勘弁して下さいね」
中学の時は態々電車に乗ってまでやりに行ったし。
時折、妙なのに絡まれたりもしたけど。
「さーて、今日はどーんと……ん?」
ふと目に入ったのは、この辺りじゃ有名なお嬢様校である、聖フィオリナ女学院の制服を纏ったポニーの女の子。
そして、俺の通う陵桜の女子制服を纏った、黒め肌の女の子のツーショット。
ちなみに、両者とも見覚えあり。
「あれ、こうちゃん? あとやまとも」
「あっ、かえで先輩! いやー、偶然っすね」
「あら、兄さん。1人?」
「1人だよ。2人はゲーセン?」
「はい、テストも終わりましたし、久しぶりに格ゲーの連勝記録作ろうと思いまして」
……ふむっ。
そういや最近は格ゲーやってないし、俺も久しぶりに記録作ってみるかな?
こうちゃんも結構やり慣れてるみたいだし。
「それじゃやらずにはおれんな」
「なんなら、勝負します?」
「いいよ。久々だからご期待にそえるかわからんけど」
「やめといた方がいいわよ、こう。兄さんは」
「格闘技経験者なのは知ってるけど、それとこれとは別っしょ?」
「いや、そうじゃなくて……」
数分後。
「結構にぶらない物だね」
「嘘……私が、パーフェクト負けだなんて」
「兄さん、実家からちょっと離れたゲーセンで連勝記録作った事あるのよ」
「いや、それ速く言ってよ……というか、パーフェクト負けなんて初めてなんだけど」
「ああ、悪い悪い。久しぶりなんで、つい本気出しちゃって……ってあれ?」
ちょっとの間の後、こうちゃんが百円玉を最低でも20は持って対戦台に座った。
「こうなったら、とことんまでやりあってもらいますよ!」
あれ、火がついた?
やまとの方を見てみると、諦めろと言わんばかりに顔をそらされた。
「……こりゃかなりの長丁場になりそう。でも、手加減はしないよ?」
「上等です!」
「……なにこの展開?」
(あとがき)
たまには出そうと思ったので、出しました。
個人的にはこの2人好きな部類なんで。
あと、意見があったみたいですが、一応ゲーム版のストーリーも予定はあります。
現在まだ2年何で、かなり先になりますが。