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No.25786の一覧
[0] 普通の先生が頑張ります (更新再開…かな?[ソーイ](2011/06/08 19:02)
[1] 普通の先生が頑張ります 0話[ソーイ](2011/04/10 19:06)
[2] 普通の先生が頑張ります 1話[ソーイ](2011/04/10 16:49)
[3] 普通の先生が頑張ります 2話[ソーイ](2011/04/08 22:17)
[4] 普通の先生が頑張ります 3話[ソーイ](2011/04/08 22:52)
[5] 普通の先生が頑張ります 4話[ソーイ](2011/04/08 23:22)
[6] 普通の先生が頑張ります 5話[ソーイ](2011/04/08 23:43)
[7] 普通の先生が頑張ります 6話[ソーイ](2011/04/09 10:03)
[8] 普通の先生が頑張ります 7話[ソーイ](2011/04/09 10:16)
[9] 普通の先生が頑張ります 8話[ソーイ](2011/04/09 10:36)
[10] 普通の先生が頑張ります 9話[ソーイ](2011/04/09 13:58)
[11] 普通の先生が頑張ります 10話[ソーイ](2011/04/09 14:38)
[12] 普通の先生が頑張ります 11話[ソーイ](2011/04/09 15:24)
[13] 普通の先生が頑張ります 12話[ソーイ](2011/04/09 18:20)
[14] 普通の先生が頑張ります 13話[ソーイ](2011/04/09 22:23)
[15] 普通の先生が頑張ります 14話[ソーイ](2011/04/09 23:12)
[16] 普通の先生が頑張ります 15話[ソーイ](2011/04/09 23:47)
[17] 普通の先生が頑張ります 16話[ソーイ](2011/04/10 16:45)
[18] 普通の先生が頑張ります 17話[ソーイ](2011/04/10 19:05)
[19] 普通の先生が頑張ります 18話[ソーイ](2011/04/11 21:15)
[20] 普通の先生が頑張ります 19話[ソーイ](2011/04/11 21:53)
[21] 普通の先生が頑張ります 20話[ソーイ](2011/02/27 23:23)
[22] 普通の先生が頑張ります 21話[ソーイ](2011/02/27 23:21)
[23] 普通の先生が頑張ります 22話[ソーイ](2011/02/27 23:19)
[24] 普通の先生が頑張ります 23話[ソーイ](2011/02/27 23:18)
[25] 普通の先生が頑張ります 24話[ソーイ](2011/02/26 22:34)
[26] 普通の先生が頑張ります 25話[ソーイ](2011/02/27 23:14)
[27] 普通の先生が頑張ります 26話[ソーイ](2011/02/28 23:34)
[28] 普通の先生が頑張ります 27話[ソーイ](2011/03/01 23:20)
[29] 普通の先生が頑張ります 28話[ソーイ](2011/03/02 22:39)
[30] 普通の先生が頑張ります 29話[ソーイ](2011/03/04 22:42)
[31] 普通の先生が頑張ります 30話[ソーイ](2011/03/08 00:19)
[32] 普通の先生が頑張ります 31話[ソーイ](2011/03/07 23:33)
[33] 普通の先生が頑張ります 32話[ソーイ](2011/03/10 00:37)
[34] 普通の先生が頑張ります 33話[ソーイ](2011/03/09 23:47)
[35] 普通の先生が頑張ります 34話[ソーイ](2011/03/10 23:15)
[36] 普通の先生が頑張ります 35話[ソーイ](2011/03/13 23:11)
[37] 普通の先生が頑張ります 36話[ソーイ](2011/03/14 22:47)
[38] 普通の先生が頑張ります 37話[ソーイ](2011/03/15 23:56)
[39] 普通の先生が頑張ります 38話[ソーイ](2011/03/16 23:15)
[40] 普通の先生が頑張ります 39話[ソーイ](2011/03/17 23:03)
[41] 普通の先生が頑張ります 40話[ソーイ](2011/03/18 22:46)
[42] 普通の先生が頑張ります 41話[ソーイ](2011/03/19 23:49)
[43] 普通の先生が頑張ります 42話[ソーイ](2011/03/20 23:12)
[44] 普通の先生が頑張ります 43話[ソーイ](2011/03/21 22:44)
[45] 普通の先生が頑張ります 間幕[ソーイ](2011/03/23 07:49)
[46] 普通の先生が頑張ります 44話[ソーイ](2011/03/23 23:24)
[47] 普通の先生が頑張ります 45話[ソーイ](2011/03/25 23:20)
[48] 普通の先生が頑張ります 46話[ソーイ](2011/03/26 23:23)
[49] 普通の先生が頑張ります 47話[ソーイ](2011/03/28 00:29)
[50] 普通の先生が頑張ります 48話[ソーイ](2011/03/28 23:24)
[51] 普通の先生が頑張ります 49話[ソーイ](2011/03/30 00:25)
[52] 普通の先生が頑張ります 50話[ソーイ](2011/03/31 00:03)
[53] 普通の先生が頑張ります 閑話[ソーイ](2011/04/01 00:36)
[54] 普通の先生が頑張ります 51話[ソーイ](2011/04/01 23:50)
[55] 普通の先生が頑張ります 52話[ソーイ](2011/04/03 00:22)
[56] 普通の先生が頑張ります 53話[ソーイ](2011/04/04 23:45)
[57] 普通の先生が頑張ります 54話[ソーイ](2011/04/05 23:24)
[58] 普通の先生が頑張ります 55話[ソーイ](2011/04/06 22:31)
[59] 普通の先生が頑張ります 56話(修正前[ソーイ](2011/04/27 22:46)
[60] 普通の先生が頑張ります 57話(修正前[ソーイ](2011/04/27 22:47)
[61] 普通の先生が頑張ります 58話(修正前[ソーイ](2011/04/27 22:47)
[62] 普通の先生が頑張ります 59話(修正前[ソーイ](2011/04/27 22:47)
[63] 普通の先生が頑張ります 60話(修正前[ソーイ](2011/04/27 22:47)
[64] 普通の先生が頑張ります 61話(修正前[ソーイ](2011/04/27 22:48)
[65] 普通の先生が頑張ります 62話(修正前[ソーイ](2011/04/27 22:48)
[70] 普通の先生が頑張ります 56話(修正版[ソーイ](2011/04/28 23:46)
[71] 普通の先生が頑張ります 57話(修正版[ソーイ](2011/04/28 23:27)
[72] 普通の先生が頑張ります 58話(修正版[ソーイ](2011/04/30 22:52)
[73] 普通の先生が頑張ります 59話(修正版[ソーイ](2011/05/18 23:24)
[74] 普通の先生が頑張ります 短編 【茶々丸】 [ソーイ](2011/05/23 23:47)
[75] 普通の先生が頑張ります 短編 【エヴァンジェリン】 [ソーイ](2011/05/23 23:42)
[76] 普通の先生が頑張ります 短編 【エヴァンジェリン】 2[ソーイ](2011/05/25 23:21)
[77] 普通の先生が頑張ります 短編 【月詠】 [ソーイ](2011/06/08 23:06)
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[25786] 普通の先生が頑張ります 短編 【茶々丸】 
Name: ソーイ◆9368f55d ID:052e1609 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/05/23 23:47

「大丈夫ですか?」

 その声が、遠い。
 のんびりと、ゆっくりと。
 優しく肩を揺らされながら、酔った頭を微かに動かす。

「おー……」

「先生、お水を飲んで下さい」

 差し出された水を受け取らず、もう一度、顔を伏せる。
 う、飲み過ぎた。
 吐き気は無いが、動く気力も無い。
 と言うか、眠い。
 絡繰の声には答えているが、その言葉は頭に残らない。
 ……のんびりと、ゆっくりと。
 静かに、程よく酔った頭が、微睡む。
 どうしてマクダウェル宅で酒を飲んだのか。
 どうしてこうまで酔っているのか。
 その理由を思い出せず、だからこそもうどうでも良いや、と目を閉じそうになる。

「先生」

「おー……」

 何でこんなに飲んだんだっけ?
 そんな事を考えながら、微かに頭を上げる。
 テーブルの上には数本の酒瓶と、十数の空の缶ビールが転がっている。
 絡繰が作ってくれたつまみも食い散らかされ、テーブルの上は酷い有様だ。
 というか、床もだろう。
 明日の朝は片付け手伝わないとなぁ、と。
 頭の片隅でそんな事を考えるが、きっと覚えていないだろう。
 と言うか、起きれるかどうかも怪しいし。

「……お休みになるなら、ベッドへ……」

「うんー」

 でも、動く気力が無い。
 疲れている、とも言う。
 と言うか、酔ってる。
 ぁぅー。

「からくりー、マクダウェルはー?」

「マスターなら、部屋へ戻られました」

 そうかー、と。
 聞いた意味は無い。
 何となく気になったとか、そんな感じだろう。
 ……完全に酔ってるなぁ。
 まるで、自分が自分じゃないみたいだ。

「絡繰も早く寝ろよー」

「先生? 私には睡眠は必要ありません」

「ふぅん……」

 そうなのか? と。
 そうだったかな、と頭で考え、どうだったかなぁ、と陽気に笑ってしまう。
 うん。
 まぁ、眠らないなら、寝る必要はないなぁ、と。

「先生、風邪をひいてしまいます」

「もうだいぶん暖かいから、大丈夫だろ……」

「いえ……体調を、崩してしまいます」

「大丈夫……だと思う」

 うん。
 良い感じに、酒で温まってるし。
 ……だからこそ、風邪をひくんだろうけど。

「先生」

「……うぅ」

 眠い。
 目を閉じて寝たい。
 でも、肩を揺らされて、微睡みはするが、眠りに落ちる事は無い。
 何と言うか、中途半端。
 物足りないというか、寝たいのに寝れないと言うか。
 うん。
 絡繰の手が、俺の眠りの邪魔をする。
 優しく俺を揺らすその手が、今はひどく――何と言うか、うん。
 優しく揺らされるのは気持ちが良いけど、眠れないのはいただけない。

「先生?」

「……んー?」

 顔は抵抗でもするかのように伏せたまま。
 でもまだ起きていて、それを教えるように、絡繰の声に反応する。
 眠い。
 でも寝れない。
 そんな、中途半端。
 俺を優しく揺らす手が、俺を眠らせてくれない。

「先生」

「……眠ぃ」

「お休みになられるなら、ベッドへ――」

 優しく、揺らす。
 ゆらゆらと。
 まるで、子守歌のよう。
 暖かく、ゆっくりと、穏やかに。
 俺を、揺らす。
 でも――眠れない。
 揺れるから。

「絡繰ぃ」

「なんでしょうか?」

 最後の力を振り絞って、絡繰の方を向く。
 向くと言っても、もう限界はとうに超えているので、顔を向ける程度だが。
 そして、確認。

「……揺らされると、寝れない」

 その手を、取る。
 俺を揺らす、眠りを妨げる、その、細くて柔らかな手を。
 片手で握りこむ様に掴み、もう揺らされないようにする。
 うん……。
 そうすると、揺れない。
 目を閉じると――ひどく暖かな感じになる。
 香るのは強い酒の香り。
 鳴るのは小さく、時を刻む時計の秒針。
 そして――。

「――――――」

 ――俺を呼ぶ声は無い。
 うん。
 寝て良いって事だな。
 ……そしてすぐ、眠りに落ちる。
 だって、睡魔にはもう負けてたんだし。



――――――茶々丸

 そう言えば、と。
 私の中の記憶ドライブを何度か検索するが――手を握られたのは初めてだな、と。
 そう認識しながら、目の前で眠りに落ちていく先生を……眺める。
 起こす事も出来ず。
 声を掛ける事も出来ず。
 ただ……眠りに落ちていく先生を、見ている。
 どうしようもなく。
 動かない身体を不思議に思いながら。

「――――――」

 握られた手を、強く意識しながら。
 暖かいではなく、熱い。
 暖かいではなく、大きい。
 その手に包まれた自分の手を、少し動かす。
 解くのは簡単だ。
 起こさないように解く事だって、造作も無い。
 なのに解く事が出来ず――ついに、先生は眠りに落ちた。
 規則正しい吐息。
 落ち着いた心音。
 そのデータは、先生が眠りに落ちた事を教えてくれる。
 教えてくれる……が。

「先生?」

 そう、声を掛ける。
 何故?
 意味は無い。
 もう眠っているのだ。
 しかも、相当量のアルコールを摂取されて。
 きっと、明日の朝まで起きる事は無いだろう。
 どうしよう、と思考する。
 ベッドまで運ぶべきだろう。
 電気も消さないといけない。
 このままじゃ、風邪をひいてしまうかもしれない。
 この体勢じゃ、身体を痛めてしまうだろう。
 こんな汚れた場所で寝られては、心苦しい。
 ちゃんとしたベッドも、用意している。
 きちんと、今日来られると判っていたので、干していた。
 明日の朝は、胃に優しい朝食が良いだろう。
 そこまで考えて、
 ベッドまで運ぶべきだろう。
 人工知能が一周して、また振り出しに戻る。
 いや、判っている。
 起こすべきだ。
 それが出来ないなら、起こさないように寝室まで運ぶべきだ。
 なのに、それが出来ない。
 無言で、ただ――その場に立つ。
 先生に、手を握られたまま。
 時を刻む時計の音と、先生の寝息。
 それだけがある、静かな夜。
 私なら出来る。
 起こさないように、この握られた手を解く事が。
 そして、そのまま寝室に運ぶ事が。

「んぅ……」

「…………」

 かすかな寝息。
 それと共に、寝返りをうち――顔をこちらに向けられる。
 酒精で赤くなった顔。
 それを見るのは、これで2度目。
 それも、ちゃんと記憶している。
 でも、その時よりも、赤みが強い。
 その時よりも多くアルコールを摂取したからだ。

「先生? 風邪をひいてしまいます」

 起こさないように、小さく声を掛ける。

「……?」

 何か、おかしいと思った。
 だがそれが何なのか、判らない。
 首を傾げ――その反動で、少しだけ握られた手が動いてしまう。

「…………ん、ぅ」

 起きられなかった。
 ……良かった。
 そう思い、どうしたらいいか考える。
 起こした方が良いだろう。
 でも、手を握られてるから起こせない。
 どうしたら良いだろうか?
 こちらに向けられた寝顔を眺めながら、自問を繰り返す。
 どうやって起こすべきか。
 それとも、眠ってもらったまま、ベッドへ運ぶか。
 でも、手を握られてるから動けない。

「…………………」

 その隣の席へ、腰を下ろす。
 静かに、起こさないように、ゆっくりと。
 そして、その隣の席に座り、先ほどよりも近い位置で、その寝顔を眺める。
 どうしたら良いでしょうか?
 聞こえないように、起こさないように――そう、小さく呟く。

「……先生」

 もう一度、呟く。
 そして、掴まれていた手を、小さく動かす。
 まずは人差し指。
 起きない。
 次に中指。
 起きない。
 薬指。
 ――軽く、身じろぎ。
 指の動きを止め、そのまま数瞬。
 起きない事を確認して、次は小指。
 大丈夫だ。
 それを確認して――私も、先生の手を掴み返す。
 いや、握り返す。
 静かに、でもはっきりと。
 大きな手。
 偶に、私を撫でてくれる手。
 でも、今は何時もより体温が高い。
 ……手の平も、熱い。
 いつもは暖かな手が、今は熱い。
 それを体感しながら、どうすべきか考える。
 起こすべきだろう。
 このままじゃ風邪をひいてしまう。
 それでないなら、ベッドまで運ぶべきだ。
 でも、手を握られてるから起こせないし運べない。
 どうしようもない。
 手を握り合ったまま、数瞬。
 秒針が何度回ったか。
 長針が、どれほど動いたか。
 もしかしたら、短針も少し動いたかもしれない時間、ただ――手を握り、その寝顔を眺める。

「せんせい」

 静かに、ゆっくりと――起こさないように、囁く。
 ついで、その髪を……偶にしてもらう様に、空いた手で撫でる。
 梳く様に、優しく、撫でるように。
 ――あたたかい。
 そう、認識した。
 それは、先生から“感情”を教えてもらう時に感じるモノ。
 この胸に宿る“ぬくもり”は、どんな名前の“感情”なのだろうか?
 いくつもの“感情”を教えてくれた貴方なら、この“ぬくもり”の名前を知っているのでしょうか?
 この暖かさも、いつか教えてくれるのでしょうか?

「……せんせい」

 もう一度呼ぶ。
 起こさないように、小さく、静かな声で。
 その髪を解いていた手を戻し――胸に添える。
 確かにある温もりを感じる為に。
 ここにある暖かさを感じる為に。
 胸に添えた手、その指からは何も伝わらない。
 なのに、確かにここにあるモノ。
 コレは一体何なのでしょうか?
 これもまた、感情なのでしょうか?
 だとしたらコレは一体、どんな名前なのか……。
 先生と居る時。
 楽しい時。
 嬉しい時。
 ……きっと、笑っている時。
 このぬくもりが、冷たい機械仕掛けの身体に、熱をくれる。
 それがとても安心できる。
 それは、この人と一緒に居る時に起きる現象。
 貴方なら、この答えを知っていますか?

「――起きないと、風邪をひいてしまいます」

 そして私は、また――起こさないように、静かに、声を掛ける。
 その寝顔に向けて。
 電気を消し忘れ、その眩しさにこの人が目を覚ますまで――ずっと。


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