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No.25786の一覧
[0] 普通の先生が頑張ります (更新再開…かな?[ソーイ](2011/06/08 19:02)
[1] 普通の先生が頑張ります 0話[ソーイ](2011/04/10 19:06)
[2] 普通の先生が頑張ります 1話[ソーイ](2011/04/10 16:49)
[3] 普通の先生が頑張ります 2話[ソーイ](2011/04/08 22:17)
[4] 普通の先生が頑張ります 3話[ソーイ](2011/04/08 22:52)
[5] 普通の先生が頑張ります 4話[ソーイ](2011/04/08 23:22)
[6] 普通の先生が頑張ります 5話[ソーイ](2011/04/08 23:43)
[7] 普通の先生が頑張ります 6話[ソーイ](2011/04/09 10:03)
[8] 普通の先生が頑張ります 7話[ソーイ](2011/04/09 10:16)
[9] 普通の先生が頑張ります 8話[ソーイ](2011/04/09 10:36)
[10] 普通の先生が頑張ります 9話[ソーイ](2011/04/09 13:58)
[11] 普通の先生が頑張ります 10話[ソーイ](2011/04/09 14:38)
[12] 普通の先生が頑張ります 11話[ソーイ](2011/04/09 15:24)
[13] 普通の先生が頑張ります 12話[ソーイ](2011/04/09 18:20)
[14] 普通の先生が頑張ります 13話[ソーイ](2011/04/09 22:23)
[15] 普通の先生が頑張ります 14話[ソーイ](2011/04/09 23:12)
[16] 普通の先生が頑張ります 15話[ソーイ](2011/04/09 23:47)
[17] 普通の先生が頑張ります 16話[ソーイ](2011/04/10 16:45)
[18] 普通の先生が頑張ります 17話[ソーイ](2011/04/10 19:05)
[19] 普通の先生が頑張ります 18話[ソーイ](2011/04/11 21:15)
[20] 普通の先生が頑張ります 19話[ソーイ](2011/04/11 21:53)
[21] 普通の先生が頑張ります 20話[ソーイ](2011/02/27 23:23)
[22] 普通の先生が頑張ります 21話[ソーイ](2011/02/27 23:21)
[23] 普通の先生が頑張ります 22話[ソーイ](2011/02/27 23:19)
[24] 普通の先生が頑張ります 23話[ソーイ](2011/02/27 23:18)
[25] 普通の先生が頑張ります 24話[ソーイ](2011/02/26 22:34)
[26] 普通の先生が頑張ります 25話[ソーイ](2011/02/27 23:14)
[27] 普通の先生が頑張ります 26話[ソーイ](2011/02/28 23:34)
[28] 普通の先生が頑張ります 27話[ソーイ](2011/03/01 23:20)
[29] 普通の先生が頑張ります 28話[ソーイ](2011/03/02 22:39)
[30] 普通の先生が頑張ります 29話[ソーイ](2011/03/04 22:42)
[31] 普通の先生が頑張ります 30話[ソーイ](2011/03/08 00:19)
[32] 普通の先生が頑張ります 31話[ソーイ](2011/03/07 23:33)
[33] 普通の先生が頑張ります 32話[ソーイ](2011/03/10 00:37)
[34] 普通の先生が頑張ります 33話[ソーイ](2011/03/09 23:47)
[35] 普通の先生が頑張ります 34話[ソーイ](2011/03/10 23:15)
[36] 普通の先生が頑張ります 35話[ソーイ](2011/03/13 23:11)
[37] 普通の先生が頑張ります 36話[ソーイ](2011/03/14 22:47)
[38] 普通の先生が頑張ります 37話[ソーイ](2011/03/15 23:56)
[39] 普通の先生が頑張ります 38話[ソーイ](2011/03/16 23:15)
[40] 普通の先生が頑張ります 39話[ソーイ](2011/03/17 23:03)
[41] 普通の先生が頑張ります 40話[ソーイ](2011/03/18 22:46)
[42] 普通の先生が頑張ります 41話[ソーイ](2011/03/19 23:49)
[43] 普通の先生が頑張ります 42話[ソーイ](2011/03/20 23:12)
[44] 普通の先生が頑張ります 43話[ソーイ](2011/03/21 22:44)
[45] 普通の先生が頑張ります 間幕[ソーイ](2011/03/23 07:49)
[46] 普通の先生が頑張ります 44話[ソーイ](2011/03/23 23:24)
[47] 普通の先生が頑張ります 45話[ソーイ](2011/03/25 23:20)
[48] 普通の先生が頑張ります 46話[ソーイ](2011/03/26 23:23)
[49] 普通の先生が頑張ります 47話[ソーイ](2011/03/28 00:29)
[50] 普通の先生が頑張ります 48話[ソーイ](2011/03/28 23:24)
[51] 普通の先生が頑張ります 49話[ソーイ](2011/03/30 00:25)
[52] 普通の先生が頑張ります 50話[ソーイ](2011/03/31 00:03)
[53] 普通の先生が頑張ります 閑話[ソーイ](2011/04/01 00:36)
[54] 普通の先生が頑張ります 51話[ソーイ](2011/04/01 23:50)
[55] 普通の先生が頑張ります 52話[ソーイ](2011/04/03 00:22)
[56] 普通の先生が頑張ります 53話[ソーイ](2011/04/04 23:45)
[57] 普通の先生が頑張ります 54話[ソーイ](2011/04/05 23:24)
[58] 普通の先生が頑張ります 55話[ソーイ](2011/04/06 22:31)
[59] 普通の先生が頑張ります 56話(修正前[ソーイ](2011/04/27 22:46)
[60] 普通の先生が頑張ります 57話(修正前[ソーイ](2011/04/27 22:47)
[61] 普通の先生が頑張ります 58話(修正前[ソーイ](2011/04/27 22:47)
[62] 普通の先生が頑張ります 59話(修正前[ソーイ](2011/04/27 22:47)
[63] 普通の先生が頑張ります 60話(修正前[ソーイ](2011/04/27 22:47)
[64] 普通の先生が頑張ります 61話(修正前[ソーイ](2011/04/27 22:48)
[65] 普通の先生が頑張ります 62話(修正前[ソーイ](2011/04/27 22:48)
[70] 普通の先生が頑張ります 56話(修正版[ソーイ](2011/04/28 23:46)
[71] 普通の先生が頑張ります 57話(修正版[ソーイ](2011/04/28 23:27)
[72] 普通の先生が頑張ります 58話(修正版[ソーイ](2011/04/30 22:52)
[73] 普通の先生が頑張ります 59話(修正版[ソーイ](2011/05/18 23:24)
[74] 普通の先生が頑張ります 短編 【茶々丸】 [ソーイ](2011/05/23 23:47)
[75] 普通の先生が頑張ります 短編 【エヴァンジェリン】 [ソーイ](2011/05/23 23:42)
[76] 普通の先生が頑張ります 短編 【エヴァンジェリン】 2[ソーイ](2011/05/25 23:21)
[77] 普通の先生が頑張ります 短編 【月詠】 [ソーイ](2011/06/08 23:06)
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[25786] 普通の先生が頑張ります 32話
Name: ソーイ◆9368f55d ID:052e1609 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/03/10 00:37
「海だーーー!!!」

 楽しそうだなぁ、と。
 いやもう、何と言うか……金持って凄い。
 そう内心で苦笑し、ここまで自家用の飛行機を飛ばしてくれた執事さんに頭を下げる。

「どうも、ありがとうございます」

「いえ。それでは明日の朝、また迎えに来ますので」

「はい。それでは、お気を付けて」

「はは、では」

 うーん……飛行機の運転。男なら憧れるなぁ、と。
 野太いエンジン音に、プロペラが空を切る音。
 ……初めて生で聞いたけど、凄いな。
 子供のころに夢が飛行士と書く子が多いのが何となく判った気がした。

「どうしたんですの、先生?」

「いやぁ、自家用の飛行機なんて初めて乗ったからなぁ」

「言って下されば、いつでもご用意いたしますわ」

 スイマセン、別に何時でも乗りたくはありません。
 ……失礼だけど、飛行機って落ちそうで怖いし。
 憧れはするけど、そこは別である。
 それに苦笑を返し、桟橋から足を進める。

「しかし、いきなり南の島なんて、どうしたんだ?」

「いえっ、ネギ先生が落ち込んでらしたのでっ」

 何でそこで握り拳を作るかなぁ。
 普通に言えば、教師を心配した生徒に見えてネギ先生も見直すだろうに。
 ……まぁ、見直されても困ると言うか、生徒に心配される教師が、とも思うけど。
 しかも、その落ち込んでいたのはどうも解決したらしいし……雪広、不憫な子だなぁ。
 でもなんか、それがこの子らしくて良いのかもしれない。うん。

「あ、先生も楽しんで下さいね?」

「おー、誘ってくれてありがとうな」

「いえ」

 と言っても、付き添いに大人が必要だって学園長から話が出たらしいから、白羽の矢が立っただけだけど。
 まぁ、流石に連休とはいえ、麻帆良外で一泊、しかも生徒だけ、と言うのも問題がある。
 問題が起きたらどうしようもないし。

「それでは、早速着替えてまいりますのでっ」

 そう言って駆けていく雪広を目で追い、

「気合入ってるなぁ」

 と、どこか他人事のように呟いてしまう。
 いや、俺が南の島のビーチにとか現実味がまだ湧かないし。
 周囲を見ると透き通った青い海と、白い雲、晴天の空。
 映画やテレビの中の世界である。
 うーん……どうにも場違いに感じてしまうのは、きっと俺が根っからの庶民だからだろう。
 ま、生徒達が楽しめるならどうでも良い事だけど。

「サメとか居るのかな?」

 まぁ、居るとしても沖合の方だろうけど。
 流石に……いくらクーフェイや鳴滝姉妹でも、そこまではしないだろう。
 と言うか、そうなったら俺じゃ手がつけられないし。
 ちょっと嫌な事を思ってしまい、溜息を一つ。
 ……ま、一泊くらいで何も起こらないと思うが。
 
「さて、と」

 砂浜には、いくつかのビーチパラソルと、チェアーが用意されていたので、その一つに座る。
 何するかなぁ、と。
 流石に、生徒に混ざって遊ぶと言うのも少し気が引ける。
 それに仕事も残ってるし、そっちも片付けてしまわないといけない。
 休み明けには京都の報告書と、経費の書類を出してしまわないといけないし。
 自前のノートパソコンも持ってきてるから、今からするのも良い。
 けど、折角の海なので、勿体無いとも思うし。
 うーん。
 どうしたものか。
 周囲を見ると、誰も居ない。
 きっと着替えに行ってるのだろう。
 というか……これ、パラソル?
 思いっきりなんかの木の枝と葉で編んだ様な……絶対高いだろ、コレ。
 チェアーも市営のプールとかで見掛ける様な奴じゃなくて、きちんとした木材で出来てるし。
 ……あんまり気にしない方が胃に優しいかもしれないなぁ。

「先生っ」

 そんな事を考えていたら、元気な声で呼ばれた。

「ネギ先生」

 声の方を向くと、水着にパーカーを羽織ったネギ先生がこっちに駆けてきていた。
 元気だなぁ、と。
 良い気分転換になると良いけど。

「先生は着替えないんですか?」

「いえ。とりあえずは皆が揃った後で、着替えてきます」

 特にしたい事もないですし、と。

「折角の海なのに、勿体無いですよっ」

「はは。お目付役ですからね、先生達が羽目を外し過ぎないように見てるのが仕事ですから」

「ぅ……き、気を付けます」

「はい。気を付けて下さい」

 そう笑顔で言う。
 まぁ、言うほど心配もしていないし。
 でも雪広には、とは言わないでおく。
 折角誘ってくれたんだし。
 那波と神楽坂、絡繰も居るし……大丈夫だろう。うん。
 そこまで暴走もしないだろうし。
 ……思い付きで南の島に誘う時点でアレだけど。
 最初はネギ先生と二人でとか計画してたらしいからなぁ。
 今度、朝倉にジュースでも奢ってやろう、と思う。

「皆さん遅いですねー」
 
「まぁ、女性の着替えと言うのは時間が掛るモノなんですよ」

「そうなんですか?」

「ええ、そういうものなんです。覚えておいた方が良いですよ?」

 ネギ先生は、良く誘われてるみたいですからね、と。
 クラスの子達から買い物とか、休日に良く誘われてるらしい、と言うのは朝倉と早乙女談。
 まぁ、それくらいなら、と俺も目を瞑ってる。
 ネギ先生も楽しんでるようだし、良いストレス発散にもなるだろう。
 それに、本当に嫌なら断るだろうし。

「なるほど……」

 そう真面目に答えられると、微笑ましい気分になってしまう。
 やっぱり、こう言う所はまだ子供なんだなぁ、と。

「何か飲みますか?」

「え?」

「クーラーボックス。中は飲み物らしいですから」

 そう言い、ビーチチェアの脇に置いてあったクーラーボックスを開く。
 これは飛行機を運転していただいた執事さんに教えてもらっていた。
 あと、別荘の間取りとか緊急時の連絡先とか。

「色々ありますね」

「……そうですね」

 何でアルコールまで入ってるのかは、考えないでおこう。
 全部のクーラーボックスにだろうか?
 うーん……周囲を見渡すと、パラソルが立ってるのは5つ。
 はぁ、と。

「どうしたんですか?」

「いえ」

 最初の仕事が決まったので、小さく溜息を吐いて立ちあがる。
 良い天気だなぁ、と。
 でも、アルコールはまだ早いと思うんだ、うん。







 クーラーボックスから缶チューハイを取り終える頃、やっと水着に着替えた雪広達が来た。
 ……うーん。
 最近の中学生って、凄いなぁ、と。
 いかんいかん。
 生徒をそんな目で見るなんて、と首を横に振る。

「先生、何をなさっているのですか?」

「ん?」

 っと。

「いや。好きなジュースがあったから、集めてた」

「……子供ですか、貴方は」

「は、はは……」

 そう言わないでくれると助かるなぁ。
 各クーラーボックスには酒は一本ずつ入っていたので、もしかしたら俺用なのかもしれない。
 気の回し過ぎじゃないか、雪広家の執事さん達よ。
 気付かれたら、きっとこういうイベントが好きな彼女達だ、飲もうとするかもしれない。
 ……と言うか、興味本位で飲むだろうなぁ。特に……まぁ、なんだ、悪乗りが好きなクラスだからな、ウチ。
 苦笑し、5本の缶を器用に両手で持つ。

「ネギ先生なら、向こうで一人で待ってるぞ。早速水着姿でも……」

「ネギ先生ーーーっ」

 判り易い子で助かるなぁ。

「あら、上手くかわしましたね」

「何の事やら」

 那波から、絶対称賛されていないような称賛の声。
 もしかして、気付いてる?

「まぁ、私達は楽しければ良いですので」

「なら大丈夫だな。雪広があの調子なら、きっと楽しいぞ」

「ふふ、そうですね」

 どうやら、お酒にはあまり興味がないらしい。
 そう上品に笑う彼女の陰に隠れているのは、村上と鳴滝姉妹。
 ん?

「どうしたんだ?」

 何で隠れているんだろう?

「い、いやー……先生、元気?」

「そりゃ元気だけど」

 どうしたんだろう、と思い、

「まったく、どうしたのかしら、この子達は?」

「あー……」

 何となく、まぁ、何となく気付いてしまった。
 ……これってセクハラにはならないよなぁ、と。
 心中でそう自問し、とりあえず触れない方が良いのかなぁ、と。
 しかし、村上はともかく、鳴滝姉妹もそう言うのを気にするもんなんだなぁ。
 那波の陰に、と言う時点で結構……これから先は言わない方が良いだろう。

「まー……とりあえず、雪広を追うかー」

「そうですね」

 気付かないフリしとこう。
 何かその方が良さそうだ。教師として、と言うより男として。
 ホントは那波とか雪広とかの水着姿とかも褒めたい所だが……うん、止めとこう。
 その方がきっと良い。
 何が良いのかって言うのは、気にしない。
 だって、俺は先生だから。うん。
 ……しかし、前から何度も思っていたけど、最近の中学生って中学生らしくないと思う。

「先生、この水着どうでしょうか?」

 ――那波に見えない角度で、頬が引き攣ってしまった。
 チラリ、とその脇を見ると、村上と鳴滝姉妹がこっちを見上げてきていた。
 いや、判るから。
 那波は……正直、凄い。
 何が凄いかって、もう何だ、高校生と言うより、大学生に見えるくらい凄い。
 前提として、すでに中学生じゃなかったりする。
 まぁ、そんな失礼な事はさて置き。

「似合ってると思うけど、少し大胆過ぎやしないか?」

「そうでしょうか?」

 うん。
 4人揃って首を縦に振る。
 そして、それが似合っていると言うのが何とも言えない。
 ……偶に大学生に間違われるって愚痴を聞いた事があるけど、判る気がする。
 もうすでに高校生じゃない所が、那波らしい。うん。
 中学生は、そんなに胸の谷間なんて強調させません。

「もう少し大人し目の方が良かったでしょうか?」

「おー……そっちの方が良かったと思うぞ、うん」

 主に、その脇の子達の為に。
 あと、ネギ先生の為に。刺激強過ぎやしないだろうか?

「先生は着替えないの?」

 とは村上。
 正直、話題を振ってくれて先生は凄く嬉しい。

「んー、とりあえず、皆揃ったら着替えてくるつもりだ」

「そっかー、後でビーチバレーやろう、ビーチバレー」

「ん、判った」

 そんな事を離しながら、雪広とネギ先生の所へ。
 うん。

「落ち着け、雪広。那波?」

「あらあら」

 ネギ先生相手にストローを二本刺したドリンクを勧めていた雪広を、那波に抑えてもらう。
 相変わらずのお前に安心すればいいのか、悲しめばいいのか……複雑だよ、先生は。

「ち、千鶴さんっ!?」

「ごめんなさいねー、あやか」

 はぁ。

「相変わらずだねー、いいんちょ」

「相変わらずだ」

「相変わらずね」

 まったくだ……と言うか、そのドリンク何処から出したんだ?
 クーラーボックスの中にあったかな、そんなの?

「こ、これは――」

「うん。これは?」

 言ってみろ、バッサリ切ってやるから。

「う」

「う?」

 あ、固まった。
 ……真っ赤になってぼそぼそ言うなよ。
 なんか那波の心の琴線に触れたらしく、抱き付かれていた。
 あー、目の毒だ、目の毒。
 そこから視線を外すと、他の子達も別荘の方から歩いて来ている。
 どうやら、更衣室は無いらしく。別荘で着替えを済ませてきているようだ。
 ネギ先生も別荘から歩いて来てたし。
 えっと……

「これで全員か?」

「はい」

 宮崎に綾瀬、早乙女、朝倉、クーフェイと龍宮、和泉に佐々木、柿崎。
 それに神楽坂と近衛、桜咲にマクダウェルと絡繰。
 ……随分な大所帯である。
 そして、華が有るなぁ、と。
 う、いかんいかん。

「それじゃ、怪我しないように遊ぶんだぞー」

「はーいっ」

 はい、元気な良い返事だ、と。
 どうせ堅苦しく行っても無駄になるだろうし、遠くに行かないように、とだけ言っておく。
 最初に動いたのは雪広と宮崎。
 そのセコンドには雪広には那波、宮崎には綾瀬と早乙女。
 朝倉は相変わらずカメラを構えてるし。

「後で学園新聞の一面にでもするのか?」

「あはは、そんな野暮な事はしないよ」

「……野暮、ねぇ」

 ま、そうかもなぁ。あんなに楽しそうだし。
 ネギ先生には災難かもしれないけど。
 そんな事を考えながら、どうするかなぁ、と。

「先生、泳がれないのですか?」

「ん?」

「いえ、服装が……」

 そう聞いてきたのは、絡繰。

「絡繰は泳がないのか?」

 そう言う絡繰も、何故か水着姿じゃなかった。
 いつもの服、と言う訳でもないけど、この面子の中で水着姿じゃないのは何でだろう?
 ちなみに、参加者の半数は学園指定のスクール水着だったりする。
 那波やら雪広やら……まぁ、一部の子達は自分で用意した水着だけど。

「はい……少々、事情がありまして」

 事情?
 そう首を傾げ、

「それより、着替えないのか先生?」

「……お前は、相変わらずだなぁ」

「何がだ?」

 なんで最近は職員室でも良い評判なのに、言葉遣いは直らないかなぁ。
 そこで不思議そうにされると、俺が間違っているみたいになるんだが。
 はぁ。

「もう少し、言葉遣いをだなぁ」

「……ここでも説教か」

「ん――それもそうだな」

 それこそ、野暮ってヤツか。
 そこはマクダウェルが一理有るな。折角の旅先だし。

「そりゃ悪かった。ネギ先生」

 それじゃ、さっさと着替えてくるか。
 少女達に揉みくちゃにされていたネギ先生に声を掛ける。何処で着替えたか聞く為だ。
 間違えて生徒と同じ部屋で着替えたら……うぅ、想像するだけで恐ろしい。
 主にクビ的な意味で。
 気を付けないとなぁ。







「なぁ、絡繰?」

「なんでしょうか、先生」

 パラソルの下でのんびりと海を眺めながら、贅沢に時間を使ってる。
 何をするでもなく、ただただのんびりと――生徒達に揉まれているネギ先生を眺める。
 ……偶にこっちに助けを求める視線を向けられるけど、あえて気にしない方向で。
 流石に危ない、と思ったら助けるけど。
 まぁまだ大丈夫だろう。雪広には那波と村上が付いてるし。

「そんな格好で暑くないか?」

「いえ、大丈夫です」

 そうか? と。
 絡繰は、何と言うか――シャツにスラックス姿。
 ラフと言えばラフだけど、海辺の砂浜での姿ではない。
 折角の海なのに、とも思うけど、そこは絡繰の自由か。
 ちなみに俺は、トランクスタイプの水着に、上からパーカーを羽織ってる。

「先生は、茶々丸の水着姿に興味があるのかな?」

「そんな事は無いから、そうニヤニヤするな」

 オヤジか、龍宮。
 そう内心で苦笑し、クーラーボックスから、冷えたジュースを取り出す。

「熱中症にならないか心配なだけだよ」
 
「それは残念」

 何が残念なんだか。
 そう苦笑し、ジュースで喉を潤す。

「龍宮は泳がないのか?」

「私はまだ良いよ。どうせ、明日までは貸し切りなんだし」

 私ものんびりするよ、と。
 ま、それもそうか。
 
「私は泳げませんので」

「なんだ、そうなのか?」

「はい」

 ふぅん。
 そう聞きながら、視線は海へ。
 マクダウェルは――神楽坂に泳ぎを教わっていた。
 というより、無理やり連れていかれたと言う方が正しいか。
 ……アイツも丸くなったもんだ。前は絶対あんな事したら怒ってただろうなぁ、と。
 そう考えると、あの二人がとても大切なモノのように見えてしまう。

「先生は、エヴァと仲が良いね」

「そうか?」

 そうは思わないけどな、と。
 特に、神楽坂とマクダウェルの2人を見てると。
 仲が良い、というのはああいうのを言うもんだ。

「はい」

「んー」

 まさか、絡繰からも言われるとは。
 そうなのかな、と。
 そうだと嬉しいけど――だったら、せめて口調はちゃんとしてほしいもんだ。
 そう苦笑してしまう。

「せんせっ、一緒に泳ぎませんかー」

「おー、近衛かぁ」

 どうするかなぁ、と。
 ま、折角の海だしなぁ。

「先生となんか泳いでも、楽しくないかもしれないぞ?」

 遅いし、と。

「こー言うのは、雰囲気が大切ですからっ」

「なるほどなぁ」

 そう言えば、学生時代はノリに任せて色々とやった記憶がある。
 高い所から飛び込んだり、色々と。
 ……無茶やったもんだなぁ。

「なら、少し近衛に付き合わせてもらうかな」

「はいっ、よろしくお願いしますっ」

 元気なもんだ。
 若いなぁ。

「それじゃ、少し行ってくる」

「ああ。御手並み拝見、といくよ」

「勝負するんやないんやけど……」

 そう苦笑する近衛。
 さて、と。
 軽く柔軟をして、羽織っていたパーカーを座っていたチェアに掛ける。

「お気を付けて」

「はは、まだまだ生徒に心配されるほど……まぁ、もうあんまり若くないかもなぁ」

 なにせ、四捨五入したら30代だし。
 ネギ先生も居るから、余計にそう感じてしまう年頃なのである。

「せんせ、お手柔らかにお願いします」

「はは」

 そう律義に一礼する近衛の頭に、手を乗せる。

「学校じゃないんだから、そう堅苦しくしなくて良いぞ?」

「……そ、そうですか?」

「おー」

 ポンポン、と軽く、髪を撫でるように叩いて海に向かう。
 そうすると、桜咲が待っていた。

「宜しくお願いします」

「…………おー」

 どうやら、本格的に勝負らしい。
 なんか、桜咲がピリピリしてる。
 ……勝負事とかには本気で挑みそうな雰囲気だもんな。

「桜咲は泳ぎは得意なのか?」

「ある程度は」

「んー……」

 多分、ある程度以上なんだろうなぁ、と。
 やばい、生徒に負けるかも。

「せっちゃん運動神経良いから、せんせ、頑張ってね?」

「いや、近衛も頑張ろうな?」

「はーい」

 楽しそうだなぁ。
 よっし。

「向こうに見える岩場まででどうでしょうか?」

「判った」

「おっけー」

 …………ちなみに負けました。
 桜咲、速過ぎだろ。
 もしかしたら水泳部でも通用するんじゃないだろうか?
 近衛に勝てたのが、唯一の救いか……。




――――――エヴァンジェリン

 ……なにをやってるんだか。
 そう心中で呟き、砂浜でへばっている先生に声を掛ける。

「生きてるか、先生?」

「頑張り過ぎた……」

 とりあえず生きているようである。
 ちなみに、刹那は向こうで木乃香が説教中である。
 それが終わったら私が説教する予定だ。
 一般人相手に“気”を使って身体能力強化とか。アホか、アイツは。

「茶々丸、何か飲み物を持ってこい」

「かしこまりました」

 まったく。

「ねー、先生生きてるー?」

「生きてるぞー」

「ざんねんー」

「…………」

 それはあんまりじゃないか、鳴滝風香。
 目に見えて落ち込んだんだが……。
 そう言った鳴滝風香はぼーやを弄りに戻っていった。
 う、うーん……。

「……大丈夫か?」

「……おー」

 その隣に腰を下ろす。
 
「少し休んだ方が良い」

「そうさせてもらうよ」

 泳いだだけでこれとは、体力落ちたなぁ、と。

「昔は、もっと泳げたのか?」

「どうだろうな? まぁ、昔よりは体力落ちたと思う」

 そう言って笑い、上半身を起こす。
 ……相変わらず、楽しそうに笑うヤツだ。
 きっと、毎日が楽しいんだろうな。

「先生、お水をどうぞ」

「おー、ありがとなー」

 茶々丸から手渡された水を一気に飲み、大きく息を吐く。

「マクダウェル、少しは泳げるようになったか?」

「……全然だ」

「そうかー」

 また、笑う。
 ――本当に、ムカツクくらい、楽しそうに笑う。
 ならまた、神楽坂に教えてもらえなー、と。

「私は泳げないんだよ」

「練習すれば泳げるだろ」

「浮かないんだよ……そういう体質なんだ」

「そうなのか?」

「ああ」

 そうか、と。

「まぁでも、泳ぐだけが海の楽しみじゃないさ」

「そんなものか?」

「一泊するんだ。皆でご飯作ったりするのも楽しみの一つだろ」

 一緒に喋ったり、一緒に何かする。

「きっと楽しいさ」

「……だと良いがな」

 そう返すと、また笑い――頭に、手が乗せられる。
 こうやって子供扱いされるようになったのは、いつからか。
 それを思い出せないくらいに……私は、この穏やかで、幸せな時間に馴染んできている。
 チャチャゼロと茶々丸だけだった時間じゃない。
 そこに先生と明日菜、木乃香と刹那、龍宮真名たちクラスの連中が居る時間。

「ふん」

 その手を払う。
 私は先生より、年上なんだからな。

「それじゃ、もう一泳ぎしてくるか」

「元気だな」

「流石に、桜咲に負けっぱなしはなぁ」

 いや、勝てないからな? アイツ、反則使ったし。
 そうだ、説教しないとな。
 そう思い立ち上がると、同時に先生も立ち上がる。
 む。

「ほら、行ってこい」

 そう言って、背を押された。
 ぼーやを弄っている連中を止めるために奮闘している、明日菜の方に。

「……ふん」

 ま、説教はまた今度で良いか。
 そう思い直し、背を押されたままに、足を進める。
 まったく……。




――――――

 鼻孔を擽る良い香りが、食欲を誘う。
 匂いからして、晩ご飯はカレーか。

「美味しそうですね」

「ええ」

 匂いは、ですが。
 別荘のキッチンは、生徒達に占領されてたりする。
 まぁ、近衛と絡繰が居るから大丈夫だろう。
 それに、那波達も料理は出来そうな雰囲気だし。
 基本的に女子寮は自炊してるらしいし。
 楽しみでもあり、少し怖くもある時間。
 ネギ先生と二人でのんびりと夕食を待ちながら、夕焼け色に染まる海を見る。
 
「良い息抜きになりましたか?」

「え?」

「修学旅行が終わってから、落ち込んでいたようですから」

 雪広、心配してこんな企画まで立ち上げましたよ、と。
 まぁ、何も知られずにこの企画が終わるのも、可哀想だしな。

「帰る時、お礼を言った方が良いですよ?」

「……そうだったんですか」

「落ち込まないで下さい。教師が生徒に心配されてどうするんですか」

「そ、そうですねっ」

 喜怒哀楽が激しいのは、この年頃だからだろうか。
 それとも、ネギ先生だから特にそう感じるのか。
 俺がこの年頃の時はどうだったかな、と考え……うん、似たようなもんだったな。
 流石に仕事はしてなかったけど。

「まぁ、自分も顔に出やすいですから、ネギ先生の事はあまり言えないんですけどね?」

 そう笑い、視線を厨房に向ける。
 楽しそうな声が聞こえる――その中に、マクダウェルの声も。
 上手くやっているようだ。
 ……相変わらずの口調なんだけど。
 まぁ、アレはアレで味があるのか……な?

「先生は、悩んだ事ってありますか?」

「そりゃありますよ。悩まない人間なんて居ないと思いますけど」

 というか、俺って悩みが無い人間に見えるのかな?
 ……ちょっとショックだ。
 そう苦笑し、

「悩んで悩んで、そうやって答えを出したら、また少し頑張れるもんです」

「……はは、先生らしいですね」

「そうですか?」

 俺らしい、か。

「はいっ」

 そう元気良く返された。
 うーむ。

「僕も頑張りますからっ」

「はい、期待してますからね?」

「う……は、はいっ」

 可愛いなぁ。
 そう考えていたら、夕食が出来たと言う声が聞こえた。

「さて、ちゃんとしたのが食べれると良いけど」

「大丈夫ですよ、木乃香さん達は自炊してますから」

「なるほど。女子寮の食事事情には詳しそうですね」

 それじゃ、行きましょうか、と。
 そう言えば、生徒の料理食べるの初めてだなぁ。
 と言うか、人の手料理なんて何時振りだろうか?
 ……考えて、少し悲しくなった。







 食べ過ぎた。
 と言うのが今の心境だ。

「……うっぷ」

「せんせ、よー食べましたねぇ」

「ああ、正直食べ過ぎた」

 片付けから戻ってきた近衛に、そう応える。
 カレーは4組4種類に分けて作られていた。
 オーソドックスな奴にキーマカレー、魚介類の入った奴と野菜ばっかりの4種類。
 それを近衛達が別れて作ったらしい。
 うん、美味かった。
 と言うか……もう、市販のカレーは食えないかも。
 しばらくは、カレーは控えるか。主に経済的な理由で。
 だって、スーパーで買う方が安いし……なんて駄目な大人だ、俺。

「まぁ、折角だから全種類制覇したかったしな」

「だからと言って、食べ過ぎだろう」

「生徒が作ったものを味わえないのは、教師としてどうかな、と」

「ぼーやはちゃんと2杯で止めてたがな」

 う……それを言われると辛い。
 しかも、一杯目は大盛りだったからな。アレも地味に辛かった。
 鳴滝姉妹が悪乗りしたからな。

「胃薬は要るか?」

「いや、座ってれば大丈夫だろ」

「食後に動かないと、豚さんになりますえ」

 そう言えば、そんな事も昔言われたような気がする。

「近衛は物知りだなぁ」

 喋ると、少し苦しい。
 いくら美味しかったからと、4杯は無理だったか。
 これは、明日の朝食は大丈夫かなぁ。

「しかし、近衛は料理が上手なんだな」

「そ、そうですか?」

「おー、美味かった」

 近衛が担当したのは野菜カレーだった。
 ちなみに、絡繰がオーソドックスなの、龍宮がキーマカレー、那波がシーフードである。
 どれも大変美味しかった。
 ……このままじゃ、俺の舌が肥えてしまう……。
 そうなると財布の危機なので、休みが明けたらまたコンビニ弁当の世話にならないとな。
 外食は控えないと。

「ありがとうございます」

「学園長が自慢するのが良く判ったよ」

「…………お爺ちゃん?」

 あ。

「マクダウェルも、ちゃんと料理で来たんだな」

「せんせ? こっちを見て下さい」

 しまったなぁ。

「ふん。これでもそれなりに料理をする機会があったからな」

「そうなのかー」

 このまま話を逸らそうと、何とか会話を続ける努力をする。
 しかし、マクダウェルが料理とは……正直、予想外だった。
 いや、この前出来るって言ってたけど。
 絡繰が全部してるイメージがあったし。
 その絡繰が担当したカレーも美味かった。
 ……うぅ、あまり思い出さないでおこう。

「俺は相変わらず、包丁一つ握ってないな」

「そこは自慢する所じゃないだろ」

 呆れられた。
 ま、それはそうか。

「男の一人暮らしなんて、そんなもんだよ」

 よっぽどの料理好きじゃない限り、自炊なんて難しいだろう。
 良くてご飯を炊くくらいじゃないだろうか?

「……せんせ、帰ってからでも作らないんです?」

「作るとしたら、チャーハンくらいじゃないか?」

 しかも、具を適当に入れたヤツ。
 別名焼き飯。

「「……はぁ」」

 二人同時の溜息は、結構効くなぁ。
 もう苦笑するしかない。

「でも、ネギ君も料理はあんまり……」

「あの歳の子供に何を求めてるんだ、お前は」

「それもそか」

 そんな事を離しているうちに、雪広が奥からゲーム機を引っ張り出してきた。

「さ、寝る部屋を掛けて勝負しますわよっ」

 相変わらず元気だなぁ。
 ちなみに、雪広には内緒だが、俺とネギ先生の同室は決定である。
 ……流石に、それは羽目を外し過ぎだろうから。
 あー、やっぱりこう外に出ると仕事をやる気分にはならないなぁ。
 はぁ。帰ってから一気に仕上げるか。
 別に徹夜になる量でもないし、大丈夫だろ。






――――――チャチャゼロさんとオコジョ――――――

 ふっ――はぁっ!!

「オ、ヤルジャネーカッ」

 っしゃあ! これで13勝15敗っ!!
 ……負けてるって言うなよっ!

「しかし、人って娯楽を作らせたら凄いっすね」

「マッタクダ。コリャ面白イナ」

 ちなみに、エヴァの姐さんの家で格闘ゲームを対戦中っす。
 ―――――悲しくなんて無いんだからねっ。



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