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No.25569の一覧
[0] 【習作】EFBを持ってリリカルへ(オリ主転生・テイルズ等のゲーム技名引用)[涼雪](2011/01/28 16:02)
[1] それは突然の出会いがあった後なの?[涼雪](2011/01/24 15:08)
[2] 魔法の呪文はフリージング・ダーク・アイシクル・オブ・ディッセンバーなの?[涼雪](2011/01/24 16:06)
[3] 未来は不確定要素がいっぱいなの?[涼雪](2011/01/25 04:59)
[4] 師匠登場!?死亡フラグを抱えた魔法奥様なの?[涼雪](2011/01/25 14:37)
[5] ここは修羅道、ナカジマブートキャンプなの[涼雪](2011/01/26 12:40)
[6] 妥協しか許されない状況なの?[涼雪](2011/01/27 14:37)
[7] 殺伐とした萌える世界なの!?[涼雪](2011/01/28 16:00)
[8] それは踏んではいけない地雷だったの?(没1[涼雪](2011/01/29 13:17)
[9] お知らせとか色々。[涼雪](2011/01/29 09:27)
[10] それはまた一つネタ技を思いついた時なの?[涼雪](2011/01/31 15:11)
[11] 師弟対決は暁に燃えるの[涼雪](2011/01/30 14:22)
[12] 複雑な心の内なの[涼雪](2011/01/31 15:09)
[13] お知らせとか再び。[涼雪](2011/02/01 00:38)
[14] 閑話:泡末と消えたフラグ回避なの?[涼雪](2011/02/01 16:51)
[15] 閑話:父親のお仕事なの[涼雪](2011/02/01 17:07)
[16] 無印プロローグ:それは避けられない原作なの?[涼雪](2011/02/02 11:15)
[17] 無印1話:交戦規定はただ一つ「攻撃魔法は使えない」なの?[涼雪](2011/02/03 14:22)
[18] 無印2話:原作の原作も死亡フラグなの?[涼雪](2011/02/03 16:19)
[19] 無印3話:子持ち熟女!?でもヤンデレはお断りなの![涼雪](2011/02/04 14:00)
[20] 無印4話:ここは隣町、フェイトのセーフハウス一日目なの[涼雪](2011/02/05 19:44)
[21] 無印5話:主人公組のチートを見て今どんな気持ちなの?[涼雪](2011/02/08 22:39)
[22] 無印6話:付け焼刃のポーカーフェイスなの!?[涼雪](2011/02/18 07:22)
[23] ラクガキ:ぼくの考えたかっこいいマブラヴ世界観(1944-1987)[涼雪](2011/02/26 03:55)
[24] ネタ帳に残ってた閑話の一つ。65年のナンバーズとか。[涼雪](2012/02/09 13:56)
[25] 無印7話:ここで伏兵フラグ、海鳴温泉なの。上[涼雪](2012/02/21 14:46)
[26] 遅まきながらのキャラ紹介とかコメント返しとか。[涼雪](2012/02/19 16:00)
[27] 無印7話:ここで伏兵登場、海鳴温泉は8歳以上混浴禁止!だといいなぁ。中[涼雪](2012/02/21 15:22)
[28] 無印7話:ここで一言、ファンタジー世界の子供の子供っぽくなさは異常・下[涼雪](2012/03/09 04:09)
[29] 無印8話:いい展開が思いつかなかったまま引き伸ばされた温泉編終わり[涼雪](2012/05/03 03:34)
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[25569] 無印8話:いい展開が思いつかなかったまま引き伸ばされた温泉編終わり
Name: 涼雪◆7a2751f0 ID:6ea60729 前を表示する
Date: 2012/05/03 03:34
※なのは世界の「西暦設定」は公式にはありません。
暦で当てはめると2006年らしいです。つまりアレはもう発売されているということ。



「とまぁ、そんなわけで、向こうでもこいつの存在、というかさっき説明したロストロギアみたいな
強い力はいいこと無しなんで普通に一般人として生活してるんですよ。
今の所貴方方以外にバレた事はなかったんですけど
まさか飛ばされて20日そこらでバレるとか
地球こわすぎワロえないって感じで実はさっきまでマジ体が震えてやがりました」

「なるほどねぇ……あ、怖がらせちゃってごめんなさいね」

『ヴェル、口調壊れはじめてるわよ』

『……ヤバイ気が抜けてた。しかしネタスルースキルもすげぇな忍さん』

「いえ、地球にいるのも居候させてもらってる所の人が送ってくれるまでですから。
誰にも言わないでいてくれるなら構わないですよ」

「そう。しかし氷の精霊か……パッと思いつくのはやっぱりテイルズオブエt「それ以上はいけない」どうしたの恭也?」

「いや、なんとなく言わなければいけない気がしただけだ」

なんか寡黙なイケメンが宇宙電波を受信した気がしたがそんなことはなかったぜ。

「こっちの世界だとフィクションで結構いますよね?」

「そうね、ファンタジー世界ではありがちだわ。強さは世界によって違うけど」

「まぁロストロギアの定義って”消え去った世界の危険なモノ”って括りですから、強さはあんまり関係ないんですけどね」

「なるほど。ちなみにその氷の精霊さんとはお話できたりとかは?」

「時々意志みたいなものが伝わってきますけど、本人は今の状態に満足してるみたいで
勝手に体の外に出て喋ったりとかは今のところないですね。
ついでに言うと暴走できる程に凄い力があるわけでもないですし」

そう、今のところはない。何?ちょっと前にあえぎながら出てきただろ?EFBはチートだろ?
だからちょっと前の話だろ?今はないんだ、そう今は。
瞬間冷凍なんて今の冷蔵庫じゃ当たり前に出来る事だからすごくないに決まってる。
うん、この言い訳は割れながら少し無理があったかもしれない。

「そう。それじゃあ私たちの事も話しておくわ。私たちだけが知ってるってフェアじゃないし」

「あー別にそんな事しなくても「貴方は吸血鬼って知ってる?」あれ?このパターン懐かしい気がするぞ……」

そうして話してくれやがったのは自分達が吸血鬼と呼ばれる一族だということ。
とはいっても伝承にある吸血鬼の能力も特性も自分からしたら
なにその秘匿の簡単さ、羨ましいってレベルじゃねぇぞってくらいのモノだった。
血は能力を使う時などに少量必要なだけ。吸血衝動は普通に生活してる上では殆ど起きない。
運動能力は常人を超えるが、彼氏が一般人の癖に自分と同じくらい強いとかなんとか。
後半惚気られた気しかしないが、まぁそんなところだったりする。
にしても吸血鬼っつったらやっぱりあれだろ、ほら

「ご先祖さまが100年に一度、キリストの力が弱まる時に復活の儀式で蘇るとか」

「そんな邪教徒に崇拝されるようなもんじゃないわね」

「親戚の方がイギリスで吸血鬼狩り専門の部隊にいらっしゃってバチカンと仲が悪いとか」

「血の力で超回復くらいは出来るけれど、他人の命をストックするなんてのは無理ね」

「吸血鬼だけが持つ第五塩基を投与する事で人工的に吸血鬼を作り出せるとか。
で、その幸せになれるお薬の名前が変若水とか」

「遺伝子的には常人と差はないわね。うちの叔母みたいな人狼とのハーフだと少し違ってくるらしいけど。
あと幕末の京都で羅刹と呼ばれる鬼が暴れたりはしてないわよ」

「それはよかっ「ただし……」ただ?」

「吸血鬼以外の魔物には人に危害を加えるものだっているわ。
もちろん吸血鬼の中にも過激派みたいなのはいるし、そういうのはただの敵ね。
果ては妖怪までいるんだから、それを狩る仕事が存在しているのは確かよ。
退魔士だとかそういうのがね。実際この街にも何人か退魔の力を持っているものはいるわ」

「ふむ。ちなみに吸血鬼に噛まれて吸血鬼になっちゃうって話はないんですよね?」

「さっきも言ったけど私たちは血で特殊な能力が使えて身体能力が高い以外はただの人間」

「つまり紅の胞衣を被りし子、なんてのもいないわけだ……いやぁよかったよかった」

「そもそも吸血鬼という異能の血筋ってだけだしね。
混血も純血も関係ないわよ。異能に目覚めるかどうかが問題で。
にしても随分色々と聞いたけど何か吸血鬼に思入れでもあるの?」

「いや、ちょっとした確認がしたかっただけです。
ついでに言うと別の世界には割とこの世界のファンタジー通りの吸血鬼、いるらしいですから」

「本当に!?」

「まぁなんでも、日常生活に支障が出るレベルで”ファンタジー通り”なんで
その世界では脅威でも次元世界規模で考えるとさして危険ではないらしいですけど」

所々忍さんの回答に電波だか宇宙意志の介入があったような気がするが
とりあえず自分の思いつく限りの他作品介入の可能性を聞いてみた結果がコレである。
どうやら吸血鬼関連でヤバイのはいないと判断していいらしい。
ちなみに型月関連は考えるまでもない。あれはもうなんか別モノとして考えるべきである。
強いて言うならこの世界の日本に冬木市がなければセーフ。美咲町はいろんな所にあるので除外。
そして自分の実家を探すために行ったネカフェで確認したが冬木市は見当たらなかった。
あと別世界の吸血鬼だが、これは馬鹿親父の話で少しだけ出てきたので詳細は知らない。
なんでもその世界の亜神に匹敵するとまで言われる存在でさえ、リリカル式魔法のチート具合の前にはモロかったとか。
そりゃそうだ、どんだけシリアスに描写したところで非殺傷なんていう温い方法でも割と無双出来るのがリリカル式魔法。
それこそ型月仕様でもない限り他世界の魔法体型では科学と融合したリリカル式魔法に太刀打ちするのは難しい。

『というか最初に聞いた世界って……もしかしてアレ?』

『ミッドチルダのゲーセンに置いてあった時は吹いたな。流石名作と言わざるをえない』

『でも鞭で倒せる吸血鬼なんだから今更混じった所でどうにかなるわけでもないでしょう』

『そもそも時代設定的に2035年までは何も起きないからな、悪魔城シリーズ』

『それ聞く意味あったの?』

『いやほら、ベルモンドがいたら化け物相手にも有効な近接格闘術を習ってみたいな、と』

『鞭以外も強いの?』

『設定どおりなら身体能力も格闘術も化け物とタメ張れるらしい』

『画面の中では鞭振ってるだけなのに……』

その後、適当な話をして解放されたわけだが。
ん?吸血鬼の一族の誓いだのはどうしたかって?
確かに出てきたけど「それって異世界人にも適用されるの?」
って言ったら忍さんが悩み始めてうやむやになり。
ちなみに戦闘民族の長男さんは以外と理性的だった。
流石に9歳児に面と向かって「私にふさわしい相手か試させてもらうぞ」とかは言わないらしい。
ついでに言うと御厄介になってるフェイトのセーフハウスは隣町。
あまり会う事もないだろうということで、なんかあったら翠屋か月村邸までという住所の書かれたメモを貰って終わり。
でまぁ、その後は二度風呂に行く気もせず、アルフが風呂から戻るまで温泉名物ゲーセンと思ったら
流石山奥にぽつんとあるだけあってそういうのがないというオチでしたという。
する事もないので適当に茶を飲みつつ待っていると

「お、ヴェル」

「アルフか。どうだったよ初めての温泉は?」

「いいもんだったね!」

「毛とかまき散らしてきてないだろうな?」

「流石にしないさ!まぁ、リラックスしたら耳は飛び出してきたけど」

「どんだけくつろいでんだよ」

「まぁまぁそれより、なんかあったの?」

「わかるか?」

「そりゃ他の人間の残り香がね」

「どうでもいい時に役に立つんだなその鼻」

「で、何があったのさ?」

「んまぁ、端的に言うと現地のトンデモ人間その他達からの接触があった」

「トンデモ人間?」

「俺たちっていわば異世界人じゃん?ついでに言えばアルフは化けた犬。
それに気付いた現地の人外その他が俺に話しかけてきたってわけ」

「へぇ……ってそれってマズくないかい!?」

「いや、俺は異世界からの迷子で、今は同じ異世界からこっちに仕事で来てる
人の厄介になってるって事情を説明したらあっさり納得してくれたよ」

「それはまた、人がいいというか……」

「あぁ、基本的に善人って感じだったよ。とりあえず何かするつもりもなければ
そのうち帰るって言ったらこのメモ渡して終わりだ」

「喫茶翠屋に月村邸、ねぇ……」

「ま、問題はなかったよ。盗聴、尾行もなし。マジで善人だわ」

さて、高町家その他御一行は一泊するんだろうが、こちとらこのあとは
日帰りプランで予約したのでフェイトと晩御飯を食べてからチェックアウトだ。
原作でもフェイト達が泊まってる描写はなかった。
だから翌日に宿でフェイトとなのはがばったりなんて事もない。

(フェイト、そろそろ晩御飯だが?)

(あ、はい。すぐに戻ります)

(晩御飯、楽しみだねぇ)

(でもこういう所の料理って山の幸メインだぞ。まぁ肉は出るだろうけど)

(あ、それは少し楽しみです)

(むぅ…。ま、肉が出るならいいけどさ)

そんなわけでフェイトが宿に戻ってきてから夕飯にそれなりに舌鼓を打つ。
何故それなりなのかと言えば、季節柄
春の味覚を前面に押し出したものなので、味より粋を求めた品々だったからだ。

「個人的にはタラの芽とかコシアブラとかこごみも嫌いじゃないけどな」

「私はちょっと、クセが強いと思いました」

「アタシはコシアブラっていうのの臭いだけでダメだったよ」

「コシアブラの香りがダメならふきのとうも厳しいかもな。
どっちも本当は味噌と一緒に炒めて珍味にするようなものだし
天ぷらで食べようなんてのは最初だけだからな
でも作った味噌はやっぱり万能だぞ?和えて良し焼き物に乗せて良しで」

「それでもアタシはこの臭いはやっぱりダメだね」

「まぁ今日のベストは桜鯛のしゃぶしゃぶで決まりだったな」

「あ、あのお魚は美味しかったです。桜鯛って言うんですか?綺麗な名前ですね」

「この季節、産卵期に入って脂が乗ってる真鯛の事だな。
鯛なんて現地の人間ですら祝い事や験担ぎくらいでしかくわねーものなんだが
桜鯛だけは個人的にブリやマグロより好きかもしれん」

「ブリにマグロですか。この間ヴェルさんがイナダっていうのを食べさせてくれましたが、あれも美味しかったですよね」

「アオコ、イナダ、ワラサ、ハマチ。全部同じ鰤という魚の事を指すが、大きさと地方で名称がころころ変わる魚だ。
こういうのを出世魚と言うんだが、庶民派には70㎝もある鰤を一匹買うなんて事は出来ないからな」

「イナダでもだいぶおっきい魚でしたけど、あれよりおっきくなるんですか……」

「へぇ、そういうのは面白いねぇ」

「……ちび→ポチ→ドックミート→メンチ→アルフ→駄犬(今ここ」

「プッ………フフッ……!」

「おいヴェル!……フェイトも笑ってないで怒るとこだろう!?」

なんて馬鹿なやり取りをしつつも夕飯を食べ終えて、チェックアウト。
フェイトとアルフはジュエルシードの回収に。
俺はまっすぐセーフハウスに戻ると告げて、フェイト達と別れる。

『で、見に行くの?』

「え、一方的な展開なのは確実だろ、俺の接触は最小限でイレギュラーなんて事もなし」

『まぁそうね。それじゃ帰ってお風呂でも沸かしておく?』

「だな、汗だくで帰ってくる可能性は捨てきれないし」

そんなわけで今回の戦闘はスルー決定。
そういえばフェイトが「お互いのジュエルシードを賭けて」なんて事を
原作で言っていたが、あれの原因判明。
こっちでやってた某カードバトル決闘アニメ(三作目)のせいでした。
どうでもいいけど何故アンティルールなんてリスペクトしたしフェイト。
そして案の定至近距離で初めてDBを撃たれたフェイトは冷や汗まみれで帰ってきた。

「まさかサンダースマッシャーが圧し負けるなんて……」

なんて小声で言ってるけど聞こえてんぞ。

『そりゃ直射と収束じゃなぁ……』

つくづく不条理ななのはの収束砲撃。
なにが不条理って収束してるくせにカウンター気味でも間に合う速度なうえ
こちらの直射と同じくらい極太なのがねぇ。

それから数日後の夕方には少し早い午後。
いつも通りにフェイト達とジュエルシードの探索がてらに買い物を済ませるつもりが
途中なんか見覚えのある魔王……こと高町なのはが原作通りにアリサから怒られたのだろう
意気消沈ムードでトボトボ歩いてるのを見かけたせいで遠回りし
いつもは行かない店に行く羽目になり、ちょっと憂鬱になりかけていたものの
その近くにあった精肉店がなんかありえないくらい品揃えが良かった為
ちょっと興奮しつつも「アレはあるか?」と聞いたら「あるよ」との渋い声。
普段はここまで手のこんだ料理は作らない人間だが、たまにはいいだろうと
価格的にもそこそこ良心的だったのもあって、久しぶりに本気で料理する事にしたのだった。

『なに作るつもりなの?』

「究極魔法の一つ。相手は死ぬ」

『なにそれこわい』

「いやお前のEFBだって究極魔法だからな?」

そんな事をレティニアと言いながら仔牛の骨とスジを下ごしらえしてから焼き目をつけていく。
フェイトのセーフハウスのキッチンは電子オーブンレンジもばっちりあるので
手の込んだ料理もやろうと思えばできるのだ。面倒だからしないが。

「手抜きのための調理機器が気づけば揃いすぎて手抜きじゃない料理も出来るようになる、ジレンマだよな」

『万能をつきつめた結果が、手抜きも凝った料理も出来るって事じゃないかしら?』

「なるほど、道理だけど機能が増えすぎて手が出しづらいって人の事もちったぁ考えろと」

『まぁ私は魔力とヴェルだけで生きていける存在だからなんとも言えないわね』

「霞と煩悩だけとか怠惰すぎるだろ」

焼き色を付けていくとき、焦げてしまうとアウトなので水分を飛ばしながらじっくり焼くのが失敗しないコツ
なのだが、面倒、それでなくてもこの後時間かかる等の理由から割と強火でガンガン火を通していく。
このあたりはもうぶっちゃけ人によって様々だと思うんだ、拘る人、拘らない人。

「ちなみに原作組はただいま友達と険悪だったり思いつめた表情で使い魔と話し込んでたりします」

『……ヴェル?』

「ん?なんかしたか?」

『……なんでもないわ』

そう、原作通りなら明日には管理局が来る。それもご丁寧にタイミングは読んで。
ほとんどの方がアヤツは空気が読めないと言っていたが、俺はそうは思わない。
あのタイミング、あの制止の仕方。男の子なら仕方ないだろう、うん。

「話はあとで聞かせてもらう!次元振で世界は崩壊する!」

『ΩΩΩ<ナ、ナンダッテー!』

「親の心、子の心、大切な心を守る管理局からきた男、クロノ・ハラオウンッ!」

『\テッテテーッテテレ!テレッテテー/』

そう、こういう登場がしたかったんだろう、彼は。
いいじゃない目立つ登場の仕方くらい。
羞恥心を捨ててネタに走れるなんて貴重な存在だと思うよ、ホント。

『前に似たようなフレーズの台詞を言ったらこういえって言われたけど、これって何か意味あるの?』

「大事な事だからな。いっそ今からでもソフィア(※忘れてる人も多いだろうけどデバイスの名前)
に音源つっこんで全力ステルスでBGMだけ流しにいきたいくらいだ。やらないけど」

『……こないだ入れてた曲は絶対にやめなさいよ』

「えーいいじゃん」

『制作年がこの世界の暦で1967年とかその場にいる子達の誰も反応してくれないわよ……』

「おのれ、これもナゾーの仕業だと『それはないわね』……こーもりーだけーが『知らないわよ』」

流石に別の部屋にこれからジュエルシードの強制励起という荒業を起こす事を決心したフェイトと駄犬がいる中で
フハハハなんて笑ってられないのでこれ以上は自重する事にする。
焼き色がいい感じについたのを更にフライパンに油を敷いて中まで火を通していく。
この時に余分な臭みやらえぐみやらが出てるので、油は捨てる。このあたりを手抜くのは流石にアウト。
鍋に肉を移したら今度はタマネギ、ニンジン、セロリを大雑把に切ったものをこれまたフライパンで軽く色が付くまで炒める。
それも鍋にぶちこんだら水を多めにどばーっと入れて強火でガンガン沸騰させる。
出てきたアクを油ごと掬い取っていく。

「アクと一緒に浮いてきた油は悪しきもの」

『シャレのつもり?』

「いや、どっちかっていうとメカ鈴蘭に肖ってみた」

『なにそれ?』

「そういえばこっちではおりがみネタは無しだったっけ」

アクが白くなり、出る量も減ってきたところで
塩ひとつまみ、にんにく、トマト、トマトペースト、ブーケガルニを上からぶちまけていく。
この段階で既に1時間。面倒すぎるだろ相変わらず。流石究極魔法。

「ここから更に最低8時間、基本10時間は火はつけっぱなしだ」

『……ガス代大丈夫なのそれ?』

「独り暮らしだったら軽く死ぬレベル。でもこれ作れば冷凍効くし中々便利だぜ?」

『まぁ、今じゃフェイトからお財布預かってる身だものね』

「出所不明すぎるお金だけどその辺りはもう悟ってるわ」

さて、こちらがひと段落したので夕飯の準備。
今日はガチバトルあるだろうアイツらの事を考えてあっさりめの料理でいこうかなとか考えていると
部屋からフェイトとアルフが出てきた。

「あの、ヴェルさん」

「ん、どうした?」

「今日は、少し危ない方法でジュエルシードを探してみようと思うんです」

「ふむ、何か手伝う事はあるか?」

「いえ、流石にヴェルさんに手伝ってもらうわけにはいかないです」

「そうか。まぁ気を付けろとは言わんが、引き際だけは見誤るなよ。後の事を考えて行動するように」

「はい」

「大丈夫だって!アタシだってついてるんだからさ!」

「うん、頑張ろうねアルフ」

「んじゃまぁ、今日は少し軽めのご飯にしとくかね」

「えーお肉食べようよお肉」

「ボテ腹で鉄火場行く気か駄犬め」

「あの、その鍋は?」

「これは明日以降のお楽しみだな。こいつを使って作る料理はどれも一級品になる魔法のソースってヤツだ」

「なんかもう既にいい匂いがしてるねぇ!」

「てなわけで今日は普通に何か作るつもりだが、何か希望は?」

「「ヴェル(さん)にお任せで」」

「たまにはアレが食べたいとかないのかお前ら」

「「ヴェル(さん)の作る料理はどれも美味しいから」」

「ダメだこの主従すっかり餌付けされてやがる……」

これから夜には怒涛の展開が待っているのは確定的に明らかなのにこの空気でいいのかとか
そんな事を思わないでもないが、こちとら既に突発的なアクシデントには慣れてきはじめた身。
下手に干渉しなけりゃ問題ねーだろの精神で夕飯の準備に取り掛かるのだった。

『台所から洋食の臭いがしまくりのこの状況、仕方ない、ぱぱっとスパゲティでも作るか』

『戦闘中にあの子たちの鼻からパスタが』

『……うん、パスタはやめて明日の朝食用の鮭をメインにしようか』

『言っておいてアレだけど流石にないわよ……流石に……』

『原作イメージそのままのアイツらならないだろうが、見事に餌付けされたアイツらを見てるとな……』

『出来事は原作通りなのに不安になるのはどうしてかしら?』

『これもナゾーの『だからないわよ』』





はい、というわけで結局いろいろ美味しい展開になりそうなもの全スルーでした。
やったねヴェル君、原作崩壊の可能性が増えないよ!



以下感想返し



74さま
個人的な脳内設定でうちのヴェル君は見た目もやし、脱いだら針金な感じです。
有名な厨二ゲーの渋いおっさんキャラの方々みたいな見た目になるようこの時点で調整入ってます。
しかし一番の問題は、渋いおっさんの見た目でセルシウスみたいなバリアジャケット。
痛い、これはイタイ……。

筋肉大旋風さま
まぁ、あまりコジマ汚染が進むとStSでスカさんがキサラギかアスピナみたいな変態になったり
なのはのSLBが主任砲みたいな……いや、あれは既に同格か。
それもこれも
魔力をコジマ粒子と仮定すると、APを削って相手の体力をゼロにすれば相手は戦闘不能という例えにすると
案外わかりやすいのが悪い。リリカル式ネクストネタは誰かやってそうで怖いなぁ。

一通り読み流したさま
聖王教会を避ける理由も明確にはしてませんでしたね。
一応レティニアのせいで魔法陣がミッドっぽく見えるだけの別物にしからないと表記してるのが
理由だとしていたりします。もちろんベルカ式なんて使えないというだけのオチ。
聖王教会所属だから必ずベルカ式にしなければいけないのかなぁ、程度に考えて行くのやめましたという。
魔法での攻撃は、なかなか定義が難しい所ではあります。
気功みたいに流し込むだけで相手をノックアウトさせるものだけを
〆で撃ちこむ形にするというのがヴェル君のスタイルと言う事にしていますけど。
牽制でフリーズランサーだのいろいろぶっ放してますからねぇ。
それを防ぐクイントさんも大概ですけど。

主体性のない主人公を目指しているので
それを望む場合は別の方の作品をお読みくださいとしか……
だって想像してみてくださいよ、うちのヴェル君が無印でなのはやフェイトの前にとんずら使って颯爽と駆け付けて
「黄金の氷の塊で出来た魔導師がただのジュエルシードに遅れをとるはずは無い」
とか言ったり、StSで評議会の脳みそシリンダーに向かって
「地位と権力にしがみついた結果がこれ一足早く言うべきだったな?お前調子ぶっこき過ぎてた結果だよ?」
とか言ってる姿を。周りからキタ!メイン盾きたこれで勝つる!とか言われないよう目立たないように
最近無駄と自覚しはじめたものの諦めきれずに頑張って隠れようとする主人公ですし。

kyokoさま
この台詞で終わらせるパターンも久しぶりで中々文章考えるのが難しい今日この頃です。
いやいや、あの人たち戦闘民族の癖に美人とくっつく事が運命付けられてるリア充たちですから。
むしろこの先もし高町家に関わる機会がくるとしたら
今はのほほんと温泉に浸かってるだろう行かず後家キャラ筆頭の大学生さんから
猛禽類の目が向けられる事は確定的に明らかという。年上キラーもといヴェル、生きろ。

MORIの人さま
ネタ展開予報を真面目に考えてくださるとは感謝の極み。
うちのヴェル君、元が我流の中国拳法モドキのゲーム技を参考に
足りない動きは魔法で補っての戦法ですから
いい加減そろそろ真っ当な流派に師事するのもいいとは思うんですけど
カウンター足技の猿おとしはともかく
他の攻撃スキルがほぼ剣術で占められてる流派なので
模擬戦はやっても技を覚える予定は今のところないですかね。
とはいえプロット無しの小説なのでどうなるかは作者もわかりません(汗

幻朧さま
何故だろうその一覧のヴェル君の下に無意識で
プレシア・ロンド(妻)
が見えた件。
理性ではシナリオ的に無理だろと思いつつ、未だに本能が
熟女とのイチャラブ生活ルートを求めているということなのか……。



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