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No.25406の一覧
[0] 【オリジナル】麻薬王バルコ【マフィアもの】[GD](2011/01/13 00:22)
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[25406] 【オリジナル】麻薬王バルコ【マフィアもの】
Name: GD◆f00088c3 ID:5067f8eb
Date: 2011/01/13 00:22
※前書き

暴力描写や性描写・反社会的な内容が含まれます。
苦手な方はすぐにブラウザバックをお薦めします。
許容して頂ける方はどうぞ。
以下からプロローグです。















「ようやく会えたな。」
「…た…助けてくれ、命だけは!」

手足を拘束された状態の男が床に転がされている。
周りを囲む男達によって凄惨な暴行を受けた後なのだろう。
顔は原形を留めぬほどに腫れ上がり、おびただしい血を流している。
腕や足も非ぬ方向に折れ、爪は全て剥がされている。

しかしそれでも、生への執着からは逃れられぬようで。
彼は生殺与奪を握っている目の前の男へ懇願していた。
その様子を目の前の男は薄ら笑いで見つめ、答えた。

「今更何を言ってるんだ?この街で、俺たちの許可を得ずにドラッグを売ったらどうなるかなんてわかりきったことだろう?」
「ど…どうしようもなかったんだ!娘を人質にとられて、無理矢理売人にされたんだ!」
「…それが何の理由になる?有りふれた、クソにも劣るストーリーだ。この街の住人なら、そんなものが言い訳にならない事は分かっているだろう?」
「せめて…せめて娘だけは!」
「安心しろ。俺たちは老若男女の区別はしない。お前の娘は奪還した上、犯し尽くして、殺してやる」
「それだけは…!」
「高齢の母親もいるようだな?もちろん、丁寧に接待させてもらおう」
「き、貴様…悪魔め!」
「俺もお前も人間だ。悪魔よりも残忍な、人間だよ。…おい、あれを持って来い!」

この場で最も立場が上と思われる男の指示を受け、一人の男が何かを持ってきた。
無機質な機械。
それが、どんな機能を持つものかを売人は理解できない。
しかし、それが自身にとって悪夢をもたらすものであろうことは察せられた。

「それは…一体…」
「ふむ。肉は好きかね?」

その質問に、いっせいに鳥肌が立つ。
どういうことだ。
どういう意図があるのだ、その質問には。

「牛肉や豚肉は、鶏肉と違って皮ごと食べる事はない。だから屠殺の際に皮を剥ぐわけだ」

そして理解する。
己の末路を。

「やめろ!やめてくれえぇぇ!!」
「その身をもって、家畜の気持ちを体感してくれ。何、痛みはそのうち消える。永遠にな」












「…ふう」

ため息をつきながらロールスロイスの後部座席に乗り込む。
一仕事を終えたとはいえ、普段なら部下に任せきりにする程度の仕事では達成感すら感じない。
残るのは、疲労感のみ。

両隣に部下が乗り込む。
ボディーガード…いや、弾避け要員だ。
彼には敵が多い。
いかに防弾仕様の車とはいえ、用心に越した事はない。
マシンガンどころかガトリングガンさえ出回るこの街だ。
用心しても死ぬ時には死ぬが、かといって備えを怠る事はできない。

「バルコ様。今回の件はどのように?」
「万事、いつも通りだ。男の死体はバラす。母親と娘も殺害次第バラし、3人仲良く表通りに並べておけ」
「わかりました」

異常なやり取りなのだろう。
だが、異常も続けば異常でなくなる。
彼にとって、このやりとりは日常以外の何ものでもなかった。

「この後は、ドンとの会議があるんだったな。」
「はい。予定の時刻は五時間後ですから、余裕があります。どこかに寄りますか?」
「…いや、万が一にも、ドンを待たせるような事があってはならない。屋敷までこのまま向かってくれ」
「了解です」

車が発進し景色が流れ出したことを確認してから、男は瞼を閉じる。
そうして思考に沈んでいく男。
その名を、バルコ=パッキャオといった。

この男こそが、世界の麻薬市場の6割以上を占めると言われる麻薬組織、『メディカリ・カルテル』の大幹部である。
若くしてドン=エラカポの信頼厚く、組織のNo.2とも影で囁かれる実力者である。


これは、彼、バルコ=パッキャオの生涯を描いた物語。
裏の世界において伝説とも言われるバルコの成り上がりストーリー。
その舞台に選ばれたのは、麻薬の氾濫する南米諸国ではなく——





——かつて世界一安全とも呼ばれた国、日本であった。


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