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No.2472の一覧
[0] NARUTO-水神-[玄米茶](2008/01/02 00:44)
[1] NARUTO-水神-[玄米茶](2008/01/06 02:14)
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[2472] NARUTO-水神-
Name: 玄米茶◆bbbf5259 ID:e4d611bb 次を表示する
Date: 2008/01/02 00:44
第一話

「もう一年、アカデミー生として生活してくれんか?」
「・・・は?」
本来、三日は掛かるであろう任務を半日で済ましたその忍びの声は、忍の中でも一定以上の資格を持つものしか入ることの許されないその部屋に似つかわしくないほど高く透き通っていた。
「・・・おっしゃっている意図がよく分からないのですが」
「来年アカデミーを卒業するものの中に「うちは」がおるんじゃよ」
「・・・なるほど」
この里で最も権力ある忍、「火影」から発せられた「名」を聞き、一瞬で理由を察する。
「それ以外の者達も旧家や名家の集まりじゃ」
「昨年と同じく、その者達の護衛と力量の底上げを行えということですね」
左様、といったように火影は頷く。
「「同い年」であるお主にしかできん仕事だ。頼むぞ」
「御意」
その人物は答えると同時にその部屋から消えていた。

「なーに?ナルトったらまたアカデミーで1年過ごすの?」
「お前が抜けてるせいでこっちの任務がキツくなってるのによ」
顔のほぼ全てをマスクと額宛で隠している「畑カカシ」は驚いたように聞き、耳の下まで顎鬚を伸ばし、飛びぬけてガタイの良い「猿飛アスマ」はタバコを加えながら顔を顰めた。
「俺に言うな」
金色の髪を肩まで伸ばし、頬に三本の筋を持つ「ナルト」と呼ばれた「少年」は蒼い色の目を困ったように細め、苦笑した。それでも納得できないらしく二人は続ける。
「上の連中も、ちっと過保護すぎなんじゃねえのか?まあ、最近の里の人手不足は目立ってるけどよ」
「実力不足もね、見合ってもいないのに中忍、上忍になってる奴もいるし」
「耳が痛いわね」
「「「いや、紅は別」」」
ウェーブがかった黒髪を背中まで伸ばし、緋色の目を持つ美女「夕日紅」の発言に思わず3人とも突っ込む。彼女は上忍になってまだ日は浅いのだが実力はお墨付きだ。
里一番の大きさと良質の酒を振舞うこの居酒屋に、仕事帰りの4人が集まるのは珍しいことではない。たまに眉毛の太い奴や、顔中傷だらけや、酒屋で甘味頼む奴や、咳き込む奴や、食ってる最中も楊枝銜えてる奴や、花屋や鹿や倍化やらも集まることがあるが、この4人で飲むのが一番多い。
「まあ、任務自体は吝かじゃないんだけど、やっぱ実戦から離れる時間が増えると勘が鈍るからな」
「それくらいで錆付くほどの腕かよ」
そういうが、ナルトは「千の修練より一の実戦」を信条としている。実戦に出れないのはやはり痛い。「まぁ、これも任務だ」と心に言い聞かせ、ナルトは残りの酒を煽る。まだ子供のナルトだが、店には顔パスである。
「つー訳で、まだそっちに戻れねぇと思うけど頼むわ」
「ま、しょうがねえだろ」
「今年で終わりそうだしね」
「戻ってきたら残業代わってもらうからね」
「了解」
肩をすくめながら答え、ナルトは席を立った。
「なんだ?もう行くのか」
「何分アカデミー生なもんでね。明日の授業の準備があんのさ」
おどけたように言うとナルトは、支払い分には多いであろう金額を置いて姿を消した。まるで元からそこに誰も居なかったかのように。
「相変わらず見事な瞬身の術よね」
「そりゃ、先生の子だからね」
「木の葉の黄色い閃光、か」
ナルトの消えた席を眺めながら3人は杯を傾けた。

「どいういうことだ!」
「そうよ!ナルトが卒業できないなんて!」
「納得できませんよ!」
卒業試験である分身の術を難なく成功させた二人(一人は黒髪を肩まで伸ばし、白い目をした少年、もう一人は髪をお団子にした少女)と本試験より難しいといわれる特別試験に無事合格した一人(太い眉毛とまん丸な目をした少年)がナルトに詰め寄った。
アカデミーでもトップの成績を収め、試験でも、分身よりも高度な影分身を行って見せたナルトに下された結果は「不合格」だったのだ。
「すまん」
「「すまん」で済むか!今からでも教員に直訴しに行け!」
激昂する少年に、残りの二人も大きくうなずくが、当人は「もう決まったこと」とあまり気にしていない。その態度が余計に少年を苛立たせた。
「今の3人なら大丈夫。下忍でも十分にやっていけるし、中忍にも直ぐになれる。俺も1年したら追いつくから、だから・・・」
「お前がいなければ意味が無いだろ!」
「はは、随分とリーに感化されてきてるな、ネジ」
「茶化すな!」
ついにはナルトの襟を掴んで詰め寄った少年「日向ネジ」に、ナルトは困ったような寂しいような顔をした。「日向家始まって以来の天才」と呼ばれるほどの実力者であるネジでさえ、ナルトには一度も勝ったことが無かった。ネジにとってナルトは、一番のライバルであり、同時に目標でもあった。
「うん・・・ありがとうネジ、俺も皆と一緒に任務したかったけど、でも俺はもう1年ここにいるよ」
ナルトは済まなそうに、同時にしっかりとネジの目を見て答えた。
「・・・分かりました、ナルト君の決意は固いのですね」
「ちょっとリー!」
ナルトの気持ちを察した「ロック・リー」が認め、それを紅一点の「テンテン」が咎めた。
「ナルト君にも事情があるんですよ。僕も寂しいですけど、ナルト君の意思は誰にも曲げられませんからね」
頑固ですから、とリーは付け足した。
「・・・ナルトと同じ班になるために頑張ったのに・・・」
「ごめんなテンテン」
不承不承といったよなテンテンにナルトは両手を合わせる。ネジはそんな二人を見て苦い顔をした。ナルトが、「ネジ」ともう一度声をかけた所でようやく
「・・・次に会った時、卒業しておかなかったことを後悔させてやる」
顔を背けそう答えた。
「楽しみにしてる」
ナルトは笑い、しかし強く頷いた。

その日の夜、三人と別れたナルトは、自宅で今回留年する原因となった子供たちのリストを確認していた。
「(おそらく「うちは」を中心としたこの7人を見ていかなければならないだろうな)」
その中には見知った顔も何人かいた。
ナルトは「うーん」と背伸びをしながら、今後の予定を考えつつ
「・・・さて、もう1年頑張りますか」
とつぶやいた。

あとがき

初めて書きましたが、小説は難しいですね。どうしても説明が多く、テンポが悪くなってしまいます。今後はもうちょいテンポをよくしていきたいと思います。





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