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No.24623の一覧
[0] Fate BASTARD night (fatexBASTARD)[無謀](2011/04/05 18:56)
[1] 地獄の門からやってきた。[無謀](2010/12/30 01:39)
[2] 遭遇[無謀](2010/12/30 01:17)
[4] 異世界の魔人[無謀](2010/12/30 00:07)
[5] 復活[無謀](2011/02/16 23:43)
[6] 遭遇!![無謀](2011/01/08 01:24)
[7] 怪物対魔人[無謀](2011/02/16 23:41)
[8] ペガスス[無謀](2011/02/22 18:42)
[9] ヒキガエル[無謀](2011/03/01 15:59)
[10] 受肉??[無謀](2011/03/06 14:35)
[11] 平和な一日[無謀](2011/03/13 16:00)
[12] 夢と故郷 前編[無謀](2011/03/17 23:43)
[13] 夢と故郷 中篇[無謀](2011/03/30 18:50)
[14] 夢と故郷 後編[無謀](2011/04/05 19:03)
[15] 名前[無謀](2011/06/25 13:19)
[16] 戦闘の結果[無謀](2011/06/25 13:21)
[17] バゼット[無謀](2011/09/17 23:09)
[18] 英雄王と覇王[無謀](2011/09/21 23:41)
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[24623] ヒキガエル
Name: 無謀◆d7bb9f58 ID:f25f26c1 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/03/01 15:59
◆Fate DS night◆



「チッ」

舌打ちと共に慎二を焼き尽くそうとした手を止めたのはD.Sであった。
そして苛立ちと共に口答えをしてきたライダーに怒気を滲ませて歯をギリッと噛み締めた。

「おい、メデューサ。テメエは戦いで俺様に負けたんだぞ・・・勝者が敗者に口を挟む・・・その事の意味が分かってんだろうな・・・」

戦いの敗者が勝者に口を出す。それが意味をする所の分からないライダーではない。
敗北者が勝者に口を出す、それが許される事は敗者が勝者に勝った時だけである。
D.Sの苛立ちも、この法則によって成り立っている。
どんな理由があろうと敗者が勝者に口答えをするなどと許されることではなかった。それでもライダーはD.Sに口を挟んだ。
己の身がどうなろうとも構わないと思っての行動だった。


「・・・ええ、わかっています。私は貴方に敗れました。だからこそ彼を慎二を助けて欲しいのです。彼は最早サーヴァントも令呪も魔力すらない・・・唯の一般人です」


「・・・確かに、偽りの令呪によって使役されてはいましたが、それでも彼は私のマスターだったのです。どうか私の願いを聞いては頂けないでしょうか・・・」


(・・・それにあんな兄でも慎二が死んだら、桜が悲しむかもしれませんからね)


大地に膝を降したままライダーがD.Sに切願した。


「しょうがねえな、殺さなきゃいいんだろう」


D.Sは罰が悪そうに口を尖らせていった。


「ちょっとD.S。本気なの!!」


それに口を挟んだのはメディアであった。


「何勘違いしてんだ、メディア。俺様は殺さないって言っただけで、許すとは一言も言ってねえぞ」


D.Sが底意地の悪い笑みを浮かべた。
その笑みは邪悪であり、ライダーもメディアも背筋をゾクッとさせた。その笑みの意味を感じ取ったのか
足蹴にされていた慎二は恐怖に怯えていた。


「お前、ボクに何をするつもりだ」


その言葉に対してD.Sが足蹴にしていた足に力を込める。メリメリっと慎二の顔にD.Sの靴がめり込んでいった。


「・・・オマエじゃねえだろ、この腑抜けが!!」


「・・・いいか、あの女の願いに免じて、殺さないでやるが、俺様に逆らったオマエを許したわけじゃねえ」


「一つオマエに生きるチャンスをやろう。俺様に服従するか・・・それとも死ぬかだ」


そういうとD.Sは飛び回っていた蝙蝠を一匹焼き殺して、その羽を毟り取った。


「此処に一枚の蝙蝠の羽がある、これでオマエに呪いを掛けてやろう」


D.Sがそう言って、蝙蝠の羽を触媒に呪文を喚起していく。
メディアもライダーもD.Sのが操る呪いがどういう物なのか気になって立っているだけであった。


「キー・オーブス・プラタ・ロー 蝙蝠も羽より来たれ 夜魔の王 我が爪に宿り 契約の効力となれ」


その詠唱を唱えた後にD.Sの一指し指が青く染まっていった。


「・・・フフフ、この青い爪はな呪文と共にオマエの体に入り込んでオマエの一部となる、オマエが俺への服従を拒んだ時、又はこの爪を切り離そうとした時に
こいつは青から紫を経て赤く変色する」


「この爪が真紅に染まった時がオマエの最後だ。オマエの五体は砕け散り二度と再生できない様に、別の生き物に再構築される」


「何の知性もない無力なヒキガエルになーー!!・・・アハハハハハ!!」


D.Sが大声を上げて笑っていた。
慎二は心底恐怖した。嫌だそんな事だけは絶対ヤダと、しかし恐怖で歯がガチガチと音を鳴らしてしまい。
喋る事すら出来ない。


「青爪邪核呪詛!!(アキューズド)」


「ギャアアアアアアア!!」


慎二は余りの恐怖に失神してしまった。
D.Sは殺さないとは言ったが、さすがにコレはやりすぎではないのかという気がライダーもメディアもしていた。
コレには二人とも同情していたが、むしろ殺されないだけマシという事にしておいた。
既に失神した慎二からは興味を失ったのか・・・D.Sは少々距離を取っていた。
メディアに歩み寄って行った。


「・・・終わったわね」

緊張の糸が切れたのか・・・慣れていない戦いの空気にその身を晒していた為かメディアがD.Sに労いの言葉を掛けようとすると

「・・・イヤ、まだだ」


D.Sが未だ戦闘が終わっていない事を告げる。


「・・・いつまで、隠れて嫌がる!!さっさと姿を見せねえか!!」


「爆裂(ダムド)!!」


たった一言それだけで其処に、眩い球状のエネルギーが生じた。
爆音と共に其処に凄まじい爆発が起きて、夜の闇が紅蓮の火でもくべられたように明るくなった。


「・・・これは、これは手厳しい、このような老人に、とんだ挨拶があったものだのう」


今まで何処に潜んでいたのか。
老人―――間桐臓硯(まとう ぞうけん)は夜の闇から滲み出るように姿を現した。
この老人が現れるや否や、D.Sはメディアを手で押しのけて後ろに下がらせて臓硯と対峙していた。
この老人から発生している、肉の腐ったかのような匂いがしていた。


「・・・D.S」


D.Sもメディアも気付いていた。これは人間をやめている”人間“から発生する匂いだ。
俗に言うアンデットや不死化した物から発する独特の匂い。魔術の暗黒に携わった事のある人間なら知ってる匂いだった。


「・・・あそこに転がっている、腑抜けは・・・もしかしてテメエの知り合いか?余りにも腑抜けすぎて殺す気すらおきねえぜ」


D.Sがつまらない物を見るかのような目で慎二を見ていた。だがそんなD.Sの様子にも然したる嫌悪感を抱く事もなく。
悠々とD.Sに話しかけた。


「・・・ふむ。確かに腑抜けだが、アレでも我が孫であってな、良かれと思ってサーヴァントを譲ったのだが、どうやら宝の持ち腐れであったようじゃ
倒されるどころか、奪われるなどと間抜けが、最早・・・目も当てられぬと言ったところか・・・」


臓硯は慎二を一瞥してD.Sをジロリと値踏みしていた。


「・・・ふむ、その体から溢れる闘気、さぞや名のあるお方と見受けるが・・・良ければ名前を教えては戴けぬかのう・・・」


D.Sは両腕を組んで少し逡巡した後に、犬歯を出し背筋を凍らせる程の笑みを浮かべた後に
臓硯が思ってもいない自己紹介をした。


「・・・クックック、冥土の土産に覚えておくんだなジジイ俺様の名前はダークシュナイダー。
そして俺様の後ろにいる女はメディアだ」


「ちょっと!!D.S!!」


さすがに臓硯はいきなりサーヴァントの真名を紹介されるとは思っても見なかったのか。
眉を大きく吊り上げて驚愕して歓喜していた。


「カカカカカカカ!!そうかそうかメディアとはのう!!そこの男を自身の傀儡にでも誑しこみでもしおったか!!
さすがは生粋の魔女よのう!!」


臓硯が喜んだかのように捲くし立てて喋りだす。


「カカカカ!!何を憤る事がある。全て事実ではなかろうが、恐らく先程の体当たりを止めたのも御主が何か細工をしたからじゃろうて」


「いやはや、まっことに主思いのサーヴァントではないか、全く感心するわ!!」


それを許せなかったかのように、メディアが歯をギシリと噛み締めてD.Sを押しのけようとするがD.Sは揺るぎもしない。


「どきなさい!!」


メディアがD.Sをと叩くが、D.Sの鋼の肉体は揺るぎもしない。ペガサスの体当たりも防いだ体がどうして女性に叩かれた程度で揺るぐのだろうか。


「・・・テメエは引っ込んでろ」

見ればD.Sも奥歯を噛み締めて憤怒していた。大気をも震わせてその部分だけ沸騰した蒸気にも似た殺気が醸し出される。
D.Sは死の宣告をした。


「・・・ジジイ!!テメエはそれだけを言う為に俺様の前に現れたのか?褒美にテメエは俺様自ら引導を渡してやるぜ!!」


「ザーザード・ザーザード・スクローノ・ローノスーク
   漆黒の闇の底に燃える地獄の業火よ
   我が剣となりて敵を滅ぼせ」


D.Sが空中に魔法陣を編んでいき、その唇が詠唱を終える。
夜の闇夜に松明が光ったかのように光が発光していく。その様子を臓硯は驚くほど冷静に見ていた。

「・・・ぬぅ・・・これは」


「爆霊地獄(ベノン)!!」


異界から漆黒のゲートが開放されて凄まじい破壊酵素が臓硯の肉体の新陳代謝を加速させて、臓硯の細胞を異常に加速させて分解していった。
この呪文をくらった臓硯は、その体の大半を塵状に破壊しつくされて体は胴体と頭部を残しただけになるほどに破壊しつくされていった。
だがそれでも臓硯は生きていた。


「死なぬ・・・ワシは死ぬわけにはいかんのじゃ・・・」


体の全てを蟲状にして這い回り生き延びようとしていた。その生にしがみ付く妄執とも言える有様・・・D.Sは知っている。
こういう形振り構わずに生き延びようとする輩が一番厄介だと、ある意味ではサーヴァントより厄介かもしれない。


「チッ・・・しぶといジジイだぜ」


D.Sが苛立ちと共に、手の平に魔力を収束させていった。



「爆炎障壁!!(ガンズン=ロウ)」


炎の障壁が臓硯の残った体を焼き尽くす。先程の呪文は分からなかったが、今の呪文はメディアにも分かった俗に言うフレイムウォールというものだ。
しかしサーヴァントでもない唯の人間がこれほどの高熱を生み出す事が可能なのだろうか・・・


(とんでもない男ね・・・)


キャスターは素直に思った。
さっきの天馬(ペガサス)の体当たりを防いだ事といい凄まじいまでの実力者という事が伺える。

全てが終わった後D.Sの呪文の威力が切れたのかドサッと共に
ライダーは倒れた。

(・・・良かった・・・あの老人さえいなくなれば桜は・・・後は私の問題ですね・・・最後まで桜と一緒に居られれば良かったのですが・・・)


そうしてライダーは薄れ行く意識の中で、銀髪の人影を見た。


(・・・あの男が来ましたか・・・どうやら私はここまでのようですね・・・)


意識を手放そうとするライダーにD.Sが声を掛けていた。


「・・・よお、意識はまだあるか・・・今からメデューサ。オマエに俺様の血をやる。自分の意思で俺様の血を飲むのと
飲まされるのと、どっちがいいかは自分で選びな・・・言っとくがこのまま死のうだなんて言う選択権はオマエにはねえからな」


そのD.Sの言葉を聞いたライダーは、少し戸惑った後に必死にその体を起こしてD.Sの首筋からその血を吸った。
傍(はた)向けには仰向けになったD.Sをライダーが押し倒して覆いかぶさるようになっている構図のようにみえていた。
D.Sの血を吸ったライダーはそれだけで極上の酒にも匹敵する甘美な酔いに晒されてしまい。ビクッと体を仰け反らせてしまいそうになった。
魔力は既に限界にまで回復し暫くは大丈夫だろうとまで思われるくらいに持ち直していた。


「・・・これで暫くは大丈夫か」


やれやれとD.Sが一息を付いて、立ち上がると今まで黙っていたメディアに声を掛けた。
ライダーはこれから自分がどうすればいいのか分からずっと言ったところか立ち止まっていた。


「・・・帰るぞ」


「そうね、私も疲れたし帰るわ・・・でもその前に」


メディアはD.Sのその長い髪を掴んでグイッと思いっきり引っ張った。別に彼女も魔術師で先程の行動の一環には納得出来るから。
押し黙ってみていたのだが、全ての行為に納得出来るかといわれたらそうではない。魔女だろうと何だろうと納得出来ないものは納得できないのである。
それがD.Sの長い髪を引っ張った所以である。


「いててててて、容赦がねえな、オメエは・・・」


D.Sが、髪をさすって引っ張られた所を撫でる。それを悪びれた様子もなくメディアが口を紡いだ。


「あら、コレくらいで済んだと思ってくれて感謝してくれなきゃ。本来、乙女心って言うのは複雑なのよ・・・それをコレくらいで済んでるのだから」


「・・・フーン乙女心ねえ、それをオマエが言うかよ」


思うところがあったのか、その言葉を頭の中で反芻していたD.Sはメディアに一言さらりと言った。


「いちいち五月蝿いわね、貴方は!!」


メディアはD.Sがどれ程強いのかを試すように、威力C~Dににも匹敵する雷撃を放った。並みの人間が直撃したらそれだけで心臓が停止を起こしかねない雷撃をマスターに放ったのである。
正気の沙汰とも考えられない行動である。

「ヘッ」

ニヤリと不適に笑いその雷球を事も無げに片手でD.Sは全て弾いていた。それを間近で見せ付けられたメディアとライダーの二人はさすがに動揺を隠せなかった。


(・・・やはり只者ではありませんね・・・)

(・・・本当にとんでもない男かもしれないわね・・・)


「じゃ帰るか」


そう言ってヒョイとライダーを脇に抱えて、空中を飛翔する呪文を喚起して空を飛んだのであった。
同様にメディアもD.Sが空を飛べるのに少々驚きはしたが、それもあれ程の魔術師ならばと納得して空を飛翔していた。



後に残された綾子は、被害は殆ど無かったものの夢でも見たかのような顔をしてその夢が本当に現実の物か確かめる為に慎二に声を掛けようとしていた。
さすがに冬の寒空に学友を放置して凍死したなどと次の日にニュースで報道されでもしたら居心地が悪すぎるからだ。


「おーい慎二。生きてるかい」


失神している慎二に声を掛けて慎二の覚醒を促す。


「美綴・・・お前・・・どうして?」

驚いたものを見るかのような顔で綾子を見る慎二がいた。

「どうしても何も、アンタがあそこで気絶して凍死でもされたら嫌だから声を掛けてあげただけの事だよ」


「・・・そうか」


「・・・それじゃ、あたし達も帰ろうか・・・」


「・・・ああ」





◆◆◆




舞台は変わり、地下の墓地を思わせる一つの部屋。
ここは間桐家の地下の蟲の棲家だった。ズルズルと音がしていった音はその全てだった、本来蟲が一匹や二匹動いた所で音など人には聞こえないのだがそれが個ではなく
群体であったのなら別の話である。
其処に蟲達が肉を纏い人型を形成していき一人の人間の形を造型していくではないか。
その蟲達を苗床にしていて出来たのは、先程D.Sに焼き尽くされた筈の間桐臓硯であった。


「・・・なんと言う、男じゃ・・・よもやアレほどとはのう・・・さて此度の聖杯戦争はどうするかのう・・・」


一匹の巨大な蟲が動いて、声を喚起していた。そして蟲達が動いたかのようにその皺だらけの口元を邪に歪めた。


(さてと、此度の聖杯戦争はどうするかのう・・・?アレほどの力を持った魔術師ならばあの監督役の神父もサーヴァントも何とかなるであろうやもしれんが・・・)


(なにせ条件が悪すぎる。万全とは言いがたいしライダーは先程あの男に取られてしまったしのう・・・)


(・・・まだ、先はある此度が最後という訳でもない無ければ静観に徹して傍観するだけなのだがのう・・・)


だが臓硯は持ち駒の一つだけはジョーカー。サーヴァントでないにしろワイルドカードに匹敵するほどの手札がある。
それほどの手札を有しておきながら何もせずに傍観とは余りにも愚かしい事である。
聖杯を奪い合う場としては最悪だが、そのカードさえヤル気を起こして場に出す事が出来れば先程の魔術師も監督役のサーヴァントにも匹敵するかもしれないということである。
なにしろ聖杯の中身を植えつけた”モノ“なのだから。
十年間その神経の全てを聖杯の欠片が侵食していったものなのだから。


「・・・ふん、ワシには次があるがアレはそうは長くは持つまいな胎盤として貰い受けたがよもやアレほどの出来になろうとはな・・・」


どちらにせよ今回しか使い道のない手札ならばそれがどうなろうが臓硯には知った事ではなかった。
どちらにせよ道具が一つや二つ壊れたぐらいでどうという事も臓硯には関係なかった。
すると問題は一つだけである。アレをどうやってその気にさせるかだが。なにせアレは頑丈な鎧だ。針の穴すらつき通さぬ程の鎧となれば
その堤防を決壊させるのは外からではなく内側からしかなしえないであろう。コツコツと足音が聞こえる。


「・・・来たか、では抜け道を作ってやるとするか・・・」


その墓場に似合わない女性。間桐桜が現れていた時、既にその手に令呪を失っていた。


「・・・おじい様、先程あの令呪がなくなってしまったのですけれど・・・もしかしてライダーはその・・・」


令呪がなくなりサーヴァントとの繋がりが消えた事を意味するこの事は一つしかない。


「・・・うむ、敗れおったよ」


「・・・そうですか、兄さんはどうなりましたか?」


「・・・あのたわけめが、おとなしく死んでおれば良かったものを存外にしぶとく未だ生きておる」


「・・・では、おじい様、これでもう戦わなくていいんですね」


かねてからの聖杯戦争が始まる前の問いかけの答えを口にする。
マスターを全員殺さなくてはいけないのかと言う答えだ。


「・・・そうだのう。これでお主は晴れて殺し合いから、開放されたという訳じゃ。しかしそうなると少し癪だのう今回の寄り代の中で一番出来がいいのは
遠坂の娘じゃしのう」

そして口元を狂気にも似た笑みを浮かべて言った。


「桜よ、お主は知っておるか。先程のお主のライダーを倒したのも遠坂の娘の仕業なのじゃぞ・・・
いやはや、何ともよく出来た娘よこれではあの娘が今回は勝ち残ってしまうかもしれんのう・・・」


そうして桜を一瞥してジロリと臓硯は見た。


「・・・そうですか・・・姉さんにライダーが・・・」


「・・・許さない」


憎悪にも似た暗い感情が部屋を支配する。臓硯は不適に笑った。
誘導は成功した。後は一つの針の穴にも穿った。
これが孫を侵食していけばアレに届くようなものになる事だと・・・








感想



誤字などがあったら指摘してください。
中々進んでくれません。
まいいか。
バカボンのパパも言ってたし。これでいいのだって
そんなんで皆さんも納得してください。
これでいいのだ!!de






























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