異変とは、殆どといっても間違いではない程、すべてが終わった後に気付くもので、だから気付くのが遅かったからといってそれは責めるべきことではないだろう。
だから今回の件において、上条当麻が一切の手出しを出来なかった。どころか事が起きている真っ最中に、例によって例のごとくラッキースケベなイベントを発生させていたことに関しても、誰一人彼を人責めたてる権利など持っていない筈だ。
勿論、上条当麻本人でさえも
だからこれは、上条当麻の外側で起こった出来事。
魔術のその外側で起きた、科学の内側の、その裏側の出来事。
超電磁砲、妹達、木原一族、学園都市統括理事会。
様々な人物と、様々な思惑が混ざり合って交わった今回の一軒で、それぞれがそれぞれに主役級、あるいはラスボス級の活躍をしたこの物語で、それでもあえて中心に立っていた人物を決めるとすれば、やはり彼。
学園都市《最強》の能力者。レベル5、超能力者7人の序列1位、一方通行(アクセラレータ)だろう。
だから最初に宣言しておこう。ここから先は一方通行だ、と。
一方と他方が交差するとき、物語は衝突する。