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No.24373の一覧
[0] 決意の聖杯戦争[black river](2010/11/17 19:21)
[1] 第一話『スタートライン』[black river](2011/01/27 18:30)
[2] 第二話『ノープロブレム?』[black river](2011/01/27 23:10)
[3] 第三話『最優のサーヴァント、』[black river](2011/05/03 21:43)
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[24373] 決意の聖杯戦争
Name: black river◆7b1850ba ID:29abacfd 次を表示する
Date: 2010/11/17 19:21
―Prolog―

私たちの居るこの空間、この『世界』という空間の外には人智の及ばぬ大きな何かがある、と魔術師たちは考えている。
あるいは巨大なエネルギー、あるいは神の座、あるいは神そのもの。それをどういった認識で捉えるかは、その魔術師それぞれだ。
それは万物どころか、万物の器であるこの世界をも創造し、運営し、支配しているというものだという。
そして、それは全ての起点である、と。
全ての事象、全ての物質、全ての流れの発端となったもの。魔術師はこれを『根源の渦』と名付けた。
全ての魔術師あるいは、その魔術は例外なくこの『根源の渦』へと向かっている。
今では多様な在り方をとる魔術師たちも、その在り方の過去、ないしは未来に沿っていけば必ずその系譜の端々、あるいは終局の部分に根源の渦を希求する始点があるはずだ。
それこそが魔術師の本質であり、今でもまだ多くの魔術師にとっての本懐でもある。
ただ、実際には本懐というより、野望とでも言ったほうが現実に近いだろう。普通に魔術師でいる分には、根源の渦など縁遠い話。本当に自分のその手に根源の渦を収めたいなどと考えているのは、一部の奇才と野心家だけで、他は無関心と言ってもいいほどだ。
しかし、遡ること二百年前。その根源の渦へ希求する心を強く持った一部の奇才たちが集い、本当に根源の渦へと至ろうとする。

遠坂。アインツベルン。マキリ。

今では始まりの御三家とも呼ばれるこの三家である。
彼らが考えた根源の渦へと至る秘策。
それは聖杯の再現。
ただし、聖杯という名は付いていても、キリストが最後の晩餐でワインを飲んだ杯でもなければ、磔刑にされた時に血を受けた物でもない。
それはいわゆる聖杯とは大きく離れたものだ。
本物の聖杯は奇跡の粋を集めたようなもの、あるいは世界内における根源の渦とでもいえるような強大かつ万能の力も持っているものとされる。
御三家の召喚しようとした聖杯はそれに近しい力を持っている。聖杯に付け加えられた魔法の釜としての側面だ。
人の願いを何でも叶える魔法の釜。それが御三家の再現しようとした聖杯ということだ。
その力を以てすれば、根源の渦への到達も全く夢ではない。
御三家はそのために協力し、聖杯に手をかける一歩手前まで順調に到達した。
けれども、ついぞ御三家が聖杯を手にすることはなかった。
聖杯は一つ。求める者が三人。
それが意味することも、その結果の行く先も明白であろう。
いざ聖杯を召喚しようという段になって、御三家は仲違いし、三家とも他の二家を排除してでも聖杯を手に入れようとしたわけだが、そんなことで儀式が成功するはずもなく。結果は三者の痛み分け、聖杯が召喚されることはなかった。
それが今でいう第一次聖杯戦争である。
その第一次聖杯戦争以来、聖杯は己の所有者が現れることを求めて、六十年に一度、今は冬木という名になったその街に再来する。
そして再来の度に七人の魔術師に、聖痕である令呪と、英霊をサーヴァントとして召喚する権利を与える。
聖杯は七人の魔術師と七騎のサーヴァントに、文字通りの死闘を演じさせ、それに見事に勝利することによって己こそが聖杯の所有者にふさわしいと示すことを求めているのだ。
第五回目となる第五次聖杯戦争が始まろうとしている。


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