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No.24056の一覧
[0] 【アルカディア・オンライン・イン・ストライク・プリースト(現実→擬似RO世界に転移)】[Shinji](2010/11/06 21:29)
[1] ■第一章:エルフ族の女ハンターと、さすらいの殴りプリ■[Shinji](2010/11/08 03:20)
[2] ■第二章:試練に挑む王女と、金策に励む殴りプリ■[Shinji](2010/11/10 22:56)
[3] ■第三章:敵討ちを求める女魔術師と、列車がしたい殴りプリ:前編■[Shinji](2011/04/11 13:30)
[4] ■第三章:敵討ちを求める女魔術師と、列車がしたい殴りプリ:後編■[Shinji](2011/06/05 12:03)
[5] ■第四章:人間に憧れる管理者と、そろそろ身を固めたい殴りプリ:前編■[Shinji](2011/06/11 09:59)
[6] ■第四章:人間に憧れる管理者と、そろそろ身を固めたい殴りプリ:後編■[Shinji](2011/06/18 02:59)
[7] ■第五章:騎士を夢見て努力する少女と、常連客 獲得に必死な殴りプリ:前編■[Shinji](2011/10/22 04:01)
[8] ■第五章:騎士を夢見て努力する少女と、常連客 獲得に必死な殴りプリ:中編■[Shinji](2012/04/16 20:41)
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[24056] ■第一章:エルフ族の女ハンターと、さすらいの殴りプリ■
Name: Shinji◆9fccc648 ID:1391bf9d 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/11/08 03:20
――――とある大森林の奥深くの集落で、ヒッソリと暮らすエルフと言う種族が存在した。


彼らは人間との関わりと極力避け……無駄な争いを好まず、魔物と戦う者さえ一部に限られる。

そんな環境と掟の中で"彼女"は育ってゆき、里で1・2を争う程のハンターとして成長した。

"ハンター"とはギルドで言う"技"を司る二次職であり、彼らは儀式で必ず"技"を選ぶと言って良い。

だが"彼女が属する集落"での話なので、地域によっては様々な職に就き生活するエルフも多い。

実際プロンテラでは 其の通りで有り……街中を歩けば必ず一人や二人のエルフとは擦れ違うモノだ。

されど"彼女"が存在する集落では余りにも田舎な為か、そんな王都の常識など知る由も無かった。


「どうやら、お前には精霊の声が聞こえた様だな。おめでとう……遂に合格だ」

「有難う御座います」

「良いか? コレからも我々を脅かす魔物達を討ち、村を守ってゆくのだぞ?」

「…………」

「どうした? 」

「いえ。畏まりました」


其処で考えられるのが、本来ギルドで試験を受ける必要が有る彼らが何故ハンターに成れるのか?

ソレは"この部族"は偶然 次の成長で新スキルを思い浮かぶ"フラグ"を得る手段を知っていたから。

当然 相応の実力が無ければ"形ダケの儀式"を行ってもフラグを得ることは出来ないのだが、
コレならギルドにワザワザ赴く必要は無く、其れが彼らを閉鎖的な環境にさせる原因でも有った。

また"この部族"ダケでなく他の地方でも何かしらの方法で"転職手段"を見出している事があるが、
そんな ギルドに登録せずとも強い一部の連中が、無法者や犯罪者に成っているのも少なくない。

反面 正規の冒険者と違ってカプラサービスの支援(特に四次元ポケット)を受ける事が出来ないが、
知恵を働かせれば軽い犯罪は容易であり、プロンテラなどの大都市を除けば意外と世界は荒れている。


「伝染病……ですって?」

「あァ……結構な事態だ。かなりの人数が苦しんでるから、間違いなく死人が出るだろう」

「そ、そんなッ! ……どうしてこんな事に……」

「早くオマエも家に戻った方が良い。妹さん含めて家族がヤバい状況の筈だ」

「!? どうしてソレを早く言わないのよッ!」

「お、おいっ! 待てって!!」


……話を最初に戻すが、ある日"彼女"は何時もの様に狩りを終えると家族の待つ集落に戻って来た。

動き易さを重視したオヘソを出したラフな装備・女性としては長身とは言えスレンダーなスタイル。

されど"有る"とは言えバストは若干 控え目な様だが、弓を扱う女性と成らば妥当な線だろう。

そんな銀のセミロング・ヘアに鋭い瞳をしたエルフの女性が……村の門番と言葉を交わした時。

家族が極めて悪質な伝染病に掛かっていると聞き、珍しくも当然 慌てて自分の家へと走って行った。


「な、何て事なの? ……このままじゃ……」

「後 持って3日か4日ってトコだな」

「ふざけないでッ! このまま黙って見てろとでも言うの!?」

「落ち着けよ!! 俺だって姉貴がヤバいんだ……でも仕方ないだろうがっ!」

「……クッ……」

「一応 滅多に無い緊急事態って事で、石頭の族長も街に助けを乞いに行かせたみたいだけどな……
 早くて往復に一週間は掛かるらしい。だから重傷者が"間に合う"見込みは殆どゼロだって事だ」

「…………」

「だが助かる"可能性"は有るっちゃある」

「!? 教えてッ!」

「――――世界樹だ」

「世界樹?」

「あァ。アソコに有るって言う伝説の"イグドラジルの実"ってのが一個でも有れば皆を助けれる筈だ」

「でも……ソレって……」

「遠い昔 俺達の部族を伝染病から救ったって代物だが、掟では取って来るのは禁止されている。
 何せ世界樹は魔物の巣窟だ……当時は一個 取ってくるのに相当な仲間が死んだって話だからな。
 結果 帰って来たのは一人ダケで、その生き残りが命辛々 持って帰ってきたのが例の実って事だ」

「けど"イグドラジルの実"が有れば皆が助かるんでしょッ? どうして行っちゃダメなの!?」

「"其の時"は危うく部族が全滅する程の凄い事態だったらしいから、行く他なかったって話だぞ。
 だが今回の犠牲は まだ少なくて済む。だから行かせるリスクを考えて族長は許可を出さなかった」

「……ッ……」


≪――――ギシッ≫


「だけど弓の調節をしてるって事は……行くんだろ? ガキの頃から そうだったもんな……オマエ」

「それなら止めないでよ? 私は皆を守る為に此処に居るの。掟に縛られるのは、もう沢山だわ」

「世界樹には猿どもの縄張りを抜けて往復で2日。正直 間に合うかどうかも分からないぞ?」

「黙って見てるよりはマシよ」

「例え生きて帰ってきても、部族を追放されるのは間違い無いってのにか?」

「聞くまでも無いわ。良いからサッサと矢やら属性結晶やら持って来なさい!!」

「……ったく、相変わらず部族一のハンター様は発想のスケールがデカいねェ」

「何 今頃になって買い被ってるのよ? 私は"上"の石頭達からじゃ煙たがれてる厄介者よ?」

「そうだった、そうだった。ともかく入り口で待ってろよ? 有りっ丈のアイテムを持って来てやる」

「有難う。私の家族を……お願いね?」

「あァ! 治療の手段が来る迄 絶対に持たせてやる……だから安心して行って来てくれよッ?」


会話を終えると幼馴染の男エルフは自宅へと走り出し、彼女も急いで旅の準備を再開する事にした。

そんな"彼女"は仲間&家族を守る為にと、必要以上の鍛錬や狩りを行う事で名が知れており、
勝手な行いが多いと言う事で"部族一の狩人"と言う扱いを受けていなかったが、彼は理解している。

例え抗えなかろうと……僅かでも希望が有れば、最後までソレを捨てずに追い続けると言う事を。

よって彼は止める事はせず、結局 告白は出来なかったが最期まで"らしかったな"と悔し涙を拭った。








【アルカディア・オンライン・イン・ストライク・プリースト】




■第一章:エルフ族の女ハンターと、さすらいの殴りプリ■








……彼女が旅立ってから2日目。


「コレが……世界樹?」


此処周辺を縄張りにしている猿のようなモンスターの目を掻い潜り、彼女は世界樹に到着した。

その際 交戦も有ったので生傷が目立っており、回復ポーション(白)の消費は3割と言った所。

だが彼女は二次職と言えど(4次元)ポケットを持っていないので、残数は腰に挿して有る7個ダケだ。

残りの重量はポシェットの中の風結晶と鉄屑が大半でコレにスキルを使えば複数の矢が作成 出来る。

また入手のし易さにより、風が6割・物理が3割を占めてしまう彼女の矢の攻撃属性のウチ、
相性が悪い相手は接近戦しか無いので、火属性のスティレット(短剣)がフトモモに装備されていた。

ゲームであれば大抵ハンターのSTRは初期値な事から無駄かもしれないが、此方では有用な攻撃手段。

何処ぞの殴りプリがそうで有った様に、STRダケでなくVITもLUKもLvアップと同時に増えているのだ。


「これ程 迄 大きいなんて……登れるのかしら? 私に」


……さて置き。巨大な迷宮・世界樹を見上げながら呟くエリス・グリーンノア。(苗字は部族名)

正直パーティーも組まずに一人で。しかもポケットも無しに挑む事など馬鹿げているのは間違い無い。

されどエリスは考えている暇さえ惜しいのか、直ぐに表情を改めると世界樹に進入して行った。

そして注意深く進む事 数分……不動タイプの精霊系モンスター・ドリアードが此方を威嚇して来る。

対して身構えながらエリスは言う。自然を愛する彼女は、本当なら世界樹の魔物とは戦いたくない。


「御願いッ! 話を聞いて……私は貴方達を脅かしに来たんじゃない!」

『…………』

「今は仲間達が大変な状態なの! イグドラジルの実を一つダケ分けてくれれば大人しく帰るわ!!」

『……!!』


しかし説得は通じずドリアードは触手で攻撃して来たので、エリスは止むを得ず強行手段に出る。

今は時間が無い以前に火矢は勿体無いので、倒す事は考えず触手を回避し突破する事を選んだのだ。

対してドリアードは動けないので簡単に振り切れたが、新たなドリアードが自分を捕らえ様とする。


「ちぃっ!」

『……!?』


だがエリスは走るのを止めずに触手を掻い潜り、消耗を覚悟で どんどんと世界樹を登って行く。

次第に昆虫系のモンスターも襲って来る様な事が多くなった為、触手に足を掴まれたりもしたが、
その際は瞬時に火スティレットで触手を切り払い、一流のハンターだからこそ出来る芸当であった。

家族や仲間達を守りたい事も有ってか、エリスは自分でも不思議な程の突破を図れる事が出来ていた。


「クッ……此処でウッド・ゴーレム!?」

『グオオオオォォォォッ!!!!』


≪――――ドオオオオォォォォンッ!!!!≫


「くぅっ!?」


そして中層辺りまで来た時、世界樹の守護神が遂に動き始める。精霊の力で動く巨人の登場だ。

エリスとしては相手にしたくない魔物であったが、無視できない場所に居た為 対峙する事になる。

されど弱点は分ってはいれど、自ら過疎を望んでいるエルフにとっては火矢は貴重な攻撃手段だ。

ならば接近戦しか無いのだろうか……と考えた直後、ウッド・ゴーレムが巨大な拳で殴り掛かる。

対して咄嗟に回避したエリスであったが、その僅かな隙を気配を殺していたドリアードが逃さない。

2体で左右から触手を飛ばしエリスの体の一部を掴むと、そのまま宙吊りにしてしまったのである!

だがエリスも されるがままでは無く、右手で瞬時に火スティレットを抜き触手を切り落とすが……


≪――――ガシッ≫


「し、しまった!?」


ドリアードのアシストを無駄にせず、今度はウッド・ゴーレムがエリスの腰部を鷲掴みにした!!

ソレにより彼女の体は簡単に持ち上げられてしまい、火スティレットを片手に抗うがビクともしない。

弓矢は触手の攻撃により落としてしまったし、剥き出しの弱点にナイフを投げようかと考えていると。


≪バキゴキバキバキ……!!≫


「がっ!? グッ……うがっ! うああぁぁッ!!」


魔法生命体は躊躇う事無く腕に力を入れ、侵入者を殺そうとする。対して激痛に悲鳴を上げるエリス。

だが希望は捨て切ってはおらず、意識を朦朧とさせつつも火スティレットでゴーレムの腕を突く!!

何度も何度も何度も何度も。その反乱狂と言える様子には、明らかに彼女の生への執着が感じられた。

その効果は有った様で、ゴーレムは右手首の半分以上を失った事からエリスは地面に投げ出される。

直後 彼女は地面のハンター・ボウを拾うと、脚力を振り絞りドリアードの射程外に逃れ弓を構えた。


「邪魔するなああぁぁッ!!」

『!?!?』


相手は植物なので普段の心優しい彼女であれば、謝罪の言葉と同時に矢を放っていたのは間違い無い。

されど今の相手は間接的にとは言え仲間達の生命を脅かす魔物。邪魔をするなら排除する必要が有る。

ソレはウッド・ゴーレムも同様であり、更なる貴重な火矢の一撃で瞬時に枯れ木へと姿を変えさせた。


「ハァ、ハァ……ゲホッ!! ……ゆ、油断した……」


殲滅を終えたエリスは尻餅をつきながら軽く血を吐くと、白ポーションの蓋を開いて2つ飲み干す。

コレは市場でも高価な品なので彼女達にとっては更に貴重だ。しかし飲まねば動けないので仕方ない。

……とは言え最初からエリスが火矢を放っていれば、無駄な消耗はなかったので後悔を募らせた。

即ち今の油断は絶望に更に一歩近付いたと言って良く、彼女はフラフラとその場から立ち上がった。


「あと3個か……火矢もコレ以上は無駄に出来ないし、ナイフで倒す事も考えないと」


――――だが踏み留まっては居られない。彼女は しっかりと地面を踏みしめると更に奥を目指した。




……




…………




……2時間後。


「……グッ……はぁ、はぁ……痛ッ!? ……ぅう……」


アレからもエリスは一人で戦い続け、ようやく世界樹の上層エリアへと到達する事が出来た。

だがポーションは尽きて火矢も使い切り、右手を守る為に左手を犠牲にした為 肩から出血している。

交戦時を除けば歩いた方が体力を消耗しないので足取りも重く、時間が無いと言うのに急げない。

ならば帰りも有る事を考えると生きて帰るのは絶望的。されどエリスは諦めずに上を目指していた。


「……綺麗……」


世界樹の上層は緑が更に深いエリア。反面モンスターは視界には居らず、随分と雰囲気が変わった。

つまり此処からは神聖な領域で有る事から、中級・下級の精霊達は進入する事が出来ないのである。

そう言えば何時の間にか精霊達の気配は消えており、逆に神秘的な魔力を強く感じるようになった。


「も……もしかしたら、生きて……帰るのかもしれない……痛ッ……そうしたら……」


自分がイグドラジルの実を手に入れて先ずはソレで傷を癒し、急いで帰れば皆が助かるかもしれない。

敵対する精霊の気配が消えていた事から、エリスは少し希望を見出して更に奥へと進む事にした。

だが10分程 進んでゆくと……"血の匂い"を察してか、彼女を絶望へと誘う魔物達が姿を現す!!


「そ、そんな……どうして、どうしてコイツ等が"こんな所"に!?」

『ピギイイィィッ!!!!』


≪――――バサッ!! バサッ!! バサッ!! バサッ!!≫


風を司る鳥族の魔物・ハーピー。その数3体であり、衝撃の事実にエリスは驚くしか無かった。

昔の情報によると存在していなかった筈なのに、何時の間にか世界樹に巣を作っていたのである。

此処まで来て何故ッ? どうして!? 理不尽さに唇を噛み締めるエリスだったが、選択肢は一つ。

ハーピーは強敵だが、自分が奴らを倒さなければ"イグドラジルの実"は手に入らないと言う事だ。

よって満身創痍ながらも、エリスは体に鞭を打って弓矢を構えるとハーピーに向かって放った!!


≪――――ドドッ!!!!≫


『ピュアッ!?』

「あ、浅い!?」


しかし動揺していた為か放ったのは"風の矢"であり、命中していたモノの致命傷には成らなかった。

よって慌てて"鉄の矢"を2体目のハーピーに放つが避けられ、その鳥族は何か放って反撃して来る!

それは羽による目を狙った遠距離攻撃であり、既に足がフラついていたエリスは咄嗟に視界を塞ぐ。

だが"その場から動かなかった"時点でハーピーの狙い通りであり、3体目が急接近して来ると……


≪――――ドゴオオォォッ!!!!≫


「ごふっ!?」


急降下による"蹴り"を剥き出しの腹部に食らい、吹き飛ばされたエリスは後方の樹に叩き付けられる。

この攻略に置いて初めて食らったクリティカル・ヒットであり、彼女はゴトリと右肩を地に落とす。

同時に腹部と頭部に激しい痛みを感じ……意識を失っていないダケ、マシだったのかもしれない。

されどハーピーは人間を踊り食いするので、いっその事 即死した方が良かったとも言えるだろう。

ともかくエリスは動けない。ハーピーが自分を放置したとしても、死ぬ以外の選択肢は残っていない。

つまり家族や仲間は救えなかった。無茶な事は初めから分かっていたが、悔しくて涙が流れて来た。


「(……ごめんなさい……みん……な……)」


だが死ぬ時は誇らしく死にたい。故に泣き言は考えず、エリスは霞んで来ていた瞳を閉じようとした。

対して3体のハーピーは此方を煽る様に飛び回っており、間も無く自分は食われてしまうのだろう。

とは言え意識さえ喪失し掛けている今。最早 恐怖と言う感情さえ無く、現実に身を委ね様としたが。








「ヒールッ!!」(Lv10)

「え……っ?」








唐突にカラダの痛みが和らぎ、エリスが体勢そのまま瞳を開くと黒い修道服に身を包んだ男が居た!

そのビレタを被った男は此方に走り込んで来ると、自分とハーピーの間に割って入り敵と対峙する。

コレが騎士で有れば非常に絵になるが、彼は聖職者なので傍から見ると無茶にも程が有るだろう。

だが意識が沈み掛けていたエリスにとっては自分の救世主だった事も有ってか非常に頼もしく見えた。


「お前達の相手は、この俺だ!」

『ピギィピギィッ?』

「何て言ってるか分らねェよッ! さっさと掛かって来い!!」

『ピギイイィィッ!!!!』

「ふんっ! メイス修練をナメるなよ!?」


≪――――ガッ!!!!≫


『ピュアアァァッ!?』


聖職者の男は無謀にも急降下してきた鳥族のクチバシを迎え撃ったが、何と逆にダメージを与えた!

何故なら(持ち替えで)右手に鈍器(地属性スタナー)・左手にバックラー(対動物)を持っていたからで、
予め自分に掛けていた支援の効果も有ってか防御は完璧の様であり、対峙するハーピーも焦っている。

だが魔物達に取って久し振りの御馳走が増えたとも言えるので、今度も連携を駆使して襲い掛かった。

先程の様に一体のハーピーが羽を飛ばし、対して聖職者っはスタナーでアッサリと撃ち落すが……


「さ、避けてッ!!」


その後の急降下による"蹴り"の威力は尋常ではないので、エリスは思わず大声で叫んでしまった。

掟では人間と関わってはいけないが、自分を助けてくれた者を蔑ろにする事は出来なかったのだ。

だが忠告も空しく聖職者は動いてくれないので、エリスは思わず瞳を逸らしてしまったのだが……


≪――――ガコッ!!!!≫


『!?!?』

「なかなかヤるな」

「(す、凄い……どうして無傷なの!?)」

「(だけど攻撃を当てるのは難しそうだな……ってなると……)」


何と片足を踏み込んだダケの盾の防御で聖職者は蹴りを防いでしまい、エリスは驚愕した!!

後衛職で有りながら全く堪えない防御力……しかも、今の事を気にも留めずに彼は魔法を詠唱した。

敵を殴る事しか出来ない聖職者に取って、ハーピー達を倒すのには第三者の力を借りるしかない為だ。


「セイフティ・ウォール!!」


――――よって先ずは自分に近接物理攻撃を一定量無効化する障壁を張り。


「サンクチュアリ!!」


――――そして自分の少なかった回復量を補う為、HPを持続的に回復する領域を設置した。


「えっ? な、何なのコレ……体が……」

「君ッ! 動けるのか!?」

「は、はいッ。御蔭様で何とも有りません!!」

「だったらコイツを使ってくれっ!」


≪――――パシッ!!≫


「なっ!? こ、コレは!」


セイフティ・ウォールがハーピーの必死の攻撃により消える頃にはサンクチュアリが展開された。

ソレによりエリスは数秒で立ち上がれる程にまで回復し、10秒も経てば傷口は全て塞がっていた。

そして聖職者と会話を交わす中、彼に受け取ったのは"グレイトネイチャ"……地属性の結晶である。

エルフ達に取っては見るのも珍しい貴重なアイテムで有り、コレなら自分のスキルで地の矢を作れる。


「頼むッ! 矢を製造して、コイツ等を倒してくれないか!?(俺の代わりに)」

「で……ですけど、こんな高価なモノを使わせて貰うワケには……」

「大丈夫だから気にしないでくれ!! うおっ!? ハーピー3体は流石にキツいからッ!」

「(け、けど此処は悩んでいる場合じゃない!!)」


エリスは躊躇したが、彼に取っては市場で最も安く手に入る属性結晶なので大した負担にはならない。

それを彼女は知らないが……3体のハーピーとの攻防を繰り広げる人間を放って置く事は出来ない。

よってエリスが矢作成のスキルを発動させると、地結晶は瞬時に数百本の"岩石の矢"に姿を変えた。

そのウチ2本だけを残して、残りの全てを矢筒に素早く放り込むと、エリスは弓矢を構えるが……




「レックス・エーテルナッ!!」(通称LA)




聖職者が何かを叫ぶと、狙いを定めていたハーピの頭上に天秤と剣を持った女神が見えた気がした。

何と自分の"行いたい事"を察したのか、彼は敵の攻撃を掻い潜りながらもアシストを行ったのだ!

一方エリスも伊達に務めているワケでは無いので"対象への次の攻撃のダメージを2倍にする"と言う、
今の魔法の効果を理解しており、彼が長い修羅場を潜り抜けた一流の冒険者だと察する事が出来た。

何故。どうして此処に居るのかは分らないが、自分を信用してくれた彼の期待には応えねばならない。

生憎 自分は本調子。傷が癒えている今……素早く宙を舞うハーピーを捕らえる事など容易かった。




「ダブル・ストレイフィング!!!!」(通称DS)




エリスの必殺の二撃により、魔法と属性のアシストをも受けていたハーピは地面に落下する前に絶命。

それにより動揺した片方のハーピーは軽く跳躍した聖職者に地面に叩き付けられた上に追撃され死亡。

最後の一体は逃げようと試みたが、エリスの岩石の矢を背後から食らって世界樹から落ちていった。




……




…………




……数分後。


「何方かは存じませんが……本当に有難う御座いましたッ」

「はははっ。無事で何よりだよ」

「ところで……何故 人間の貴方が"こんな所"に?」

「えっ? い、いや……先ずは互いに名乗る方が良いと思うんだけど?」

「あッ。そう言えば私の方が、先に名前と境遇を話すべきでしたね……すみませんでした」

「別に謝罪は必要無いよ? それより俺はアヤト。アヤト・カツラギって言うんだ」

「アヤトさんですね? 私はエリス・グリーンノア。見ての通りエルフです」

「……(め、滅茶苦茶美人だな……服装も結構 際どいから余程)」


ハーピー達を撃破したエリスは、自分を助けてくれた聖職者と向かい合うと礼を言い自己紹介を行う。

ちなみに口調が素の彼女と違って丁寧なのは、人間と会話するのが生まれて初めてだからである。

さて置き。流石に人間相手とは言え嘘を付くワケにはいかないので、彼女は自分の村の境遇を話した。


「……と言うワケで、私は一刻も早く"イグドラジルの実"を手に入れなければ成らないんです」

「へぇ。成る程ね」

「それでは何故アヤトさんは世界樹に?」

「まぁ……俺も"イグ実"目的かな……(金稼ぎの為に来たとは言えないぜ)」

「!? で、ではアヤトさんも大切な存在が病にでも?」

「へっ? いや……そう言う訳じゃないんだけど……何と言うか……」

「…………」

「生憎 今は"大切な人"ってのは居ないけど、そんな事が起こった時の為にゲットしとこうかなァと」

「なっ!?」

「ち、ちょっと嘘くさい話だけどね」


エリスが そうで有った様に、人間なのに一人で こんな場所に来る等 余程の理由が有るに違いない。

幾ら"イグドラジルの実"が貴重とは言え、危険な場所で有る事は変わり無いし実際自分は死に掛けた。

故にアヤトと名乗った彼の返答が気になって仕方無い気持ちでみつめていると、恥ずかしそうに言う。

何と会った事も無い者の為、予め"イグ実"を手に入れて置き、病等に侵されても良い様にするのだと!

正直 馬鹿げた話だが一人で死地に来る位だ。金稼ぎ目的よりソレ程の理由の方が余程 信憑性が有る。

人間は今迄エルフを脅かす危険な存在と聞かされていたが、アヤトは随分と情熱的な人間ではないか。

だとすれば彼にも是非イグ実を持ち帰って欲しい……そう新たに決意すると、エリスは表情を改めた。


「アヤトさん」

「は、はい」

「もし宜しければ、私を同行させては貰えませんか?」

「同行……?」

「私が足を引っ張ってしまうのは百も承知ですが、同じ目的の為に力を貸して欲しいんです」

「……(や、ヤバい……やっぱり疑ってる?)」

「で、でも……ダメでしたら"岩石の矢"は、この場で返しますけど……?」

「いやいや。そりゃ願っても無いよ、少しの間 宜しく頼む」


アヤトは"彼の役に立ちたい"と言うエリス気持ちに対し、イグ実をパクって売る事を疑ってると予想。

何故なら彼が"世界樹"に来たのは本当に金稼ぎが目的だからであり、実際 相当な値段で売れる筈だ。

よってドリアードを遠距離攻撃無効の設置魔法を活かしてボコボコと殴り、昆虫も属性武器で殴り、
ウッド・ゴーレムさえドリアードの触手をニューマ(設置魔法)でスルーしてボコって進んでいった。

しかし命の方が大事なので一人で倒すのはキツいハーピーを見た時はポータルで帰ろうと思ったが、
偶然 女エルフのハンターが殺されようとしているのを発見し、思わず加勢に入ってしまったのだ。

結果 殲滅を済ませれど"イグ実"の入手は難しそうなので、再び帰ろうかな~とか思ったが、
此処でエリスが同行したいと訴えたので、ハーピーは経験値的に美味しいし更に上を目指す事にした。

其処で大事な仕様を述べるが、アヤトは"イグ実"は一個しか手に入らない事を知っていたのである。

故にエリスの邪魔をしない事を前提で稼がせて貰うつもりで応えると、彼女の表情が明るくなる。


「あ、有難う御座いますッ! それでは宜しく御願いします!!」

「うん。期待してるからね?」


――――そんなクール系と思っていたエリスの様子に、アヤトが罪悪感を感じたのは言うまでも無い。




……




…………




……1時間後。


「これが……"イグドラジルの実"が生るって言う世界樹の本体……」

「……凄ェ……」


アレからも特に精霊系の魔物と遭遇する事は無かったが、獰猛なハーピーに何度も襲われた2人。

されどレックス・エーテルナとダブル・ストレイフィングのコンボにより瞬く間に殲滅した結果。

上層に巣食っていた鳥族を根絶やしにする事ができ、アヤトは心の中で効率の良さに歓喜していた。

一方エリスも、確実にタゲを取ってLAを撒くアヤトの戦い振りに感心する他 無い心境だった。

さて置き。やがて上層の最後まで到達すると、アヤトとエリスは幻想的な情景に思わず言葉を失う。

周囲は外から見た"世界樹"相応の外壁と言う名の樹で覆われているのだが、天井の樹も非常に高い。

恐らく100メートル以上は有るだろう。また地面の樹は真っ平らで有り広範囲にひろがっている。

そして。そんな広い空間の中心に生えているのがコアとも言える10メートルほどの高さの木だった。


「で、でも……どうして でしょうか? "イグドラジルの実"が一つも付いていません」

「フ~ム。もしかして、ハーピーどもが啄(つい)ばんでたのかもしれないな」

「!? そんなッ! だったら私は何の為に此処まで来たって言うんですか!?」

「……すまない、今のは失言だったよ」

「あッ! わ、私の方こそ御免なさい。アヤトさんに言うのは筋違いでした」

「(何てこった……こう言う事も有るんだな)」


だが世界樹のコアには"イグドラジルの実"が生っておらず、アヤトの言葉にエリスは顔面蒼白になる。

……とは言えアヤトの言う事は最もなので、エリスは謝罪と同時にガックリと膝を地面に落とした。

アヤトも経験値は美味しいが金銭的には骨折り損なので、額を押さえて溜息を吐くしかなかったが……




≪――――ポウッ≫


「えっ!?」

「ちょっ!」




……唐突に世界樹のコアの枝に2個の光の塊が現れたと思うと、瞬時に果物へとカタチを変えた。

それに2人が反応出来ないでいると、それぞれが落ちてアヤトとエリスの腕に収まったのだ!!

ソレが紛う事なき"イグドラジルの実"でありコレを入手する為に今まで頑張って来たと言っても良い。

とは言え入手できた事が意外にも程が有った為に、2人は思わず無言で顔を見合わせてしまった。


「イグドラジルの……実……?」

「なァ……これって一体?」

「わ、私にもサッパリ……あっ……」

「エリス?」

「貴方は此処の精霊……えっ? 世界樹を脅かしていた鳥族を追い払ってくれて感謝している?」

「何言ってんだい?」

「そ、その……この樹から聞こえるんです。だから……この"イグドラジルの実"は礼だと」

「な……成る程……」

「それに精霊達は気が立っていて、私達に危害を加えてしまった事を謝りたいと言っています。
 また遥か昔……当時はハーピーの危害も無く実っていた"コレ"が目的で訪ねて来たエルフ達を、
 理由も考えずに殺してしまった事を悔やんでいます。されど、今は"この程度"の力しか無いので、
 いずれ遠い未来にチカラを取り戻せた時、改めて精霊の加護を授けたいと言ってくれました」

「おぉ~ッ……って事は精霊はエリスを認めてくれたんだな。良かったじゃないか」

「それはアヤトさんも同じです。2人で頑張ったからこそ、精霊は私達に感謝してくれたんです」

「そりゃ有難う。ともかく急いで戻らないとヤバいんだろ?」

「あっ! そ、そうでしたッ」

「なら ゆっくりしてるのは拙い。俺が集落の近く行きのポータルを開くから遠慮なく便乗してくれ」

「!? 恩に着ります!」

「じゃあ精霊サンよ、また会おうぜ!? ワープ・ポータル!!」


――――無論アヤトがエリスを急かしたのは、イグ実を持ち逃げする為だと言うのは語る迄も無い。




……




…………




……翌日。


「良かったなエリス。村を追放されずに済んで」

「こ、コレもアヤトさんの御蔭です」


本当に村の傍に着いてしまって驚いたが、エリスは帰還後 直ぐ長老にイグドラジルの実を渡した。

対して掟を破った彼女に小言の一つでも告げたかった所だが、彼の敏速な行動により伝染病は治まる。

まだ完全に潰えたワケでは無いが、目を覚まさない重傷者の呼吸は既に安定しているとの事だ。

つまり後は時間が解決してくれると言う事で有り……1週間も経てば元の平穏な暮らしが戻るだろう。

そうなれば残った問題はエリスの処置であり、彼女の部族は厳しく、多くのエルフが追放されていた。

だが恩人と言う事で機密裏に族長より招待されたアヤトが証人と成って"精霊の言葉"を伝える事で、
次は無い上にアヤトが此処に2度と近寄らない事を条件にエリスは村に留まる事を許されたのだった。


「俺は大した事はしてないよ。エリスの頑張りが皆の心を打ったんだ」

「そんな……アヤトさんと比べれば、私なんて……逆に今回で自分の無力さを痛感しました」


――――エリスは こう言うがチキンなアヤトにとって、あんな装備で頑張った彼女は尊敬の対象だ。


「卑下する必要なんて無いさ。ともかく達者でね? 縁が有ったら、また会えるさ」

「は、はい! アヤトさんも御元気でッ」

「(……とは言え、もう会う事も無いだろうけど)エリス……君の事は忘れないよ?」

「勿論 私も忘れませんっ! 絶対に絶対に……忘れません!!」

「ワープ・ポータル」

「……ッ……(そんな……もう本当に、会えないの?)」


実際 彼にとってエリスは相当な実力を持つ狩人であり、美人なのも有って普通に気に入っていた。

だが命を投げ出す程 村の事を想う彼女に"一緒に冒険して金でも稼がない?"と誘う勇気は無かった。

よって泣く泣く彼女の事を諦めるが、イグドラジルの実が手に入ったし容易に家は手に入るだろう。

その為 名残惜しくもプロンテラに戻ろうとするのだが……エリスは彼の背を見て葛藤していた!!

もしかすると、アヤトは自分の故郷を救う為に神が遣わしてくれた幻の存在なのでは無いだろうか?

考えてみれば妙だ……彼は此処 暫く人間が一度も訪れた事が無かった、集落の場所を知っていた。

そうで無ければ彼が、ワープ・ポータルの出口に其処を選ぶ事など絶対に出来る筈が無いのだから。

また彼は"縁が有ったら会える"とは言うが、此処で見送れば"世界そのもの"から消える気がした。

よってポータルを開いて其処に入ろうと動いたアヤトの背中に、無意識のウチに声を掛けてしまう。




「アヤトさん!!」


「うん?」


「私も……連れて行ってください!!」


「(そ、其処までイグ実の監視をしたいんですか!?)」




――――その言葉は一族を捨てると言う意味で有り、同時に彼女の新しい人生の始まりであった。




……




…………




……半年後。


「良い天気ね」


プロンテラの隅に位置する下級住宅街。其処に佇む酒場の二階から一人の女性が階段を降りて来る。

その女性は銀髪・長身の美しいエルフで有り、以前より若干伸びた髪をポニーテールに変えていた。

また彼女の上司が冗談で買って来たメイド服を自ら着ており、このエルフが目的で店に通う男も多い。

そんな一流のハンターでも有るエリス・グリーンノア……今はアヤトの経営する酒場で働いていた。

酒場と言っても昼は普通に、庶民的な料理を安い値段で提供する食堂と化しているのは さて置き。

彼は本気で冒険するのは後3ヶ月と決めており、終わったら夢で有った店を開くつもりだったとの事。

ソレを唐突に聞かされた時は流石に驚いたが……アヤトは既に世界中の旅を終えていたのだろう。

あれから冒険を続けていても初めての狩場だと言うのに妙に慣れていたし、冒険者を極めていたのだ。

思ってみれば冒険者の客と話している時に耳を傾けてみると、途轍もなく多くの情報量を持っていた。

つまりアヤトは少しでも未熟な冒険者のチカラに成る為に、あえて"この場"に店を開いたに違いない。

そう考えれば自分では25歳と言っているが、ひょっとしたら其の10倍は生きている可能性も有る。

だとすればエリスの生きる目的は一つ。彼が天に帰ってしまわない様に、末永く彼を見守ってゆく事。


「あッ……お早う御座います、アヤトさん」

「エリスこそ お早う。今日も良い天気だな」


だが実際には例の実が売り払えず金が足りなかったので、此処でしか店を構えられなかったダケだ。

未だにエリスに手を出せないのも、"イグ実"を監視されていると思っているので押せないのである。

対して彼女としては何時でもOKなのだが、エリスもアヤトに相応しい女だとは自覚していないのだ。

よって今日も平凡な料理店の経営が始まるのだが、最近は彼の斬新な発想も有り収入は安定している。

始めは料理が全く出来ないボンクラと、人並みに作れる程度の女ダケだったと言うのに大した進歩だ。


「では私は料理の仕込みに入ります」

「俺は掃除してくるよ~」


そんなワケで店で寝泊りする現聖職者の店長。及び2階を貸切り住み込みで働く現ハンターのエルフ。

2人は互いの仕事に移り始め、店の敷居を跨いだエリスは店内に展示されているモノに視線を移す。

ソレは小さな水槽に浮かんでいる実りが絶える事の無い"イグドラジルの実"……彼女の思い出の品。

当然 早くも"この存在"を聞き付けた人間に"売って欲しい"とアヤトは交渉を迫られてはいたが……

何百万ゼニーの金を積まれ様と、彼が首を縦に振る事は無いだろう。エリスは そう確信している。




≪生憎 今は"大切な人"ってのは居ないけど、そんな事が起こった時の為にゲットしとこうかなァと≫




「(ハァ……生憎ライバルは多いんだけど、絶対に負けるワケにはいかないわ……だって……)」




――――願わくば。何時かは自分が"これ"を使って貰える様な"大切な存在"に成れますように。








■第一章・完■








■次回:試練に挑む王女と、金策に励む殴りプリ:DOP■








■あとがき■
適当に考えた地雷っぽいタイトルなのに読んで下さった方、有難う御座います。(付けてから後悔)
一章はハンターでしたが、今後 順不同で騎士・アサ・BS・プリ・Wizっぽい娘が出て来ます。
話も今回みたく一人に焦点を当てる感じ。また勘違いとハーレムの成分が含まれるかもしれません。




■補足■


○アヤト・カツラギ(葛城 綾人)○
殴りプリ。ほぼ全ての相性に対する有効な攻撃・防御手段を持っているので、安定して敵を削れる。
しかし攻撃職の様に突出した火力を持たないので、敵に囲まれると直ぐにテレポで逃げ出すチキン。
基本殴りプリはSTRとAGIが高い事が多いが、他のパラメーターも一律して高いので結構強い。
またスキル・ツリーと言う概念が存在しないので、殆どのスキルを使いこなす支援役としても優秀。
チートな初期パラを持つ英雄と比べれば遥かに弱いが、ゲームの知識だけで大抵をカバーしている。
名前は感想で御指摘有った様にギガテンの主人公を肖っていますが、史人を"綾人"に変えています。
また作者は"葛城 史人"と言う名前のADSクリエを本当に持っていました。それが付けた理由かも。


○エリス・グリーンノア○
当時は22歳のエルフ。身長はアヤトより若干低い程度で、普通に美人……されど自覚はしていない。
性格はどちらかと言えば男勝りだったが、恩人のアヤトと出会う事で一気に女らしくなってしまう。
ROで言うとハンター。衣装も女ハンターをエルフっぽくアレンジした感じ。されど鷹は無いです。
酒場(食堂)を開いてる時は常にメイド服姿。本人は気に入っているので可愛いのに憧れていたのかも。
ちなみに名前は適当に考えました。私としては珍しく苗字も容姿も元にしたネタは特に有りません。


○イグドラジルの実○
ROでは同名のアイテムは簡単に手に入りますが当然この世界では貴重です。効果も一口で全快。
こんな感じでゲームでは量産されていても、アルカディアの世界では高価と言うアイテムが多いです。
ちなみに世界樹と言うダンジョンはROには有りませんが、NHに行く時 通るマップが近いかも。




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