<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

SS投稿掲示板


[広告]


No.22198の一覧
[0] 【完結】司書長と聖王 (ヴィヴィオ純愛ルート)[空の狐](2011/04/21 00:49)
[1] ヴィヴィオSide[空の狐](2010/09/30 22:38)
[2] ヴィヴィオの思い[空の狐](2010/10/13 23:34)
[3] 司書長とタヌキ[空の狐](2010/11/10 00:06)
[4] 聖王様、尾行する。[空の狐](2010/11/18 18:42)
[5] 寂しがりな聖王様[空の狐](2010/12/02 22:42)
[6] 聖王様親子喧嘩をする[空の狐](2010/12/16 16:30)
[7] 繋がる心 (最終話)[空の狐](2011/04/21 00:49)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[22198] 聖王様親子喧嘩をする
Name: 空の狐◆84dcd1d3 ID:b50a47bc 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/12/16 16:30

 明け方までよく眠れなかった僕は眠気に抗いながら朝ごはんを食べていた。

「ねえ、パパ聞いてるの?」

 ヴィヴィオが僕の顔を覗き込む。

「あ、ああごめん。ちょっと考えごとしてた」

 ポリポリと僕は頬をかく。

「そう、なんか悩みでもあるの?」

 君が悩みの原因です。

 そんなこと言うわけにいかず、僕は曖昧に笑った。

「なんでもないよ。じゃあ、もう時間だから行ってくるね」

「あ、うん。いってらっしゃい」

 ヴィヴィオに見送られて僕は家を出た。








 で、無限書庫に来る前にコーヒーを飲んでカフェインの力で眠気をねじ伏せたんだけど、僕は仕事の間も悩んでいた。

 ヴィヴィオが僕のことが好きだった。

 夜中にこっそりキスをされた唇な触れる。

 ヴィヴィオの唇、柔らかかったなあ……って違うだろ!

 僕は考える。

 あの子は僕の娘だ。なのはが残して、僕が育てた。大切な娘。

 今更、娘以外の目で見れるのか?

『パパ、好きだよ』

 ヴィヴィオの声を思い出す。ああ、もう! なんで頭から離れない。

 なんで? どうして僕は悩んでいる?

 何度も言うけど僕はあの子を娘以外には見えな……本当にそうか?

 脳裏から声が聞こえた。暗い笑みを浮かべた自分がそこにいた。

 なら、なんで娘の姿に興奮した?

 黙れ。

 僕はもう一人の僕を否定する。

 なんであの時されるままだった?

 黙れ黙れ。

 注意すれば、叱りつければよかったんじゃないか?

 黙れ黙れ黙れ。

 認めろよ。ユーノ・スクライアは娘を一人の女として……

 黙れ!

 思いっきり額を書棚に叩きつけた。

 声が霧散する。

「ゆ、ユーノ、いきなりどうしたんだい!?」

 心配そうにアルフが問いかけてくる。

「ああ、なんでもないよ」

 今ので頭冷やしたから。

「大丈夫なわけないだろ。頭から血がでてるじゃないか! 早く医務室に行くよ!」

 アルフに腕を掴まれて僕は医務室へと連行された。









「はい、これでよし」

 担当だったシャマルさんがそう太鼓判を押してくれる。

「ありがとうございますシャマルさん」

 はあ、と僕はため息をつく。

「どういたしまして。ところでどうしたの? なんか悩んでるみたいだけど」

 シャマルさんにまで心配されてるよ……

「いえ、大丈夫です」

 僕は首を振る。

「ならいいんだけど……なにかあったら気軽に相談してね」

 なおもシャマルさんは心配そうだった。本当に、僕は大丈夫ですから。

 決めた。家に帰ったらちゃんとヴィヴィオと話そう。








ヴィヴィオside

 私はいつも通り晩御飯の用意をする。

 明日がついに誕生日。今年はどんなことあるかなあ?

 最初は勘違いしたパパがサンタクロースの格好をしたことあったっけ。

 それからもリオやコロナが面白いことをしてくれたりと、誕生日はすごく楽しみな日になった。

 さすがに毎年珍事件があるわけじゃないけど、楽しみでうきうきする。

 にしてもパパ遅いなあ。ご飯冷えちゃうよ。

「ただいま」

 パパ!

 私は飛び出す。

「おかえりなさい!」

「うん、ただいま」

 額に包帯を巻いたパパが微笑みます。

「あれ? その怪我どうしたの?」

「ああ、仕事中にぶつけてね」

 らしくない失敗したよとパパは笑います。

 確かにらしくないかも。どうしたのかなあ?






 そして、一緒にご飯を食べます。変わらずパパは暗いままで私の言葉に適当な相槌を打ちます。

「パパ、今朝から本当にどうしたの?」

 私は好きな人が、ううん、家族が悩む姿をみたくなんてない。なんか悩みがあるなら聞いて上げたい。

 するとパパはふうっと息を吐いて、かちゃっとお茶碗を置きました。

「ねえ、ヴィヴィオ、昨日の晩、僕にイタズラしてたよね?」

 ……えっ?

「な、なんのことかな?」

「誤魔化しても無理だよ。僕はちゃんと起きてたんだから」

 ガツンとアインハルトさんと組み手をした時くらいの衝撃が私に走ります。

 パパが起きてた? 嘘……

 パパは苦しそうに続けます。

「その、ヴィヴィオの気持ちは嬉しいけど、僕らは」

「止めて!」

 私は大声でパパの、ユーノさんの言葉を止める。

 嫌だ聞きたくない。

「ヴィヴィオ、だけど」

「建て前なんていらないよ! 好きか嫌いかはっきりして!」

 私はヒステリックに叫ぶ。

「ヴィヴィオは好きだよ。だけど答えるわけにはいかない」

「私の気持ちが嬉しいならちゃんと答えてよ!」

「そんなわけにいかないだろ僕らは親子なんだから」

「そんなの知らない! どうせ戸籍だけの血が繋がってないただの他人」

 ぱんっと乾いた音が鳴った。

 一瞬なにをされたかわからなかった。だけどジンジンと頬が痛む。

 遅れてユーノさんに頬を叩かれたと理解できた。

 私は頬を抑えながら、呆然とユーノさんを見る。今にも泣き出しそうなユーノさんがそこにいた。

「僕は、ずっと君が誇れる父親になりたかった。僕はずっと君が頼ってくれる父親になりたかった。僕は……君の立派な父親になりたかった」

 ぽつぽつとユーノさんが呟く。

「君にとって、僕はその程度の存在だったのか?」

 力なくうなだれるユーノさん。

 私、私は……







 それから私たちは黙って自分の部屋に戻った。

 私はベッドに倒れ込む。

 あんなユーノさんは見たことない。あんな弱々しい姿は……

 考えれば、ユーノさんは、パパは一番好きな人が、ママがいなくなってから必死に頑張ってきた。

 私のために、娘のために。もしかしたら、それがパパが立ち上がれた原動力だったのかもしれない。

 私は、そんなパパの支えを傷つけた?

 パパが頑張ってきた理由そのものなのに?

 そんなことを考えた瞬間、言いようのない恐怖が私を襲った。

「う、あ、ああ、ああああああ!!」

 私は両手で顔を覆いながら泣いた。

 自分の行動が、自分の思いが大切な人を傷つけた恐怖に。







 翌日、私たちは挨拶以外の言葉はなかった。

 私はお皿を洗ってパパは私から背を向けて本を読んでいる。

 重苦しい沈黙の中、ピンポーンとチャイムが鳴る。

「はーい」

 私はパタパタと玄関に向かいドアを開ける。そしたら、

『ハッピーバースデー、ヴィヴィオ!!』

 そこに、リオとコロナ、アインハルトさんにエリオさんにキャロさん、スバルさんにティアナさん、ノーヴェたちナカジマ家のみんなにはやてさんとはやなちゃん、フェイトさんがいた。








~~~~~~~
ユーノとヴィヴィオ話し合うの回
さて、こっからどうしようか?

先日XXX版に『平行世界のなのはさん』の番外編『奴隷ななのはさん』を投稿しました。




前を表示する / 次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.061800003051758