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No.2139の一覧
[0] 紅蓮の修羅(ガンダム種運命)[しゅり。](2006/06/13 22:04)
[1] 2話目。 続いてしまったよ…[しゅり。](2006/05/25 22:53)
[2] 3話目。 ちょっとピッチ早いかな。[しゅり。](2006/05/25 22:56)
[3] 4話目。 ステラ完結編らしきもの。[しゅり。](2006/05/27 21:34)
[4] 番外編の1話。 まさか彼が!?[しゅり。](2006/05/27 21:36)
[5] 5話目。 ぼちぼち頑張ってま。[しゅり。](2006/05/29 20:41)
[6] 番外編の2話。 問題の彼女。[しゅり。](2006/05/30 19:49)
[7] 6話目。 第1回ルナ祭り。(次回未定)[しゅり。](2006/06/03 21:30)
[8] 7話目。 ライオン娘。[しゅり。](2006/06/03 21:35)
[9] 8話目。 デコッパチ。 別名アスカガ完結もどき。[しゅり。](2006/06/08 19:43)
[10] 9話目。 コメディにあるまじきシリアス色。 ここさえ乗り越えれば…[しゅり。](2006/06/09 19:42)
[11] 10話目。 そろそろ方向性を定めねば…[しゅり。](2006/06/16 22:02)
[12] 11話目。 おしおき、コンプリートゥッ![しゅり。](2006/06/16 22:06)
[13] 12話目。 種主人公、なんとなく登場[しゅり。](2006/06/19 21:32)
[14] 13話目。 3歩進んで2歩下がる的な進行速度[しゅり。](2006/06/29 22:48)
[15] 番外編の4話。 抜き打ち!第1回ステラカーニバル (前編)[しゅり。](2006/07/01 20:19)
[16] 番外編の4話。 抜き打ち!第1回ステラカーニバル (後編)[しゅり。](2006/07/01 20:39)
[17] 14話目。 相変わらず進まない[しゅり。](2006/07/12 21:26)
[18] 15話目。 カガリ暗躍。[しゅり。](2006/08/08 21:59)
[19] 16話目。 まだ生きてますw[しゅり。](2006/08/11 21:39)
[20] 17話目。 結婚式イベントも無視するなんて…[しゅり。](2006/08/08 22:11)
[21] 番外編の5話。 徒然なるままに、ミーア・キャンベル。[しゅり。](2006/08/11 22:44)
[22] 18話目。 オーブ編はこれでおしまい。[しゅり。](2006/08/27 17:38)
[23] 19話目。 ラクシズもひとまずおしまい。[しゅり。](2006/09/09 00:25)
[24] 20話目。 踊れ!ニーラゴンゴのリズムに乗って♪[しゅり。](2006/09/27 20:17)
[25] 番外編の6話。 その頃のステラさん。[しゅり。](2006/11/04 15:06)
[26] 番外編の3話。 本編では出番が無いのだ。[しゅり。](2006/11/04 16:02)
[27] 21話目。 信じる事さ必ず最後に愛は勝つ(意味不明)[しゅり。](2006/11/04 16:34)
[28] 22話目。 危うし主人公の座、みたいな。[しゅり。](2006/11/16 23:21)
[29] 番外編の7話。 本編が煮詰まったから番外編に逃げただなんて言わないで。[しゅり。](2007/01/18 21:00)
[30] 23話目。 ガルナハンって名前のMSが有ったら強そうだなぁ…[しゅり。](2007/02/17 00:52)
[31] 24話目。 実はこのお話って何時の間にか長期連載のカテゴリに入ってたりする!?[しゅり。](2007/03/24 01:27)
[32] 番外編の8話。 連載当初は隔日連載だった筈なのに、気が付けば季刊連載に… orz[しゅり。](2007/06/08 21:45)
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[2139] 12話目。 種主人公、なんとなく登場
Name: しゅり。 前を表示する / 次を表示する
Date: 2006/06/19 21:32
<キラ・ヤマト>


 どこか変わったな。
 久しぶりにアスランと会って、真っ先にそう感じた。
 なんて言うか、憑き物が落ちたような。
 だけどアスランの最初の一言で僕は軽い混乱に陥ってしまった。
 なんせ、第一声が、


「キラ、カガリの護衛を首になった。
 今日から俺もお前と同じ、NEETだ」


 って、自分の境遇を面白がってるような雰囲気で、とんでもない事を言い出したんだから。
 それにしてもNEETって言うのは酷いんじゃないかな?
 確かに僕は良い歳して何も働いてないんだけど、アスラン、君は僕の事をそんな目で見てたの?


「いや、NEETってのは冗談だよ。
 俺が護衛を首になったのは本当なんだけどな」


 だったらなんで君はそんなに嬉しそうなのさ?
 カガリの側に居られなくなっちゃったんだよ?


 …まさか、今回のプラント行きでカガリと喧嘩しちゃったの?
 もし、そうだったら僕がカガリに話してあげるから自棄を起こすのは駄目だよ!


「勘違いするなよ、キラ。
 別に俺はカガリの事を嫌いになった訳でもないし、喧嘩してるってんでもない」


 だったらなんでっ!?


「カガリと2人で話し合って決めたんだ。
 流石にキラでも知ってるだろ? ユニウス7の一連の出来事を。
 これから先、世界がどうなるかは分からないけど、カガリの側にアレックスなんて人間は要らないんだ」


 その言葉を聞いた瞬間、僕は本当の意味でアスランが変わりはじめたんだな、と気付いてしまった。
 本当は親友としてその事を嬉しく思わなくちゃいけないんだけど。
 変わっていくアスランと比べて、今の僕はあの頃から何も進んじゃいない。
 1人だけ置いていかれる、って焦りと、アスランへの羨望で素直に喜べない自分が居るんだ。
 そして、自分がそんな負の感情を抱いてるって事に気付いてしまって、更に凹んでしまう。
 今、僕は、アスランの笑顔にちゃんと笑い返せているだろうか?




■■■




 アスランから聞かされたプラントでの一連の出来事は衝撃的だった。
 そして、アスランの話題の、何時も中心に居る少年、シン・アスカ。
 アスランが彼の事を語るのを聞きながら、何処か僕は背筋が冷たくなるのを感じた。


 ―――親善の為に訪れていたカガリとアスランの乗るMSを狙撃した?


 アスラン、それって笑って話せる内容じゃないでしょ?
 殺されかかったんだよ? ZAFTの兵に、オーブの代表であるカガリと、君が!
 なんでそんな風に笑って話せるのさ?


 ―――信念も持ち合わせていないような人間が、任務って理由だけで平気で人を殺す?


 それって機械と変わらないじゃないか!
 他人に言われるがまま人を殺す、そういう事なんだよ?


 ―――戦争を殺したい?


 冗談じゃない!
 どうやったら平和になれるのかを考えもせず、任務だって理由だけで人を殺してる人間が言う台詞じゃないよ。




 なんで?
 なんでアスランはそんなに嬉しそうにシン・アスカの事を喋れるんだ?
 僕達がやってきた事と、まるで正反対の事を行ってるような奴じゃないか!


 わからない。
 僕にはアスランが何を考えているのかが分からないよ。


 だけど、僕が感じた疑問を、意気揚々と帰って言ったアスランには伝えられなかった。
 話の内容があまりにショックで、直に言葉が口から出なかったんだ。
 アスラン、君は何か取り返しの付かない間違いをおかそうとしてるんじゃないだろうか?


 そんな事を何度と無く考え続けていた時だった。
 気が付けば何時もの場所、先の大戦の後に造られた慰霊碑に足を運んでしまっていた。
 此処は何時も人があんまり居ない。
 僕は1人になって考え事をしたい時なんか、気が付けば此処に足を向けている事が多い。
 だけど、今日は先客が居た。


 時刻は水平線の向こうに消えかかった夕日が、世界をオレンジ色で染める頃。
 先客の少年は慰霊碑の前に目を閉じて佇んでいた。
 だけど、それは決して慰霊碑に対して黙祷を捧げているんじゃない。
 なにかを確認しに来てる。
 敢えて表現するならそんな感じだろうか。


 どのくらい時間が経っただろう?
 太陽はその姿の8割近くを隠し、世界に闇が広がろうかと言うその時、少年が目を開いた。


 ―――っ!?


 心臓を鷲掴みにされたかのような衝撃。
 まるで地獄の炎のようだ。
 薄暗闇の世界のなかで、少年の瞳だけが煌々と輝きを放っている。
 恐ろしいほど美しい真紅の瞳…


 ―――まさか、この少年がっ!?


 目の前の少年の特徴が、アスランから聞いたシン・アスカと言う少年の特徴と見事に一致する。
 彼は先の大戦中、オーブで家族を亡くしたそうだし、それならこの場所に来るのも肯ける。


 …危険だ。
 このシン・アスカと言う少年は危険だ。
 アスランが短期間で魅了されたように、確かに彼には人を惹き付ける魅力が有る。
 幸い僕はアスランから予備知識を得ていたから大丈夫だけど、何も知らずに彼と出会っていたら、僕も彼に魅了されていたかもしれない。


「………」


「………」


「………」


 僕達の間に、なんとも気まずい沈黙が続く。
 彼の視線が、僕の全身を嘗め回すように動いているのが分かる。
 まるで、僕と言う人間を鑑定しているかのように。
 だけど、そんな僕にとって苦痛でしかない時間は、突然終局を迎える。


「キラ…?」


 第三者の介入に拠って。
 多分、日が暮れても戻らない僕を心配した、ラクスが探しに来たんだ。


「キラ…?
 食事の時間になっても戻らないから心配しましたわ。
 どうか、なさいましたか?」


「ううん、なんでもない…」


 気が付くと、シンって少年は慰霊碑から立ち去りかけていた。
 彼とすれ違う瞬間、一瞬だけだけど視線が交錯する。


 ―――っ!?


 何だ今の表情は?
 まるで僕を憐れむかのような瞳は!
 あたかも僕の心の葛藤を知っていて、それを蔑むような視線はっ!


 …怖い。
 理屈じゃないんだ。
 ただ、僕の心が悲鳴をあげている。
 気を付けろ、何時かあの少年はお前の大事なモノを全て奪っていくぞ、って。


 …振り向いてみたところで。
 彼の姿は夜の闇に紛れて、もう何処にも見えなかった。


「キラ、今の少年はどなたですの?」


 そう問い掛けてくるラクスの声が、やけに遠くに感じた。






機動戦士ガンダム SEED DESTANY 異聞


紅蓮の修羅






 俺は慰霊碑の前で、あの日から今日までの波乱万丈だった日々の出来事を思い出していた。
 父さん達が亡くなる前までは、何処にでも有りそうな平凡な人生だったのにな。
 人生の重要なイベントが、ここ2・3年の間に固まりすぎてはいないだろうか?
 今思えば、オーブでの平凡な学生生活を過ごしていたあの頃が嘘みたいだ。
 プラントに渡って、軍人になって、大人の階段上って、殺し合いだって経験した。


 …それにしても、いざ墓前で家族に報告となると、情けない事だらけだよなぁ。
 プラントに渡った経緯は馬鹿にされそうだし、軍人になった経緯は怒られそうだ。
 あまつさえ大人の階段の上り方なんて、恥ずかしくてとても報告できない。
 こういう時は「元気でやってます」って告げとくのがセオリーかな。


「…んじゃ、また来れたら来るよ」


 とりあえず、それだけ告げて目を開ける。
 まだ明るかった筈の景色は、いつの間にか夜の色に染まる寸前だった。
 そう言えば結構長い時間、考え事しちゃったなぁ。
 それだけここ数年のイベント密度が濃かったって事なんだけど。


 そんな事を考えていると、ふと誰かの視線を感じた。
 はて、誰だろう?
 さっきまで誰も居なかったんだけどな。
 気になって視線を向けると、


 ―――うわぁあぁ…


 変な人が居た。
 いや、別にその人自体は変じゃない。
 むしろ男前に分類されるだろう。
 でも、なんて言うか、服の趣味悪すぎ。
 黒色基調で、拘束服っぽいデザイン。
 最悪だ。
 あんな服、いったい何処で買うんだろう?
 俺の服なんてユ○クロでも買えそうな代物だって言うのに。
 まあ、俺ってあんまり金無いしな。


 それに比べてどうだ?
 あんな服って、サイケでパンクな音楽が流れていそうな店とかじゃないと、売ってないんじゃないか?
 多分、ロックなミュージシャン関係の人なんだろうな。
 こんな時間にこんな場所をそんな格好で1人でうろついてるんだ。
 きっと音楽性はサイケでマッドな方向で間違いない。


 ―――只者じゃないぜっ!


 思わずマジマジと見てしまった。
 気を悪くしたのだろうか、眉間に皺が拠っている。
 怒られるかな?
 いや、怒られるだけなら良いんだけど。
 こういう人ってポケットから当たり前のようにナイフとか取り出しそうで怖いんだよな。
 だけど、どうやら俺の心配は杞憂に終わりそうだ。


「キラ…?」


 何処かで聞き覚えのある声が聞こえたのだ。
 恐らくキラってのは目の前のミュージシャンの名前なんだろう。
 …ミュージシャン?
 そう言えばこの声って!
 既に辺りは夜の闇に包まれていて、顔までは分からないけど。
 間違いない、ミーア・キャンベルって歌手の声だ。
 アカデミー時代、よくマイナーなラジオ局で流れているのを聞いてた俺が言うんだ、間違いない。
 なるほど、どうりで。
 最近とんと新曲を出さないと思ったらオーブに居たんだ。
 あー、すっきりした。
 まるで喉に詰まった魚の骨が取れたような気分。
 そんな俺の思考を余所に、ミーアさんとキラってミュージシャンは、


「キラ…?
 食事の時間になっても戻らないから心配しましたわ。
 どうか致しましたか?」


「ううん、なんでもない…」


 ってな会話を交わしていた。
 うん?
 このキラさんとやらは食事の時間を忘れてこんな所をうろついてたのですか?
 ひょっとして、ひょっとすると…
 一目見たときから怪しい人だなぁとは思ってたけど、やっぱりだ。
 痴呆の気でも有るのかもしれない。
 それなら納得が行くな。
 スタジオとかならいざ知らず、あんな格好でこんな場所をうろついてたし。
 食事の時間まで忘れるなんて、末期だな。
 そうかぁ、少し可哀想な人だったんだな、キラさんって。
 多分、ミーアさんはそんなキラさんの面倒を見る為に、わざわざプラントからオーブに来たんだろうな。
 良い人だね、ミーアさんって。
 さすが俺が影ながら応援していた歌手だけの事は有る。


 いやあ、納得納得。
 さて、全ての謎も解けた事だし、そろそろ俺も帰るか。
 あんまり帰艦時間が遅くなると、またルナに怒られちゃうしな。


 キラさんとのすれ違いざま、少し憐れむような視線を向けてしまったのは此処だけの秘密だ。




 つづく(だっちゃ♪)




 後書きみたいなもの


 誰か僕を止めてください。
 キラの位置付け、大変な事になってしまったヨカーン。
 でもうちのシン君をキラが評価するとこうなってしまう罠。
 なんて言うか、『予備知識が無いのは問題。だけど間違った予備知識が有るのは大問題』って感じ。


 まじめな話、あくまで種運命の主人公はシンだと言い張るなら、ラスボスはデュランダル議長じゃなくてAA組なんじゃないかなぁ…?
 種運命はガンダム史上初めて主人公がラスボスに負けたお話。
 そう表現できないものか?


 なんとなくキラが敵方向に進みそうですが、このお話は基本的にコメディです。
 アンチキラにするつもりとかも無い筈です。
 なんで、キラ&AAファンの方はご容赦を。
 正直、シンとだらだら馴れ合ってるキラを見るのは嫌じゃないですか?


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