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No.21322の一覧
[0] とある転生者の麻帆良訪問(ネギま!×とある魔術の禁書目録 オリ主憑依)[カラーゼ](2010/10/31 15:16)
[1] 第1話[カラーゼ](2010/09/04 00:26)
[2] 第2話[カラーゼ](2010/09/04 00:28)
[3] 第3話[カラーゼ](2010/08/21 12:48)
[4] 第4話[カラーゼ](2010/09/04 00:29)
[5] 第5話[カラーゼ](2010/09/04 00:32)
[6] 第6話[カラーゼ](2010/09/04 00:33)
[7] 第7話[カラーゼ](2010/09/04 00:35)
[8] 第8話[カラーゼ](2010/09/04 00:38)
[9] 第9話[カラーゼ](2010/08/24 20:46)
[10] 第10話[カラーゼ](2010/09/04 00:41)
[11] 第11話[カラーゼ](2010/08/25 23:45)
[12] 第12話[カラーゼ](2010/09/04 00:42)
[13] 第13話[カラーゼ](2010/08/28 20:02)
[14] 第14話[カラーゼ](2010/08/28 18:04)
[15] 第15話[カラーゼ](2010/08/29 12:30)
[16] 第16話[カラーゼ](2010/09/04 00:43)
[17] 第17話[カラーゼ](2010/08/30 18:21)
[18] 第18話[カラーゼ](2010/08/31 22:41)
[19] 第19話[カラーゼ](2010/09/04 00:24)
[20] 第20話[カラーゼ](2010/09/03 22:22)
[21] 第21話[カラーゼ](2010/09/04 17:48)
[22] 第22話[カラーゼ](2010/09/05 23:22)
[23] 第23話[カラーゼ](2010/09/05 20:24)
[24] 第24話[カラーゼ](2010/09/06 20:43)
[25] 第25話[カラーゼ](2010/09/08 00:52)
[26] 第26話[カラーゼ](2010/09/11 21:59)
[27] 第27話[カラーゼ](2010/09/13 12:53)
[28] 第28話[カラーゼ](2010/09/15 14:10)
[29] 第29話[カラーゼ](2010/09/16 03:25)
[30] 第30話[カラーゼ](2010/09/19 00:34)
[31] 第31話[カラーゼ](2010/09/24 21:39)
[32] 第32話[カラーゼ](2010/09/30 00:28)
[33] 設定集[カラーゼ](2010/09/29 00:48)
[34] 第33話[カラーゼ](2010/09/28 00:13)
[35] 第34話[カラーゼ](2010/09/30 17:36)
[36] 第35話[カラーゼ](2010/10/04 23:06)
[37] 第36話[カラーゼ](2010/10/14 12:10)
[38] 第37話[カラーゼ](2010/10/14 23:18)
[39] 第38話[カラーゼ](2010/10/31 15:29)
[40] 第39話[カラーゼ](2010/11/07 15:05)
[41] 第40話[カラーゼ](2010/11/08 01:44)
[42] 第41話[カラーゼ](2010/11/10 01:14)
[43] 第42話[カラーゼ](2010/11/12 01:21)
[44] 第43話[カラーゼ](2010/11/21 20:08)
[45] 第44話[カラーゼ](2010/11/21 20:12)
[46] 第45話[カラーゼ](2010/12/06 16:45)
[47] 第46話[カラーゼ](2010/12/06 16:48)
[48] 第47話[カラーゼ](2010/12/05 13:38)
[49] 第48話[カラーゼ](2010/12/19 02:01)
[50] 第49話[カラーゼ](2011/01/17 16:43)
[51] 第50話[カラーゼ](2011/03/29 01:58)
[52] 第51話[カラーゼ](2011/05/29 01:44)
[53] 第52話[カラーゼ](2011/08/18 15:44)
[54] 第53話[カラーゼ](2011/09/03 18:05)
[55] 第54話[カラーゼ](2011/11/04 21:57)
[56] 第55話[カラーゼ](2012/08/27 00:24)
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[21322] 第10話
Name: カラーゼ◆68f6dca0 ID:11f779aa 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/09/04 00:41
SIDE 一方通行

更に数ヶ月の時が過ぎた。
あまりにも平坦な数ヶ月だったので特筆すべき事はない。
暖かくなってきたから不審者や襲撃犯が出没しやすくなった、と言った所か。
やっぱ寒いのは嫌だ。

暑いのも嫌だが。

自分でワガママだなと思いながら、俺は麻帆良の商店街を歩いていく。
そんな俺の姿は、客観的に引き締まった体つきになって来ていた。
流石に女装していたら間違われるかもしれないが、普段の状態で女だと思われることはまずなくなった。
最初の頃は初対面の人間に男か女かわからないと言われた事があったが、もうそんなことはない。

見よこの腕の筋肉を。

運動部を一年やった人くらいのささやかな筋肉だが。
だが、それでもやってきた当初と比べれば見違えるほどの体格にはなった。
運動を続け、食生活もそれなりに整えた結果、俺の身長は結構伸びた。
どうやらアクセラレータの成長期だったらしい。
168cmという身長は既に170に達し、まだ伸び続けているようだった。
180くらいまで伸びればいいな、と楽に考えている。

習得しようと思っていた気だが、これはタカミチに基礎理論や知識を頂戴する事で僅かながら掴めるようになって来ていた。
漠然とした力みたいなモンだ。
刹那の斬岩剣とかとんでもない。
あんなもん自然と出力できる連中の技量が信じられん。
実は最初はエヴァに教わろうかと思ったのだが、どうせ、

『そうか、私の知識が必要なのだな!?はははははははは!!アクセラレータもようやく私のありがたさがわかってきたようだな!!ならば対価として―――』

とか言い出しかねない。
普段夕飯たかってるし、対価なしはあり得ないだろう。
それに、癪だし。
タカミチから色々と教えてもらったおかげで知識の方は既に万全だ。
後は経験だけなのだが、この気を掴むと言う事がどうにもうまくできない。
タカミチも相当な苦労をして咸卦法ができるようになったんだと痛感する。
じゃあ神楽坂はどうなんだと言いたくなるが、あれはネギの最強のパートナーになる予定のバケモノだ、どうにもならん。

ちなみに、まだ神楽坂との交流は続いている。

顔は見せていないのであの時突っかかった白髪の男だということはバレていない。
ただ、名前は一方とだけ明かした。
ミチユキと呼ばれるのはなんというか、寒気がする。
下の名前教えてくれと言われたが、俺は頑なとして教えなかった。
ぶーぶーという顔をしていたが、別にいいだろう、何やら不快なのだから。
「じゃあ一方さんって呼ぶわ。なんかさん付けはしなきゃなんない気がするし」
じゃあ敬語使えよと思った。
お互いに自己紹介したので、俺は神楽坂の事は名字で呼ぶことにしていた。
なんというか、下の名前で呼ぶのは気が引ける。
そう言うのは俺のガラじゃないと思うのだ。
向こうは不満そうだが、知ったことか。
なんか、コイツはアスナと呼ぶよりも神楽坂と読んだ方がしっくりくる。
俺の主観的な考えではあるが。
……ちなみに、この関係がいつまで続くかエヴァと超が賭けていた。
その超はというと、あの時あれだけ脅してやったというのに俺を一切怖がらずに何故か友好的に接してくるようになった。

肉まんの美味さは尋常じゃないので俺も良しとしているが、なんだか奇妙だ。

ハカセも超の影響か多少ビクビクしながらも接してくれるようにはなったし。
超の考えている事はわかっているつもりだったが、こういう方面になるとホントにわからなくなって来る。
ささやかな友情をつくって泣き落としみたいな手に乗り出すつもりなら三下以下だが、どうもそんなつもりでもないらしい。
超の目にはどういう計略ぶった色はなく、ホントに純粋に好意的になってくれているように思える。

正直に言って、気味が悪い。

俺の実力不足かもしれないが、それほど超の感情偽装がうまいとは思わないので、おそらく彼女に計略的な思いはないのだろう。
だとすると最終局面で俺に邪魔されないように恩を売る、と言う所だろうか。
実際何度も肉まんを奢らせてるしな。
さて、そんな事を考えているうちに俺は目的地へと到着した。
というのも森の中であるが。

本日はかの有名な停電の日。

つまりは、襲撃者や麻帆良内部での妖怪が出現しやすくなる日でもある。
俺はとにかく手加減とかするのはスッキリしなくて嫌なので、都市を破壊されては困るからと森のほうの警備に回された。
高音、愛衣は都市部。
刹那、龍宮は森。
ガンドルフィーニ、タカミチは遊撃隊員。
俺はタカミチ達と同じく遊撃隊員となる。
ちなみにエヴァ、茶々丸は俺がいるからおそらく出番はないと家でゲームをしている。

仕事しろ。

この時、彼女は自分の魔力を抑えこんでいるのが結界ではなく呪だと信じているので、俺は余計な事を言わずにいることにした。
藪をつついてキングコブラが出たら怖いしな。
学園長は総指揮を執っているため、例年どおり出張る気はないようだ。
ただ、今年度の襲撃は誰かさんの噂のおかげで多くなりそうだ、と言う事は言ってきた。
誰かさんって誰かって?

もちろん俺の事だ。

俺も家にいてはただヒマなだけなのでトレーニングをしたり、それがかったるい時は広域指導員の仕事をやっている。
タカミチは広域指導員でも最強と言われ、麻帆良の生徒たちの間では『デスメガネ』の異名を持っている。 
最初はタカミチも嫌がっていたものの、今ではすっかり定着してしまっていてもう苦笑するしかないとのこと。
まあ、その『デスメガネ』の名が広まったおかげでタカミチが商店街などを歩いている時は抑制力となり、滅多にタカミチの前では問題は起こらなかった。
だとしても治安は多少良くなった程度でしかなくて。
タカミチは海外での仕事が忙しくしょっちゅう出張にでかけることは麻帆良では有名な話だ。
実際は『悠久の風』の仕事だが、それに属しているというのはあまり広まっていないらしい。

タカミチが自慢したがらないのが一番の理由だろう。

彼が忙しいので、実際に麻帆良を見まわるのは一週間の内でも一度や二度、それも短時間の間なので、その間だけ身を潜めれば良いというのが麻帆良でも少数派の、いわゆる古典的な『不良』の考えだった。
実際にはタカミチ以外にもガンドルフィーニや刀子、ヒゲグラなどといったトンデモ身体能力をもった連中もいるのだが、タカミチに比べれば霞むのも仕方がないだろう。
それに、その方々と言えどもやはり仕事が忙しいので見まわるのは短時間だ。
だから不良達はつけあがり、商店街で誰かが絡まれると言う事件は毎日起こり、商店街の人間にとっては珍しい事ではなかった。

だが、そこに俺が現れた。

知っての通り、俺はブチのめして良いと許可された人間に対してはあまり容赦をしない性格だ。
骨を折ったりしたことも一度や二度ではない。
更に、俺の見回る時間は非常に不規則だ。
長時間商店街に居座った日もあれば、サボった日だってある。
予測がつかないのだ。
いつ俺が来るのかわからないうえに見つかればフルボッコにされるという恐怖が不良達に押し寄せ、フルボッコされる覚悟のないチャラい連中は大方姿を消した。
恐怖政治と言うなかれ、これこそが一番効果的な不良対策である。
まあ、それでも根性のある奴等は俺がいようがタカミチがいようが構わず問題を起こすんだがな。
んでもって、そんなことをしてるもんだから俺にも『デスメガネ』と同じく二つ名がついた。

『ホワイトデビル』

……連邦の白い奴か?
多少ネタに走っているソイツをとっちめたくなったが、残念ながら噂の発信源は全くわからなかった。
2-Aが発信源じゃねェだろうなと疑いつつ。
まあ、そんなあだ名がつく上に襲撃者達に対しても俺の知名度は上がっていった。
曰く、『無詠唱でバカでかい竜巻を起こす』
曰く、『素人の殴り方で鬼をまとめて吹き飛ばす』
曰く、『どんな物理攻撃だろうと跳ね返す強固な障壁を備えている』
曰く、『それら全ての現象を気も魔力も使わずに起こす』
という滅茶苦茶な存在が『ホワイトデビル』だという。

大方間違ってないけどな。

それなりに有名になっちまった俺のおかげで、この停電に対して送り込まれて来る戦力が増強してしまったらしい。
だから働けコノヤロウということで俺はお助けキャラではなく最初から出陣しているわけだ。
かったりィからさっさと終わらせて大河ドラマ見てェ、と思っていた。
森に黙って立つ事一分後、少し遠くに鬼の気配を感じた。
数は五十くらいか。

「さァーて、お片付けの時間だ。三分以内に終わらせてやンよ」

向こうは運が良ければ俺を倒せるくらいにしか思っていないに違いない。
となれば、最速で終わらせるのが一番。
俺を引きつけるということは、他で大規模な進軍が起こるという事。
その辺りはタカミチと学園長に任せるか。
走る俺の前には鬼の姿。
既に見慣れた巨体に向けて、俺は認識不能の速度で拳を繰り出した。






SIDE 桜咲刹那

私は東の方へ向かっていた。
というのも、停電になると陰陽師達関西呪術協会の連中の大規模な襲撃が始まるので、それの侵攻を食い止めるために出撃したのだ。
この規模で攻めてくる事は滅多にないので、本来今日警備の予定ではない私達もいかなければならなくなった。

私の横にいるのは龍宮真名。

どうやら世界中を回った事があり、裏では相当な実力者として名を知られているらしい。
実際、神鳴流の鍛練を受けている私の移動速度について来れるのだからかなりの腕と言う事がわかる。
彼女は金があれば依頼を請け負うとのことで、学園長から一度の出撃につき給料をがっぽりとせしめているらしい。
がっぽり、とは言っても学園長の懐はかなり大きそうなので、痛くも痒くもないのだろうが。
ちなみに私は長からお嬢様の護衛として少しばかり給料をもらっている。
本来なら断る所だが、金がなくては何もできない。

長には頭があがる事はないな。

それはともかく、私は召喚された鬼達へ突撃するために夕凪を握る。
前回は深入りし過ぎて龍宮に助けられてしまったが、今回はそんな失態を犯すことはできない。
ここを突破されたら、お嬢様が……。
私の夕凪を握る力が自然と強くなる。
私が戦意を高めていると、龍宮のトランシーバーから報告が入った。
『こちら第一陣!悪い、突破された!』
「問題ない。撃ちこぼしは私達に任せてくれ」
『すまない!』
その声は私にも届いた。
私達の前に到着していた魔法生徒たちが突破されたようだ。
私は横の繋がりは持っていないので彼等がどの程度の実力なのかは知らないが、それでも第一陣を任されるのだからそれなりの実力だったのだろう。
それを鬼達は乗り越えた。
これは、心してかからなければならない。
「私が突っ込む。龍宮は後方援護を頼む」
「前みたいにでしゃばるなよ、刹那」
鬼気を感じる。

近い。

私は龍宮の軽口に答えず、夕凪をよりいっそう強く握り締め、刀身に気を漲らせる。
身体にも気を纏わせて身体能力を上げ、ちらりと見えた赤鬼に向けて突撃した。
向こうも先に魔法生徒と戦ってきたせいか、闘気が身体中を纏い、異形の迫力を私に叩き付けてくる。
私を見つけたらしい。
ギロリとその恐ろしい目で睨まれるが、これで物怖じしていては神鳴流の恥さらしだ。
睨み返し、真っ向から突っ込んでいく。
既に龍宮は私の隣にいない。
彼女は敵に見つからずにスナイパーとして援護してくれる。
彼女曰く『私に苦手な距離はないが、遠距離から一方的に攻撃するのは楽だ』とのこと。
拘りがあったんじゃなかったんだ、と心の中で呟いたものだ。

そんな事を思っているヒマもなく、私は鬼と激突した。

大剣と夕凪が激突する甲高い音が響く。
このまま弾き飛ばして―――そう思ったが、弾き飛ばされたのは私のほうだった。
「くっ……ッ!!」
やはり、鬼にまともに立ち向かう物ではない。
よく刀子さんが言っていた。
神鳴流は剛の剣だが、鬼相手に剛が通じるのはよっぽどの実力差がなければ無理。
だから、かかるときは柔でかかりなさい、と。
久しぶりだから忘れていた。
「西洋魔術師やのうて今度は神鳴流かいな!?」
「麻帆良って所はなんでもおるんやのう」
やけに緊張感が削がれる関西弁、あるいは京都弁の鬼達に向けて、私は再び突撃する。
戦闘にいた鬼は私の一撃を受けとめるための構えを見せた。
その左右には得物を構えた鬼の姿。

―――挟み撃ちにするつもりか?

「残念だが、そんな浅知恵は通用せんぞ」
ゴギュギュギュ!!と地面に足を強引に押し付けて減速する。
その地面に押し付けた足に気を込め、それよりも更に腕と夕凪に気を込めて、私は夕凪を振りまわした。

「百烈桜華斬ッ!!」

ドッ!!と切り刻まれながら吹き飛ぶ鬼。
刀子さんに比べればまだまだ未熟だが、それでも鬼三体を吹き飛ばすくらいの力はある。
空間に溶けて消えていく鬼達の上から、百烈桜華斬の衝撃を切り裂いて一体の鬼が落下してきた。
その手には巨大な棍棒。
私を押し潰すつもりらしいが、甘いな。
鬼達の敵は私一人ではない。
「ごっ!?」
落ちてくる鬼の頭を銃弾が貫く。

龍宮だ。

「狙撃か!?」
「ぐおーっ!?ぬかったわァあああああああッ!!」
龍宮の狙撃により消滅していく鬼達。
私も負けていられない。
気を集中させるのは刃のみ。
夕凪を大上段に振り上げ、私は狙撃を警戒してこちらを警戒するのを怠った鬼に向けて夕凪を振り下ろした。
「斬岩剣!!」

ゾンッ!!と大気が切れる。

悲鳴をあげる事もなく、また一体鬼が還っていった。
神鳴流の剣は技の前後に隙が大きいのが特徴だが、その隙を狙って攻撃してくる鬼達の攻撃から身を守る鍛練も積んでいる。 
振り下ろしてきた棍棒を受け流し、私はその鬼に向けて突撃し、腕を切り払い、呆けた鬼の首を切り飛ばす。
そのまま重心を保ちながら回転、そのまま相手の横薙ぎの一撃をしゃがんで避け、相手の両足を切り飛ばして転倒させる。
転んだ鬼の頭を切り飛ばし、私を追って振り回して来る槍を避けて一旦距離を取った。

夕凪に気を漲らせる。

ミシリ、と私の足元が歪んだ。

「な、なんやこの嬢ちゃん!?」
「ちょ、最近の子供ってマジパネェっす」
弱音をほざく鬼。
それにしても、いつから鬼はこんなフレンドリーな感じになったのだろうか。
そう思いながら、私は居合の形になった夕凪を抜刀するようにして前方に振るう。
「斬空閃!!」
倒れた鬼共々弱音を吐いた鬼を吹き飛ばし、瞬動で近づくと倒れた鬼達を横薙ぎに切り払って瞬時に二体を消滅させる。
今さっき狙撃された敵を含め、数は後四体。
よし、いける!

そう思った矢先、私は何かが飛来して来るのを感じ、思わず顔を逸らした。

しかし、避けきれなかったのか私の額に一筋の紅い筋が出現する。
後ろを確認すると、そこには五十cmもの長さがある巨大なクナイがあった。
いや、既にそれはクナイではなく柄がない両刃の剣のようだった。
それにしても、私が反応しても避けきれない攻撃とは……何者だ!?
私の疑問に答えるように、木陰からのっそりとそれは姿を現した。
「おお、親分!」
「すまねえ親分、もう半分以上還されちまいやした!」
鬼達に親分と呼ばれたそれは、異様な形相をしていた。
まず、鬼と言う事には間違いない。
額には三本の角。
下あごから突き出した巨大な二本の牙。
それだけなら普通の鬼といえるだろうが、この鬼の大きさが異常だ。
鬼は普通、2,3メートルの体格をしている。
一昔長とサウザンドマスターが封じこめた大鬼は見上げて首が疲れるほどの大きさだったらしいが、そんな鬼は極稀にしかいない。
なのに、この鬼は一回りも二回りも大きく、5メートル……いや、6,7メートルくらいあるかもしれない。
その圧迫感は目にしたものにしかわからないだろう。
回りの鬼とは桁が違う、と言うことがわかった。

「おぉ、さっきの西洋魔術師が手ごわくてな。大出力魔法にゃもう慣れちまったわい」

低い声で笑う鬼の身体には重厚な武者鎧がある。
生半可な攻撃では傷一つつかないような、強固なものだ。
斬岩剣で斬れるか……!?
分が悪い賭けだと思っていると、龍宮から通信が入った。
『刹那、聞こえるか?』
「ああ……なんだ?」
『その鬼は規格外だ、増援に任せよう』
「高畑先生は?」
『北の方から攻め寄せた馬鹿みたいな数の鬼を退治してる。まだ時間がかかるらしい』
「わかった。増援が来るまで時間を稼ぐ」
『私も援護してみる。だが期待はするなよ』
龍宮が連絡を取るといったら、先生たちだろう。
刀子さんや神多羅木先生が来たら、もう大丈夫だ。
あの二人は麻帆良でも指折りの実力者だから、この鬼に対しても負けたりはしないだろう。

問題は、それまでの時間をどう稼ぐか、だ。

闇雲に攻めても返り討ちにあうだけだ。
だが、攻めなければ時間稼ぎにもならない。
弱点といえば唯一防具に覆われていない顔くらいだが、あんなところまでジャンプしたら蝿を叩き落すように迎撃されてしまうだろう。
どうするか……。
私が悩んでいると、突然目の前の巨大な鬼が動いた。
と言っても頭を傾がせただけだ。
私がそれに疑問を覚えた瞬間、カン、という乾いた音。
どうやら兜で龍宮の銃弾を弾き返したらしい。
……龍宮が期待するなといった理由がわかるな。

「小賢しいわ」

ズドン!!と大地が爆発する。
地面が鳴動する。
巨大な鬼が走って進んでくるというのは凄まじい迫力だったが、私はそれに立ち向かった。
奴が止まらなければ、このまま麻帆良に一直線だ。
なんとしても、止めなければならない。
「斬岩剣ッ!!」
身体強化の気も使い、片足に向けて全力の斬岩剣を放つ。
だが、巨大な鬼はその図体にしてはなんとも身軽に私の決死の一撃をひらりと避けて見せた。
敏捷なその動きに驚きを隠せないでいると、巨大な鬼は地面を削り、木を叩き折りながら方向転換し、私に向けて突っ込んできた。

まずい。

フルパワーの斬岩剣を放ってしまった今、気を練り上げるのにはまだ時間がかかる。
龍宮も狙撃しているようだが、巨大な鬼は篭手で銃弾を弾いてしまう。
ズン、と鬼は私の眼前に足を踏み降ろし、地面を粉砕して私を吹き飛ばした。
腹に大きな石の塊が激突する。
かは、と息が詰まる。
無様に私は地面を転がり、木に激突してやっと止まった。
まるでダンプに激突されたかのような激痛と衝撃に思わずうめくと、遥か頭上から低い声が降ってきた。
「嬢ちゃん、抵抗せえへんならワシかて命は奪わん。しかしなあ、抵抗すんならワシにも考えがあるで」

迫り来る、鬼気。

ハッとして私が回避に移るが、遅い。
目の前に迫るのは5メートルもの鬼の巨体。
あんなものをまともに食らえば私の貧弱な身体など押し潰されてしまう。
咄嗟に私は足に気を集中させ、全力で横に飛び退いた。
私の進行線上にあった木を夕凪で切り裂き、私は地面の上になんとか着地した。
ハッとして目の前を見ると、木を吹き飛ばしてバランスを崩し、倒れている鬼の姿があった。

チャンスだが、私の役目は時間稼ぎ。

ここで功を焦って斬岩剣でも繰り出して外してみろ、反撃を食らって潰されるのがオチだ。
油断なく大鬼を見ていると、案外すんなりと大鬼は立ちあがった。
やはり、あれは演技だったらしい。
「神鳴流言うんは猪武者と聞いとったんやけどな。案外冷静やな。その歳でたいしたもんや」
そりゃ、こんなデカい鬼相手では慎重にもなるというものだ。
幸いにも、奴は私を狙っているようだ。
このまま一気に市街地まで驀進されては私には止める術がない。
これは好都合だ、私はもっと逃げ回る事に徹しよう。
追撃して来る鬼の一撃を避け、時に放って来る巨大クナイを避け、たまに反撃して鬼の注意を引く。
その間に、私はいくつもの生傷を負う羽目になった。
主に避けきれなかったクナイの傷だが、幸いにも致命傷となる一撃はもらっていない。
とは言っても、この鬼相手に一瞬でも油断したら致命傷になることはわかっている。
この鬼と相対してそろそろ二分。
私の集中力も切れてくる頃だ。

増援はまだなのか?

焦っている私の心を読んだのか、大鬼がその口元を歪ませた。
「なんや、気にかかることでもあるんか?」
その優位に立っている者独特の愉悦の笑みに、私は嫌な予感を覚えた。
私は無言を貫きとおしていると、大鬼はその笑みを浮かべたまま続ける。
「お嬢ちゃんの考えは既にわかっとる。ここに来る増援を待っとるんやろ?やけどそれは諦めた方が良いで」
「……どういう意味だ」
「そのまんまの意味や。さっきから、どうしてお嬢ちゃんの味方の狙撃手が撃ってこんと思っとるんや?ワシに牽制すること自体が有効ってことくらいわかっとるやろうに」
そういえば、こうやって喋っている間にも龍宮の銃弾は大鬼を襲わない。
こんな隙を見逃す奴じゃないはずなのに。

「ワシに与えられた任務は全力を出しても潰せないが負けもしない相手を引きつける事。さっきの西洋魔術師は潰せたが、お嬢ちゃんはちと守りが硬い。さて、お嬢ちゃんの防衛範囲からここまでどれほど離れとるんやろうなァ?」

……まさか。
龍宮は一人で鬼の軍勢を抑えている、と言うことか!?
「おお、見えるで。お嬢ちゃんの抜けた穴からぞろぞろと鬼が入り込んでいく光景が。狙撃手も頑張っとるみたいやけど、善戦とは言い難いようやな。そうそう、今戻っても無駄や。もう第二防衛ラインは突破させてもろたで」
ゴッ!!と言葉が終わるまでもなく大鬼の得物の巨大な棍棒が私に迫ってきた。
私は舌打ちしながらその一撃を避けるが、大地を割った棍棒の一撃はいくつもの散弾のような石塊を作りだし、私に向けて殺到して来る。
「ぐうっ!?」

その内の一発が私の膝に当たった。

着地のバランスが崩れて、そのまま無様に転がった。
木にぶつかってようやく止まった私の目の前に、棍棒が突き立てられる。
「そろそろ追いかけっこも終わりにしよか。なあに、足の一本折るだけや、命まで奪う気はないで」
確かに、これだけ現場と離れてしまえば足を一本折るだけで私の戦闘参加は不可能になってしまう。
「……鬼を召喚する大規模術式が北に現れたのは囮か?東が本命だったのか?」
「ああ、その通りや。本当なら北から攻める予定やったんやけど、向こうには滅法強い神鳴流剣士がおってな。急遽北に変更したんや」
おそらく、その神鳴流剣士は刀子さんのことだろう。
北の方が防備が薄いと即座に主力を投入してくるのは凄いな。
まあ、これだけの数を召喚し、更にはこんな大鬼を召喚して来るのだから並大抵の術者ではないと思っていたが……どうやらキレ者でもあるらしい。
「それが大当たりしたということか……」
「最近は『ほわいとでびる』っつーバケモノが出没しとるらしいけど、それらしい奴は西におるっちゅう情報や。転移魔法でも使わん限り到着するまで時間がかかる。それまでに目的は果たさせてもらうで」
「目的は……このかお嬢様か」
「その通りや」
もう冥土の土産はない、とばかりに大鬼は私の足を折るために手を振りかざした。
私はもう諦めて目を瞑る―――と見せかけて、

振り下ろして来る拳に対して渾身の力を込めて最大の気を纏った夕凪を振るう。

「ぬおぅ!?」
大鬼は私がそんな力を隠していた事に驚いたようだが、振り下ろされた拳は止まらない。
「斬岩剣ッ!!」
そこに、私の夕凪が激突した。
岩を斬る斬撃は大鬼の右腕を容易く切り裂き、その余波によりさらに深く切り裂かれる。
二枚におろされたように大鬼の右腕は縦に真っ二つになった。
大鬼が睨みつけてきたので、私は不敵な笑みで応じる。
「窮鼠猫を噛むという言葉を知っているか?」
「油断大敵という奴やな……ハッ、ワシもまだまだ甘いみたいやな」
私が夕凪を構えて立ちあがるが、実の所今ので打ち止めだ。

カクカクと膝が震える。

あの力を解放すればまだやれるが、誰かが見ているかもしれないのにあれを出すわけには……だが、すぐにでもコイツを倒して鬼の軍団を倒さなければお嬢様が危ない。
お嬢様を取るか、正体がバレる可能性を取るか。
問うまでもない。

私はお嬢様のもとを去ることになろうとも、お嬢様を守るために全力を尽くす!!

私は烏族との混血で白色の翼を持つ禁忌の存在。
だから普段は隠しているが、普段から抑えつけられている烏族の力を解放すれば、その力は並みの烏族の力を軽く上回る。
ブワッ、と私の背中から現れる白い翼。
それを見た大鬼は驚いたように言った。
「禁忌の白い翼……お嬢ちゃん、烏族との混血か?」
答える必要はない。
私は烏族の力を解放したことで飛躍的に上がった身体能力と抑えつけられていた気を爆発させ、最大の一撃を放つために夕凪に気を乗せる。

熱い。

私の操れる気の量を遥かに超えた一撃を繰り出すためには身体に負担がかかるのはわかっていたが、キツい。
だが、これを制御しなければ目の前の敵には勝てない。
振り下ろしてきた棍棒の一撃を空を飛ぶ事で避ける。
「やるやないか、混血のお嬢ちゃん!!」
しかし、大鬼は咆哮すると無理矢理力ずくで棍棒の起動を捻じ曲げ、私を叩き落そうとさっきとはまったく違う速度で振り回してくる。
やはり本気ではなかったのだ。

だが、大鬼の本気の一撃すら今の私では遅い。

私は棍棒から逃げ回りながら気を練り上げていく。
膨大な気を、刃に乗せる。
「―――神鳴流、奥義」
心臓の鼓動が聞こえる。
気の脈動が重なる。
長が過去に放ったものを見よう見真似で会得した我流の神鳴流奥義。
現段階での私の最高の一撃を見よ。


「―――極大雷鳴剣ッ!!」


ゴドォン!!という雷が落ちたような音が聞こえた。
更には地面には圧倒的な地震のような衝撃がはしる。
砂煙と土くれが巻きあがり、いくつも木が吹き飛んだ。
私は荒い息をつきながら羽ばたき、砂煙が舞っている地面に着地する。
辺りは夜闇の上に砂煙のせいでほとんど視界が利かないが、私のあの一撃を食らった大鬼が生きている事はないだろう。
私は限界以上の気を使ったため身体の節々が痛むがその痛みを抑え、龍宮の元へ向かうことにした。

「待てや」

ゾッとするような低い声。
それが先ほどの大鬼のものだと判断する前に、私は横殴りの衝撃に襲われて吹き飛ばされた。
木に叩きつけられ、息が詰まる。
なんとか頭を打つ事は避けられたので意識を保つ事ができた。
ふらふらする思考の中、私はようやく大鬼に吹き飛ばされたのだと実感した。
「なかなか強い一撃やったな。ワシの両腕を吹き飛ばすか」
砂煙が晴れると、そこに立っていたのは両腕をなくした大鬼の姿だった。
胴体の武者鎧も半壊していたが、肉体に斬激が届くまで至っていない。
顔面は両腕を犠牲にする事で防いだらしく、傷一つなかった。
私は驚愕した。
いくらなんでも、分厚い鎧を着こんでいたとしても私の極大雷鳴剣をあれだけの被害で収めるなんて不可能だ。
そこで、私は一つの仮説に思い至った。

「……防御符か!!」

「そうや。実はワシ、以前神鳴流剣士に退治されたことがあったんやけどな。人間のくせに馬鹿げた攻撃力を持っとるさかい、どないしたらええんやと無い頭捻って考えたんやけど、やっぱし防御力を高める以外に手はない思うたんや。ま、今回はそれで正解やったみたいやけどな。召喚主には感謝せなあかんわ」
両腕の無い大鬼が迫って来る。
今の私は気を限界まで使っているため動けない。
翼を使うなんてもっての外。
翼も肉体と同じで動かそうとすると激痛が走るからだ。
その状態でまともに大鬼の頭突きでもくらったら、私の体は潰される。

文字通りだ。

「足だけにしといたる!感謝せえや!!」
グアッ、と振り上げられる巨大な足。
終わりか。
やけにすんなりとその言葉は私の胸の中を通り過ぎていった。
そしてその大鎚のような足が私に振り下ろされようとしたその時、大鬼がいきなりあらぬ方向を向き、足を止めた。
「……なんや、滅茶苦茶速いで?人間かアイツ」
そのまま私から足を離し、その方向に向き直る。
どうやら、大鬼は私よりも脅威になる何かを感じたようだ。
刀子さんか?高畑先生か?
やがて私にも気配が感じられるようになるが……速い。
大鬼が言うように滅茶苦茶速い。
私が速いと認識した時、既にそれはこちらに向かって突っ込んできたのだから。
「おごぉおおおおおおおおおッ!?」

横っ腹にそれが突っ込んだ。

それに身体をくの字にして吹き飛ばされる大鬼。
大鬼が回避行動を取らなかったのは、残り一キロ辺りの時点でいきなりそれが加速したからだろう。
明らかに音速を超える速度。
大気摩擦で燃えてもおかしくない速度。
だというのに、私の目の前にいる人は傷一つ無い。
さっきまで私の前にいた大鬼は遥か向こうに横たわり、今目の前にいるのはこの麻帆良の魔法関係者では知らぬ者はいない存在。
月光を受けて輝くのは銀髪ではなく色素が抜け落ちたかのような白。
同じく病的なまでの白さを持つアルビノの肌。
その口元には獰猛な笑みが浮かび、紅い目はがっちりと大鬼を捕らえていた。

「死ね、デカブツが」

たった一言。
彼がそう言い残して地面を爆砕するようにして蹴り、掻き消えた後、彼は大鬼の剥き出しになった腹を殴りつけた。
それだけで鬼は全身から血を迸らせ、この世界での最期を迎えて消え去った。
何故拳を打ちこむだけで全身から血が噴出したのか意味不明だったが、彼に常識を問うのは無意味だと知っている。
きっと、どんな常識だろうと『知るか』の一言で押し通すだろうから。
眼前で思いっきり血飛沫を浴びているのに、何故かそれさえも拒絶したかのように真っ白の彼は、私を見てにやりと笑った。
「お勤め御苦労サマ。後は俺がやっとくから、テメェは寝てろ」
その不敵な笑みに、私は口を開くこともできずに。
ただ安心したように笑って、意識を闇の中に沈めた。






SIDE 一方通行

危なかった。
まさかあんなバカでかい鬼が刹那とタイマンで勝負してたとは。
龍宮の連絡がなかったら絶対に遅れてたな。
目の前で気絶して白い翼を消した刹那を見ながら、俺は内心ではなく思いっきりホッとため息をついた。
東は俺とタカミチ、ガンドルフィーニで鎮圧し終わり、既に西の殲滅は終わりつつあり、主力は北に集中しつつある。
次第に第三防衛ラインが自動結成され、鬼どもは消滅するだろう。
龍宮の安否が気になるが、鬼に囲まれた程度で死ぬ奴じゃないことは知っている。
タカミチ達が救出するだろう。
……それにしても、と俺は鬼を絶命させた右手を見やる。

『血液逆流』

滅茶苦茶凶悪な上に超強い。
体表面の毛細血管から静脈の血の流れまで全て操れるとか、改めて俺の身体のチート具合を確信した。
遠距離からの攻撃も反射により不可能。
接近したら即死。
……チートだ。
とにかく、俺は一番近くにいる魔法生徒に声をかけることにした。
「……オイ、高音」
『なんですか!?ちょっと私忙しいんですけど!』
「そこから離脱してN31の2ポイント辺りに来い。魔法生徒が気絶してて動けそうにねェ。テメェが回収しろ」
『はあ!?ちょ、横暴ですよ!くっ、私はまだ戦えます!』
「テメェの所にはタカミチが向かってる。後は俺とタカミチ、ガンドルフィーニに任せて引け」
『ですが!』
「テメェらに無理はさせられねェ。さっさと引け!」
俺は強い口調で言った。
広範囲の攻撃を得意とし、物理攻撃もほとんど無効化する高音の操影術であるが、流石に数の暴力には逆らえない。
高音はともかく愛衣が心配である。
アイツは弱いからな。
高音はため息をついた後、
『……わかりましたわ。愛衣も離脱させますが、よろしいですね?』
「あァ、任せとけ」
携帯の通話を切り、俺は肩をぐるぐる回した。
タカミチとガンドルフィーニ、刀子にヒゲグラがいるとはいえ、鬼はまだまだいる。
取りこぼしがねェようにぶっ潰しておかねェとな。






~あとがき~

第10話をお届けしました。
今回はアクセラレータの報告、そして刹那の巨鬼との戦闘でした。
アクセラレータが有名になればなるほど、関西呪術協会にも情報が伝わり、その戦力を強化してくるだろうと考え、こういう展開になりました。
この後鬼たちはかわいそうなくらいにフルボッコされます。
アクセラレータ、タカミチといれば当然ですね。
この10話、またまたメモ帳で40キロバイトくらいになってしまい、急遽二つに切ったモノです。
第11話は今日中に投稿できるか不明ですが、もう仕上げの段階に入っていると報告しておきます。
次回、後日談です。


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