感想を漁っていたら、以下のアドバイスを見つけました。
・改訂の時は全部終わるまで上げたら駄目なんだよ(>_<)
・改訂は展開が読めない長所がなくなる&文章の粗が目立ってしまうよ(^^;)
ということで、二部まで飛びます。
これだけ理解していれば良い、その後の粗筋
夏目君は内政チートで大失敗。火炙りだよ! それでも決して折れない。彼は政治家を目指しているんだ! 官僚一家で優秀なお兄さんがいるよ!
竹林君は不良。強いよ! 夏目君に感銘を受けているよ!
勉は皆から様付けされている。スパイらしいことはバレている。平和なはずの日本の学生なのにスパイをやっているやべー奴だ! アメリカ様に異世界を売り渡さないと知って皆がほっとしたよ。妻は巫女アリスとラーデス。もげろ。
力は皆の弟。守ってあげようね! 異世界との行き来が出来るよ!
魔王は友情パワーで倒したよ! おや? 魔王の様子が……?
コドラン……竜魔将軍の生まれ変わり。哀れんだ神から善の陣営として新たな生を受けさせてもらったよ! 小さくなったり大きくなったり出来るよ!
神様達……体をゲットする方法を得たよ!
生身でも一応祈りは通じるけど、とっても負担が掛かるんだぞ!
「勉達の住まう世界に行ってみたい」
そう、神様や恋人達から無茶降りされたのは、魔王退治直後のことだった。
その約束の下、色々無理を聞いて貰っていたので約束は守るしかない。
総勢200名様のご案内である。
とはいえ、どうしたら良いのだろう? 異世界との隔たりは大きく、ラピスやラーデス、バルガスのような混血や亜人だけでなく、人種だってすぐ地球人ではないとわかる。
地球ですら、白人、黒人、黄色人種と区別がつくのだ。むしろ区別がつかないはずがない。行けば必ず騒ぎになるだろう。
「どうする? 兄貴」
「1回だけなら問題はありません。準備にお時間をいただければ」
兄貴はにっこりと笑ってお辞儀した。
それから、夏目と話し合い、凄い速度でパソコンを操作していた。
夏目は方々に電話を掛けていた。
「力、僕と夏目はサポートに終始しますので、竹林君のいう事を良く聞いて下さいね。移動の出来る貴方が要なんですから」
異世界転移のドアを開けるのは俺しかいない。俺はこっくり頷いた。
「ひとまず、日本側は夏目が、アメリカ側は僕が話を通します。通して見せます。貴方方は何も心配せず、日本観光をしてください」
「わかった」
というわけで、当日。
指定された場所に、扉を開いた。
黒服のスーツの人達がそこにいて、扉を開ける際に一瞬見た顔は厳しかった。
目が合うと、その人達は雷に打たれたような驚愕の顔を一瞬して見せて……。
「日本へ、いえ、地球へようこそいらっしゃいました。歓迎します」
俺にぐっと親指を立てた夏目は、静かに部屋から連れ出されていった……。
なんだか別室で静かな言い争いの気配を感じつつ、竹林は話を始める。
「初めまして。俺はこのツアーの責任者のタケバヤシという。今日は案内をよろしく頼む。夏目から話は聞いていると思うが……」
「ええ、もちろん聞いておりますとも! ですがちょっとした行き違いもございまして、一時間ほどお時間を頂けたらと思います。もちろんその間、御茶をお出ししてお持て成しをさせていただきます」
「そうか。夏目にも予定通りには行かないかもしれないとは聞いているが、遊園地と買い物だけは変更無きようお願いする」
「努力します」
それからしばし。御茶とお茶菓子が用意されてきた。夏目が来て配膳を指示していく。
その後はまた部屋から連れ出されるほか、慌ただしく部屋のスーツの人達が出入りする。 俺たちはお茶菓子を食べつつ、日本紹介ビデオを見ていた。日本語がわからない人でもわかるような物だ。外国人向けとかにあらかじめ用意してあるのだろうか?
女性陣は着物に目をつけたようだ。でも高いので竹林が説得して諦めさせている。
目敏くスーツの人が気づいた。
「どうかしましたか?」
「着物を着たいと言っている。今回の予算では無理だと諦めさせている」
「では、今日の予定を変更して着物の試着会をしましょう! そうしましょう! 予算はこちらでご用意させていただきます。一日ごゆるりと着物をお楽しみ下さい」
「ええ? しかしそれでは予定が……確認する」
一応確認の形は取るが、元々この集団、女性が多い。女性陣に押し切られる形でオーケーする。試着をしてキャッキャしている間に、あっという間に一時間が経つ。
ほどほどに時間が潰れたところで、一人一着あげますという爆弾発言で更に時間を稼ぐ。やるな。でも費用がいくら掛かるのか、恐ろしいぞ。
散財の成果があって、どうやらその時間の間に予定が組み立てられたようだ。
「こちらが新たな予定表になります」
「自衛隊見学をして神社でお参りをして遊園地に行って買い物か。良いんじゃないか? 確認する」
竹林は皆に説明をして、夏目があらかじめ手配していたバス二台に乗った。
「秋葉原コスプレイヤーご一行様」うむ、厳しい。
基地では、早速行進や組み手、楽団を見せてくれるとのことで、皆が大満足だった。なお、そこかしこの物陰から自衛隊員が覗いてきている。まあね。俺達の方が珍しいからな。
『つまらん。銃はないのか、銃は「ジュウガミタイ! ジュウ!」』
『神の加護がなければこんなものか。私達が本物の組み手って物を見せてあげる!』
『自衛隊では宗教はどう考えているんだ? 戦士に神の加護は必要だと思うが。タケバヤシ!』
はわわ。勝手なことをやり出した。
「レーション食べたい!」
「そうだ、せっかく自衛隊に来たんだから本場のカレーが食べたい!」
勇者組も無茶を言い出し始めている!
『お前ら、あんまり勝手をすると勉様と夏目に言うぞ!』
シーンとなったので、順番に要求を聞いていく。
「差し支えなければ、銃などの地球ならではの武器も見たい。そのかわり、我らの戦い方や組み手も少し見せる」
「出来るかね?」
「了解しました! 予算を下さるなら!」
「外交部から回しておこう」
というわけで、演習を見せて貰うことになった。
銃が実際に撃たれると、多くの物が耳を伏せ、あるいは塞いだ。
『音だけでも脅威だな……』
『威力も凄いわ』
その後、ラーデス様やラピスが魔法を見せることになり、大盛り上がりになった。
見学が終わり、その日は基地に泊まることになった。
ぐっすり眠る中、どこかで戦闘音が聞こえた。平和な日本でも、エイリアンが来れば戦闘は起こるらしい。ごめんな。
翌朝、自衛隊の護衛の元遊園地で遊べるらしい。
神社でお祈りをした後、遊園地に向かった。
全員優先パスを貰って、楽しそうに遊園地に散らばった。
その後、東京のデパートで視線を集めつつ買い物をして終了。
「後は、勇者組でアメリカに来て貰えますか? 今回の警備を手伝った報酬として、アメリカにも観光に行かないと僕の身の安全がヤバくなるので」
「アメリカは、勉がいずれ働きに行くところだろう。私も行こう」
「私も行ってみたいわ! 本場のハンバーガーを食べたいわ!」
「良いのぅ。最新映画を見るんじゃ―」
勉の口がひくりと震えた。
「日本の旅行ですらつつがなく終わらせるのに凄く大変だったんですよ!?」
「いーきーたーいー!」
「この駄女神が……! ふふふ、わかりましたよ、メリールゥ様。スリルたっぷりの大冒険にご案内致しましょう……!」
アメリカ旅行かぁ。楽しみだな。
次回日本・サポート組視点