1999年・11月1日仙台・第二帝都城・ブリーフィングルーム「ようこそ、我が第17戦術機甲大隊へ諸君等の入隊を歓迎するッ!!」「「「「有り難う御座いますッ!!」」」」部隊長である椿が新任少尉である唯依・佳織・正樹・まりかに歓迎の言葉を贈る。唯依達四人は敬礼をしながら返答を返すと、『楽にして構わないわよ。』と椿からの指示に従い、敬礼を解く。 「そして…真耶大尉。ようこそ、第17戦術機甲大隊へ貴女の入隊を歓迎致します。」「有り難う御座います、椿様。」「『椿様』なんて…部隊内やプライベートでは『椿』で構わないですよお互いに親戚同士なんですから。」「いや…流石にそれは…」「恨むんなら『旦那様』に言って下さい。私も彼の『馴れ馴れしさ』が感染したみたいですから♪」「オレのせいッ!?」椿の言葉に鋭く反応して突っ込むタケルだが、部隊の仲間達に『ウンウン』と首を縦に振られ、尚且つ『みんな白銀クンの馴れ馴れしさを感染されたよね~♪』など口にされ、ヘコんでしまう。 「あと白銀武大尉…って、其処まで落ち込まなくても…」「フフフ…い~んだ…どーせオレは…」すっかりヘコんで体育座りをしながら落ち込むタケル流石に『………やり過ぎたか…?』と椿を含む部隊のみんなが思っていると--- 「---椿様?」「ご、ごめんなさい沙耶そんな怖い顔しないでッ!?」ニコニコ笑顔の沙耶しかし背後に黒いオーラを放ち、やり過ぎた椿にお仕置きモード突入「---離せ、真那ッ!!」「落ち着け、真耶ッ!!言い過ぎはしたが、其処までする必要は無いだろう!!」真耶・ブチキレモード突入小太刀抜刀してお仕置きする前に真那が羽交い締めにして阻止する。勿論皆さん部屋の隅っこでビクビクガクガクと震えている。 「---良い覚悟だ。タケル---そなたの仇、私がとってみせるッ!!」「め、冥夜様駄目ですッ!!」そして、此処にもタケルラヴラヴ大好きっ娘・である冥夜が皆琉神威を抜刀する寸前で、唯依達が全員で拘束&説得をするそして、被害者である部隊のみんなが心をひとつにして、心の中で呟く。 (((アンタ達だって、やり過ぎる時あるだろうッ!!)))時々タケルにお仕置きをする彼女達に反論する一同…しかし、実際に口に出来る勇者は誰もいなかった…。「…まあ、冗談はこれぐらいにしときましょう。」「ウム、そうだな。」「ええ…」(((誤魔化したッ!?)))冷静さを取り戻し、頬を少し赤らめながら、誤魔化す沙耶・冥夜・真耶勿論他のみんなの心はひとつ『あれだけの事やっておきながら、誤魔化しやがったよ…』…だった…。勿論、誰も口にしなかったのはお約束だ。「…ゴホン。なんか、恥ずかしい所を見せたわね。」「いえ…訓練兵時代で馴れてますから…。」「…………そう……大変だったわね…。」「……………ハイ」ワザとに咳をして誤魔化す椿顔を赤らめながら、『恥ずかしい所を見せてしまった…』と呟くが、唯依やまりかが『訓練兵時代からハチャメチャは日常茶飯事でしたから…』と此方も顔を赤らめながら告白する。この瞬間、彼女達にちょっとした友情が芽生えたりする。(後に千鶴も参加する事になる。)「気を取り直して…白銀武大尉。」「ハッ!!」「本日より、第17戦術機甲大隊・『第四中隊』の中隊長を命じる!!副隊長として真耶大尉部下に御剣少尉・篁少尉・雨宮少尉・前島少尉・伊隅少尉を配属する事になる。これからの貴殿の活躍を期待する。」「ハッ!!了解しました!!」椿に敬礼をしながら『軍人としての姿勢』を教え子達に見せるタケル「…珍しいわね、白銀大尉?アナタが軍人としての姿勢を見せるなんて…。」「そりゃ、今回ぐらい教え子達にちゃんとした所を見せないとマズいっしょ…一応コイツ等の『教官』でしたから…。」「それもそうだけど、今更そんな姿を見せても遅いわよ?…ほら、彼女達だって、珍しい光景を見てビックリしてるわよ?」「ぐふっ!?」逆に裏目に出て、『…授業以外に見た事無いから、逆にビックリした…』風に唯依達に見られてしまい、自爆するタケルちなみに今回は真耶達も『自業自得だ』と同意をし、暴れなかった。『コンコン』「ハイ、どちら様ですか?」「失礼します、九條少佐」「失礼します。」「先生に…まりもちゃん?」すると、ノックが聞こえ、入室を許可をすると、香月博士とまりもが入って来る。 「どうしました、香月博士?」「実は九條様に頼み事があって、参りました。」「頼み…?」珍しく香月博士の方から椿に頼み事をしに来た事に少し驚く。 「実はまりもを九條様の部隊で預かって欲しいのですが…。」「神宮司殿を?」「実はまりもは、今後白銀と一緒にテストパイロットをする為、白銀と行動をする事が多くなります。そして来年は年越しを済ませたら来期の訓練学校の教官職を白銀と共にやって貰う予定なのです。ですから、まりもを一時的に椿様の部隊に所属して貰いたいのです。勿論、何か任務や出撃をしても構いませんので…。」「そうでしたか…わかりました、神宮司殿をお預かり致します。」「有り難う御座います、椿様既に殿下や紅蓮大将の方には伝えてありますので…」ちょっと予想外にも、まりもの一時的に所属する事が決まり、驚く一同特に新任少尉達である唯依達は驚きを隠せないでいた。「まりも、今から貴女の階級を『臨時大尉』に上げるわ。教官職の時以外は、貴女の権限は大尉と同じよ。」「ハッ、了解しました。」そしてまりもの階級を『臨時大尉』に上げる香月博士まりもはそれに応えて、敬礼をする。 「神宮司まりも臨時大尉」「ハッ!!」「そうね…貴女には白銀大尉の部隊に配属するわ。数も少ないから、丁度良かったわ。」「有り難う御座います!!」タケルの部隊に所属する事になったまりも内心タケルの部隊に入れて嬉しかったりする。 「では白銀大尉、部隊の編成を決めて下さい。」「ハッ!!」そして椿から部隊の編成を命じられ、みんなを集め、部隊の配置を考える。「うーん…まず、第壱小隊はオレの部隊だから、突撃前衛になるんだけど…冥夜、オレと一緒にエレメントを組むぞ。」「無論だ♪言われなくとも、そのつもりだ。」念願のタケルとのエレメントを組む事になり、笑みを浮かべる冥夜離れている場所で真那が『冥夜様…おめでとうございます…。』と小さな声で呟いてたりする。 「第弐小隊が真耶さん第参小隊がまりもちゃんが小隊長をしてください。」「わかった。」「わかったわ。」そして、第弐・第参小隊の小隊長に真耶・まりもが任命される 「新任少尉達は…うーん…第弐小隊に篁少尉と雨宮少尉第参小隊に前島少尉と伊隅少尉だ。」「「「「了解。」」」」人員配置を決めるタケルそして次に新任少尉のポジションを決める。 「次にポジションだが、今回は人員が少ない為、異例の配置をする事になる。」カキカキとホワイトボードにポジションを書いていく。 第壱小隊突撃前衛長兼中隊長 白銀武突撃前衛・御剣冥夜少尉第弐小隊小隊長兼副隊長・迎撃後衛 白銀(月詠)真耶大尉 強襲前衛・篁唯依少尉強襲前衛・雨宮佳織少尉第参小隊小隊長・迎撃後衛 神宮司まりも臨時大尉 制圧支援・前島正樹少尉砲撃支援・伊隅まりか少尉 「…って配置にする。見てわかるように、今回は人員が少ない為、異例なポジション設定になっている。本来ならば、突撃前衛組の篁・雨宮を第弐小隊に下がらせる為、こんな配置になった。二人は強襲前衛になっているが、一応強襲掃討の役割もやって貰うつもりだ。大変な事だが、頑張ってくれ。」「「ハッ!!」」「そして、第参小隊の伊隅だが…本当なら、強襲掃討をやって貰いたかったのだが、砲撃支援がいなかった為、今回急遽変更した。何処のポジションにも配置出来る万能型の伊隅だから出来た配置だ、済まないが…頼む。」「任せて下さいッ!!」唯依・佳織・まりかのポジションの説明をするタケル理由を聞き、納得した後、敬礼して返事を返す「部隊か出来たばかりだから隊規なんてもんは無いが、ひとつ言える事は…命を粗末にするな。」命の尊さや失った痛みを良く知るタケルの言葉を理解してる真耶とまりも唯依達もタケルの『仲間を失った話』を思い出し、真剣に話を聴く。「さて、辛気くさい雰囲気は止めて、先任達に挨拶して来いそれがお前達の最初の任務だ。」「「「「ハイ!!」」」」タケルの話が終わり、第17大隊の先任達に挨拶をして来る唯依達そんな姿を見ながらタケルのそばに真耶とまりもが近寄って来る。 「どう?初めての隊長としての仕事は?」「めっちゃ緊張してますよ。中隊長なんて初めてだから、わからない事ばかりですよ。」「そういう事は私達や椿様達に相談するがいい。相談に乗るぞ?」「ハイ」流石に初の中隊長の仕事に戸惑っていたタケルその力になろうと真耶やまりもが声をかける。 「タケルゥッ!!遂に中隊長になりやがったなっ!!」「ぷわっ!?孝志さん!?」「おめでとう、タケル同じ中隊長として色々と力になるぞ。」「有り難う御座います、政弘さん」突然タケルの背後から孝志が抱きつかれ驚く。孝志も政弘も『友』の昇進に喜び、祝いの言葉を贈る。 「突撃前衛長と中隊長の両方を得るとは…流石に驚いたぞ。」「突撃前衛長はわかるとしても…流石に中隊長は予想外だったぜ。」「ハハハッ…それは俺もそうですよ。」男三人集まり、仲の良い親友のように語り合う。「ううぅっ…タケルさ~ん…」「泣くな泣くな。」そしてタケルが同じ中隊から離れた事に寂しそうにウルウルと涙を流す憧れのタケルが離れた事は、駿にとってかなりの衝撃だったらしい。「第1中隊の突撃前衛は任せるぞ、駿お前ならいずれ突撃前衛長になれる。」「タケルさん…。」「お前の成長した姿を見せてくれよ?仮にもオレとエレメントを組んでたんだ、他の奴らや新任少尉に見せつけてやれ。」「…ハイッ!!」涙を拭い、元気良く返事を返す駿元気が出た所で一安心するタケル 「ヨシッ!!隊長らしくなってやろうじゃないかっ!!」気合いを入れて、挨拶に廻る新任少尉達の下に行くタケルだった…。