「ヨッシャァァッー!!オレの勝ちィィィッ!!」勝利の雄叫びをするタケル結果は26対19でタケルが勝利した。敗北して、ずーん…と落ち込む孝志。そして、勝負の要因は---- 「あはは…スミマセン、崇宰大尉…」「偶然ですので、恨まないで下さい。」なんと駿と真那の2人が要塞級を合計9体撃破していた為、偶然孝志の邪魔する形で勝負が決まってしまったのだ。 「そういう事で孝志さん…BETAとの戦いが一区切りついたら、基地で罰ゲームお願いします。」なんとも爽やかなスマイルで、ある意味死刑宣告するタケルに『見逃してくだせぇ~…』と乞う孝志だが、『駄目よ♪隊長命令で罰ゲームを受ける事を命じます♪』…と椿にトドメを刺される。「それよりイグニス2どうやら、BETAの数がだいぶ減ってるようだけど…?」「ハイ…今回侵攻して来た数は十万と聴きます。しかし、現在の数と、今まで撃破した数を数えても、約五万程度…しかも、今回は光線級の存在が有ったとの報告も有りません。」嫌な予感がする椿と沙耶…椿達の会話を聞き、不安になる部隊のみんな。すると--- 「まさか…イグニス2ッ!!今日戦闘開始してから現在までに岡山~京都の間に震源があったか調べて下さい!!」「えっ…?了解…」タケルに言われた通りに震源があったか調べてみる沙耶、すると--- 「…あった。西方から20キロ程先ではあるが、小さな震源を観測してる。」「いつですか!?」「40分程前だが…?」「---ッ!!」タケルに嫌な予感が一気に襲いかかって来る。 「今現在は!?」「……小さな震源が徐々に大きくなって来る…えっ!?」すると、タケル達周辺に徐々に大きな震源が起きるそしてタケルは叫ぶように通信する。 「ぜっ、全機後退して下さい!!BETAが『下』からやって来ます!!」「な、なんだと!?」タケルの通信と共に反応し、全機が後退する。すると、先程居た場所辺りから、轟音と共に、土煙の柱が無数に現れる!!そして、土煙の中からBETA達が出現する!!(やっぱり『母艦級』かっ!!) 嫌な予感が的中するタケル『桜花作戦』時に会得した情報の中に、母艦級の存在の情報があった事を思い出す。00ユニットであった純夏が、情報を収集してた中に、美琴やたまの武御雷のデータも有り、その中の母艦級の情報を得て持ち帰っていたのだ。地中を移動し、要塞級すら楽に運べる程の巨大なBETA--母艦級 その体内に数万ものBETAを運ぶ事が出来、長距離を移動する事が可能な非戦闘のBETA幾多の震源の謎のひとつが、この母艦級だという事を、以前に香月博士から聞いていた。「…イグニス4から、イグニス10…何故下からBETAが奇襲をする事がわかったのだ…?」政弘がタケルに質問する。内心『やべー…』と思ったが、冷静に答える。「以前、先生から聞いたんです…『もしかすると、地中を移動してBETA達を運ぶ新種』が居るのかも知れない…と」「なんだと…」上手く誤魔化すタケルだが、質問した政弘を始め、部隊全員が驚愕する。 「---ッ!!イグニス2から大隊各機へっ!!光線級の存在を確認!!数は…30!!」沙耶が光線級の存在を確認すると同時に、光線級のレーザー照射が始まる。「イグニス1から部隊各機へっ!!BETAの残骸を利用して、レーザー照射から、身を守れっ!!」「「「りょ、了解!!」」」全機BETAの残骸に隠れ、レーザー照射から逃れる。 「クッ…このままでは---」このままでは、部隊は全滅するそう判断する椿。出て行けば、レーザー照射の餌食しかし、このままで居れば、他のBETA達にやられてしまう他の部隊達は先程の奇襲で、他のBETA達に足止めされて、援護が遅れてる状態例え出ても、光線級は他のBETA達に守護されて近づく事すら容易では無い正に四面楚歌そんな時に--- 「--オレが出ます。オレが出て、光線級を始末しますから、その後の援護を宜しくお願いします。」「「「!!!?」」」「莫迦なッ!!無駄死になるぞっ!!」「無茶だっ!!」タケルの一言に驚愕し、孝志と政弘が反論する。「だからといって、このままで居れば、全滅する事すら、容易に考えられる!!何もやらない内に『出来ない』と決めつけたら、先には進めないんだっ!!」「「----ッ!!」」タケルの痛烈な一言に反論出来ないでいる孝志と政弘その真剣な眼差しに、隊長の椿が折れる。 「…ふぅ…わかったわ。イグニス10、行きなさいそして必ず光線級を撃破し、生還する事を命じます。---死んだら、貴方を一生怨みますよ…覚悟して下さい。」最後の一言---タケルを死地に向かわせる自分の不甲斐なさに歯を食いしばり、自分自身を責める椿。「---了解。必ず帰って来ます!!」「行ってこい、白銀ェェッ!!」椿の号令と共に、BETAの残骸から飛び出すタケル。空を舞い、光線級の下へと飛翔する そして、待ち受けるは、光線級のレーザー照射何重の光の帯の中を、自動回避モードを切り、手動回避モードに切り替え、レーザーを回避しながら突撃する。 途中、新たに現れた要塞級や要撃級を、突撃砲や滑空砲で最小限で殲滅しながら、光線級のレーザー照射を回避しながら先に進む。 「オオォォォォッ!!こんな所で…やられる訳にはいかねぇんだよっ!!」レーザーが止まり、再照射までのインターバルを活用し、一気に全力噴射して近づく!! 「嘘…光線級のレーザー照射を飛行しながら…回避した…」「ハハハ…すげぇよ…まったく…なんて奴だっ!!」『光線級の存在で制空権はBETAに有る』その考えを覆すタケルの機動に唖然とする駿唖然としながら笑うしかない孝志。そして、白銀機がレーザー照射を全て回避した事により、部隊の士気が上がりだす!! そしてタケルは、光線級のインターバルギリギリに到着し、光線級の殲滅を開始する。 「喰らいやがれぇぇぇっ!!」突撃砲で光線級達がミンチと化し、殲滅を完了する。しかし、他の要撃級や戦車級などが白銀機に近寄って来る「邪魔だぁぁっ!!」次々と駆逐していく白銀機BETAの残骸の山を徐々に築き上げていく ---だが無情にも、数の暴力は、そんな抵抗に反して更に増え続ける白銀機の周りには、様々なBETA達が囲いだす。「イグニス10を救出するんだっ!!急げっ!!」光線級が居なくなった為、再び突撃する椿達第17大隊しかし、それを邪魔するようにBETA達が道を塞ぐ。 「クッ…退けろッ!!」「この…このっ!!」真那や駿が懸命に道を作るが、次々と現れるBETAに先が進めないでいた。 「タケルッ!!」ただ一機、沙耶機だけが白銀機に近づく事が出来ていた。 そして、沙耶の瞳が、蒼から紅に変化する。 沙耶機の通る道全てのBETAが、突如動きを止め、沙耶機に長刀で切り裂かれていく。しかし、沙耶の表情が苦痛に変わり、苦しみながらも、白銀機に到着する。 「さ、沙耶さん!?」「言っただろう…そなたの背中は…私が守ると…」瞳の色が蒼に戻るが、沙耶に疲労感が現れていた。 「大丈夫ですか!?」「無論だ…早く椿様達の下に戻るぞ…」息を切らす沙耶を心配するタケルだが、沙耶は強がりながらも、タケルに心配かけまいと強がる。 沙耶機と合流する事で、徐々に椿達に近づくタケル達だが、BETA達の数が更に増え続ける。 「このままじゃ、弾数が尽きちまう…!!」突撃砲の残り弾数は、あと500発未満滑空砲は使い切り、長刀の耐久力も半分を切り始めた。このままでは拙い---そう危機に直面した時---!! 『白銀ェェッ!!二機共左へ避けろッ!!』「---えっ!?イグニス2、左へ回避しますよっ!!」「りょ、了解!?」突然の通信に反応するタケル沙耶も驚きながらも、タケルと共に左へ回避すると--- 突如、蒼白い閃光二本が放たれ、BETA達を一掃しだす!! 「これは…!?」貫通なんて生易しいモノではないまるで、果物を弾丸で貫くと同じように、BETA達が肉片と化す!!そして、タケル達の『道』が出来る。 そして、白銀機と沙耶機が椿達と合流し、生還する。 『ふう…なんとか間に合ったな…』すると、タケル達のモニターに現れる画像を見て驚愕する 「まっ、まりもちゃん!?」「こっ、コラァ!!こんな所で『まりもちゃん』と呼ぶなっ!!」「タケル~、イーニァもきたよ~♪」「イ、イーニァ!?」「クリスカにイーニァまで!?」突如援軍に現れたまりもとクリスカ・イーニァに驚くタケル達。まりもは顔を赤らめて、ガァーッ!!と怒鳴り、ハシャぐイーニァを落ち着かせるクリスカが恥ずかしそうに登場する。