2000年・1月20日『京都』帝都城--- 「うばぁ~~…」「あい、お疲れ様~♪」「……お疲れ様です、白銀さん」シミュレータールームの管制ユニットからフラフラと降り、ベンチで横になるタケル その様子をクスクスと笑いながら近寄る結城と、タケルを心配して頭をナデナデする霞がいた 結城直之がタケルの専用機開発をスタートした日から翌日、香月博士率いる国連軍メンバーが横浜基地に移り、純夏やクリスカ達と一時離れる事になった。 そしてそれを追うように、タケル達もある程度復興した京都の帝都城に帰還する事になった。 タケル達斯衛達や帝国軍は先に京都に帰還し、あれこれと忙しい日々が続いていた。悠陽殿下に関しては、タケル達より一週間ずれる事になり、今はまだ仙台に滞在していた 京都に帰還する際、香月博士が結城の助手に霞を付けるという予想外な事に驚くタケルだったが、香月博士曰わく『結城の助手を付けるんだから、並みの奴なんか付けれる訳無いわ。』つまり、並みの人物では『居ない方がいい』とか『結城の非常識に潰される』とか、そんな理由で渋々霞を助手として付けたらしい… しかし、霞にしてみれば、タケルと一緒に入れる時間が出来た為、『………結果オーライです』と小さく、そして力強く親指をグッと立てていた。 そして現在、やっと訓練が再開し、早速FX-01のテストパイロットをしていた。 「今回はXM3も導入して、尚且つ耐G対策も向上してみたんだけど…どうかな?」「……………耐G対策の更なる向上を望みます。」「やっぱり?XM3付けたから更にG増えたからねぇ~…」「………更なる対策が必要ですね」皮肉にも、XM3を付けた事で、更にGがキツくなり、結果ダウンするタケル 前回の結果を見て、耐G対策を早速取った結城だが、XM3を付けた事により、更なる動きに鋭さが増してしまい、結果予想以上のGがタケルを襲う結果となる。 「うーん……けど、機体の負担は前回より少なくなってるね?もしかして、負担掛からないように操縦してる?」「ハイ、一応は…」「うーん…そっかぁ~…確かに負担掛からないように操縦する事は当たり前だけど、白銀君に関しては、そんなの無しにして思いっきり戦って欲しいんだよな…」「けど、そんな事したら、機体が駄目になっちゃいますからね…」「そうなんだよねぇ~…」流石の結城も苦い表情で苦悩する自分とタケルの理想を生かす為に全力で創る結城だが、流石に頭を悩ませていた。 「そういえばエルヴィンさんは?」「エルヴィンは今は例のYF-23の改良機の開発で忙しいんだもうそろそろ最終段階らしいよ?」「へぇ~…YF-23の改良機ってどんなのですか?」「知らない。今日知ったばかりだから詳しくは知らないけど……エルヴィンの意気込み見たら、相当力入れてるみたいだけど……」「ラプターに負けた雪辱に燃えてるんですよ」「なる程。」 エルヴィンがYF-23に力を入れてる話を聞き、少し気になるタケル 「なあ、霞エルヴィンさんが創ってるYF-23の改良機って誰乗るか知ってるか?」「いえ…けど、以前博士に聞いたら、怪しく笑って『内緒よ♪』……って言ってました。」「相変わらずだなぁ…先生」「だな」(ごめんなさい…白銀さん博士に止められてるので、教えられません…)タケルと結城が考え込む姿を見て、心の中で謝る霞ちょっと罪悪感みたいな感情が生まれ、『ごめんなさい』と謝るが、タケルに頭を優しく撫でられ『気にするな』と慰められる 「おやぁ~?タケルに霞ちゃんじゃないか?」「随分と早い訓練だな?」すると、第17大隊のみんなが現れ、孝志と弘政がタケル達に声をかける。「みんなもこれから訓練ですか?」「ええ、とりあえず各中隊の対抗戦をするつもりよ。…ところで白銀君、どうしたの、ベンチで横に寝て?」「例の専用機のテストパイロットをしてたんですが………なかなかキツくて…」「…………白銀君を其処まで苦しめる戦術機って一体…?」大隊長の椿がタケルの格好見て質問し、理由を聞くと、複雑そうに呟く。そして椿を含めた・第17大隊の隊員達は心を一つにする『白銀大尉(タケル)が此処まで苦戦する戦術機って…問題アリじゃね?』全員がタケルに同情の眼差しをしながら同時に結城の創るFX-01に疑問視する当たり前と言えば当たり前である。戦術機の最低条件として『人間が無事に乗れる機体』である『天才衛士』や『白銀の守護者』として衛士として優秀なタケルが此処までバテる姿を見せてるのだ。誰だって疑うのは当たり前である「って、其処に居るの……結城君!?」「おおっ~!?まりもじゃないか~♪久し振りだね~」そして結城の姿を見て驚くまりも懐かしい再会に結城も普段通りの接し方をする「………タケルが寝てる理由がわかったわ…結城君…今度は一体どんな非常識な発明をしたの?」「ん~♪まりもの質問っとあっちゃー答えない訳にはいかないね。まあ、秘密って訳でもないから教えてアゲル♪」久し振りにまりもに会い、機嫌が良い結城「今回の開発は、自信作であり、白銀君の専用機となる戦術機開発さ勿論まりもの言う通り非常識な開発でね………なんと、音速出せる戦術機を開発してるんだ♪」「…………………はっ?」「「「「はぁぁぁぁっ!?」」」」非常識極まりない言葉を聞き、一瞬気が遠くなるまりも他のメンバーも驚愕の余り、ハモりながら大声を出す。 同時にタケルがバテる姿の理由が解り、『なんつー非常識な……』と心の中で呟く「結城君…?ちょっと……O・HA・NA・SHIしない?」「何故英語!?なんか怖いよ、まりも!?」「い・ち・お・う・私はタケルの『奥さん』なのよ?そんな危険極まりないセリフ聞いて落ち着けると思う?」まりもの背後から暗黒のオーラが滲み出て、目が朱く『きゅぴーん』と光る姿を見て、流石の結城もビビる。「……………………はい?奥さんって…?」「夕呼から聞いてないの?私…結婚したのよ?」「はいぃぃぃぃっ!?は、初耳だよっ!?」まりもから詳しい話を聞き、理解する結城するとニタニタと笑顔になりながらタケルとまりもに絡んでくる 「いやぁ~…見たかったなぁ~…まりもの花嫁姿っていうか、見せて今日」「今日!?」「当たり前ぢゃん!!大親友の花嫁姿を見れないなんて、悲しいよ、お兄さんは…見せないと白銀君に色々といぢめてヤル」「こ、コラァッ!!」結城の悪戯を久し振りに受け、少し戸惑うまりも 「けど安心して大丈夫だよ、まりもこうして白銀君も生きてるし、ちゃんと安全性を考えて設計してるから」「……それを素直に信じる私だと思う?昔、結城君の非常識な発明に酷い目にあった私がっ!!」「良い思い出だよねぇ~♪俺が開発してテストパイロットを良くしたもんね~♪」「人の弱みにつけ込んで、強制的にさせてたんじゃないっ!!」過去の話をしながら吠えるまりもそばでタケルが『まりもちゃんも、この人の犠牲者なんですね…』と涙を滲ませながら呟く。「そうだ…!!ええ…と…そういえば隊長さんのお名前は…?」「九條椿少佐です、結城殿」「九條…って事は五摂家の?それじゃ九條少佐に頼みたいんだけど、訓練内容変更して貰えないかな?」「えっ?変更?」突然の内容に驚く椿「うん、変更実はね、夕呼から頼まれ事があってね、そのテストをなるべく早くしてデータを送りたいんだ。」「何故私達が…?」「ぶっちゃけると、向こうもかなり忙しいからね。それにこれは国連軍・帝国軍共同の極秘開発らしくてね、急いでデータが欲しいんだってさ。だから九條少佐には申し訳ないんだけど、変更して貰えないかな?」「それは構いませんが…一体何を試すんですか?」「----『電磁投射砲』だってこれが上手く行けば、ハイヴ攻略時には多大な戦果を残す事が出来るらしいよ?」「「「!!!!!?」」」『電磁投射砲』の言葉が出てきて驚愕するタケル達 それもその筈である冥夜や真耶・唯依達を含める新任少尉達以外のメンバーは実際にその破壊力を目撃してるのだから。 特にまりもに関しては『本土侵攻戦』で使ってた事もあり、その破壊力は良く知っていた。「確かまりもが『本土侵攻戦』の時に使ってたって聞いてるけど?」「え、ええ…あの時は緊急だったから、テストを含めて使ったけど…」「とりあえずその時よりはコンパクトにはなったらしいよ?けど、ヤッパリその弾倉や電力とかの装備も色々あるから、戦術機の装備に色々と制限されるけどね」「仕方ないわよ。あの時だって、トラックの荷台に大型弾倉を積んだ状態での使用だものそれが改善出来ただけでも凄い事よ?」「そだね。」以前よりコンパクトになった事に驚くまりもその技術力に対し、親友である『香月夕呼』という天才の力を再確認させられる。そして20分後、タケル達の居るシミュレータールームに規制をかけ、関係者以外を立ち入り禁止にする椿それ等を確認した後、タケルも含めたシミュレーター訓練を始める。『さてと…準備は良いかな?』「こちらイグニス1部隊の準備完了しました。」『了解、じゃあ始めるよ。』ステージ選択を決定する結城敵はBETA、ステージは横浜ハイヴ 今回はハイヴ内突入作戦ではなくモニュメントまでの制圧作戦 前回の『明星作戦』のデータを使った最新の対ハイヴ攻略用のシミュレーションだった。 今回の第17大隊の編成は沙耶を除いた編成で、それ以外に違うのはタケルの戦術機がFX-01で、まりもの機体が武御雷・改良機である事 そしてまりも機とまりか機には香月博士の試作品である電磁投射砲を装備していた 戦術機の背部に弾倉付きバックコンテナを装備する 結果、狙撃しながら移動可能になった為、電磁投射砲を投棄しなくても回避行動が可能になった。 『…それではカウントを取ります…3…2…1…ミッションスタート』CP役の霞がカウントを数え、ミッションスタートし、全機発進する。 「イグニス1から各機へ。第弐中隊が前方に配置し、第壱・第参中隊が後方で支援を行うその中央に第四中隊を配置し、護衛をしつつ制圧する、良いな?」「「「了解!!」」」「あと…イグニス10貴方はイグニス26(冥夜)と共に遊撃を頼むわむしろそうしないと戦力低下になるわ。」「イグニス10了解!!ド派手に暴れてやりますよ。」「勿論イグニス36(まりも)やイグニス40(まりか)の護衛や部隊の指揮も忘れたら駄目よ?」「わかってますって」椿の指示に従い、作戦を進める一同途中タケルを使って緊張を解す会話などをしたりする。 「イグニス10から第四中隊各機へ。これより俺とイグニス26は遊撃に入るから、その間はイグニス35(真耶)の指示に従い、動け今回の作戦は制圧作戦だが、同時に電磁投射砲のテストも含まれてるから、イグニス36とイグニス40の護衛を重点的に行え、良いな?」「「「了解!!」」」「ヨシッ!!イグニス26行くぞっ!!第弐中隊に負けるなっ!!」「了解!!」第四中隊の中隊長であるタケルも中隊に指示を出し、最後にパートナーである冥夜に気合いの一言を放つ 冥夜もそれに答え、笑みを浮かべながら返答を返す。「イグニス4(政弘)からイグニス1(椿)へ前方800にBETA反応アリどうやら突撃級が我々を歓迎してくれるらしい。」「イグニス1了解。さぁ…みんな、BETAからの手厚い歓迎に対して、此方も相応しく奮ってやれっ!!」「「「了解!!」」」全機武器を構え、突進してくる突撃級の群に対し、備える 「イグニス10からイグニス36とイグニス40盛大にブッ放してやれっ!!イグニス26は突撃級が瓦解した後、第弐中隊達と共に斬り込むぞ!!」「「「了解!!」」」タケルの指示に従い、電磁投射砲の準備をするまりもとまりかそして電磁投射砲で突撃級が崩れた後を孝志達と一緒に飛び込む準備をする冥夜 そして、前方に配置していた第弐中隊が左右に分かれ、安全圏外に避難した事を確認し----電磁投射砲のトリガーを引く。 「えっ…?」唖然それがシミュレーターとはいえ、初めて電磁投射砲を使うまりかの最初の感想だった。 青光に輝く一本の帯状の閃光は、強固で知られてる突撃級の装甲殻ですら簡単に貫き、その後ろに連なる突撃級や他のBETAを文字通りミンチにする。 左右に少し角度を変えれば、他のBETA達も同じように肉片が飛び散り、骸と化す 「すっ…凄い……」実戦はまだないものの、訓練の成績も上がり、成果が出ているまりかしかし、それでも今の光景を見ても、どこか信じられないでいた。 「イグニス36からイグニス40へ電磁投射砲の使用を一旦中止にするぞ。急いで冷却作業に入れ」「りょ、了解!!」我を忘れてたまりかに通信を入れて指示を出すまりも慌てて電磁投射砲の狙撃を止めて冷却作業に入るまりかを見て、小さな溜め息を漏らす。 「伊隅、我を忘れる気持ちはわかるが、あまり我を忘れてると、いざ何か遭った時に対応出来んぞ。」「すっ、スミマセン!!」「あと…お前達もだ、篁・雨宮・前島」「「すっ、スミマセン!!」」「あはは…バレました?」まりかの他に唯依達も唖然していた事に指摘を入れるまりも唯依と佳織は即座に謝罪の言葉を入れるが、正樹は苦笑いをする 「当たり前だ、真耶大尉とて気づいてるわよ?」「無論だ。とはいえ、初めて電磁投射砲を見て驚いたのは私も同じだから、他人事は言えないがな。」「驚く、という意味では私だって同じですよ。現に以前使った時より性能が良くなってるし…」「まあ、創ったのが『あの』香月博士だからなタダで終わる筈が無い」「そうなんですよねぇ……ハァ…」真耶の言葉に深い溜め息を漏らすまりも友人である香月博士の発明故に毎回驚かされて内心穏やかではなかった。しかも今回は、それと同等の厄介事を運んでくる友人・結城まで居るのだ………タダで終わる筈が無い。 「行くぞっ!!第弐中隊の強さを見せつけてやれっ!!」「タケルッ!!勝負だっ!!!負けたら、ハンガーで腕立てとスクワット200回の刑だ!!」「なんなら、中隊の昼飯も追加してあげましょうか?」「上等ッ!!それで決まりだっ!!」「……やれやれ、何時ものが来たか。」突撃級達が瓦解した隙を突いて、突撃をする第弐中隊とタケル・冥夜組 何時ものようにタケルと孝志が勝負をし、他の隊員達の緊張を解し、士気を上げる。そして、そんな事をしたら--- 「私も参戦致しますぞ、孝志殿」「おっ?冥夜も追加か?面白くなってきたねぇ♪」タケルのエレメントである冥夜も名乗る事は容易に考えられた。そして、BETA達の群れの中に突入した三人の強さは、群を抜いて目立っていた。 「やるじゃねえか、冥夜!!腕を上げたじゃねえか。」「無論です。私とて孝志殿やタケルの背中を追うだけで終わるつもりはありません。」「良く言った!!それでこそ、冥夜だ!!」冥夜と通信をしながら、互いの剣を競い合う孝志やはり経験の長さと二刀流という理由もあって、孝志が群を抜いていたが、冥夜の成長の速さを見て感心する そして、タケルは--- 「グッ……ウオォォォッ!!」瞬間的ではあるが、BETAの背後に回り込む時や回避行動の時のみに、音速跳躍を行い、次々と殲滅していく。 「すげぇじゃねえか、タケルもう音速跳躍をモノにしたかっ!?」「そんな早くには習得出来ませんよ…結構音速跳躍ってキツいんすから…」「…あれか?耐えられる理由って、純夏ちゃんの『どりるみるきぃ』のおかげだったりする?」「………大半は…」「デスヨネ~……」音速跳躍を出来るのも、純夏の『どりるみるきぃ』のおかげと知り、同情と納得を同時にする孝志なんせ電離層に到達する威力だ。落下時は超高速&大気圏突入で地上落下という特典まで着いてる秘技を小さい頃から毎日のように喰らってるし、下手すれば、それすら凌駕する『幻の左』をも喰らってるのだ。そりゃ音速の重圧にも耐えられる。 「キツいのは……確かだけど……だからといって…負けられるかよっ!!」背後から迫って来る要撃級の奇襲も、右に小さく旋回するように噴射地表面滑走で回避しつつ、要撃級の頭を鷲掴みにした状態でゴキンッとネジ折り、そこから倒立反転しつつ回転しながら突撃砲で狙撃し、周囲のBETAを葬る。 「なんつーアクロバットしてるんだよ、タケル」「いや、とっさにやっただけだから…」「いや、普通あんな真似とっさでも出来ないから。」「ウム。私も同じ意見だ」「え゛え゛っ!?」「今のだって難度Aだぜ?背後から攻撃して来る要撃級の周りを噴射地表面滑走で攻撃を回避し、そのままの状態で要撃級の頭部を鷲掴みにしてネジ折って倒立反転噴射地表面滑走の勢いを生かして回転しながらの突撃砲の狙撃で周囲のBETAを撃破…普通の奴はそんな秘技みたいな事なかなか出来ないから。」「グハッ!!」先程タケルがやったタケルのアクロバットに対し、『普通あんな真似出来ねーから』と駄目出しする孝志と冥夜勿論ヘコむタケルだが、そんな状態でも訓練に影響無いから凄いモノである 「あい、お疲れ様ミッション成功おめでとうさん。」「うばぁ~………」「……大丈夫ですか、タケルさん…?」「アハハ…モウダメカモ…」無事シミュレーター訓練を終えるタケル達任務も成功し、撃墜者ナシと非常に好成績を叩き出したが…タケルの体力が尽きてきて、『パト○ッシュ…僕…寒いよ…』と呟きそうなぐらい、バテていた。 勿論そんなタケルを心配する駿や嫁達が励ますが……離れた位置で結城が『白銀君、GJだよ♪』と爆笑していた。 「さて、天国に召されそうな白銀君はスルーして置いて…今回の結果を話すよ」『「酷っ!!」』「まずは電磁投射砲の事だけど…うん、実用的に使えるね。但し、冷却装置や砲身をもう少し強度を上げた方が安心だね。」「『本当にスルーした!?』」タケルを無視して話を進める結城に戸惑う椿達結城を良く知るまりもも『嫌な予感が当たったわ…』と涙する。 「続いて個人の結果だけど…崇宰君と冥夜ちゃん」「た、崇宰君…」「冥夜ちゃん…」馴れ馴れしい結城の呼び方に驚く一同当の孝志や冥夜も少し戸惑い、恥ずかしい様子「白銀君に似た機動をするし、動きも良いけど、二人とも長刀でメインで戦ってるせいもあって、腕部の関節部がかなり負担かかってるね。もう少し突撃砲とかの戦闘を増やして軽減しないと…戦闘中に腕ポッキリ逝くよ~?」「「う゛っ!!」」結城にズバリと言われてしまい、反論出来ない孝志と冥夜離れた位置で『全く…あれほど言ったでしょう』と椿が小さく呟く。 「次にまりも~♪……っていうか…何、このデータ…ある意味白銀君や紅蓮大将に近づいてきたんじゃない?」「へっ?」「白銀君の言葉を使うなら『チート』って言うんだよね?電磁投射砲を投棄した後、前島君から突撃砲貰うまで短刀二刀流で要撃級15体・戦車級20体撃破突撃級に関しては、脚切断で機動力低下か停止を10体って…ナニコレ?」「はうっ!?」「けど、主脚走行と匍匐飛行・噴射地表面滑走を使った機動を主にして、白銀君みたいなアクロバットが少ないせいもあって、みんなより推進材が節約になってるから、開発者からすれば高得点。いよいよ『狂犬』の渾名も衛士として発揮してきたね。」「コ、コラァ!!」対してまりもはぶっちぎりに高評価の声を貰うが、その中に皮肉な言葉も入ってる為、プラマイ0になる。…いや、むしろマイナスか? そんな結城から各隊員の戦術機の対する問題点を聞き、その場を解散した後に反省会をすると椿から告げられて解散する「さてと……夕呼元気かなぁ~?」作業を終えて、横浜基地に居る香月博士に通信を入れる結城しばらくすると、香月博士に通信が繋がる。 『ハァ~イ?どうしたの、結城?』「…随分ご機嫌だね…」機嫌が良い香月博士を見て『また何かしたな…』と悟る結城その後用件を伝えると--- 『それじゃあ、もう二つお願いするわ。一つは白銀から頼まれたモノもう一つは---』妖しい笑みをしながら衝撃の言葉を発する香月博士 『『新しいハイヴ攻略用のデータ』よアンタも驚愕する程のね…』後に帝都の一部の者達に衝撃を与える一言でもあった…あとがき~~ しばらくぶりです騎士王です。今回の補足ですが、今回結城の台詞で『GJ~』とセリフがありましたが、今回のこれは『タケルから(白銀語として)教えてもらった』…という設定です、あしからず。