「冥夜様ッ!!ご無事でしたかッ!!」「ウム、心配無い月詠」第二帝都城に向かう途中、千鶴達の下に救援部隊として第17大隊とヴァルキリーズと遭遇する。そして千鶴の下に椿とみちるの二人が来て保護する。「初めまして、帝国斯衛軍第17戦術機甲大隊所属の九條椿少佐です。」「私は香月博士の直属部隊の伊隅みちる大尉です。只今より、榊殿を第二帝都城まで護衛致します。」「ありがとうごさいます。こんな私なんかの為に…本当にありがとうごさいます。」深々と頭を下げて感謝する千鶴特に尊敬するみちるに『再会』し、涙を流す事を我慢する程嬉しかった。「それではこの装甲車にお乗り下さい。あと…冥夜、その方達は…?」「私の友人の彩峰慧と鎧衣美琴と申す者です。まだ、兵役の経験は有りませぬが、鎧衣に至っては、軍人顔負けのサバイバル能力が有る故に、此処まで榊を無事護衛する事が出来たと言えます。」(彩峰慧と鎧衣美琴…そう…彼女達が白銀君の…)冥夜から慧と美琴を紹介して貰い、彼女達がタケルが最も守りたいとする人物と理解する椿すると表情に出さないように慧と美琴に声をかける。 「榊殿を此処まで無事護衛して頂き、誠にありがとうございます。一般人でありながら、追っ手に追われてる榊殿を守ろうとする勇気には心から敬意致します。しかし、榊殿を護衛していた事で、今は貴女達の命にも危険が有りますので、榊殿と一緒に装甲車にお乗り下さい。」「は、ハイ」「了解…」椿と対面して緊張する美琴と慧返事と共に敬礼する二人の姿を見て、クスリと笑みをこぼしながら『敬礼はいいですよ』と告げる椿そして千鶴達を装甲車に乗せ、護衛として運転席には沙耶が乗り、千鶴達の護衛には椿と冥夜・静が同乗していた。「…さて、此処なら『秘密』を聴かれる心配は無いわ。」「えっ!?」「榊さん…貴女…『ループ』してるわね…」「な、何故それをッ!?」突然告げられる椿の言葉に驚愕する千鶴実は椿が千鶴がループしてる事を知ったのは、冥夜・美琴・慧・純夏の四人と同行していた事に『もしや…』と思い、沙耶にリーディングを頼んで調べたのだった。 「一応私も『ループ関連』の情報は知ってるのまぁ…その知るきっかけが白銀君に有ったんだけどね。」「し、白銀に!?」「だって白銀君は私の部下だもの。一応私は五摂家という身分だから、用心の為に沙耶がリーディングしたの…そしたら、ループ関連の情報を知り、まあ…ズブズブと泥沼に全身浸かってしまって、香月博士や殿下に捕まって…ハァ…」「オキノドクニ…」思わず同情してしまう千鶴達…運転席に座る沙耶も涙を流していた事はお約束だったりする。「まぁ…そのおかげで、沙耶はお嫁に貰ったし、白銀君と居るとみんなが笑顔に慣れるから良いんだけどね…。」「え゛っ!!?」『タケルの嫁』と聴いて、沙耶をガン見する千鶴嫉妬一杯の視線にゾクリと鳥肌が立つ沙耶と『……私もタケルの妻になった事は…内緒にした方が良いのだろうか…?』とビクビクしながら脅える冥夜だが、この数秒後に美琴の口から『冥夜さんも純夏さんやクリスカさんもタケルのお嫁さんになったよねぇ~(怒)』と滑らせてしまい、結局は千鶴からスゴい殺気を込めた視線を向けられる。「…あの…九條様…先程のリーディングとは一体…?」落ち着きを取り戻した千鶴は先程椿が言った言葉に疑問を持ち、質問する。 「詳しい話は機密だから言えないけど…分かり易く説明すると、『超能力』みたいなものよ。」「『超能力』…つまり『読心術』ですか…?」「そうね。読心術とはちょっと違うけど、イメージ的には近いわ沙耶は対象者の記憶や思考を『見る』事が出来るの記憶の方は白黒テレビみたいな映像を一瞬だけど、見る事が出来るのと、思考を『文字や色』として読む事が出来るの。」「そ、そんな事が…」「本当は沙耶にとってもこの能力(チカラ)は忌み嫌うモノだったの。自分を『人間じゃない』と見られる事を恐れ、私の頼みや私の身を案じる時以外は使わなかったの。けど---白銀君に沙耶が能力者だと気づかれたけど、彼は言ったの…」思い出す記憶---あの時のコトバがどれだけ沙耶が救われたか-- 「『オレは貴女の味方です』ってね♪元々白銀君も沙耶と同じ能力者を知ってたし、リーディングも結構慣れてたし、だからって人を差別する人物でも無いでしょう?あの時の彼の言葉や態度や接し方にどれだけ沙耶が救われたか…だから私は決めたの、沙耶を救ってくれた彼に全力で支援するってね。」大切な家族を救ってくれたタケルに恩義を持つ椿そして現在沙耶を『幸せ』にしているタケルに対し、感謝していた。 そして千鶴達もタケルの相変わらずの行動に笑みを浮かべて『白銀(タケル)らしい』と考えを一致する 「白銀は馴れ馴れしいから…」「そうそう、そんなタケルにいつの間にかみんなが惹かれるんだよねぇ~♪」「ウム、気がつけば必ずタケルがそばに来て支えてくれる。…今まで、どれだけ救われた事か…」「本ッ当…色んな意味で『特別な奴』よ…。だから私達や今此処に居ない鑑や珠瀬や社も白銀の事を『好き』になったのよね。」素直な気持ちで告白する千鶴その姿を見て冥夜達は笑顔で同意する。 「話が少し脱線したわね。そういう訳で貴女がループしたと知ったのお願いだから、沙耶の秘密…内緒ね。」「「「「了解!!」」」」笑顔で敬礼する千鶴達その姿を見た椿や静は好感を持つ。 『こちらイグニス3(孝志)からイグニス1へ第二帝都城付近に潜んでいた諜報員を捕縛した。安心して第二帝都城に帰って来ても大丈夫だぜ。』「イグニス1了解…怪我人とかは無いの?」『モチ☆俺や弘政や他の連中も怪我一つ無いぜ。』「そう…安心したわ…」部隊のみんなに被害が無かった事に安堵する椿特に孝志が無事だった事にホッと胸を撫で下ろす。 「大変ですね、椿さぞかし孝志殿の事が心配でしょう。」「し、静さんっ!?」「いい加減素直になったらどうです?孝志殿も貴女の事で色々と悩みながら接してるのですよ?」「いや…その…」顔を真っ赤に染める椿予想外の静の攻撃にアワアワと戸惑っていた。 勿論美琴や慧は興味津々で追撃を試みる。 「あ、ヤッパリ九條少佐と崇宰大尉って恋人同士だったんですね~?」「はうっ!?」「そういえば…白銀の結婚式の時に…白銀がそんな事を言ってた。確か…『アンタには椿さんがいるだろうがっ!!』…ってパイ投げの時に言ってた…。」「はうぅ…」モジモジと真っ赤っかになる椿『……あのさ…そういう話って、通信切ってから話してくれない…?コッチも…物凄く恥ずかしいんだけど…』「えっ……あ゛っ!!?」悶えてた時に、無線機のスイッチをうっかり入れっぱなしで先程の会話が流れてしまい、ちゃっかりと孝志達にも聞こえていた。『崇宰大尉、お幸せにぃ~♪』『陰ながらお二人を応援してますよ。』『結婚式には呼んで下さいね~♪』更に水月・美冴・純夏の台詞に更に追い討ちをかけられる椿と孝志ぶっちゃけ、救出部隊全員にモロに聴かれてた。それから数分後、無事第二帝都城に到着する千鶴達。装甲車から降りて来ると、一台の車が爆走してくる「あ、あれ…タケルの車じゃね!?」「……随分と車がへこんでるね…?」「こ、こっちに来るわよ!?」千鶴達の所まで走り、急停止すると---「千鶴ッ!!大丈夫かっ!?」「と、父さん!?」助手席から父・是親が飛び出し、千鶴の安否を確認する。 「わ、私は大丈夫よ…けど父さん…確か皇帝陛下の所で新年の挨拶しに行ったんじゃないの?」「ああ、行ったとも。皇帝陛下の居る謁見の間で白銀君や殿下と一緒に新年の挨拶をしていた途中、『彼』が来てね…」「『彼』…?」「いやはや…若さとは過激なモノだね、シロガネタケルよ。」「仕方ないでしょ…大体にして榊首相の許可も有ったからやったんですよ。」車から降りて来るタケルと---後部座席からは鎧衣課長が降りてきた 「と、父さんっ!?」「おや、美琴じゃないか?何故このような所に?」「いや、千鶴さんが誘拐されそうだったから、助けてたんだけど…」「ナイスだ美琴!!…彩峰が居る所を見ると、お前も一緒に助けたのか?」「ウン…けど最初に榊を助けたのは、鎧衣私は冥夜や純夏・クリスカ・イーニァと一緒に街を歩いてたら、榊達に遭遇した…。だから一番の手柄は鎧衣にある…」「そんなぁ…慧さんったら~…」慧からベタ誉めの評価を貰い、照れる美琴『良くやった、美琴』と父・左近から頭を優しく撫でて貰い、笑顔になる。 「そうでしたか…千鶴を救って頂き、ありがとうございます。」「ふぇっ!?そんなっ!?」「頭を上げて下さい、榊首相!?」「そ、そうですよぉ~…」純夏達に深々と頭を下げて礼を言う是親突然の事に純夏・冥夜・美琴が戸惑いだす。「いえ、私とて一人の父親子を助けて貰った事に対し、礼を言わねば失礼と言うもの…とはいえ、私は最近まで、仕事が忙しい事を理由にし、家族を蔑ろにしていた身家族関係は悪化し、本来ならば、このような台詞は言えぬ立場でした。…だが、とあるきっかけで、千鶴との関係も少しづつではあるが、改善してきました。」タケルと出会い、千鶴との関係が少しづつ改善していき、『父親』としての立場を取り戻しつつある是親「だから、この台詞を言わせて貰いたい…娘を…千鶴を助けて頂き、ありがとうございます…。」再び頭を下げて礼を言う是親その言葉の重みが、この場にいる全員に伝わる。 「その御言葉…しかと聞きました。ですから、頭を上げて下さい、榊首相」「そうですよ~♪それに『仲間』を助ける事は当たり前ですよ~♪」「そうだか…」「良いんですよ♪『友達』を守る事は当たり前なんだから当然の事ですよ☆」純夏の『友達』宣言に少し唖然とする是親しかし、純夏の持つ独特の雰囲気を感じ、思わず笑みが零れる。 「友達…か…所で純夏さん…でしたな?何時の間に娘と友人関係に…?」「さっきですよ♪鎧衣さんの友達なら、私にとっても友達ですよ☆」(おおっ!?純夏が冷静な対応を取ってる!?)意外にも冷静な対応をする純夏に対し、一番驚くタケル『タケルちゃん、私だよ~♪』(ん…もしかしてスミカか?)『ウン、『こっちの純夏』だと戸惑うだろから、ちょっと純夏と代わったの。それに、友達って事に関しては『嘘』はついてないから戸惑う理由は無いしねぇ~♪』『スミカ』の意外な対応に驚くと同時に納得するタケル確かにスミカならば、千鶴と『友人・仲間関係』というのは、あながち嘘ではない。「それよりタケルその車の惨状…どうしたんだ?」「ん?ああ…さっきこっち向かう最中に『首謀者』の乗ってた車を見つけたから、体当たりして川に落として捕まえたんだ。」「過激だねぇ~…。」孝志の質問に答えるタケル少し呆れ気味に呟く純夏にみんなが同意する。 「白銀君には悪い事をした…。済まないが、車を壊した弁償を私にさせてくれ。」「良いっスよ、榊首相。元は俺が強引に仕掛けた事だし、修理代は自分で払いますよ。」「しかし…」「なら、今度ご馳走して下さいよ。別に高価な奴じゃないので構いませんから、それでおあいこにしましょう。」「む、むぅ…」タケルの心遣いに戸惑う是親『何が良いモノか…?』と悩む姿を見て、クスリと笑みを浮かべる千鶴 「さて、榊首相それとシロガネタケルよ。…そろそろ、皇居に戻らなければならないかと…。」「む、そうだな…しかし、千鶴の護衛は…。」「ああ…そっかぁ~…護衛の人達全滅したもんね…」皇居に戻らなければならないタケルと是親しかし、千鶴の護衛達が全滅した為、千鶴の身を心配すると… 「御心配は無用ですぞ、榊首相よ。」「これは紅蓮殿…」すると紅蓮大将が現れる。「ワシの娘の静を護衛に付けましょう。静ならば、必ず千鶴嬢の身の安全を確保出来ます。」「静殿を…!?」「勿論皇居に居る殿下から許可は得てます。もし静が離れる際は、信頼出来るモノを付けます故に御安心を。」「誠にありがとうございます…この御恩は必ず返させて貰います。」深々と頭を下げて感謝する是親そして紅蓮大将も『頭を上げて下さい、榊殿』と手を差し伸べる。 「さて、静よ」「ハッ…」「聞いての通り、そなたに千鶴嬢の護衛任務を受け渡す。期間は今から千鶴嬢が正式な正規兵になるまでそれまでは千鶴嬢の身の安全を絶対に確保するのだ。」「了解しました。」親子関係とはいえ、軍人としての姿を見せる紅蓮親子 凛とした姿で敬礼する姿は、同性である純夏達ですら、頬を赤らめて『ああなりたい』と尊敬の眼差しをする程だった。 「今日はこのまま家に帰宅するのは危険です。今日は榊殿が帰られるまで我々が保護します故に御安心を榊殿が帰られた際は…済まぬが白銀、今日はそなたの家に泊めて貰えないだろうか?」「それは構いませんよ。」「助かる。そなたの家ならば、月詠達もおるし、元々月詠家は五摂家に最も近い家柄故に様々な場合を想定した造りをした設備がある。護衛するには最適な場所だからな。」紅蓮大将に頼まれ、今日の榊親子を宿泊する事に賛同するタケル「一応今日は榊邸は我が部隊の者達で盗聴や危険などが潜んでないか調べておく必要があるからな。その際は、スミマセンが榊殿にもご同行お願いしたいのですが…」「わかりました、その時はご一緒致します。」紅蓮大将と握手しあい、同意する是親その後、タケルと共に再び皇居に戻る是親千鶴達はそのまま第二帝都城の中に入っていく。中に入った後、ヴァルキリーズと第17大隊の者達と別れ、千鶴・静・純夏・美琴・慧・クリスカ・イーニァ・左近の八人は香月博士の下に向かう。 「失礼しま~す♪」「…相変わらず呑気な返事ね…」「酷っ!?」入室の際、純夏らしい返事で入ると、呆れ顔の香月博士の言葉にグサリとちょっと傷つく純夏 そして香月博士が視線を千鶴に向けると、相変わらず妖しい笑みで迎える。 「久し振り…か正しいかしら、榊?」「どちらの『私』も昨日会ってるから、ちょっと微妙ですね…」「そっ、けどまさか昨日の今日にアンタがループするとは予想外だったわ。私の予想じゃ、『近い将来』だったから、流石に驚いたわ。」「…まるで私がループする事を予測してた言い方ですね…」「まぁね。珠瀬も恐らくはループして来る筈よ。彩峰の『記憶の継承』の件から榊・鎧衣・珠瀬もして来る可能性に入れていたから、その事に関しては想定内よ。」「なっ…!?」香月博士の言葉に驚く千鶴まさか自分達がループして来る事を予測していた事に思わず声を漏らす。 「けど、アンタが昨日今日にループしたり、鑑…まあ、今は姓が変わって『白銀』だけど…『前の世界のカガミスミカ』が憑依したりする事は流石に可能性の中には入ってなかったから、驚いたわ。」「ソウデスカ…」「さ、榊さん……コワイよぉぉ~…」香月博士の言葉を聴いて、純夏を睨みつける千鶴余りの迫力に恐怖する純夏そして千鶴の口から、『フフフッ…ヤッパリ白銀にはO・SHI・O・KI・しなくちゃねぇ~…(怒)』と小さな声で呟く。勿論その迫力に恐怖し、クリスカとイーニァはガクガクブルブルと震えていた。 「さて、本題に入るわよ。」香月博士の真剣な言葉に元に戻る千鶴純夏・クリスカ・イーニァは、千鶴の恐怖から開放され、矢吹○のように『真っ白な灰になったよ…』と部屋の隅っこで椅子に座りながら白くなっていた。「アンタは今から一年後に『第207衛士訓練兵』として入隊させる予定よ。その際は其処にいる鎧衣・彩峰そして今はいないけど珠瀬も入れる予定よ。あっ、そうそう…白銀や御剣も入る予定だから安心なさい。」「白銀と冥夜もっ!?」「ええ、一応身分を隠して入隊させる予定よ。だからアンタ達は白銀達の身分を秘密にしなさいよ?一応この事は珠瀬を抜かした207B分隊のメンバーと教官のまりもは知ってるわけど、ループ関連の情報は絶対に秘密よまりもやヴァルキリーズとかだって知らない機密情報なんだから。」 「りょ…了解…しかし、何故白銀や冥夜まで訓練兵に入隊する必要があるんですか…?」「勿論本人達の願いでもあったけど、一応他にも理由があるのよ。一番の理由は『歴史の変更』『白銀武と御剣冥夜という人物を第207衛士訓練兵として存在した』という歴史を作っておかないと、後々の『未来』に何が起きるか分からないの現に前回の世界では、白銀は歴史を変更した際、『12・5事件』や『佐渡島ハイヴ攻略』『横浜基地防衛戦』『桜花作戦』が発生したわ。結果人類はBETAに対して大反撃をする事が出来たけどその代償として、アイツにとって大切な人達は失っていったわ。…だからこそ今回はそれすら覆す為にも『歴史を一部だけ変更』してきてるのよ。」歴史上には無い『歴史の変更』に挑むタケルや香月博士に千鶴は言葉を失う「アイツ…酷いぐらいにボロボロよ?大切な人達を守れずに失っていく事に絶望して、自分自身の無力さをどれだけ恨んだか…今は結婚だの何だので少し心の傷は癒えていってるけど、それでもアイツは未だに心に深い傷を持っているわ。」「----ッ!?」「『白銀ハーレム計画』なんてモノも、その理由で作ったひとつの理由よ。まあ、他の理由もあるんだけど…」「そうだったんだ…てっきり、香月先生のいつものイタズラだと思った…」「勿論それも理由のひとつよ♪」「……ヤッパリデスカ…。」『白銀ハーレム計画』の作られた理由のひとつが判明して驚く一同クリスカとイーニァ以外は『てっきりイタズラで作った計画』と考えていたが、香月博士の言葉を聞いて、呆れ顔になってしまう。「まあ、冗談はこれぐらいにして…。今度白銀に会ったら、タップリと怒られなさい。例の欺瞞情報の件でお仕置きされる筈だから。」「えっ!?」「当たり前じゃない。理由はどうであれ、自分を騙して桜花作戦を続行させてたんだから。…まあ、桜花作戦の生き残りが白銀と社だけだったか、尚更ね。」「えっ…白銀と社だけ…?冥夜や珠瀬・鎧衣・純夏は…?」「珠瀬と鎧衣は『門級』ゲート級の『脳』を破壊活動の際にやられたわ一体どういう最期を迎えたかは知らないけど、あの二人はやる事を成し遂げて、己の命と引き換えに『脳』の破壊に成功したわ。」「珠瀬…鎧衣…」タマ・美琴の最期を知り、動揺を隠せないでいる千鶴 「御剣は『あ号標的』に触手で拘束された凄乃皇を救出し、S11による玉砕覚悟で単騎で突撃をするも、『あ号標的』の触手に貫かれ凄乃皇に張り付けられたわその際に御剣は身体を乗っ取られ、脱出不可能な状態だったわ…その際、御剣は白銀に『自分ごと荷電粒子砲を撃て』と説得したのよ。」「なっ---ッ!!」「結果白銀は嘆き悲しみながら引き金を引き、『あ号標的』を撃破したわ。けど同時に『御剣冥夜を殺した』事でもあるのその罪を白銀は未だに引きずってるわ。」「そ…そんな…」冥夜の最期を知り、驚愕する千鶴同時にタケルが未だに背負ってる『冥夜を殺めた罪』背負っている事を知り、頬に一筋の涙を流す。「鑑は…無理な戦闘をした為、衰弱死したわ。前回の世界の鑑は身体が弱っていたのは知ってるわよね?それが原因よ。」『真実』を隠しながら純夏の最期を伝える香月博士そして純夏まで亡くなった事を知り、どれだけタケルが悲しんだ事かを想像する千鶴 「だからアイツは今回の世界に全てを賭けてるの。大切な人を誰も失わない結末の世界にする為---アイツは全身全霊で戦ってるのよ。ねぇ…榊…アンタに一つ問うわ」鋭い眼孔を千鶴に向けて問う香月博士 「アンタは今回、何を目的として戦うの?」香月博士の問いに対して千鶴は--- 「---白銀を救う事を目的として戦います勿論『命を救う』のは当然として---『心』も救ってみせます。その為には、みんなの生存は勿論---自分の命も守り抜いてみせます!!」強い意志---そしてタケルを想う気持ちの強さを見せつける千鶴もう『自分が犠牲になっても良い』だなんて思わない--- 生き抜いてこそ、本当の意味で守り抜く事が出来るんだ--- 「良い答えよ、榊そのコトバと決意を絶対に貫きなさい、いいわね?」「ハイッ!!」力強く返答を返す千鶴誓いの言葉を心に刻んだのだった…