桜も散り、少しずつ春の過ごしやすい季節から、夏の汗ばむような季節になろうかという時期。夏と春の中途半端な季節、今はそんな時期だ。
寒いのが苦手な自分としては一年で最も過ごしやすいと思うこの季節、去年も、その前の年も気分よく、素晴らしく平凡な季節を過ごしていたのだが今年はそうも行かないようだ。原因は察してくれ、そう、あいつだ。
涼宮ハルヒ、あいつは今日も周りを巻き込んでバカやってる。そんな不思議で非凡な日常の一コマだった。
『バンッ!』
ホワイトボードだったっけか? 黒板の前に置いてあるそれを思いっきり叩いて、SOS団員たちの注目を集めたのは涼宮ハルヒ。我らが団長だった。
「あーもう! つまんない! 何かないの、なにか!?」
いきなり奥の団長専用席から立ち上がったかと思うと、ホワイトボードを叩いた涼宮を見るのは、朝比奈さんを除いた男ども三人衆。
自分対面に座るイケメン超能力者は、音の出所である涼宮をにこやかに見つめている。薄っぺらい仮面の様な笑顔ではあったが、男前なので悔しいが似合ってると言わざるを得ない。ま、もう慣れた。
先までそいつと何時ものように放課後オセロを嗜んでいたのだが、その静かなバトルはこうして団長の癇癪一つで遮られたのであった。ちなみに、戦績は一勝三十五敗。正直こいつに勝てる自分を想像出来ない。
何やら宿題やらをやっていたらしく、眉をひそめて涼宮を見るは平平凡凡、主人公のキョン。左隣で何やら書いていたのだけれど……ああ、現国の課題だ。自分も明日までに完成させて提出しなければならん。
と意識を他に飛ばしていた自分であったが、再びホワイトボードを叩く音で強制的に涼宮に集中させられる。そこにはいかにも不機嫌そうな涼宮の顔がいや応なしに拝めた。
「何がつまらないんだ、ハルヒ?」
いかにもしぶしぶ仕方がなしと涼宮にキョンが問いかける。待ってましたと口を開こうとする涼宮を見て、ああ、いつものことかと溜息を吐いた。
放課後、いつもはここに集まって、ダラダラとゲームをしたりだとか、キョンのように課題を終わらせたりだとか、どこぞの無気力サークルのように怠惰に日々を過ごしていた自分達SOS団ではあったが、ときどきふと思い出したかのように涼宮が何かをいきなり言いだす時がある。それは、例えば昨日見た彗星が裏山に落ちたかもしれないから見に行こうだとか、近くの田んぼにミステリーサークルが出たとか、大概、つまらないものに首を突っ込んで行くもので、彼女の提案するそれらに自分達は振り回され続けたのであった。
今回もその類だろうだと、キョンのげんなり顔がそう主張していた。隣のイケメンは仮面を崩そうとしないが、自分の顔もキョンと似たようなことになっていると思う。
今日はいつものようにメイド姿の、SOS団唯一の癒しである朝比奈さんは何か用事があるとかでここにはいない。だからこそ、いつもはSOS団全員で行動するのを望む彼女が今日、こう言いだしたことは意外ではあった。
「何が、じゃないわよ! この前のミステリーサークルはただの野良犬が倒した跡だったし。ちーとも最近不思議に出会ってすらないじゃない!?」
彼女の言葉に、なるほどと思う。あの不思議探しなる駅前での疲れる行事は確かにあれから数回と実行されることはなかった。じゃ、また駅前をうろつくっていうのかね?
「そりゃ、仕方がないだろう。不思議にそうそう出会えるもんじゃないと思うがね」
キョンがやれやれと肩をすくめて見せた。フフッと古泉が隣で不気味に笑う。体中をゾワッとさせながら、自分は涼宮に声をかけた。
「なんだ、また何か不思議な事が起きたってか?」
自分のやる気な下げな声に、顔をしかめながら涼宮は、予想の斜め上を行く発言を自分達男三人組にかましやがったのであった。
「……昔の偉い人は『果報は寝て待て』と言いました。しかし、今はそんな時代じゃないの!」
再びバンッと叩く音が、彼女の只ならぬ意気込みを如実に表していた。いつもの白けきった顔とは違う、すんごくいい顔で彼女はさらに話を続ける。
「今は、そう! 高度に情報化された世界よ! 光の速度でいろんな情報がびゅんびゅんと! 地球を七周半ってレベルじゃないわよ!」
意味は全然分からないが、その意気込みだけは理解できた。勢いに圧倒される自分達を満足げに見つめてもその勢いを衰えない。
「昔は待ってた方が良かったかもしれないわ。けど、現代は寝て待ってる場合じゃないの! 果報は自分自身で掴みに行かないといけないのよ!」
ババンッと効果音が後ろから聞こえてきそうなほど、いい顔で言いきった涼宮はそれでどうやら満足したようで、ゆっくり自分の席に座って踏ん反り返った。
彼女の意味不明な演説を必死にかみ砕こうとしたが、すぐに諦めた。彼女が良く分からないのは今に始まったことじゃない。キョンに任せておけばいいや。そう思い直した自分は、黒が少し優勢なゲーム版を見て次の一手を考える。黒は自分だ。二勝目は甚だ遠い。
「はぁ、で? 具体的にはどうしたいんだ?」
キョンのため息交じりの声に、よくぞ聞いてくれましたとばかりにいい笑顔で涼宮はこう答えた。
「私たちから不思議を捕まえに行くのよ!」
「で、俺は何をすればいいんだ?」
ホワイトボードには今までの無駄に熱い議論の跡が残っていた。正確には彼女が各団員に押しつけようとした課題の数々と、それに必死に抵抗しようとしたキョンと自分の足跡だ。彼女の理論によると、不思議もシャイ(?)なんだから、こちらから歩み寄らなければ姿を見せてくれないとのこと。ああ、そうか、シャイだったのか。道理で不思議に今まで出会わなかった訳だ。んな訳あるかちくしょう。
「林はね…… うーん、これね」
「……催眠術?」
「そうよ、催眠術よ! ほら、あの『だんだんあなたは眠くなーる』とかの奴」
ああ、それね、って待ておい。それって不思議……?
ちらりと見るに、ホワイトボードにはジャワ原人やらコックリさんやら、ああ、もういいや。
「了解。俺は催眠術を調べてくればいいんだな?」
「ええ。出来れば催眠術師になってきなさい! そして私にかけてみなさい!」
無茶言うなよ。自分は隣のツチノコを調べることとなった哀れなキョンを見やる。キョンよりマシかね。そう思いつつどこから調べればいいか、頭にぼんやり描きつつ涼宮の話を聞き流していた。
さて、ここで皆さんに聞きたいことがある。『催眠術』と聞いて何を連想するだろうか?
マジック? 振り子? サクラ?
自分の感性が一般から外れていないとすれば、胡散臭さしか感じ取れないというのも、そうおかしなことではないだろう。
テレビでも、ときどき本物の催眠術師という触れ込みで緊急来日などしたりするが、ああサクラでもしこんでるんだろうなぁと子供の夢を壊すようなことを思うのが大人ってものだ。興味が無くは無いが、どこか信じていない感じ。それが普通だと思う。
そんな考えは、調べ始めるといい意味で裏切られることとなった。
ここは近くの図書館。あのキョンと長門が借りていた所だ。放課後の時間を利用して、こうして調べに来たんだが……
「……案外、市立図書館っていうのも侮れないもんだな」
と軽く呟く自分の目の前には、五、六冊の催眠術に関する本がずらりと並んでいた。最近の図書館は便利になったようで、コンピューターを利用した検索に掛けた結果、こんなにも本が見つかってしまった。
インターネットでも調べようと思えば調べれるのだが、やはり玉石混淆であろうしそこから本物を探し出す気力は無い。技量もない。
ということで図書館、ということになったのだが、知りたいストレートなものがかなり見つかった。
『催眠術の掛け方』だとか、『催眠術の歴史』だとか。しかも胡散臭いビニ本の類で無く、ちゃんとした出版社から出されたものだ。
これはどういうことだろう? てっきりファンタジー小説か、中世ヨーロッパ時代に関する史書ぐらいかと思ったがストレートな物が検索で当たってしまった。これはもうしかすると……
いかんいかん。涼宮じゃないんだから。ちょっとワクワクしてしまった。
読んでみれば分かる。自分は静かにそれら書物を読みだした。
読み始めてから三日後。大体、本も読んでネットでも確認したが、どうやら自分の認識が間違っていたらしい。催眠術は実在するものであったのだ、実際に。
心理学でも研究されていて、なるほど納得できるところもたくさんある。掛け方の本なんて図解入りで丁寧に書かれてある。マジか、実際に振り子を使った方法もある。まさに漫画だ。
まず、催眠術がどのようにして始まったか軽く説明したい。
催眠術の開祖とも言える人物は18世紀のパリで生まれた。その名はメスメル。しかし彼も最初は”催眠術師”として名を挙げた訳ではない。もっと今で言うエセ科学で花の都パリを席巻したのである。
当時からもメスメルは胡散臭い人物で見られていたようだが、実際彼が病気を治したりした事によって彼のメスメリズムなるものは急速にはやっていく。
彼は動物磁気なるものが体を流れていて、それを正したりすることによって病気を治したりすることができると主張した。なんだか”気”見たいなもんである。
その調整する方法は、初期では磁石を体の表面で移動させたりするものだったが次第に磁石は使わなくなっていったらしい。
じゃあ、体の磁気とかどうなるんだよとか色々言いたくもなるが、目が見えるようになったり、体の不調が消えたりする人が続出。こうして人々の評価も大きく分けて二つに別れるようになってきた。
一つは偉大なる発見を彼がしたという人。もう一方は彼は全くのペテン師だという人。なんだか、今の新興宗教を思い出させるような状況だが、ホントに治るんだからと信者もどんどん増える。
結局、彼の言う動物磁気なるものは否定されたが、彼が確かに多くの人を治したという事実は消えず、色々な人がこの事について研究することとなった。あの何でも性的なものに結びつけちゃうフロイト先生もその一人だ。
という訳で、意外と真面目に研究されていたらしい催眠術ではあるが、現在では催眠療法として普通に使われるというのだからオカルトでも何でもない。ただの技術であったことが分かる。テレビなどではショー的な演出をされて魔法のように扱われるものであるが、なかなかどうしてちゃんとしたものである。
さて、具体的な催眠術であるが、本質は”自己催眠”。これに限る。
自己催眠というのは、その名が示す通り自分自身で催眠状態になることである。
ぶっちゃけ、催眠術を使って、1、2、2、ハイ! と言ってかかるもんでもない。ましてや被験者が催眠術にかかりたくないと思えばかからない。それは、催眠術というのはその人が”自己催眠”状態なりやすいよう誘導する技術だからだ。
だから本人が催眠にかかりたいと思わないとかからないし、嫌な事を強制されるなんて事は無い。
催眠術は、一言でいうとトランス状態に被験者を誘導する技術と言い換えることができる。
トランス状態と、横文字が現れれば身構えるかもしれないが実際は大したことない。何時もとは違う、変性した意識。それは日常でよく見かけるものだ。大して珍しいものではない。
例えば、今、自分が被験者に催眠術をかけて耳を聞こえなくします。
んなことを言えば、えーとみんな疑うだろうし、すげぇと思うかもしれないが、とんでもない。みんなも日常で経験していることだ。
例えば、ゲームが大好きでしょうがない人がいるとしよう。彼が新作のゲームを一心不乱に楽しんでいるとき、彼の心はいつもの心の状態とは違うだろうし、一種のトランス状態になってる、ということになってしまう。一つのことに集中すること、これもトランス状態に入りやすくなる条件の一つだ。
ここで、彼のかあちゃんが、夕ご飯が出来たことを大声でしらせる。しかし、集中しきっている彼はその声に気づかない。
ほら、耳が聞こえなくなったと言えないだろうか。これと同じことを人為的に行わせる技術。それが催眠術の正体なのである。
振り子も彼にとってのゲームの役割をさせるだけに過ぎない。振り子に集中させることでトランス状態へ導くことができるのである。
とネタばらしをしてしまえば、全然オカルトでも不思議でもない訳で。「幽霊の正体見たり枯れ尾花」と涼宮はがっかりしないだろうか。少しの不安を抱えながら、自分は明日の放課後に備えて、いそいそと五円玉とヒモをくくりつける作業に戻るのだった。
涼宮から課題を受けた五日後、いつものsos団本部、元文学部部室では妙に緊迫した空気が漂っている。涼宮に自分達が不思議をプレゼンテーションと少し理解できない状況が繰り広げられていたのであった。
朝比奈さんは運よく、かの日に居なかったのでこの意味不明なイベントに巻き込まれなかったが、自分達三人は今、涼宮にこの数日の調査の結果を報告しているところだった。
キョンのやる気のないツチノコのプレゼンに涼宮は不満げな顔だ。先ほどの、古泉による雪男に関するレポは異常に上手くまとまっていた。どうせ組織総出で雪男に関して調査したんだろう。御苦労なこった。
Wikiからコピペしただろうと予想される文を読み終えた後、キョンはプレを終えた。
「キョン、ちゃんと調べたの?」
「ああ、ツチノコの調査をかなり頑張りさせていただきましたよ」
軽く受け流すキョンはさすが、元涼宮係と言ったところか。フンッと不機嫌そうに鼻を鳴らした後、そのままの顔で次は自分の番だとこちらを見てくる。
涼宮だけでなく、興味深々な様子で目を輝かせる朝比奈さんに苦笑しつつ軽くまとめたレポを配り説明する。ある程度、説明した所で今度は実際に体験することとなった。
みんなに渡すのは、ただの糸に五円玉をくくりつけたもので、長さは30~40センチと言ったところか。それと一緒に、小さく円の書いてある紙を配る。
準備するものはこれだけだ。後は、ひじをつけないようにしてたらした五円玉を円の中心に持っていく。
「えー、みなさん、真ん中に持って行きましたかー」
いつもと少し言葉遣いが違ったりするが、仕方がない。正直、恥ずかしい。
「ああ」
「はい」
「できたわ」
それぞれ、了解の返事を返す。
「じゃ、五円玉は真ん中になるように腕は動かさないでおいてくださいねー 心の中で今から自分のいう事を呟きながら、その状態を想像してください。
では、少しずつ五円玉が動いてきますー 腕は動いていないし、動かそうともしていないのに五円玉は勝手に動きますー 」
「あ、動いてきたわ!」
「おお、すげぇ」
少しずつ、みんなの五円玉が揺れ始める。キョンもどうやら本当に揺れ始めるとは思わなかったようで、すっとぼけた声を出した。
「はーい、どんどん、揺れが大きくなるー 止めようと思っても、そう思えば思うほど揺れは大きくなるー」
ちらりと隣の朝比奈さんを見ると、それはもう五円玉が乱舞していた。それを止めようと必死に見つめる朝比奈さん。
「揺れが大きくなるにつれて、円に沿うように時計回りに周り始めますー はーい どんどん周り始めるー どんどん大きくなるー」
実験は大成功であった。だからだろう、こうして先にみんなが帰った後、涼宮と二人で催眠術を掛けることになったのは。
涼宮以外のみんなも、しきりに不思議がっていたから、涼宮の反応はそれを上回るものだった。目がキラキラしていた、星が見えるかと思う程であった。
「林は残って、催眠術を掛けて見なさい」
その言葉で、居残りが決定した自分は部屋を薄暗くして催眠術のかかりやすい環境を整えておく。正直言おう、自分もちょっと楽しくなっていた。
資料を読んであらかた理解していたが、読むのと実際やってみるのは違う。それが成功したことが、自分にもっと催眠術を掛けて見たという思いに拍車をかけていた。そんな自分に涼宮の提案は渡りに船だったのだ。
本に書いてあったように、環境を整え涼宮を楽な姿勢にさせる。目を閉じさせて、暗示を吹き込んでいくと涼宮は深いトランス状態に入ったようであった。
こんなに成功した理由として、彼女自身が催眠にかかって見たいと強く思っていたことが挙げられる。結局、自己睡眠何だし、被験者が掛かりたいと強く思えば思うほど掛かりやすくなるもんだ。
後、もうひとつの理由として、彼女と自分に緊張感がないことが挙げられる。掛けるのがキョンだったらこんなに上手く行くとは思えない。だって好きな相手に自分の無防備な姿を晒したいとは思わないだろうし、多少の緊張感があるだろうからだ。だから、同性同士の方が催眠術にかかりやすい。
ということは、彼女からして見れば、自分は男として見られていない……?
まぁ、いいけどね。
と、横道にそれそうな思考を元に戻す。今集中すべきは目の前の涼宮だ。今回は先とは全然違い深いトランスに入っているはずだから、もっと踏み込んだ催眠術を掛けることができる……はずだ。
「では、これから数字を数えます。するとどんどん、一日ずつあなたは過去に戻っていきます」
アイマスクのように、タオルを顔に掛けて目隠した彼女は何も答えない。動かないということはそれほど深くトランス状態に入っているという証拠だ。上手く言っていることに口元を緩める。
「では数えますよー 1…… 2…… 3…… どんどん戻っていくー」
聞いてるのか聞いていないのか、返事は無いがどんどん数字を数えていく。
「3…… 4…… 5……あなたは五日前の放課後に戻りました。あなたは今何をしていますか?」
ゆっくりと声をかけると、いつもの様な快活な声が、さっきまで微動だにせずにいた彼女から聞こえた。
「いつも見たいに、ダラダラとしている男共がみえるわ。もう、不思議はどこに隠れているのかしら」
ピクリともしない彼女の口から、ほんといつもと変わらない、いや、いつもより苛立ちを多少含んだ声が聞こえる様はハッキリ言って不気味だった。すると、どこかで体験したような感覚がするのと同時に、全身が重く感じる。
急な変化に混乱する自分は、さらに強くなるこの感覚―――高いところから落ち続けるような―――に耐えるように歯をくいしばる。目の前が黒く塗りつぶされる―――――
懐かしい感覚。
どこで感じたか思い出せない不思議な感覚は、すぐに止まる。目の前がチカチカする。
何だったんだ、今のは。催眠術が掛けている自分にも返ってくるなんて聞いたこともないぞ。
目がチカチカして、部屋がいつもより明るく感じられる。
ほんと明るいな、なんでこんなに……ん?
『バンッ!』
大きな音がした方向を向くと、そこにはホワイトボートを叩く、涼宮の姿が見えた。
は?
脳がフリーズする。あれ、さっきまで涼宮は目の前で横になっていただろう!?
それがどうして瞬間移動なんかするんだ!?
そして遅ればせながら、この部屋がいつものように明るい事に気づく。
そして、目の前には古泉がいつものように胡散臭げな仮面をかぶりながら、涼宮をにやにやと見ていた。
急いで、首を振るとそこにはキョンがいた。さっき帰った二人がそこにはいた。
……どうなってるんだ? 自分自身が催眠術に知らぬ間に掛かっていた……?
「あーもう! つまんない! 何かないの、なにか!?」
どこか聞いたようなセリフが聞こえた。
<作者コメ>
なんかプロットらしきものを立てたら、よくわからんものになった。
このままで行くか悩んでますが……とりあえずいけるとこまで行こう。
感想、もらえれば嬉しいです。