早くもゴールデンウィークになりました。全国的に連休です。今年も両親が世界旅行から帰ってきたので、また今回も海鳴温泉に行く事になりました。
ただ今回は団体の規模が凄い事になっています。高町家に月村家にアリサさんと執事さん、そして我が松田家にテスタロッサ家に八神家です。
なおプレシアさんは数日前に刑務所から出てくる事が出来ました。まだ地球で一緒に暮らすことは出来ないらしいのですが、今回の旅行には何とか参加させていただけました。
どうやらアースラの艦長さんが色々と裏から手配してくれたそうで・・・感謝ですね。未だに名前をはっきり覚えていませんけど。確か息子さんはクロノさんだったと思いますが。
「ともかくお疲れ様ですプレシアさん」
「ええ、ありがと。・・・で、聞きたい事が色々とあるんだけれど」
「はい?」
「あの自動人形?の事とか、アリシア達がユニゾンデバイスを作ろうとしてる事とか色々あるけれど・・・貴女、私に洗脳か何かしてたでしょ?」
あ、バレましたか。
「しましたよ。まあ一度やってしまえば何とかなると考えていましたので」
「はぁ・・・実際そうなってるものねぇ・・・」
溜息をこぼすプレシアさん。ですが、旅行の準備を終えてわくわくしているフェイトさんとアリシアさんの姿を見て微笑んでいるので、あまり問題は無さそうですね。
まあ何だかんだで優しい方ですしね。ちょっと狂ってたのはその優しさが故になんでしょう。詳しくは知りませんが。
「プレシアもすっかり昔の様に戻りましたね」
「リニスにも苦労かけたわね。いえ、苦労かけているの間違いだったわね」
「ふふっ、別に構いませんよ」
昔を懐かしんでいる二人を見ると、見た目が若くてもやっぱり結構歳を取ってるんだなぁと思いますね。外見の若さに関しては既に海鳴に似た様な人が大勢居るので気になりませんが。
「イレインさんは行かないんでしたっけ?」
「そ、ここで休むわ。最近弄られっぱなしだからゆっくりしたいのよ・・・温泉にも入りたいけど、着いていったら忍にも何かされそうだし・・・」
「まあどうでもいいので、とりあえず変な事はしないで下さいね」
「はいはい」
確かに物凄い頻度で弄られていましたからね。流石に可哀想になるくらいなので、連休中だけはゆっくりさせてあげましょう。
ただもう少しで弄る必要が無くなるかもしれませんけどね。修理や改善はもう済んでいるみたいですし、何よりもうある程度仕組みは理解したみたいですし。
・・・つまり、そろそろ自動人形の作り方が完全解明させるという事なんですよね。でもこれ、解明してどうするんでしょうか?量産化して販売なんて月村家がストップかけてきそうですし。
というかオーバーテクノロジ-ですし・・・あ、魔法世界でなら売れるんでしょうか?もし可能ならアリシアちゃんは起業するんでしょうか?
・・・凄い会社になりそうですね。自動人形でもユニゾンデバイスでも何でも作れる会社になりそうです。
「みんな準備終わったよ!」
「あ、アルフちゃんが呼んでるから行きましょ」
「杏は準備済んでるかい?」
「はい。準備して頂きました」
「それでこそ我が娘ね」
という訳で出発です。車の運転はお父さん。海外で慣らしたドライビングテクの見せ所です。海外で運転しているのかわかりませんが。
という訳で到着です。ドライビングテクは去年と変わらず普通でした。
そういえば海鳴温泉に到着した時にフェイトさんとアルフさんが驚いていました。見覚えがあったからでしょうか。以前ジュエルシード探しで来てましたしね。
でも名前を聞いて気付かなかったんでしょうか?・・・まあ、フェイトさんはいつも通り天然でしょうし、アルフさんは名前なんか気にしてなかったんでしょうね。
さて、どうやら私達が一番乗りみたいですが・・・
「とりあえずいつも通り森の中でお昼寝してきます」
「「いってらっしゃい」」
「杏、私も行く」
「わたしも行こーっと」
「というか、いつも森の中で昼寝してるのかい・・・」
「杏らしいわね」
「ですね」
そういう訳で、私とフェイトさんとアリシアちゃんで森の中へ進んでいく事になりました。ちなみに森に入って暫くしてからは倒木に乗って浮遊しています。
もうこのままのんびりしてもいいんですが、どうせならいつも使っている木のベンチでお昼寝したいです。あそこは川も近いし木漏れ日も丁度良いんですよね。
歩き続けて・・・というより飛び続けて数分で到着しました。
「ここなんだ・・・確かにお昼寝したら気持ち良さそうかな」
「そうでしょう。ちなみにそっちに行くと川がありますよ」
「あ、じゃあちょっと川の方に行ってくるねー!」
「アリシア、川に落ちない様にね」
アリシアちゃんは魔法が使えませんし、おぼれたら大変ですからね。まあ密かに作ったアイテムで危機を脱したりしそうですけど。
こんなこともあろうかと!って奴ですね。科学者のロマンらしいですし。
「さて・・・私は早速お昼寝しますね」
「うん。私もちょっとのんびりしようかな・・・あ、リスだ」
「んー・・・この辺は小動物も多いですから、それを探すだけでも楽しいですよー・・・」
じゃ、おやすみなさい。