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No.19454の一覧
[0] ゼロの使い魔 蒼の姫君 土の国物語 (オリ主[タマネギ](2010/07/26 18:23)
[1] 第一話 二人の出会い[タマネギ](2010/07/07 21:51)
[2] 第二話 魔法・・・それは、人類に残された最後のアルカディア。人はそれを求め、数多の時を(ry[タマネギ](2010/07/07 22:02)
[3] 第三話   ハルケギニア[タマネギ](2010/07/07 22:17)
[4] 第四話   就職?[タマネギ](2010/07/07 22:26)
[5] 第五話   姫君の苦悩[タマネギ](2010/07/07 23:19)
[6] 第六話   魔法と印[タマネギ](2010/07/07 23:52)
[7] 第七話   騎士見習い[タマネギ](2010/07/08 00:08)
[8] 第八話   決闘と報酬[タマネイ](2010/07/08 00:36)
[9] 第九話   王の命令[タマネギ](2010/07/08 01:07)
[10] 第十話   リュティスに吹く雪風[タマネギ](2010/07/08 01:18)
[11] 第十一話   姫君の意思[タマネギ](2010/07/08 01:34)
[12] 第十二話   王の裁き[タマネギ](2010/07/08 22:37)
[13] 第十三話  名も無き丘で[タマネギ](2010/07/08 23:10)
[14] 第二部 第一話   使い魔  (一部修正[タマネギ](2010/07/27 15:53)
[15] 第二部 第二話   日常   (旧タイトル 新撰組 大幅に修正しました[タマネギ](2010/07/26 18:58)
[16] 外伝  異世界の事変[タマネギ](2010/07/10 12:48)
[17] 第二部 第三話   王。再び[タマネギ](2010/07/21 21:30)
[18] 第二部 第四話   魔法学院[タマネギ](2010/07/21 20:52)
[19] 第二部 第五話   休養[タマネギ](2010/07/21 20:52)
[20] 第二部 第六話   戦場[タマネギ](2010/07/24 08:50)
[21] 第三部 第一話  光の国[タマネギ](2010/07/26 20:06)
[22] 第三部 第二話  北花壇騎士[タマネギ](2010/08/01 23:10)
[23] 第三部 第三話  吸血鬼[タマネギ](2010/08/02 01:18)
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[19454] 外伝  異世界の事変
Name: タマネギ◆52fbf740 ID:60f18e82 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/07/10 12:48

「局長。今回は一つ。問題が・・・」

その日。特に用事も無く、いつもの如く。イザベラとガルムに従えられてリュティスの街を散策していた所、突如。新撰組の隊士が現れ、火急の用事だと。
そうしてやってきた本部。酒場に入ると、既に会合集そろい踏み。
何事かと。席に着きながら目線で問うた時の返事がそれ。

和磨は、一応この組織のリーダーと。頭となっているが、基本的に口は出さない。それに細かい話や難しい話も、どうせ理解できないし、自分より優秀な人間がいるなら、それでいいやと。任せっきりで、いつも。会合の席ではボケーっとしているのだ。
そして皆も心得た物で、普段和磨に話を振らないのだが、今回は。何やら重要な用件らしい。

「んで?何さ。火急話らしいけど」

「実は――――――」

リュティスの東部一帯を治める新撰組。
しかし、言い方を変えれば「東部一帯しか治めていない」と。そう言える。何を隠そう他にも。南部一帯。そして西部一帯。それぞれを収める組織が、実は存在している。今まではこの二つが互いに争っていたので、東部と北部には手が伸びていないかった。だからこそ、彼ら東部が早くから合併しようとしたのだろう。悠長に構えていると巨大組織に潰されると。
そして、彼ら新撰組。東部連合が出来、リュティスはいよいよを持って三つ巴の熾烈な争いに。
とはならず一応新撰組は中立を保ち、どちらの争いにも介入せず。という立場を取っているのだが。
そして、残っている北部一帯。ここは、言って見れば群雄割拠の地帯。小さな組織が互いにしのぎを削りあうと。潰されては新しく出来、またその繰り返し。
そんな場所なのだが

「そこに、ある組織が。いわるゆ、ご禁制の薬品を専門に扱う組織が最近出来まして」

ご禁制の薬品。ホレ薬やら、何やら。人の精神に直接作用する物や、依存性のある麻薬のような物まで。

「んで?一応、うちの管轄外な訳でしょ?それがどうしてまた」

「実は、そこの構成員は全てメイジ。しかも、トライアングル以上のメイジが最低二人。そいつらが」

「あ~・・・何となく分かった。つまり、うちの管轄にチョッカイを出してくる様になったと。そういう事?」

「えぇ。しかもラインクラスのメイジも複数居て・・・」

「なるほど。一番隊じゃ手に負えない訳か」

一番隊。現在新撰組には一~十一番までの隊がある。その内、二~十一の十隊は、東部一帯を十に区分けした箇所にそれぞれ。そこの警備として巡回を務める部隊。
そして、一番隊とは即ち、特攻部隊。
隊員達の中で、極力戦闘力の高い者達を選んだ精鋭部隊である。
彼らは、有事の際の切り札として、普段は温存されている。一応、ここにもメイジは居るのだが、数は少なく。ラインメイジも一人だけという構成。
いくら精鋭とはいえ、それはあくまで街の。民間のである。王国の誇るそれには、当たり前だが遠く及ばない。一応王女の直轄となってはいるがそれは給金のみ。
なのでトライアングル級の上級メイジに出てこられると、対処が非常に困難なのだ。

「そこで、です。実は今夜。その組織の会合があるとの情報を掴みまして。そこに襲撃をかけ、一気に殲滅したいと・・・」

彼ら新撰組の一番の武器は、その情報収集能力である。何せ、他の組織とは違い、活動資金の現地調達は一切行っていない。そんな彼らは、市民からすれば無償で自分達を守ってくれる正義の味方。なので、積極的に情報を提供してもらえるし、各地で市民の協力が得やすいのが強みだ。
そんな彼らだが、普段は敵を殲滅だの、そういう行動はしない。彼らはあくまでも治安維持組織であって、危険な者達が現れれば、それこそガリア花壇騎士の出番な訳で。
しかし、今回は時間が無かった。
会合の場所を掴んだのはついさっき。そして、今から騎士に任務を与えるには遅すぎる。だからこそ、ここで一番隊を。切り札を投入してでも、危険な組織を潰そうと。ここで逃がせば次はいつになるか。

どうするか。和磨が悩む前に答えは横から。

「なるほど。いいじゃないか。カズマ、行け」

「おいおい、んな簡単に」

「私達の管轄に手を出そうってんだ。それになにより、ご禁制の薬品を製造すれば縛り首。この国の法律だ。だから遠慮なくやれ」

なんとまぁ。その場で立ち上がり、獰猛な笑みで見下ろしながらの宣言。
それが、彼女の姉御と呼ばれる所以なのだが。

「・・・・・・了解。場所は?」

「ここです。この酒場の二階かと。奴らは今日一日。この酒場を丸ごと借り切って」

「池田屋だ」

・・・・・・・・・・

「「「は?」」」

「その酒場の呼称だ。池田屋と呼ぶ」

文句は受け付けない。そんな態度。
どういう意味か理解できない周囲をよそに、和磨は一人、違うけどコレはコレで中々~など。なにやら思案中。
静まり返った場の空気を溶かしたのは姉御。もとい、副長。

「ゴホン。ともかく、次に――――――」

後はもう、和磨の出る幕は無し。
テキパキと指示を飛ばすイザベラの姿を眺めながら、オレンジ色の空を仰いだ。




こうして、再び。歴史は繰り返す・・・?
異世界にて。同じ名前で勝手に呼称された酒場へと。
彼らは、日が沈んだ街を行く。




リュティス北部地域。
この地域は、リュティスの中で特に治安が悪いとされている。
そんな場所の、一軒の酒場の前に、一台の馬車が。

いや、一台。二台。
次々と馬車が集まってくる。そして馬車から次々と人が。
しかし、それらは皆別方向から。襲撃を悟らせない為、姉御こと副長考案の作戦により、複数の箇所から別々の道を通り、コードネーム「イケダヤ」の前で終結。

ザッ

月明かりが夜の照らす。

青地。背中に白で「誠」の一文字を背負った一団が突如。出現した。

総勢三十名程の一番隊隊士が、一列に並ぶ。
彼らより、一歩前に出て和磨。そしてその隣には、半ば強引について来たいつかの。和磨と色違いの道着。白い道着に赤の袴。肩から羽織を掛け、羽織に腕は通さずに腕組み。姉御である。

「抜刀」

彼ら一番隊は、全て剣を装備している。メイジも、剣を杖として契約。
だから、和磨の呟くような一言で、全員一斉に鞘から剣を抜き放った。

「いいか?極力一般人に被害を出すな。敵の特徴は覚えたな?対象のみ仕留めろ」

「敵の首領は捕縛。流通経路を聞き出すからね。他は各自の判断に任せる。アレン。グラム。あんた達はそれぞれ五人を率いて裏口とここ。入り口を封鎖。一人も逃がすな」

「「「応っ!」」」

和磨の命令をイザベラが引き継ぎ。隊士達が皆返事をしたのを見て。

「行くか」

そのまま。酒場のドアへと向かい。

ドカン!!

蹴飛ばす。
そして、店内全てに響く大声で


「御用改めである!!」


和磨が叫びながら店の中へ。

「ひっ!し、新撰組!皆さん!逃げて!逃げてぇ!!」

なんとも。ノリの良い店員さんは、御用改めの意味も分からないだろうに、そのまま叫びながら店の奥へ

すると、二階へ続く階段。その上に杖を構えた男が現れ

「新撰組だとぉ!?どうしてここが!」

そのまま、和磨は一瞬で階段を駆け上り、一閃。
男は、魔法を放つ間もなく、代わりに悲鳴をあげながら階段から転がり落ちた。

ドタドタドタ

「ガルム!お前は半数を率いて一階を制圧!残りは私に続け!」

和磨が一切の指示を出さない。というより出せないので、代わりにイザベラが。彼女の言に従い、隊士達が次々と駆け出す。

二階にはいくつか部屋があり、一つ一つ。和磨が扉を蹴破りながら中を確認。
そんな所に、イザベラ達が追いついた。

「和磨!ここじゃない。恐らく奥の大部屋」

その言葉を聞くや否や、和磨は走る。
何も、彼とてイノシシでは無いのだが、いかんせん今回は姫君自ら前線に出てきている訳で。だから少しでも早く敵を征圧しようと。

そんな思いがある中、奥の大部屋のドアを蹴り飛ばした―――――所で、魔法が炸裂。ドア諸共侵入者を粉々に吹き飛ばした。

が、吹き飛ばしたのはドアのみ。
肝心の和磨は、蹴った後直ぐに壁際に非難していたので無傷。
そのまま、次の一射が来る前に、一気に部屋の中へ。
20人程だろうか。全員が杖を持っているが、如何せん狭い部屋の中では思うようには魔法が使えず。何人かブレイドで応戦しようとした所、追いついて来たイザベラ率いる本体が乱入。

それぞれの怒号と罵声。悲鳴が入り混じりる中。

和磨が気づいた時には、手遅れだった。

二人のメイジが、それぞれ部屋の奥隅に。
彼らの特徴は、聞いていたそれと一致する。
すなわち、彼ら二人こそ、トライアングルのメイジにして、この組織のボスと副官。そんな二人は、味方諸共吹き飛ばすつもりなのだろう。詠唱がすでに途中まで

「このおぉぉ!!」

だから、和磨は躊躇無く駆ける。
片方。ボスの方へと。
そして、魔法が放たれる前に一閃。ただし、峰打ちで。

ドス!

崩れ落ちる相方を尻目に、もう片方がかまうものかと。杖を振り上げ大規模な魔法を放―――――――――とうとして、間抜けにも杖がスッポ抜けた。

何が起きたか理解できない男に、今度は和磨が再び。一閃。やはり峰打ち。

思わず、額の汗を拭った。

そのまま、ニヤリと。得意げに笑う姫君に、苦笑しながら目配せ。
そしてボスが討たれた事で、戦意を失った男達が、次々と降伏。



こうして、異世界にまた。イケダヤ事変と呼ばれる出来事が。
それをきっかけに、リュティス東部連合。新撰組の名は、瞬く間に知れ渡った。

彼らは今日も。リュティスの平和の為。「誠」の一文字背負い、戦い続ける。










あとがき。
この話は以前。本編二部の第二話の後半に書いていたのですが、皆様のご意見。ご感想。ご指摘を受け、外伝にしました。


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