クロスゲージ (『エンゲージを君と』異聞) 番外編 ~ あるいはエピローグ 目を開けたら、明るかった。 だから、今は昼だ。 まったく、ものが見えなくなってから、どれくらい経つんだろう。 いまでは、明るいか暗いかぐらいしか分からない。 だから、目が覚めて明るかったら昼、暗かったら夜だ。 明るいけれど、すごく明るいってほどじゃない。 夜が明けたばっかりか、それとも夕方だろうか。 よく分からないけれど、なんとなく夕方、っていう気もする。 確率は半々だ。 お布団から、手を出してみる。 そんなに寒くはない。 もっとも、この部屋は空調が行き届いているから、いつも暑くも寒くもない。 でも、外は暑いんだろうなーとか、寒いんだろうなーくらいは、気配で分かる。 まあ、外れる場合もあるけど。 ライガの家はニホンの家だから、ほとんどの部屋はタタミ敷きだ。 中には洋間もあるけど、お客様が来るときくらいにしか使ってないらしい。よく知らないけど。 だから、そんなタタミのお部屋にベッドが置いてあると、なんとなくおかしい。 まだ目が見えるころ、それを見た時はおもわず笑ってしまった。 ほんとは、タタミの上にお布団を敷いて寝る方が好きだ。 シロウの家に泊まるときもそうしてたし。 でも、こっちのほうが立ったり寝たりするのに楽だし、私の世話をしてくれるお手伝いさんにも都合がいいんだそうだ。 そうなるとこっちもイソウロウの身だから、わがままは言えない。 もっとも、今では立ち上がることも自分で起きあがることも出来ないけど。(たいくつだなあ……) 出した手で、お布団を てしてし と叩いて遊んでみる。 手探りで呼び鈴を探してチャイムを鳴らせば、お手伝いさんが来てくれる。 でも、今のところ用事はないし、用もないのにそばにいられても、息が詰まっちゃう。 いい人たちなのは分かってるんだけど。 シロウの家なら、こんなことはなかった。 シロウはもちろん、サクラやリンやタイガもいて、たいくつなんて、したくてもさせてもらえなかった。 でも今、あの家にいるのは、公式にはシロウひとりだ。 私が起きあがれなくなって、リンがロンドンに行くと、サクラもタイガの家に来た。 シロウと二人っきりで住むことに遠慮したらしい。 まったく、サクラは押しが弱いんだから。 私だったら、これ幸いと無理にでも居残るのに。 もっとも、毎日朝ごはんと夕ごはんを向こうで食べて、休日も向こうで過ごすのは今までどおりだ。 要するに、今まで私がやってたことを、サクラが代わってタイガとしてる、ってこと。 私も、シロウの家に行けなくなったのはつまんないけど、タイガとサクラが同じ家にいるのはうれしい。 二人とも忙しくて、昼間はあまり家にいないけど、帰ってきたら私の部屋に来て、おしゃべりしてくれるのがうれしい。 リンも、留学する直前まで、この家やシロウの家で、ずっと私の体を見てくれた。 リンは現在、魔術師の最高学府、ロンドンの《時計塔》に留学している。 聖杯戦争終結以来、リンはあらゆる学術書をひもとき、ありったけの器具を駆使して、私の体を調べ上げた。(ちょうどいい実験材料だわ) なんて憎まれ口を叩いてたけど、私を少しでもこの世に留めようとする努力であったことは、言うを待たない。 でも、アインツベルン妄執の結晶である《私》には、どうしても迫ることができなかった。(……なんだったら、いっしょに来る? 向こうだったら、何か糸口が掴めるかも……) リンには珍しく歯切れの悪い口調で、言ったこともある。 でも、私はそれを断った。 リンの好意には感謝するけど(本人にはそんなこと、悔しくて絶対言えないけど)、 天才魔術師・トオサカリンが、一年以上かけて糸口すら掴めなかった問題が、場所を変えただけで解決するとも思えない。 それに私が、時計塔の仇敵とも言える《アインツベルン》製ホムンクルスだと、万一露見してしまったら…… 人体実験は、実家だけでたくさんだ。 結局私は、万一の可能性に賭けるより、残る日々を愛する人のそばで過ごすことを選んだ。(―――そう。 アンタが決めたんなら、何にも言わないわ。 さよなら、イリヤ。 けっこう楽しかったわよ) ロンドンへ去る間際、リンは私にそう言った。 あんな女でも、いなくなるとなんだか寂しい。 リンがいなくなってからもう…… どれくらいだっけ? 最近、時間の経過がよく分からない。 リンと別れてから、何日経っているのか、分からない。 さっきごはんを食べたのか、もう半日食べてないのか、分からない。 今が夏なのか冬なのか、冬なら何度目の冬なのか、分からない。 シロウのことは忘れるはず無いけど、この前シロウが来てからどれくらい経つのかが分からない。 そう。 シロウも最近忙しくなって、いつもそばにいてくれる、っていうわけにはいかない。 でも、タイガやサクラを送りがてら、ほとんど毎日私の部屋に来てくれる。 タイガやサクラが来てくれてもうれしいけど、やっぱりシロウが来てくれるのが一番うれしい。 だって、シロウが来るときは、足音だけでもう分かるんだもの。 目や体といっしょに、私の耳も言うことをきかなくなってきた。 だれかがしゃべってるのを聞いても、ぼあーんとかみゆーんとかいった感じに聞こえてしまう。 かろうじてまだ、意味は分かるけど。 ちなみに、触覚も同じようなものだ。 触ったり触られたりしても、薄いゼリー越しのようで、なんとも頼りない。 でも、シロウのときは別。 足音はちゃんとシロウの足音だし、触ってくれる手も、ちゃんとシロウの手だ。 あ。 そう思ってたら、さっそくその足音が聞こえてきた。 しかももうひとつ、うれしい足音といっしょだ。 どうしよう。 眠ったふりして、おどろかしちゃおうかな。 でも、そんなことしても時間がもったいない。 だから、もうひとつの方法で、おどろかすことにした。 ふすまが開いた音と同時に、そっちに向かって声をかける。(いらっしゃい、シロウ。カネ。)(なんだイリヤ、起こしちゃったか?)(こんにちはイリヤさん。すみません、お休みのところを……) とりあえず、おどろかすのに成功。 でも、成功しすぎて心配かけちゃったみたい。 まったく、こういうときに善人って始末が悪いわね。 でも、いいわけするのもつかれるから、私は笑って首をふった。 これくらいなら、今の私にもできる。 シロウは私の枕元にすわり〔タタミの上に置いてあるイスに腰かけたのだろう。ほんとに似合わない〕、 私の髪を撫でてくれる。 うん。 これは昨日もやってくれた。 それはおぼえてる。(イリヤさん、お加減はいかがですか?) カネは、布団から出したままだった私の手をにぎってくれる。 これは昨日は……無かった気がする。 でも、おぼえてるから、きっと最近やってくれたんだろう。 にぎってくれたカネの手を、ゆっくり指でなぞる。 あ、左手に指輪。 前にも気付いたかもしれないけど、おぼえてない。 カネは美人なのに、あんまり着飾ったり装ったりしない。 リンみたいにハデになれとは言わないけど、もう少しキレイにしてもいいのに。 だから、こんなアクセサリを着けるのはいいことだ。 シロウからのプレゼントだったら、もっといい。うん。 カネの指をさぐりながら、思う。 最初にこの女を見かけたとき、なんでシロウはこんな女に近づくんだろう、と思った。 セイバーという、人類史上に輝く魂と恋仲になり、 サクラという、完全無欠な家庭人に慕われ、 リンという、当代きっての天才魔術師に惚れられた、エミヤシロウが。 ちょっとは美人だけど、こんなとりたてて取り柄も無さそうな女に。 初めて面と向かって顔を合わせた日も、冷たくすることすらしなかった。 私には関係のない女。 だから、確認だけした。『あなたがヒムロ?』 と。 でも。 私やリンがきついこと言って責めた挙げ句、シロウが半死半生になって悩んだときも。 サクラが同じくらい悩んで、結局シロウに想いをぶつけたときも。 この人は、シロウと同じくらい悩んで、同じくらい半死半生になっていた。 この人は、サクラと相対して、正々堂々と競い合っていこう、と言った。 そう、タイガやリン、サクラ、そしてシロウから聞いた。 それから、ちょっとずつ気になって、みんなからこの人の話を聞いた。 とくに、シロウから話を聞いた。 シロウはしゃべるのがヘタだから、あんまりよく分からなかったけど。 でも、シロウの中にあるものを、彼女がおおきく育てている、っていうことは分かった。 聖杯戦争の時、キリツグの子どもを殺そうと勢い込んでニホンまで来た私は、 その子どものあまりの善人さ、間抜けさ、虚ろさに、完全に拍子抜けしてしまった。 本当なら、聖杯戦争が終わったらどんな形にせよ生きていられるはずのない私が、 曲がりなりにも今まで意識を保っていられたのは、 この間抜けで虚ろな弟が、心配でしょうがなかったからだ。 そして、改めて彼女と出会ったのは、…… ……出会ったのは…… いつだっけ? とにかく、そこそこ寒くて、にぎやかな日。 にぎやかな建物の中。 かっこいい服を着た、カッコいいシロウと連れだっていたヒムロ。 赤いボウシをかぶり、体にぴったりしたセーターを着て、とってもかわいかった。 そしてなにより、ヒムロといっしょにいたシロウの笑顔。 タイガやリン、サクラ、そしてくやしいけど私といるときも、あんなにしあわせそうなシロウの笑顔、見たことなかった。 そして、そこでいろいろおしゃべりして、分かった。 ヒムロが、シロウをしあわせにしているんだ。 カネがいないと、シロウはしあわせじゃないんだ。 おそらくセイバーがシロウに残していった《心》。 それを育てていけるのは、リンでもサクラでも(ほんとにくやしいけど)私でもない。 ヒムロカネだけなんだ。 なら、あとは話はカンタン。 シロウをしあわせにしてくれる人は、ぜんぶ私の味方だ。 そう思って、カネに抱きついて寄り添ったら、 とっても気持ちがよかった。 ふかふかふわふわの胸もそう。 すべすべの肌もそう。 涼しげないい匂いもそう。 ちょっと時代がかった話し方もおもしろかった。 ふだんはクールなのに、すぐに乙女っぽく照れちゃうところもかわいかった。 なにより話していて、声を聞いているだけで、とっても気持ちよかった。 だから、私は思った。 私、この人好きだ、って。 シロウの次くらい、好きだ、って。(イリヤさん?) カネは、ずっと私の手をにぎってくれている。 カネもシロウと同じように、ううん、シロウよりもっと忙しくなって、あんまり会えない。 でも、とくにここ最近は、無理して時間を作って会いに来てくれるのが分かる。 ほとんどはシロウといっしょだけど、カネひとりで来てくれることもある。 どんなときでも、今みたいに私の手をやさしくにぎってくれる。 無理しなくてもいいよ、って言いたいんだけど、でもそれでほんとにあんまり来てくれなくなると悲しい。 だから、わがままだけど言えないでいる。(学校の帰り?) 自分で質問したのに、自分の声じゃないみたい。 だいたい、自分の耳でも 『アッオウモガエイ?』 としか聞こえない。 やれやれ、発声器官にまで来ちゃったか。(ええ。 新都で士郎と待ち合わせをして、こちらへ。 今日は、道々のお庭で梅が咲いていましたよ) でもカネは、そんな私の言葉を正確に聞いて、答を返してくれる。 《ウメ》っていうのは花で、早い春に咲くんだっけ? ということは、今は……何月だろう? 初めてシロウと会ったときも、《ウメ》って咲いてた気もする。 カネは、もう一度私の手を きゅっ と握りしめてから、お布団の中に入れてくれる。 冷えるといけない、っていう、カネの心づかいなのは分かるけど、ちょっと残念。 でも、わがままなんか言わないで、いつもどおり、二人にいろんなお話をしてもらった。 シロウの仕事先のバーテンダー姿が、けっこう評判になってること。 カネがかよってる学校のこと。 サクラが最近、ますますキレイになってきたこと。 リンから週に一回は手紙が来るけど、いくら勧めても頑としてメールを使わないこと。 タイガが、ほんのちょっとだけど髪を伸ばし始めて、でも全然いつもと変わらないこと。 どれも、初めて聞くような気もするし、何回か聞いたような気もする。 でも、どの話もおもしろい。 それでもやっぱり、一番おもしろいのは、シロウとカネのこと。 この二人のバカップルぶりを聞いてるだけで、ほんとうに時間なんか忘れてしまう。 ちょっと惜しいのは、鋭いツッコミ役がいないこと。 リンがここにいたらホウフクゼットウだったろうし、タイガの咆吼はちょっと体に響くけど、サクラの穏やかで黒い微笑みでもいい。 なにより、私がツッコミたくてしかたない。 ニッコリ笑って、今思ってることを言うだけで、この二人はどんなに慌てふためいてくれるだろう。 でも、今の私には、それもできない。 慌てふためく二人を見ることもできない。 それが、ちょっとさびしい。 だから、笑いながら二人の話を聞いている。 聞いてるだけでおもしろい。 聞いてるだけで、あったかい。 いつまでも、聞いていたいのに。(……じゃ、そろそろ帰るよ。またな、イリヤ)(明日も伺えると思います。イリヤさん、お気をつけて) 私の体が、ほんのちょっと つかれたな って顔をしたんだろう。 それを見逃さない二人は、さりげなく別れの声をかけてくる。 もう。 なんで、そんなとこだけ鋭いのよ、二人とも。 でも、わがままは言わない。 言えないせいもあるけど、言わない。 私のことを思ってくれてるんだし、二人も忙しいんだし。 明日も来てくれる、って言ってるし。 ……でも。(カネ) 私はもう一度、お布団から手を出し、 立ち上がる気配のする方向に向かって、 ちょいちょい という感じで手招きした。 これは、今やっておかなくちゃいけない気がした。 明日になったら、忘れてるかもしれない。 そう。 明日になったら、もう……(? 何か?) カネが前屈みになって、こちらを覗くのがわかる。 その気配をたよりに、( ――― ) 私は、そっと両腕を回した。 うん。 当てずっぽうだったけど、なんとかうまく、カネの首を抱けたみたい。( ……… ) 息をのむ気配が伝わる。 ああ。 カネも、あのときのこと、おぼえてくれてるんだね。 だから私も、あのときと同じことを、カネにお願いした。(……シロウのこと、よろしくね) あのときは、ほんとに突然だったから、カネも返事なんかできなかった。 私も、聞くつもりはなかったし。 でも、こんどは、(……はい。必ず) そう言ってカネは、私の頬をやさしく撫でてくれた。 よかった。 安心した。( 必ず ) カネが、そう言ってくれるなら、安心だ。 この言葉があるだけで、私は安心して行くことができる。《……ドコヘ行クノ?》 しばらく、カネの匂いをたのしむ。 すべすべのほっぺたと、私の体に当たるふかふかふわふわの胸を楽しむ。 きもちいいなあ。 それに、なんだかなつかしい。 しばらくして、私はカネを離した。 ずっとこうしていたかったけど、カネの迷惑になることはしたくない。 カネも、なんだかなごり惜しそうだったけど、ゆっくりと私から離れていった。 離れちゃうと、やっぱり残念。 余韻を楽しむため、上にさしだした両手を、しばらくそのままにしていた。 両手をゆらゆらゆらして遊んでいたら、( ――― )( ……… ) 私の両掌を、なにかが包んでくれた。 ああ。 言われなくたって、わかる。 私の左掌を握ってくれてるのは、シロウの手。 いつも機械いじりしてるからゴツゴツしてるけど、とってもあったかい。 でも、私がおぼえてるより、ちょっと大きくなってる気がする。 シロウの体も、大きくなったんだろうか? 右の掌を包んでくれるのは、カネの手。 さっきもそうだったけど、細くて、すべすべして、ちょっと冷たい。 その冷たさが気持ちいいけど、カネって冷え性?ビタミン取らなきゃ。 二人の両掌が、私の掌をそれぞれ包んでくれている。 きもちいい。 きもちいいって、こういうことを言うんだ。 でも、ちょっと不満。 確かに私とシロウ、私とカネはつながってるけど、これじゃシロウとカネがつながってないじゃないの。(( ――― ! )) だから、つなげた。 私の左手と右手を寄せて、シロウとカネの掌をくっつけた。 うん。 これで完璧。 こんどこそ、ほんとにきもちいい。 こんなときこそ、ふたりの顔が見えたらいいのに、とおもう。 人間には《カミサマ》っていうのがいて、ときどき願いをかなえてくれるんだそうだ。 そりゃあ私は、半分は人形だけど、もう半分はれっきとした人間なんだから、 こういうときくらいは目が見えるようにしてくれてもいいのに。 まったく、《カミサマ》ってのも気がきかないんだから。 でも、まあいいや。 《カミサマ》なんかより、シロウとカネだ。 ふたりが、ほんとにきもちよくって…… あれ? なんか、手の上にふってくる。 顔の上や、パジャマの上に、水がふってくる。 これって……なみだ? なに、シロウとカネ、ないてるの? ダメじゃない。 もういい大人なのに、泣いたりなんかしたら。 まったく、こんなんだから、私もおちおち寝てなんかいられないのよ。 手のかかる弟と妹を持つと、つかれるんだから。 ま、でもいいかな。 たよられてる、っていうのも、わるくない。 それに、このなみだも、きもちいい。 シロウのて、カネのてと、おなじくらいきもちいい。 ああ。 きもちいいから、なんだかねむくなってきちゃった。 わたしがねむったら、シロウもカネも、このてをはなして、かえっちゃうだろう。 でも、いい。 あしたもきてくれる、っていってるし、 あした、きてくれたら、また、てをにぎってもらうんだ。( ―――! )( ……!……!! ) シロウとカネが、なんか、いってる。 もう、いみもわからない。 でも。 シロウとカネの声は分かるよ。 例え顔が見えなくっても、 例えどこに行ったとしても、 二人の声は決して間違えたりなんかしない。 お休み、シロウ。 お休み、カネ。 私の、可愛い弟。 私の、大好きな妹。 私の……… ―――――――――――――――――――【筆者より】 番外編~またはエピローグ。 イリヤは、いっぺんとことんまで書いてみたかった。 これで、ほんとに終了です。 ありがとうございました。 ---------------------------------------------------------- このストーリーは、「SS投稿掲示板Arcadia」で連載されている、 『エンゲージを君と』(Nubewo 作)に触発され、書かれたものです。 TYPE-MOON風に言えば、第十七話から分岐した、平行世界と考えていただければよろしいかと思います。 『エンゲージ~』を下敷きにはしておりますが、 今後書かれる、正編『エンゲージ~』第十七話以降とは、ストーリー的に《全く》関係は無く、 その文責はすべて中村にあります。