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No.18472の一覧
[0] ―― EDGE ―― ネギま(オリ主) [紅月](2010/07/10 18:15)
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[18472] 第14話
Name: 紅月◆a3e744a8 ID:f20cc046 前を表示する
Date: 2010/07/10 18:15

第14話    『修学旅行―――長い一日・戦闘戦闘また戦闘』






エッジは竹林の中、既に鞘から抜き払い、敵と対峙していた。


眼前には、恐らく“石の槍”を使った魔法使い。

10代前半くらいの白髪の少年だが、その無機質の瞳が不気味さを醸し出している。

実年齢はもっと上なのだろう。


対峙してみたが、いきなりの戦闘とはならない様だ。


「よぉ、旅館出たあたりからか? しつこいくらい視線寄越しやがって。なんとなく察しはついてるけどよ。一応訊いといてやる。
 足止めか?」

「そうだよ」


あからさまに溜め息を吐く。

やはり戦力の分散を狙って来た。

離れる前に、一応刹那に注意を促したが、あれはどこか抜けているところがある。

やられなければいいが。

だが、同時に僥倖でもある。

こちらの戦力で、コイツと戦えるのは俺だけだろう。

それほどまでに、目の前の少年は異質だ。


「それと、もう一つ目的がある」


もう一つ?

エッジは疑問符を浮かべる。

戦力の分散、または削減を狙った足止め。

それ以外に目的があるのだろうか?

視線で促す。


「君の捕獲だ。雇い主がご立腹でね。君を、自身の手で、殺したいそうだ」

「ハッ! お前も残念な雇い主に付いたものだな」


思わず哂いが出る。

戦いの場において、傷付き、傷付けられることは当たり前のことである。

それも、自分から仕掛けた戦いで、傷付けられたことを逆上するなど、三流もいいとこであろう。


「そうでもないよ」


しかし、彼は、特に残念とは思っていないようだ。

いや、あるいは何か含みがあるのか。

だが、そんなことはどうでもいい。

どんな理由にしろ、敵対しているのだ。

ならば、することは一つだけ。


「まあ、そちらの言い分もあろうが、捕まってやる気はないし、敗ける気もない」

「だろうね」


両者の間の空気が、ピリピリと緊張に震え始める。

気と魔力が高まり合い、互いを圧し、弾ける。

瞬間、エッジは駆け出し、フェイトは無詠唱の“石の槍”を放った。







明日菜とネギ、こっそりと抜け出した二人とついでの一匹は、関西呪術協会総本山に来ていた。

千本鳥居が続くその奥に、その所在がある。


「アデアット。もういっちょ、アデアット」


ネギは杖を構え、明日菜はアーティファクトを召喚する。

カモミールの忠告により、二人は万全の体制で鳥居に進入する。


しかし、相手の方が、一枚も二枚も上手であった。

罠は、領域として張られていた。

進入するものを閉じ込める、正確にいうならば、出口と入口を繋げて閉じ込める、ループ型結界“無間方処の呪法”に囚われてしまった。

気付くのが、30分以上も走り続けた後、というのがまた辛い。

無駄な体力を消費し、疲労困憊の体である。


「ちょっと休憩しましょう? このままじゃ、今襲撃でもされたら、やられちゃうわよ」

「そうですね。休憩所がありますし、休みましょう」


明日菜達は、体力の回復を図る。

しかし、敵はそれを見逃すほど、甘くはなかった。




「小太郎はん。此処は、アンタに任せるで。閉じ込めとっても問題あらへんが、大人舐めたらどうなるか、思い知らせてやらな」

「好きにやってもええんか? それなら楽でええけど、女子中学生とチビ魔術師か。つまらんなぁ」

「とっときの式鬼、置いてくから、任せるなり使うなり好きにせい。ただ、式払いの力持つ女子中学生だけは、注意せな」

「まあ、ええわ。こちとら雇われや。女はともかく、西洋魔術師ブチのめすのは面白そうやし」

「好きにせい。けど、逃がしたらアカンで。ほな、私は行くさかい、しっかりしいや」


千草はそう言い残し、自分の目的を果たしに去っていった。

小太郎と呼ばれた少年は、千草が置いていった式鬼を見る。

頑丈そうな鬼蜘蛛に、これまたゴツイ大鬼2体。

式払いの能力とは云え、これは過剰戦力じゃないだろうか?

それとも、自分の力を信じていないのか。

まあいいと、無駄な思考を切って捨て、式鬼達をつれて道へ降りる。


「さて、やろうか? 西洋魔術師」




それを影から見つめる、少女ひとり。








刹那は走る。

片腕には木乃香を抱え、もう片手で飛来する棒手裏剣を回収する。


全く、悪い予想とは当たるものである。

人前でも襲ってくる可能性を指摘されていたが、まさかと考えていたのだ。

しかし、実際に襲われている。

自身の見通しが甘かったと、言わざるを得ない。


「お嬢様、シネマ村に入ります」


一気に跳躍し、壁を越えてシネマ村に入る。

修学旅行のシーズン中であるなら、人が多いはず。

人目がある分、いくらかは安全になるだろう。


中に入り、一息つく。

一先ずは安全だ。

学友達は置いてきたので、巻き込まれることもないだろう。

とりあえず、人質は気にしなくても大丈夫なのは、ありがたい。

状況から判断して、襲ってきたのは神鳴流の剣士。

ということは、後衛の女陰陽師もいるはずである。

まだまだ油断ならない。

考えるべきは、今後のプランだ。


「せっちゃん、せっちゃん~」

「はい?」

「じゃ~ん!」

「わぁっ!?」


刹那は一瞬呆ける。

そこにいたのは、着物に着替えた木乃香である。

その姿は、正しくお嬢様であり、もっと言うならばお姫様であった。

(本当に美しくなられた・・・)

同姓ながら見惚れてしまう程の成長をみせ、影ながら見守ってきた身としては、とても嬉しいものであった(尤も、動揺までしているのは行き過ぎである)。

そんな風に呆けているうちに、刹那はあれよあれよと云う間に、キッチリ仮装させられているのだった。


すっかり木乃香に乗せられ、一緒に遊んでいる刹那。

しかし、敵とて手を拱いてばかりではないのである。


突如として、一台の馬車が駆け寄って来た。


「そこな剣士はん、今日こそ借金の形に、お嬢様を貰い受けに来ましたえ~」


突然の展開についていけない刹那。

しかし、周囲を見ると、そうでもないようだ。


「せっちゃん、せっちゃん。これ、劇や劇。お芝居や」


それもその筈。

此処シネマ村では、客を巻き込んでの芝居が、突如として行われることが多々あるのである。

それに乗じて、堂々と攫おうというのだろう。


「そうはさせんぞ! 木乃香お嬢様は、私が守る!」

「キャー、せっちゃん、カッコえー!」


周囲の盛り上がりを余所に、刹那は失敗を嘆いていた。

ここでの最善は、無視して逃げ出すこと。

劇に巻き込まれ、慌てパニくった一般人として逃げるべきだった。

しかし、楽しんでいたところを邪魔され、さらに雰囲気に乗せられていたとはいえ、ついつい敵の舞台に上ってしまった。

これだけの衆人環視の中で、啖呵を切ってしまったのだ。

一般人だけならまだしも、事情の知らないお嬢様がいる。

もはや、関わらずして逃げ出すことが、出来なくなってしまったのだった。


後悔していても時間は止まらない。


「え~い」


月詠が、左手袋を投げつける。

古い決闘の作法である。

反射的に受け取る刹那。


「このかお嬢様を賭けて、決闘を申し込ませて頂きます」


こうして、決闘は成立してしまった。

時間は30分後、場所はシネマ村正門横“日本橋”。

30分もある。

ふと、逃げられるか考える刹那。

しかし、考えが読まれていたのか、釘を刺される。


「逃げたらあきまへんえー、刹那センパイ」


その目を見て、盛大に後悔する。

あれは、神鳴流の闇に呑まれた目。

狂人の類だ。

恐らく、逃げれば容赦なく一般人を斬り殺すだろう狂った人間だ。

(仕方あるまい。やるしかないか・・・)

刹那は、後悔と共に、溜め息を漏らした。





長い一日、それぞれの戦いが始まった。





第14話    了




作者一言

え~、来週からリアルが地獄の日々を迎えます。
よって、更新がかなり遅くなること受けあい。
なんとか、執筆時間を抽出するつもりですが、恐らく結構遅れることになりましょう。
地獄の期間は、半年は確定なんですみません。
尤も、放棄はしませんので。
悪しからず。
リアルは、肉体的にも頭脳的にも精神的にも地獄です。
次の投稿はiphoneからかな~。
できれば。


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