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No.18329の一覧
[0] とある『海』の旅路(オリ主によるFate主体の多重クロス)【リリカル編As開始】[よよよ](2018/03/19 20:52)
[1] 00[よよよ](2011/11/28 16:59)
[2] Fate編 01[よよよ](2011/11/28 17:00)
[3] Fate編 02[よよよ](2011/11/28 17:03)
[4] Fate編 03[よよよ](2011/11/28 17:06)
[5] Fate編 04[よよよ](2011/11/28 17:16)
[6] Fate編 05[よよよ](2011/11/28 17:23)
[7] Fate編 06[よよよ](2011/11/28 17:26)
[8] Fate編 07[よよよ](2011/11/28 17:30)
[9] Fate編 08[よよよ](2011/11/28 17:34)
[10] Fate編 09[よよよ](2011/11/28 17:43)
[11] Fate編 10[よよよ](2011/11/28 17:49)
[12] Fate編 11[よよよ](2011/11/28 17:54)
[13] Fate編 12[よよよ](2011/11/28 18:00)
[14] Fate編 13[よよよ](2011/11/28 18:07)
[15] Fate編 14[よよよ](2011/11/28 18:11)
[16] Fate編 15[よよよ](2011/11/28 18:22)
[17] Fate編 16[よよよ](2011/11/28 18:35)
[18] Fate編 17[よよよ](2011/11/28 18:37)
[19] ウィザーズクライマー編[よよよ](2012/08/25 00:07)
[20] アヴァター編01[よよよ](2013/11/16 00:26)
[21] アヴァター編02[よよよ](2013/11/16 00:33)
[22] アヴァター編03[よよよ](2013/11/16 00:38)
[23] アヴァター編04[よよよ](2013/11/16 00:42)
[24] アヴァター編05[よよよ](2013/11/16 00:47)
[25] アヴァター編06[よよよ](2013/11/16 00:52)
[26] アヴァター編07[よよよ](2013/11/16 01:01)
[27] アヴァター編08[よよよ](2013/11/16 01:08)
[28] アヴァター編09[よよよ](2011/05/23 20:19)
[29] アヴァター編10[よよよ](2011/05/23 20:38)
[30] アヴァター編11[よよよ](2011/05/23 22:57)
[31] アヴァター編12[よよよ](2011/05/23 23:32)
[32] アヴァター編13[よよよ](2011/05/24 00:31)
[33] アヴァター編14[よよよ](2011/05/24 00:56)
[34] アヴァター編15[よよよ](2011/05/24 01:21)
[35] アヴァター編16[よよよ](2011/05/24 01:50)
[36] アヴァター編17[よよよ](2011/05/24 02:10)
[37] リリカル編01[よよよ](2012/01/23 20:27)
[38] リリカル編02[よよよ](2012/01/23 22:29)
[39] リリカル編03[よよよ](2012/01/23 23:19)
[40] リリカル編04[よよよ](2012/01/24 00:02)
[41] リリカル編05[よよよ](2012/02/27 19:14)
[42] リリカル編06[よよよ](2012/02/27 19:22)
[43] リリカル編07[よよよ](2012/02/27 19:44)
[44] リリカル編08[よよよ](2012/02/27 19:57)
[45] リリカル編09[よよよ](2012/02/27 20:07)
[46] リリカル編10[よよよ](2012/02/27 20:16)
[47] リリカル編11[よよよ](2013/09/27 19:26)
[48] リリカル編12[よよよ](2013/09/27 19:28)
[49] リリカル編13[よよよ](2013/09/27 19:30)
[50] リリカル編14[よよよ](2013/09/27 19:32)
[51] リリカル編15[よよよ](2013/09/27 19:33)
[52] リリカル編16[よよよ](2013/09/27 19:38)
[53] リリカル編17[よよよ](2013/09/27 19:40)
[54] リリカル編18[よよよ](2013/09/27 19:41)
[55] リリカル編19[よよよ](2013/09/27 19:56)
[56] リリカル編20[よよよ](2013/09/27 20:02)
[57] リリカル編21[よよよ](2013/09/27 20:09)
[58] リリカル編22[よよよ](2013/09/27 20:22)
[59] リリカル編23[よよよ](2014/09/23 00:33)
[60] リリカル編24[よよよ](2014/09/23 00:48)
[61] リリカル編25[よよよ](2014/09/27 01:25)
[62] リリカル編26[よよよ](2015/01/30 01:40)
[63] リリカル編27[よよよ](2015/01/30 02:18)
[64] リリカル編28[よよよ](2016/01/12 02:29)
[65] リリカル編29[よよよ](2016/01/12 02:37)
[66] リリカル編30[よよよ](2016/01/12 03:14)
[67] リリカル編31[よよよ](2018/03/19 20:50)
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[18329] リリカル編13
Name: よよよ◆fa770ebd ID:ff745662 前を表示する / 次を表示する
Date: 2013/09/27 19:30

庭園跡地で見つけた岩は、フェイトが魔法を習っていた頃に射撃魔法によって砕かれたものらしく、その岩が在るという事実は即ちこの世界にもフェイト・テスタロッサが居る意味を現している。
この世界のフェイト・テスタロッサ、恐らくそのフェイトこそ僕達をこの世界へとつれて来た不可能領域魔法の使い手であるアリシアの姉妹と呼べる女性なのだろう。
この事を知った僕達はアルトセイム地方を後にし再び首都に戻る事になる。
理由としてはいたって単純だ、ミッドチルダでも辺境と呼ばれるアルトセイム地方は観光や行楽には適しているものの、反対に情報を集めるには向いていないのだから。
アルトセイムとクラナガンの行き来にはおよそ半日の時間を要し、ここでもガジェットの影響なのか人がまばらなレールウェイの車内にて僕らは席を向き合わせるようにして話し合う。
一応、フェイトとプレシアに心当たりがないか聞いてみるものの、

「第九十七管理外世界で借りたマンションかも……」

「フェイトは私の娘ですもの、魔導研究者としてミッドチルダの何処かで働いているわよ」

とかいい二人共これという場所は思い当たらないようだ。
しかし、当てもなく捜すとなれば次元世界は余りにも広すぎる。
僕が勤めている世界なら本局の情報の閲覧や捜査員に指示を出すなりして捜せるだろうけれど、生憎とこの世界は似て異なる世界、この世界での僕には執務官としての権限はないから捜すとなれば自分達の力で捜し出すしかない。
恐らくは移動庭園で次元空間を航行しているのだろうけ―――いや、まて……プレシアの行なおうとしていた実験は大規模次元震を発生させ断層内にあると考えたアルハザードへの道を探すというもの。
そんな実験を行なったのなら庭園も無傷とはいかない、むしろ発生した次元断層内に沈んで行ってしまう可能性のほうが高い、か。
なら、この世界のプレシア・テスタロッサはフェイトを巻き込まないよう、突き放すか誰かに預けるかして事を起こしたのかもしれないが、そうでないのなら次元震発生時に亡くなっているか、生きていたとしても大規模次元震発生の幇助により封印刑か収監されている可能性もありえる。
どちらにせよ、この世界で起きたジュエルシード事件の概要も解らず、組織力も使えないまま膨大な次元世界のなかから捜しだすのは困難を極めるのは確か……
例え見つけたとしても十年もの歳月が経っているのだ、ようやく過去に踏ん切りをつけられたかもしれないところでアリシアと出会ってしまったのなら、この世界のフェイトの心の傷を抉りかねない―――仮に見つけたとしても行動は慎重に行わなければならないな。

「仕方ない、か。明日、地上本部まで行って調べてみる」

「君は地上本部に何かつてがあるのか?」

「まあ……ね」

どうにかして本局に問い合わせ出来ればいいのだが、なかなかいい案が浮かばないでいたら遠坂凛は何か妙案があるのか口にし、聞き返すものの苦笑いを浮かべ視線をそらされてしまう。

「何かお手伝いとかありますか」

「僕にも出来ることがあれば」

「なのは、ユーノ、気持ちは嬉しいけど大勢で行くとフォロー出来ないから私とアーチャーだけで行くわ」

なのはとユーノが手伝いを申し出るけれどやんわり断られてしまい「は~い」、「そうですか……」とやや残念そうだ。

「―――まて凛、まさか君と私だけで行くつもりなのか!?」

「どうしたのアーチャーさん?」

「なによ、行ったら困る事でもあるの?」

フォローが必要って一体何をするつもりだろうと過るなか、思念体であるアーチャーが驚愕の表情を浮かべながら姿を現し、その驚く様が解らないアリシアは小首を曲げ、言われた遠坂凛もきょとんとしている。

「……こう言ってはなんだが、君はまだ自分の端末すらろくに使いこなせてないだろう。
そればかりか、溜まったストレスが爆発して端末にこの世界の魔術を放った事すらあるのだ。
何とか初期設定だけは済ませていたのが幸いし、自己修復が働いた事とマリーがいなければ原型を留めてるのは難しかったというのに………」

「ふう」と溜息をはいて一旦区切り。

「凛、君は魔術師として優秀な反面、機械関係は苦手というよりもはや天敵に近い、その君が地上本部の端末を操作しようものならば――――――流れとしては上手く行かずに溜めに溜めたストレスが爆発して、夜のニュース辺りには暴れ回る凛の姿がトップで映される事になるだろう」

「……ある意味、遠坂が地上本部でテロを行なうって事か」

「そうなり得るかもしれん。
何せ凛は魔術師としても、この世界でいう処の魔導師としても素養が高い―――ランクBやCの魔導師達では手にあまる実力だぞ」

アーチャーの話しに衛宮士郎は呆れるような視線を遠坂凛へと向ける。
確かに僕の世界で測定した限りでは魔力保有量A+に加え複数の変換能力、複合暴走体との戦いや彼女の練習から推測される魔導師ランクは最低でもAAはあるだろう。
そんな彼女が地上本部内で暴動を起こすものならば、警備に当たっている局員だけでは包囲して消耗させながら、高ランク魔導師が到着するのを待つ以外の方法はなく。
デバイスも所持してはいるが、複合暴走体での動きを見る限り宝石で出来た剣こそが彼女の本当のデバイスといえるだろうし、他にも魔術というモノがこの世界でどのように作用するのかすら不明だ。
しかし、普段から聡明な素振を見せる彼女が地上本部の端末の使い方が解らないからといって暴れだすものなのだろうか?
僕としてはそっちの方が信じられないのだが………

「本当に壊そうとしたのかい?」

「……アレはついカッとなって、気がついたらこの世界の魔術を放ってただけよ」

信じられないといった表情でアルフは視線を向けると、遠坂凛はむくれた様にぷいと顔をそむけてしまう。

「ならばアーチャーが行なえばいいのでは?」

「確かに凛に比べればマシと言えるだろう、だが私とてこの世界の端末の操作には慣れていない―――携帯の端末ですら幾度もマニュアルを読みなおしてようやく設定出来た程度にすぎん、必要な情報を探し出せるか難しいところだ」

「そうよな。如何に送られてくるとはいえ知識は知識、実際に行なうとなればそうそう易く行くまい」

遠坂凛が機械に弱いなら同行するアーチャーが操作すればいいとセイバーは返すものの、アーチャーにしても僕達の世界やこの世界の機械は慣れている筈もなく、アーチャーに知識はただ知っているだけに過ぎず、実になっていないと言いたいのかアサシンは納得した表情を見せる。

「操作に不安なら私が一緒に行ければいのだけれど、この世界での私は次元犯罪者になっているかもしれないからね……」

「だったら私が一緒に行くよ、端末の操作くらいなら何とかなると思う」

「いや、ここは僕が行こう。
この世界ではないにしろ地上本部には幾度か行った事もあるし、向こうの端末を操作した経験もある」

文明や文化の差なのだろう、機械操作に慣れていない彼らの話を聞いていたプレシアは力になれなくてごめんなさいと俯いてしまい、そんな母の代わりにフェイトは自分が行くと申し出るが、ここは僕が行くべきと判断し声を上げた。
遠坂凛という女性は普段は何処となく近づきがたい雰囲気を纏っているけれど、冷静さや観察眼に優れるばかりか、つきはなしたような態度ですら優しさが感じられる女性だ。
そんな彼女にテロまがいの真似をさせる訳にはいかないし、そもそも地上本部なら僕の方が知っているのだから適任だろう。

「そうしてくれると助かる」

ホッとしたのか「ああ、安心した」という言葉を残しアーチャーは姿を消すものの、言われた遠坂凛はむくれたままでいて。
なのはやユーノに「次第に覚えますから大丈夫ですよ」とか「慣れてないだけですから」とか励まされると片手で顔を被い。

「ふふ……そうね。マニュアルをもう少し見直してみるわ。
(アーチャー、後で殴っ血KILLっ!!!)」

少ししてから放し、なのはとユーノに微笑んでみせるもののこめかみに青筋をたてているのでかえって怖い印象を受ける。
まあ、何にせよ一応話は纏まり、その後は遠坂凛が携帯端末の扱いに慣れてないのを知ったプレシアから端末の様々な使い方を教えて貰うのだけど、どうも遠坂凛という女性は機械が苦手というレベルを通し過ぎた音痴レベルの類らしくなかなか使いこなせないようでもある。

「造る時にインテリジェントデバイスにはしなかったんですか?」

「言葉を話す礼装は少しね……」

フェイトは遠坂凛の持つデバイス、マギアに視線を向け本人は笑を浮かべながら答えるものの、その笑みは苦々しく自律思考を持つ礼装というモノで過去に苦い経験をした様子が窺えた。

「それに、戦場で命を預ける武装でありながら思い通りにならないのは好ましくない」

「まあ……ちょっと頑固なところはあるかもね」

セイバーは左腕に腕輪状態で待機しているシルトに視線を向け、所有者であったにも関わらずインテリジェントデバイスのレイジングハートに認められずにいた経験を持つユーノも苦笑いを浮べる。
自律思考を持つインテリジェントデバイスなら術者が望む術式を組上げたりも出来るだろう、でもその反面、相性が悪かったりや術者の力が及ばないとなると互いに足の引っ張り合いとなってしまい、それが嫌でストレージデバイスを選ぶものも少なくない。

「あと金額も高いし……」

「左様、実用に耐えうるレベルのデバイスというものは結構な値をしていたものよ」

お金の話をする衛宮士郎は顔をしかめ、アサシンはやれやれといった感じに肩をすくめながら頷きを加える、母さんの話を聞く限り衛宮士郎は向こうの世界でセイバー、アサシン、アリシア達の家計を預かっていそうだから価格の高いデバイスには敏感なのかもしれない。
それもそうだろう、彼らのデバイスは信頼性を重視した作りらしく余計な機能は省いているものの処理速度は速く記録領域に関しても比較的多いい。
シンプルだけど高性能な作りはストレージデバイスらしいとはいえ、性能が高ければ当然の事ながら費用はかかり、そこにインテリジェントデバイスのような機能を加えるとなれば様々な調整が必要になる事から予算は飛躍的に上がってしまう。

「インテリジェントデバイスは取り扱いが難しいって話は知ってたけれど、費用も色々とかかるんだね……」

「にゃははは」

フェイトのデバイスは、かつてプレシアの使い魔だったリニスが作り上げた杖であるからだろうかアルフはインテリジェントデバイスがどれくらいするものなのか解ってなかったようだ。
なのはにしても、レイジングハートをユーノから貰い受けたのでデバイスという物がどれ程高いのか知らなかったに違いない。
アリシアは楽しそうに絵を描いているので話しに加わらないようだけど、スケッチ対象になっているポチもアルフの膝上で動けないようでいつもみたいにクルクルと回ってない―――寝てるのだろうか?
そんな感じに時は過ぎ去り、レールウェイはクラナガンへと到着する、移動だけでも半日はかかる距離から僕達は前日の反省を加え昨夜のうちに予約を入れておいたホテルにて宿泊し。
次の日、皆と別行動になった僕と遠坂凛、姿は見えないけれど同行している筈のアーチャーの三人はホテルを後にし地上本部へと足を運ぶ。
地上本部は公開意見陳述会まであと一ヶ月程なので、警備をしている地上本部の局員達もどこか緊張を漂わせている様子が見受けられた。

「流石に公開意見陳述会の前は物々しいな」

「公開意見陳述会ね……たかだか予算の奪い合いでしょ?」

「………そう言われてしまうと身も蓋もないんだが、今回は恐らくアインヘリアルとガジェットの対策が主題になる筈だ」

下手にこそこそ行なうよりは遥かにましといえるだろうけど、堂々と正面入り口へと歩み進める遠坂凛の後に続いて僕は歩く。
周囲を見渡せば警備をしている局員の多さに思わず言葉を漏らしてしうのだけど、それを耳にした遠坂凛は高々予算の奪い合いと言い切ってしまう。
まあ、公開意見陳述会は本予算の査定に強い影響を与えるのは確かだから間違ってはいないが、多くの次元世界に影響を与えるのだから重みは違ってくる筈なんだけど……それを何というか、ある意味彼女は大物といえるな。

「ガジェットは影響だけでもミッドチルダの経済に多大な損害をあたえているから解るけど、アインヘリアルはねぇ、あれってただ大きいだけの砲台なのに何が問題なの?」

「巨大な魔力で運用される砲台だけど、その実態は質量兵器に近いからだ」

「それのどこが悪いの?」

「質量兵器というモノに慣れている君達からしてみれば大げさに感じるかもしれない、でも、僕達の世界は随分昔の話だけど質量兵器によって多くの世界が滅びかけた経験があるから生理的に受け付けないでいるんだ」

「滅びかけたね……
(個人で携帯できる銃とかは申請さえ行なえば使えるから、私達の世界でいうところの核とかの大規模破壊兵器に近いって訳ね………アインヘリアルも見方を変えれば大陸間弾道砲になり得る訳だし、そりゃ反対されるはずだわ)」

「その後、次元世界の交流や平和の推進と共にロストロギアと称される危険な異質技術の封印・回収を行なう為に設立されたのが時空管理局の前身で今に至る訳だ」

とはいえ、ここ二日のニュースを見る限り地上部隊の方はアインヘリアルの必要性は訴えてはいるものの、ガジェット対策には消極的なのが気になる。
既に観光産業は勿論の事、各世界でのミッドチルダの危険指数が上がっているだろうから渡航に支障が出始めている筈だし、そうなれば経済活動への影響はより深刻になる筈だ。
そう思いながら本部ビルに入る途中、僕達を訝しんだのか警備の一人に呼び止められるのだが、遠坂凛が渡航証明書を見せながら二、三話していると次第に目が虚ろな感じになり「どうぞ」と中へ入る許可をだしてくれる。
その様子から如何やら遠坂凛には地上本部の誰かと繋がりがあるのが判るけど、ここを警備する局員は寝不足なのだろうかと一抹の不安を抱いてしまう………もう少し真剣に警備して欲しいものだ。
彼女に続き、本部ビルに入り受付へと向かう僕だけど、受付でも遠坂凛と話していると次第に目が虚ろになり始めてしまい。
私服の僕達は一目で局員でないのが判るにもかかわらず、デバイスの有無や重要な使用目的などを質問する事もなく遠坂凛の言うがままに受け答えモニタールームの使用に必要なカードキーを渡しくれる―――今の僕達にとっては好都合といえるけど、ここを警備している主任に本当に大丈夫なのかと問い詰めたくなるな。
いや、まて―――

「もしかして、僕達の世界と同じようにこの世界でも何かしてたのか?」

「それこそまさかよ。
この世界のミッドチルダにはアリシアに関係するから来ただけだもの、それよりも、よく言うでしょ案じるより生むが易しって。
(本当は魔眼を使ったからなんだけど、執務官であるクロノには黙っておいた方がいいわよね)」

「そういうものか……」

その言い分だと僕は地上本部を警備する局員達に漠然とした不安を抱かざるを得ないのだが、しかし、他に思い当たるような考えも浮かばず受付から指定された部屋へと向うものの、やはり警備をする局員達の意識の低さには苛立ちを覚えてしまう。
指定されたモニタールームに辿り着き、遠坂凛はカードキーを手にしながら端末をジロジロを見回して「ここね」と口にしながらモニターと機器の隙間に差し込もうとする。

「って、待ってくれ!君はそのカードキーで何するつもりなんだ!?」

「何って決まってるじゃない、カードなんだから差し込まないと使えないでしょ?」

慌てて止める僕に彼女は「なに当たり前の事を聞くのよ」とでも言いたいのか、きょとんとした表情を見せたのでなんとなくだけど察しがついた。

「いや、そのカードは差し込むものじゃなくて認証台の上に乗せればいいんだ」

「乗せればいいって―――ここに?」

「ああ。君たちの文明には馴染みが少ないのかもしれないけれど、カードには乗せて使うのもあるんだ」

「ふ~ん」

遠坂凛は不思議そうな表情を浮かべながらカードキーを認証台へと置く。

「ここからは僕の方が慣れているから任せてくれ」

とりあえず文明のせいにしたけれど、あの文明レベルならその手の技術はあっても不思議ではないから、もしかすると彼女が知らないだけなのかもしれない。
そう過りつつも十年の歳月の差はあるが僕が扱うのと、この世界に一ヶ月滞在していたという彼女ではシステムや端末そのものへの慣れが違うだろうからここからは僕が行なう方がいい筈だ。

「そうね、餅は餅屋に任せるわ」

やはりというか、レールウェイでも聞いた通り遠坂凛は機械に対して得意ではないよう様子で、何かの格言なのかよく判らないような事を言うものの素直に席を譲ってくれる。

「まずはこの世界のジュエルシード事件がどういう風になったかだ」

「そうね。この世界のプレシアはアレほどの病を治したばかりか、第二魔法にまで至った魔法使いだし」

遠坂凛が横に立つなか、僕は席に座り制御卓を操り、事件の検索をかけ互いにモニターへと視線を向けた。
すると画面には、事件NO.AP0057564115-C735542、事件種別・遺失遺産の違法使用による事件災害未遂事件と表示され。
内容を見れば、事件の核となる遺失遺産はジュエルシードと同じであり、発掘担当者もスクライア族のユーノ・スクライアで変わりないようだ。

「第三種管理外世界ミッドチルダ式魔法を行使する二名の魔導師と遺失遺産の存在と発動を確認―――ここまでは僕達の世界と同じだな」

「なのはとフェイトね、私達の時はそのすぐ後に並行世界の干渉を行なったアリシアが手で掴んで消えたんだっけ?」

「ああ。あの時は僕やエイミィもモニタリングしていたけど、何の兆候もなく未知の魔法が現れ消えたのと、アースラのセンサーですら足取りをつかめなかったから艦内が騒然したものだったよ」

「そりゃ……そうでしょうね」

相槌を打ちを入れる遠坂凛を視界に納めるも、あの時はまさか多元世界に影響を及ぼすという不可能領域級の魔法だとは想像すらしなかったと思い起しながら先を進める。

「この世界だと最後の収集の時に複合暴走は起きなかったみたいね」

「なのはとフェイト達が互いに協力して鎮静化させたとある。
でも、その直後にプレシア・テスタロッサが放ったとされる次元跳躍魔法によって戦闘空域の海上ばかりか次元空間に停泊中のアースラにまで被害を受けたそうだ」

「よくもまあ……あんな体で次元を超えるなんていう魔術が使えたものね」

「正気を失ったとはいえ大魔導師か………」

報告書には座標を特定して計三十名の武装局員を送ったとされるが、庭園の過剰なまでのセキュリティによって六名の局員が傷付き、加えプレシアとの交戦により十八名もの局員が重軽傷を負っていた。
この世界のプレシアの症状が僕の世界のプレシアと同じだとしたのなら、医師の話では動くのさえやっとだというのに―――人の執念とはここまで凄いのかと思わざる得ない内容だな。
その後、プレシアはフェイト・テスタロッサが持ち帰った九個のジュエルシードを起動させ中規模次元震が発生。
呼びかけや説得も虚しく次元震により庭園は崩壊し、プレシアは次元空間の穴である虚数空間へと落下したという。
彼女が目指したのはアルハザード、それは大規模次元震の最中に発生するという断層内に道があるという話だ、が。

「ここでは虚数空間に落ちた事から、生死の確認は出来ないものの事実上の死亡とされているけど―――」

「実はプレシアは生きていて。
アルハザードに辿り着いたか、または別の何かで体を癒し―――第二魔法さえ至った」

「そして、君達の世界に現れアリシアの蘇生を試みて成功させた」

「なんていうかトンでもない人ね……この人」

しかし、遠坂凛が口にするトンでもないという大魔導師すらも容易に殺害されるだろう世界に対し、

「だが、そんな彼女すらも君達の世界では殺害されている―――犯人の目星はついているのか?」

そう言い横に居る彼女へと視線を向ける。

「事が魔法―――こっちでいう処の不可能領域の話しよ。
私達の世界では魔法に至る事こそが目的、私が冬木の管理者とはいっても多すぎて特定するのは難しいわ」

「そんなに多いいのか?」

「ええ、特に当時の冬木は魔術の大会みたいなのが開かれてたし」

「大会……そんなのが行なわれていたら人の出入りが多すぎて特定しきれない、か」

「ええ……
(流石に聖杯を求める殺し合いとは言えないし。
それにアリシアの力は神霊級、仮に封印指定の執行者がプレシアを殺害したのを目の当たりにしたのなら―――その執行者はアリシアに瞬殺されていても不思議じゃないのよね……)」

何か考えを巡らしているらしく握った拳を口にあてる遠坂凛、憶測でしかないが魔力の隠蔽に長けた世界での捜査は僕の想像を超えるのだと思う。
僕達の世界ではジュエルシード事件としか呼称されてないけど、この世界では他にプレシア・テスタロッサ事件とも呼ばれているジュエルシードを巡り行なわれた事件。
もし、蘇ったアリシアにより僕達の世界に衛宮士郎や遠坂凛達が来なければ、僕達の世界でも同じ事が起きただろうと推測される。
残りの命が僅かと解ったプレシアは、フェイトに生きていて欲しいと願ったのだろう、自らがプロジェクトF.A.T.Eから生まれたという出自を聞かせる事によってフェイトを突き放し、自身はアリシアの亡骸と共に虚数空間へと向うという悲しい結末を迎えた事件。
母を失い、その母親にも突き放されたフェイト・テスタロッサは一時、心神喪失にまでなったという―――この事件の概要を見ただけでも彼らには感謝するほかない。

「次は現在、フェイト・テスタロッサがどうしているかを調べてみよう」

「判るの?」

「大丈夫だろう、フェイトが育った環境を考えれば管理局法に基づく倫理基準からしても大きく外れている。
しかしだ、未遂とはいえ次元災害が起きかけたのを考えれば、拘置所に収監されるレベルではないものの何かしらの処罰は受けている筈だ。
実際、次元震が起きていない僕達の世界ですら二ヶ月程度だけど保護観察を受けるのだから」

「そこから足取りを辿るって訳ね」

「そういう事になる」

話しながらも制御卓を操りモニターに表示させる。
そこには―――

「フェイト・T・ハラオウン、魔導師ランク空戦S+で所属は時空管理局本局執務官ね……」

「現在は古代遺失物管理部機動六課に出向とある」

呆れているのか遠坂凛はポカンとた表情でモニターを見つめ、僕もまたフェイト・テスタロッサが執務官になっている事に加え、ハラオウンという姓。
調べてみたら、どうやらこの世界の母さんが養子にしたらしい、まあ……悲しい子供を放っておけないというのは母さんらしいといえばそうだけど驚きは隠せない。
他にも古代遺失物管理部に機動六課なんて部署があっただろうかというのも悩ませる処だ。
もしかしたら、機動六課とは新しく設立された部署なのかもしれないけれど、何故そこに執務官となった彼女が配属されるのかも不明過ぎる。

「でも、まあハラオウンねぇ。
リンディさんらしいと言えばそうかも―――でも、フェイトを養子にしたなんてよかったわね、お・に・い・ちゃん」

「っ、養子にしたのは飽くまでこの世界の母さんと僕だぞ」

そうは口にしてみるが、真面目で冷静なフェイトが家族にいたらいいなと過ってしまったのに加え、聡明な彼女を相手にこういった舌戦ではエイミィと同様勝率はゼロに近いと直感した。


とある『海』の旅路 ~多重クロス~

リリカル編 第13話


郊外というクラナガンから近過ぎず遠過ぎないホテルから、遠坂とクロノがアーチャーを伴い地上本部に向った後、残った俺達は取りあえず勉強をしていて俺でもアリシアやなのは、フェイトの勉強は教えられるけれどプレシアさんも加わってくれたので数学や理科なども結構はかどった感じだ。
まあ、難点はミッドチルダの科学が俺達の世界よりも進んでいるのが原因か、稀に数式が違っていたりする処もあったけど、それでもなんとか一段落したので皆でソファに座りながら休憩をする事にした。

「まだ管理世界内では被害が少ないですが、管理外世界にはフッケバインのような凶悪な武装グループがいまして。
彼らのような武装集団が拠点とする艦船には次元航行可能なものも多いのが現状です、これを考慮するのであればアインヘリアルの更なる建造は必要不可欠と言えるのではないでしょうか」

「確かにアインヘリアルがあれば、次元航行部隊や希少技能保有者に頼らずに地上の安全を守れるでしょう、しかし、問題なのは現在の管理局法に抵触する可能性があるからで―――」

つけたままのテレビからは、公開意見陳述会で議題となるだろうアインヘリアルについて専門家らしい人達がおよそ結論の出ない議論を続けている。
この手の番組は俺達の世界でもあるけれど、結局は結論が出ないまま終ってしまうのでなんだかなと思えてしまう内容なんだが……

「テレビでも言われている通り、次元世界にも海賊の如き者達がいるというのに祖国を守るための対策に何故反対意見が出るのか不思議でなりません」

「なんというか予算の問題なんじゃないのか?
話しに出てくるアインヘリアルだってお金が無いと造れないけど、その予算だって限りがあるんだから」

異民族との戦いを思い出したのかセイバーは不満気な様子でお茶を口にする。
しかし、家計を預かる身としては限りある予算なのかでやりくりしないとならないので、お金の配分というのには十分注意が必要だというのはよく解る話だ。

「左様、それに現状ではいつ来るか分らない海賊の如き者達よりも、既に被害の出ているガジェット方が深刻な問題であろう?」

「そっか、無い袖は振れないって言うもんね」

「そうだね、アインヘリアルはあればより安全になるだろうけど、いつ来るか分らない武装集団の対策をするよりも被害が出ている方を優先しないとミッドチルダに住んでいる人達は安心できないから」

俺の言葉に頷きを入れるアサシンになのはとフェイトも納得した表情を見せる。

「ん~。でも、ガジェットが現れてもアインヘリアルで追い払えればいいんじゃなの?」

「えっ。でも、基本的には防空用の大砲だし。
例えガジェットが現れたとしても、市街地とか人がいるだろう所に撃っていい代物じゃないと思うんだけど……」

しかし、アリシアはガジェットに関してもアインヘリアルで迎撃すればいいと言い出したので、ユーノは宇宙からの侵略者に対する対空砲を地上に向けて放つのは問題がありすぎると言いたいようだ。
ユーノの言う通り、そんな大砲が撃ち込まれたら、むしろガジェットの被害よりアインヘリアルの被害の方が大きそうだな。

「そういう決め付けはよくないと思うよ。
もしかしたら撃った先で分裂とかしたり、誘導だってするかもしれないんだから」

「なるほど、つまりアリシアは高台から撃たれた砲撃が幾つにも分れながら、立ち並ぶビルの合間をぐねぐね動いて誘導されるといいたいのですね」

「うん。撃ったら一度宇宙まで上がってから幾つにも分かれて、それが誘導されながらあたるの、そうすれば相手がミッドチルダのどこにいても撃てるんだから」

「う~ん。その発想ならガジェット相手にも運用が出来るかもしれないけど出来るのかな……」

「それに、ビルの合間を砲撃が通るのって少し怖いかも……」

ユーノに反論するアリシアは先入観の決め付けはよくないと言い、セイバーはアリシアの言葉を纏めてみるのだがミッドチルダがいくらトンでも科学の魔法の国だとはいえそんな事が可能なのだろうか?
聞いていたなのはとフェイトも困惑気味の様子だし、やはりここはミッドチルダの技術に詳しいプレシアさんに聞くほかない―――あれ?
俺は「プレシアさん。ミッドチルダの技術が高いのは解るけどそんなのって可能なのか?」と聞こうとしたものの、肝心のプレシアさんの姿は無く何処に行ったんだろうと思っていると。

「プレシア、何処に行くんだい」

「このミッドチルダにもいるか判らないけど情報屋を思い出したから捜してみようと思うの、だからフェイトの事はお願いねアルフ」

「わかった」

とか、ポチと遊んで飽きたか疲れたかして寝転がっていたアルフとプレシアさんの声が聞こえ。

「少し外に出てくるわね」

少し遅れて現れたプレシアさんは黒色のジャケットにスカート姿となっていて、それ加え色つきの眼鏡をかけている。
見た目の第一印象は仕事の出来る女性って感じだが、時期が時期だけに暑そうに見えなくもないな。
まあ、きっとその辺はバリアジャケットを透明にして使うなりしていれば暑さ寒さは問題にならないだろうから心配する必要もないか。

「情報屋を探しに行くと聞こえましたが、何か調べるのでしたら探偵とかを雇った方がいいのでは?」

「そうね、探偵も考えなかった訳じゃないけれど、もしかしたらこの世界での私は指名手配犯になっているかもしれないから、その場合探偵だと管理局に通報されるかもしれないもの」

「確かに。問題となるジュエルシード事件がこの世界ではどの様になったのかはいまだに解らないのだ、何をするにしても慎重にならざる得まい」

変装って程じゃないけれどプレシアさんの格好を訝しんだセイバーは、アルフとの話から出てきた怪しげな情報屋とかじゃなく、探偵を雇えばいいんじゃないかって話すが、この世界でのプレシアさんは如何いった罪状なのか遠坂とクロノ待ちの現状では慎重に行動しなければならないとアサシンは補足した。
これは憶測だけど、プレシアさんもこの世界のフェイトが心配で何かしないと落ち着かないのかもしれない。

「でも、そういう事なら人手も要るだろうから俺でよければ手伝うぞ」

俺が言うと同時にアリシアとフェイト、なのはにユーノも「私も手伝うよ」とか「私も」とか「他にする事もないしね」とか「うん」とか口々にしながらソファから立ち上がる。

「私はアリシアの護衛故に行くのであればついて行くだけの事だが、セイバーは如何するのだ?」

「そうですね。
凛とクロノが情報を手に入れられればよいのですが、もしもという事があります、今日という日をここで費やすのであれば取れる手段を行なった方がいいのは確かだ」

アサシンに視線を向けられたセイバーは、目蓋を閉じ僅かな間に幾つか考えを巡らしたのだろう再び開け口にすると、寝ていたアルフにも聞こえたのだろう「私も行くよ」と現れたので居残り組み全員で情報屋を探す事になった。
プレシアさんが言うには、情報屋は普段は人気の無いレールウェイの地下通路にいるとか言う話だった。
でも、その話はプレシアさんがまだ記憶転写型特殊クローン技術、プロジェクトF.A.T.Eによるアリシアの蘇生を断念し別の方法を模索していた頃の話であって、この世界はプレシアさんが来た世界から十年は経っている世界である。
十数年の歳月から、その情報屋が今でもそこに居るかどうかは難しいところだ。
とはいえ、仮にその人がもういなかったとしても遠坂とクロノが戻ってくるまで俺達がする事は特にないし、アルフやポチからしてみれば散歩も兼ねているみたいなので、会えなかったとしても皆で散歩していると考えれば悪い気はしない。
そんな事からレールウェイを乗り継いだ俺達は、サードアベニューとよばれる通りから地下通路に入り、壁の表記に目を向けると白い文字でD37と表記されていた。
地下道のなかは閑散としていて、テナントみたいな賃貸用の店舗が並んでいるものの、それらは全てシャッターが下りている。
俺達は案内を見ながら手分けして捜したのだけれど、D37ブロックにはそれらしい人影は見当たらず、もしかしたら情報屋は廃業したのかもしれないかもと過りつつ、隣のE37というブロックに足を伸ばしてみた。
そして、E37ブロックにて捜していると―――

「む、何かいます」

「そのようだが。どうやら人という感じではないようだ」

セイバーとアサシンが注意を呼びかけるなか、視力を強化してみたら通路の奥になんていうか丸みのある長方形というか、円筒状の姿をした何かが二つ浮かぶようにして動いていて。
―――いや、あの形には見覚えがある。
何故なら、公開意見陳述会まで残り一ヶ月近くまでになった今ですら、テレビなどでアインヘリアルの議題以外にも議論されるのではないかとか話されていたのだから。

「なんでさ―――なんで、こんな所にガジェットなんかがいるのさ?」

まさかとうか、俺は予想すらしていなかったガジェットとの出会いに思わず口にしていた。


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