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No.18329の一覧
[0] とある『海』の旅路(オリ主によるFate主体の多重クロス)【リリカル編As開始】[よよよ](2018/03/19 20:52)
[1] 00[よよよ](2011/11/28 16:59)
[2] Fate編 01[よよよ](2011/11/28 17:00)
[3] Fate編 02[よよよ](2011/11/28 17:03)
[4] Fate編 03[よよよ](2011/11/28 17:06)
[5] Fate編 04[よよよ](2011/11/28 17:16)
[6] Fate編 05[よよよ](2011/11/28 17:23)
[7] Fate編 06[よよよ](2011/11/28 17:26)
[8] Fate編 07[よよよ](2011/11/28 17:30)
[9] Fate編 08[よよよ](2011/11/28 17:34)
[10] Fate編 09[よよよ](2011/11/28 17:43)
[11] Fate編 10[よよよ](2011/11/28 17:49)
[12] Fate編 11[よよよ](2011/11/28 17:54)
[13] Fate編 12[よよよ](2011/11/28 18:00)
[14] Fate編 13[よよよ](2011/11/28 18:07)
[15] Fate編 14[よよよ](2011/11/28 18:11)
[16] Fate編 15[よよよ](2011/11/28 18:22)
[17] Fate編 16[よよよ](2011/11/28 18:35)
[18] Fate編 17[よよよ](2011/11/28 18:37)
[19] ウィザーズクライマー編[よよよ](2012/08/25 00:07)
[20] アヴァター編01[よよよ](2013/11/16 00:26)
[21] アヴァター編02[よよよ](2013/11/16 00:33)
[22] アヴァター編03[よよよ](2013/11/16 00:38)
[23] アヴァター編04[よよよ](2013/11/16 00:42)
[24] アヴァター編05[よよよ](2013/11/16 00:47)
[25] アヴァター編06[よよよ](2013/11/16 00:52)
[26] アヴァター編07[よよよ](2013/11/16 01:01)
[27] アヴァター編08[よよよ](2013/11/16 01:08)
[28] アヴァター編09[よよよ](2011/05/23 20:19)
[29] アヴァター編10[よよよ](2011/05/23 20:38)
[30] アヴァター編11[よよよ](2011/05/23 22:57)
[31] アヴァター編12[よよよ](2011/05/23 23:32)
[32] アヴァター編13[よよよ](2011/05/24 00:31)
[33] アヴァター編14[よよよ](2011/05/24 00:56)
[34] アヴァター編15[よよよ](2011/05/24 01:21)
[35] アヴァター編16[よよよ](2011/05/24 01:50)
[36] アヴァター編17[よよよ](2011/05/24 02:10)
[37] リリカル編01[よよよ](2012/01/23 20:27)
[38] リリカル編02[よよよ](2012/01/23 22:29)
[39] リリカル編03[よよよ](2012/01/23 23:19)
[40] リリカル編04[よよよ](2012/01/24 00:02)
[41] リリカル編05[よよよ](2012/02/27 19:14)
[42] リリカル編06[よよよ](2012/02/27 19:22)
[43] リリカル編07[よよよ](2012/02/27 19:44)
[44] リリカル編08[よよよ](2012/02/27 19:57)
[45] リリカル編09[よよよ](2012/02/27 20:07)
[46] リリカル編10[よよよ](2012/02/27 20:16)
[47] リリカル編11[よよよ](2013/09/27 19:26)
[48] リリカル編12[よよよ](2013/09/27 19:28)
[49] リリカル編13[よよよ](2013/09/27 19:30)
[50] リリカル編14[よよよ](2013/09/27 19:32)
[51] リリカル編15[よよよ](2013/09/27 19:33)
[52] リリカル編16[よよよ](2013/09/27 19:38)
[53] リリカル編17[よよよ](2013/09/27 19:40)
[54] リリカル編18[よよよ](2013/09/27 19:41)
[55] リリカル編19[よよよ](2013/09/27 19:56)
[56] リリカル編20[よよよ](2013/09/27 20:02)
[57] リリカル編21[よよよ](2013/09/27 20:09)
[58] リリカル編22[よよよ](2013/09/27 20:22)
[59] リリカル編23[よよよ](2014/09/23 00:33)
[60] リリカル編24[よよよ](2014/09/23 00:48)
[61] リリカル編25[よよよ](2014/09/27 01:25)
[62] リリカル編26[よよよ](2015/01/30 01:40)
[63] リリカル編27[よよよ](2015/01/30 02:18)
[64] リリカル編28[よよよ](2016/01/12 02:29)
[65] リリカル編29[よよよ](2016/01/12 02:37)
[66] リリカル編30[よよよ](2016/01/12 03:14)
[67] リリカル編31[よよよ](2018/03/19 20:50)
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[18329] Fate編 02
Name: よよよ◆fa770ebd ID:41a6a9cc 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/11/28 17:03
とある『海』の旅路 ~多重クロス~

Fate編 第2話

昨日は、お兄ちゃんの家に入る時に少し玄関で待たされたけどそれは仕方が無い。
だって見ず知らずの人を入れるのに、家族に近い人達に断りも無く入れるのはおかしな事だから。
その後は、桜姉さんや藤姉さんに幾らか質問されたけどよく解らず、反対に私が解ったのはお兄ちゃんが正義の味方とやらを目指している事くらいかな。
でも、衛宮邸の住人三人は殺人事件に遭った為に記憶が混乱しているのだろうとの事から、反対に気遣われて美味しい洋食をいただかせて貰ったんだ。
それは、昨日初めて食べようとした猫さんよりも良い匂いで美味しくて。
猫さんは……臭かったし、齧ったら鳴かれて驚かされたし………洋食、比べ物にならない美味さだと理解したよ。
その後は心地よいお風呂に暖かい布団―――これが人の営みなんだね。
朝は朝で美味しい焼き魚に玉子焼きという美味しいものばかり―――でも、今は誰も居ないこの家の留守番をしているだよ。
昨日来たばかりの私が?
ここの人達は、少しは警戒しないのかな?
そう思いつつ、私は暖かい日差しのなか縁側でお茶を飲んでいる。
でも、こんなくつろいだ経験は今まで無かった、
思えば世界を創造してからは、ただ世界樹を育て安定させる為に管理していただけだったし。
創る前は前で私と同格の白金の海、混沌の海、原始の海達とかと殴り合って戯れていただけだし。
そのうち、殴り合いにも飽きたのか海の誰かが世界樹を創り出し、枝分けをして私も含めた海がそれぞれの世界樹を育て始めたんだっけか。
―――懐かしいな。
他の海の子達は私の様に嫌われたりしてないのかな?

「さて、と」

気持ちを入れ替え作業に入る事にした。
昨日の衛宮邸の人達と交わした会話にてこの世界の情報が無いのを痛感していた私は、お茶を一口するとこの世界に住む人達の持つ深層意識内から集団意識へと接続して情報を読み取る事にした。

「……せめて常識くらいは知らないと困るしね」

ある程度情報を集めた時に気付く、「私、戸籍ないね……」戸籍どころか国籍すらないよ。
そんな訳で集団意識内から更に深層意識、表層意識へ侵入し事実上その人達の意識を奪うと、まずは住民登録をする役所の人を操り私がこの冬木市に移住して来た事にし。
国籍は似た名前が多い米の国。
多分、農協と呼ばれる組織なのだろうと思うけど、軍隊があり空母や核までもってるのは何故だろう?
そのある州に住んでいた事にして、移住の理由は父が工場をリストラされ、再就職した会社が日本で事業をしているので冬木市の新都に一家で来た事にしよう。
引っ越した先は―――ああ、誰も住んでいない洋館が郊外に有ったね。
賃貸住宅らしく、魔術協会とかいう組合が借りている様だけど誰も住んでいないし丁度良いや。
関係する皆の記憶と記録を改竄して、と。
後は、そこの元々所有していたエーデルフェルトか―――そこから買い取った事にして、引越しの荷物やらを母さんの墓付近にある残骸を調べ、解る限りその洋館の中に創造していく。
残り、お兄ちゃん達は私の両親が死んだとしているので。
母、プレシアはアリシアの記憶にあった姿で魂の無い体を創り、剣で突き殺された感じで床に伏せて置く。
父は――ダウニーで良いかな、かつて、救世主の選定を早くして欲しかった影が力の一部を貸したものの、その救世主候補達と戦い敗れた破滅軍主幹ダウニー・リードを創造し同じく心臓を一突きされた感じで床に伏して置いた。
うん、これでこの世界にいる存在定義は出来たね。
私が衛宮邸に至るまでの筋道は、冬木市に移住して来た後、不幸な事に強盗がやって来て両親を殺害。
あの時は保存液まみれだったから、お風呂に入っていた私は慌てて衣服も着ないで逃げたので助かったけど、お腹が減って食べれる物を探していた時にお兄ちゃんに出会って、昨日は記憶の混乱から服の事は覚えていなかった、と。

「こんな処かな」

でも、この世界ちょっと危機感強過ぎないかな?
出来心だったにせよ、一時的にこの星の人々を掌握してみようとしただけで私ごとこの国そのものを沈めようとするなんてね。
気付いて、実は何も無かったとする偽の情報を送りつけて誤魔化したけど……
きっと、私がちょっと力使っただけでこの世界は周囲を破壊しまくるんだ困ったものだよ。

「まあ、今は一人の人として生きているのだから少々の不便は仕方ないか」

一連の作業を済ませてみれば、もうお昼の時間だよ。
台所に行きお兄ちゃんと桜姉さんが一緒に作ってくれたお弁当を頂く事にした。
暖かい日差しの中食するお弁当―――満たされていくの解る。
もう、世界の管理は影とかその世界樹の枝にいる救世主達に任せる事にして、私は管理者なんて止めて隠居しようかなとか思ったりしていました。

「……でも、あのシステムにまだまだ不確定要素が多いのは否定しようが無いし。
ただ歪みを渦にしないだけで、予想外の出来事には対応出来ないから、運用以前にもう少しシステムの構成とか考えないと不味いんだよね」

あのシステムにするには時期早々かな、今は当真大河による試験運用で問題の洗い出しが必要と纏める。
そう考えを抱きつつも食事を済ませた私は、アリシアの記憶にはリニスと一緒にお留守番をしていた記憶が在るので、それを参考にし新聞やテレビを見聞きしつつ情報収集に勤しむ事にした。

「でも、政治や経済の内容はさっぱりだよ……」

テレビでは、地元のニュース番組では多発するガス漏れ事故に関連してガス会社が調査を始める姿が放映されている。
その他にも、近所のトラブルでの殺人事件や若者の犯罪等が流れてたりや。

「ん~、この辺りも随分物騒なんだ。
だからかな、ここ衛宮邸の人達が優しくしてくれたのは」

先程集めた情報から、この国の住民は子供が困っていると大抵は助けてくれるのは理解していた。
それでも、大抵は警察や児童施設とやらに行くみたいだけど。
衛宮邸の人達、特にお兄ちゃんは此処は部屋が余っているから落ち着くまで居て良いと言ってくれたんだ。
警察や児童施設への連絡は藤姉さんがしてくれるらしいし、私としてはとてもありがたい事だらけだね。
だから―――昨日出会った女の子の言葉。

「早く呼び出さないと死んじゃうよ、お兄ちゃんか……」

それが気になる処。
それに、私に対して今までここまでしてくれた相手はいないし。
正直、あんな良い人達を殺させたくは無い。
とは言え、呼び出すって何を呼び出せば良いのかな?
呼び出すだけなら以前から封印していた子や、外を徘徊している時空神程度の邪神なら呼出して、従わせる事位容易い……けど。
嫌がって暴れたりしたらこの星系自体が壊れるし。
しょうがないから、ここの枝にいる影でも呼び出して―――
あう……それ以前の問題だったよ、自称神や邪神を名乗っている子達を他の場所で従わせて呼んでも、座に居る影呼び出しても、この世界の星や霊長の抑止力が黙っていない、か。
ん~、だとすると本末転倒だね。
結局解っているのは、呼出さなければ死ぬとは呼出さないと殺されると解釈すればいいから。
ようは呼出した何かに守ってもらうって事だよね?
なら、生命としての力だけ見ればこの星の古きにいた爬虫類、恐竜でも召還すれば―――いや、だめか気温が全然低い。
呼出しても寒さで直ぐ弱ってしまうし、食べ物が必要なので死人は必ずでる。
図体もかなり大きいし、下手をしなくても自衛隊とやらが出てくる事態になると思う。

「―――」

頭の中には冬木市にて暴れる恐竜達が次々と人々を襲い、自衛隊の航空機が攻撃を開始するところまできていた。
で、当然お兄ちゃんの性格なら食べられそうになる人を助けに行き無駄に死亡―――却下だね。
ああでも、恐竜達のご飯になるのでせめて一匹は空腹から助かるかな。
でも、正義の味方とは違う様な気がするよ。

「人目に違和感無く、食事も周りに異常を感じさせない存在。
それでいて、この世界が危険と判断しないか……難しいな」

いや、その前に召喚とは互いの契約がある筈。
自分より強い相手と契約するなら当然、対価はかなりのものとなる。
もし仮に私が呼出されようとしたと仮定したら―――いや、そもそも私を視た存在達も確かにいたけど……何故か私を認識した途端壊れて滅んじゃうんだよね。

「やっぱり嫌われてるのかな?」

あう、こうなったら庭の土に魂を与えて守らすしかないかな?

「番犬の代わりだから、名前はポチでいいか」

とりあえず魂を土に与えてみた。
出来たのは二十センチ位の土の塊の様な存在、それがこの子の霊核。

「今日から君はポチだよ」

よしよしと撫でると足に擦寄ってくる、何故だか記憶にあるリニスみたいで可愛いと思ったり。
ポチが遊んでほしいといってくるので遊んでるうちに日は傾き。
つけたままのテレビには「コロッケマン」やら「仮免ライダー」やらと番組が続く。
お兄ちゃんの事もあってか気になったので、ポチを膝を乗せて見ているけど。

「改造人間の仮免ライダーは明確な悪役がいて、それをやっつけるだけだけど。
頭のコロッケを食べさせる、コロッケマンは、確かに餓えに関連する事柄なら良いけど村や町の規模になると無理があるかな」

これをお兄ちゃんに当てはめると―――貧困や不作によりお腹が減って暴れている人達に「俺を食べてくれ」……駄目だね。

「と、なると。
その時の状況よって効果的な対応が違う事になるから。
正義の味方がとらないといけない選択肢は多くないといけなくなるんだ。
て、事はまず、力は無ければ誰も助ける事すら出来ないし、何かにつけ助ける・救う行動には資金がかかる。
助けたりするにも情報は必要で、しかも組織があって人手があった方が助けやすいから。
……何だ結局正義の味方って、力・金・地位が無いと無理なんじゃなかな?」

「そうなんだ?」って、ポチは返事をしてるけど――ああ、そうかポチは生まれてから数時間しかたってないから解る訳ないか。

「でも、テレビってのは凄いね色々な情報が解るよ」

便利だねと言いつつ時計を見れば、そろそろお兄ちゃん達が帰ってくる時間だ。

「じゃあ、その前に教えておかないと」

この家には丁度、防犯の為か結界がしかけられているからそれに気がつかせてる様にしてと。
この家の周囲で害意を持った相手がいたら土の中に引きずり込んで捕まえるように伝えてみた。
するとポチは「うん、やってみる」と身体を震わして庭に出ると土の中に沈んで行く。

「これで、少しは危険じゃなくなると良いな」

少しすると桜姉さんと藤ねえさんがが「お邪魔します」、「今帰ったよ~」と言いながら入ってくる。

「桜姉さん、藤姉さんお帰りなさい」

「お邪魔します」

「ただいま~、アリシアちゃんは良い子にしてたかな?」

「うん」と答えると藤ねえさん「偉い偉い」と頭をなでなでくれる。

「では、藤村先生、今から作りますね」

そう口にして桜姉さんは台所へと入り料理の準備を始める。

「あれ、お兄ちゃんは?」

その姿が無いのに気がついた、朝は二人の方が早かったから帰りも早いのかなと思ってると。

「士郎はね、バイトなんだって。
もう、こんな時くらい早く帰って来なさいってるのに」

テレビのチャンネルを変えながらも藤姉さんは不満げだよ、この人はお兄ちゃんの事で苦労してるんだね―――確かに、お兄ちゃんのあの様子なら無理も無い。
お昼近くにお兄ちゃんの深層意識を読み取った時感じた印象。
それは歪な精神、一つの生命であるにも関らず自分以外の全てを救おうといった在り方。
全てを救う――そんな事は私ですら出来るわけが無い。
その思考に到る原因が、昔の精神的傷跡によるものだとしても、その傷は完治する事は無く歪なまま魂に刻まれていた感じだった。
結論から言えば、悲しいけどお兄ちゃんがまともな生命体として自己の生存を優先するといった思考はまず出来ないと言っていいかな。
なら、せめて美味しいご飯や温かい寝床のお礼に、お兄ちゃんが自分を省みなくて犠牲になっても死なない様にしようか。
死なんてその瞬間から僅かに時間をずらせば大抵変えられるし、身体が壊れたなら創りなおせば良いだけだしね。
面倒なら死や老いといった理から外せば問題ないから、それは簡単として―――問題は、この国の法律に乗ってやる連帯保証人とやらになったり詐欺にあったらどうしようか?
下手をす―――いや、藤姉さんが居るから大丈夫かな。
……でも、ちょっと不安だからお兄ちゃんの深層意識につないでおく事にしよう、そう結論付け藤ねえさんと雑談していたら。

「藤村先生、アリシアちゃん、ご飯が出来ました」

と、桜姉さんが台所から顔を出す。

「「わ~い、やった」」

ご飯だ、ご飯だ!
昨日食べた洋食やお昼のお弁当はとても美味しかったし、今日の晩ご飯はどんなのかな!!
藤ねえさんも私と同じでお腹が空いているのかとても嬉しそう。

「すみませんが、今日は用事があるので私はこれで」

「そっか、用事があるんじゃしょうがないね」

晩ご飯を作ってくれたにも関らず、すまなそうな表情で桜姉さんは帰って行く。

「じゃあ、士郎が帰って来たらご飯だね」

はうっ、正直、台所から美味しい匂いが漂って来るのに待つのは辛よ。
目の前に欲しいものがあるのに手を出す事が出来ないなんて初めての経験だ、けど昼間に学習した常識だと此処は皆がそろうまで我慢か……
昔は他の海の子相手に、暇だったら殴って遊んで、欲しかったら殴って貰ってたから我慢するのには慣れてないよ。
どんな相手だって、想いを込めて殴れば解り合えない事は無い、でも、そもそも殴り合う相手が居ないんじゃ殴り合いは出来ない、か。
台所の料理を見る……お腹が、体が、何より私の意志がアレを食べたいと要求する。
でも、ここは我慢だよ、我慢なんだよ―――

「―――っ」

………近くにあるの筈なのに、何て遠いのだろうアレは。
駄目だよ、ミカンじゃ物足りない……この現状は辛すぎるので私は先にお風呂に入らせて貰う事にした。

「生きるって事は……辛い事もあるんだね」

生きる事の辛さを噛み締めつつもお風呂から出て来たら、丁度お兄ちゃんが帰って来ていて、丸めたポスターで叩かれたらしく痛がっていたんだ。
ただの紙でああも出来るなんて、もしかしたら藤姉さんは救世主候補以上かもしれない。
お世話にもなってるし今度、召還器に似た物でもプレゼントしてみようかな?
その後はようやく晩ご飯、今回は何故か三人ともドンブリで食べる。
ご飯の後は、昼間に用意した此処にいる経緯を話す事にした。
それを聞いた二人は―――

「じゃあ、早速警察に連絡してその家に行こうか?」

「そういった事なら俺も行くぞ」

と、なってしまい寝るのは遅くなってしまいました。


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